事業拡大のために理解すべき基本戦略|顧客創造と利益拡大の基本戦略とは

事業拡大のために理解すべき基本戦略

 

事業を拡大するには、成長投資の原資になる利益拡大が不可欠になる。

 

そして、利益を拡大するには、会社に利益をもたらす新たな顧客を常に創造しなければならない。つまり、事業拡大を加速させる基本戦略は「利益拡大」と「顧客創造」にある。

 

この記事では、事業拡大のために理解すべき基本戦略について、詳しく解説する。

 

 

事業拡大の基本戦略

 

事業拡大の基本戦略は「利益拡大」と「顧客創造」にある。

 

顧客が増えれば、会社の利益が増えて事業が拡大するので、利益拡大と顧客創造は両輪の関係にあるが、それぞれの戦略には違いがある。

 

例えば、利益拡大は、売上に対する利益や経費のバランスや、成長投資の還元サイクル、利益拡大の手段、など等、ロジックが複雑で、なお且つ、コントロールすべきポイントが沢山ある。

 

当然ながら、利益拡大のコントロールを誤ると、会社の成長が一転して衰退の一途を辿ることもあり得る。

 

顧客創造は、やるべきことが明快で、商品やサービスの付加価値を追求し、その付加価値を潜在顧客に発信し続けることに尽きる。

 

逆にいうと、付加価値の追求と発信なくして、新たな顧客を創造することはできない、ということでもある。

 

事業拡大を後押しする利益拡大と顧客創造の基本戦略について、順を追ってそれぞれ詳しく解説する。

 

 

利益拡大の基本戦略

 

利益拡大の基本戦略は、正しい利益目標の運用にある。

 

然るべき利益目標を掲げると、間違いなく、事業拡大のスピードが加速する。

 

利益目標は「率・額・現金」の3つの指標を使って立てると、事業拡大を後押しする目標に仕上がる。

 

率は、掛け算の世界なので、プラスの率は利益拡大を加速させ、マイナスの率は利益拡大を失速させる。つまり、利益拡大のスピードは、率によって決まる。

 

額は、足し算の世界なので、絶対的な利益目標を示し、率で追いつかない利益拡大施策を考えるきっかけを与えてくれる。

 

現金は、会社の生存を保障する唯一の要素なので、利益目標とセットで運用しなければならない。

 

また、利益の大きさと現金の大きさは比例関係に無いので、利益目標と共に現金残高の目標も掲げないと、事業拡大の失敗リスクが高まる。

 

以上の3つの指標を使って利益目標を立てると、利益拡大と共に、事業拡大のスピードが加速する。

 

なお、それぞれの利益目標の詳しい立て方は当サイト内の「会社を拡大する正しい利益目標の立て方」で詳しく解説している。

 

 

顧客創造の基本戦略

 

顧客創造の基本戦略は、商品やサービスの付加価値の追求と共に、その付加価値を潜在顧客に発信し続けることである。

 

付加価値を追求し、その付加価値を潜在顧客にしっかり発信できれば、間違いなく、事業拡大のスピードが加速する。

 

資本力のない中小企業の場合、付加価値を追求しようと思っても開発や研究資金の捻出がうまくできず、二の足を踏むケースもあると思うが、価値の再定義も立派な付加価値の追求になる。

 

例えば、ユニクロのヒートテックなどは価値の再定義で顧客創造(事業拡大)に成功した典型例だ。

 

ヒートテックの原型は肌色Uネックの通称ババシャツだが、カラーと生地を工夫して、おしゃれで機能的という価値を再定義することで、顧客創造(事業拡大)に大きく貢献する商品を生み出した。

 

商品やサービスの用途やコンセプトの開発は、資金がなくても考えることができる。

 

また、付加価値の発信についても、ホームページの活用、お店のレイアウトやPOPの活用、既存顧客へのDM、など等、資金がなくても工夫次第でいかように取り組むことができる。

 

付加価値の追求と発信なくして、新たな顧客を創造することはできない。つまり、顧客の創造なくして、利益拡大も事業拡大もあり得ないのだ。

 

伊藤のワンポイント
 

事業拡大の基本戦略は利益拡大と顧客創造にあります。この両輪が上手に回ると、事業は自然と大きく成長します。業績好調をキープしている会社ほど、利益拡大と顧客創造が得意です。利益拡大は然るべき目標設定から、顧客創造は付加価値の追求と発信から、できることからコツコツと取り組んでください。