支払能力を示す当座比率とは?

当座比率の計算式と適正水準

当座比率の計算式と適正水準

 

当座比率とは、会社の支払能力を示す経営指標のひとつです。

 

当座比率は、1年以内に現金化される流動資産の中でも換金性の高い現金、売掛金、受取手形等の当座資産と1年以内に支払期限が到来する流動負債を用いて算出します。

 

当座資産よりも流動負債が大きく下回っていれば支払能力が高く、当座資産よりも流動負債が大きく上回っていれば支払能力が低いと判断できます。

 

当座資産の対象は下表の通りです。

流動資産の項目

流動資産

当座資産

現金・預金

売掛金

受取手形

有価証券

棚卸資産

×

仕掛品

×

その他の流動資産

×

 

 

当座比率の計算方法

 

当座比率の計算式は下記の通りです。

当座比率=(当座資産÷流動負債)×100

 

下図は貸借対照表の「当座資産」と「流動負債」を示したものです。

 

 

青枠が「当座資産」、赤枠が「流動負債」です。

 

例えば、当座資産が120万円で、流動負債が100万円であれば、当座比率は、(120万円÷100万円)×100=120%となります。

 

1年以内に支払期限が到来する流動負債に対して120%の当座資産が手元にありますので、支払能力に余裕があることが分ります。

 

金額を逆にして、当座資産が100万円で、流動負債が120万円であれば、当座比率は、(100万円÷120万円)×100=83.33%となります。

 

1年以内に支払期限が到来する流動負債に対して83.33%の当座資産しか手元にありませんので、支払能力に余裕がないことが分ります。

 

 

当座比率の適正水準

 

中小企業の当座比率の適正水準は下記の通りです。

120%以上

当座比率が120%以上であれば優良水準です。

 

 

90%~119%

当座比率が90%~119%の範囲であれば安全水準です。

 

 

70%~89%

当座比率が70%~89%の範囲であれば改善の余地があります。

 

 

69%以下

当座比率が69%以下であれば、危険水準です。

 

一般的に、当座比率が69%以下だと、資金繰りに影響が出始めます。また、外面的に会社の心証が悪くなります。銀行融資や助成金の交渉にも影響が出る場合もあります。

 

 

当座比率を会社経営に活かすポイント

 

当座比率は会社の支払能力を簡単に判断できる実用性の高い経営指標です。

 

また、当座比率は流動比率よりも支払能力の安全性を正確に示すことができます。

 

業種業態によって適正指標に幅がありますが、中小企業の支払能力を図る経営指標としては有効に活用できます。

 

経営指標のなかには、当座比率のように幅広い業種業態に有効活用できる指標がある一方で、特定の業種業態にしか有効活用できない指標があるのも事実です。

 

数多に存在する経営指標の中から、自分の会社に有効活用できる経営指標を選別する能力が経営者に備わっていないと、数字に振り回される結果になりかねません。

 

「数字に強い社長」と「数字に弱い社長」の差は、このような部分にも表れてきます。

 

なお、当座比率を上げるには次のポイントを抑える経営を行うことが大切です。

 

・資金繰りを改善する

 

・キャッシュフローを重視する

 

・営業利益率を高める

 

いづれも経営者の意識ひとつで容易に改善できるポイントです。

 

➡NEXT「中小企業の借入金限度額の計算方法」へ

 






 


人気記事ランキング


中小企業が衰退する原因は「現状課題の見落とし」に尽きます。逆に会社の現状課題に真剣に向き合っている中小企業は間違いなく成長しています。成長と衰退を分かつ重要ポイントを徹底解説しています。

中小企業の倒産原因である経営課題の見落としは、経営の成功を支える「経営の思考法」でカバーすることができます。中小企業経営者が身につけるべき思考法を事例を交えて徹底解説しています。

会社経営の正しい経営サイクルを理解し定着させている中小企業経営者は少なくありません。経営者がマスターすべき経営サイクルを実例を交えながら分かりやすく徹底解説しています。

⇒人気記事ランキングをもっと見る


トップページに戻る


経営カテゴリ一覧に戻る


経営カテゴリ:会社経営税務節税会計財務法務法律人事組織銀行融資資金繰り売上拡大利益拡大生産性改善経営管理経営戦略投資戦略管理会計財務分析経営診断倒産衰退

 
トップページ 全記事一覧 無料PDF冊子 無料経営講座 無料相談・お問合せ