抑えておきたい製造業の経営指標

製造業に有効な経営指標

製造業に有効な経営指標

 

製造業は景気や流行に左右されにくく、比較的安定経営を実現しやすい業種ですが、

 

健全な会社経営並びに効率のいいモノづくりを実現するためには、財務諸表の分析を通じて日頃から経営課題を抽出することが必要です。

 

例えば、下記の経営指標は常時モニタリングしたい指標です。

 

損益分岐点

 

固定比率

 

労働生産性

 

適正水準に達していないようであれば早急な経営改善が必要です。

 

 

製造業の経営改善に有効な経営指標とは?

 

経営改善を進めるうえで、

 

最も即効性のある改善方法は、現場のムダムラの解消です。

 

現場のムダムラを見つけるには、財務諸表の分析だけでは物足りないことがあります。

 

効率的に現場のムダムラを解消するには、業界独自の経営指標を活用する必要があります。

 

製造業の経営改善に有効な経営指標を紹介します。

 

 

製造原価

 

製造原価とは、商品製造にかかる製造原価のことです。製造原価は、材料費、労務費、製造経費の3つの要素に分類されます。

 

例えば、材料費が15円、労務費が20円、製造経費が15円であれば、(15+20+15)=製造原価は50円となります。

 

製造業にとって製造原価は、会社の収益体質を決定づける重要な指標となります。製造原価の管理を疎かにすると会社の赤字原因の温床になる場合もあります。

 

なお、製造原価の計算は、歩留まり率も加味しないと正確な原価計算ができませんので、注意が必要です。

 

経営が悪化する製造業の多くは、製造原価の算定がいい加減です。

 

 

歩留まり

 

歩留まりとは、製造ラインに投入した商品材料の数量に対して、実際に商品となった数量の割合を示す経営指標です。

 

例えば、商品100個分の材料を製造ラインに投入して、実際に商品となった数量が90個であれば、(90÷100)×100=歩留まり90%となります。

 

歩留まりが高いほど、投入材料のムダが少なく、歩留まりが低いほど、投入材料のムダが多いということになります。

 

歩留まり率は、食品等、インラインで蒸気滅菌するような商品は、投入材料に蒸気である水分が加算され歩留まりが100%を超える場合がありますが、一般的には100%以下となります。

 

歩留まりは、製造ラインの構造によって、大きく数値が変わってきます。

 

例えば、素材、或いは半製品を材料に用いて加工する製造ラインは歩留まりが低くなる傾向が強く、完成品の組立加工に近い製造ラインは歩留まりが高くなる傾向にあります。

 

歩留まりは、1%改善するだけで大きなコスト削減効果を生み出します。コスト改善のための目標指標として活用できる指標です。

 

 

不良率

 

不良率とは、製造ラインにて商品化された数量のうち、検品検査で不適合となり最終的に商品化されなかった商品の割合を示す経営指標です。

 

例えば、商品100個が商品化されて、検品検査で10個が不良品として判定された場合、不良率は(10÷100)×100=不良率10%となります。

 

不良率は、製造ライン上の様々な要因で上昇します。例えば、オペレーターの技術力、メンテナンス不足、機械の故障、物性特性、等々、その要因は様々です。

 

不良率の高い商品は、二次クレームを引き起こすリスクも高いです。商品によっては二次クレームが重大事故に繋がるケースもありますので重要視したい指標でもあります。

 

また、同じ商品を製造しているにも関わらず、急に不良率が著しく上昇した場合は、製造ライン上に何かしら支障が生じている可能性が高いです。その場合は、無理に製造を続けずに、製造を停止したうえで原因究明を図った方が良いでしょう。

 

不良率を左右する合格基準は、品質を担保する上での重要な要素です。不良率を改善するために合格基準を下げるのは本末転倒です。高品質を目標に、合格基準を維持、或いは合格基準を高めつつ不良率を下げる努力を行うことが、優れた商品を生み出すコツです。

 

不良率も歩留まり同様、1%改善するだけで大きなコスト削減効果を生み出します。コスト改善のための目標指標として活用できる指標です。

 

 

製造能力

 

1時間当たりの商品製造個数を示す経営指標です。

 

例えば、1時間に100個の商品を製造できる製造ラインであれば、製造能力は100個/1hとなります。

 

製造能力は高まれば高まるほど、商品1個当たりの製造原価が低下していきます。

 

製造能力は商品1個当たりの製造原価の簡易算定のほか、様々な原価計算に活用できる指標です。

 

なお、製造能力は、製造工程間のラインを短縮すると品質と共に製造能力も上がります。

 

また、製造能力は、製造ラインで最も遅い工程以上の能力は発揮できません。

 

従って、ひとつの工程だけに製造能力の高い最新鋭の製造設備を導入しても、ライン全体の製造能力が対応していなければせっかくの設備投資が活かされないことがあります。

 

 

 

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