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「 人事組織 」の検索結果
  • リーダーに必要な3つの条件・資質|経営者・社長・リーダーの役割り
    リーダーに必要な3つの条件・資質|経営者・社長・リーダーの役割り経営者(社長)がリーダーとして企業の成長発展をけん引するには、相応の条件(資質)を身に付けることが欠かせない。社長のリーダーシップは、顧客や社員からの信用の土台になり、強いては、会社の発展の必須条件になるからだ。この記事では、リーダーに必要な3つの条件・資質、並びに、経営者・社長・リーダーの役割りについて、詳しく解説する。リーダーの条件(資質)とはリーダーの条件(資質)とは何か?最も重要なリーダーの条件(資質)は、理屈抜きで他人を虜にする人間的魅力である。リーダーの肩書や理屈に本心から従う人間(社員・部下等)は殆ど存在せず、むしろ、肩書や理屈を全面に出すほど人間は白ける。従って、肩書や理屈抜きで他人を虜にする人間的魅力が、リーダーとしての必須条件(資質)になる。成功している経営者(リーダー)ほど数字を見ていない、という主張を見かけるが、これは理屈一辺倒の会社経営(生き方・在り方)は失敗リスクが高いことを揶揄した表現といえる。実際に成功している社長は数字をしっかり見ているが、数字以上に理屈以外の部分、例えば、社員の心、顧客の心、周囲の努力や仕事の経過等をよく見ている、と言うことである。リーダーに必要な3つの条件・資質最も重要なリーダーの条件(資質)は、理屈抜きで他人を虜にする人間的魅力になるが、そうした人間的魅力を磨くために必要な条件(資質)がある。一つ目は「先に与える」、二つ目は「人を喜ばせる」、三つ目は「責任を取る」ことである。それぞれの条件(資質)について、詳しく解説する。リーダーの条件・資質「先に与える」人間的魅力のあるリーダーほど「先に与える」ことを実践している。顧客や社員に対して、先に利益を与えることが自分の利益になることを意識し、相手の利益を優先する言動を徹底している。先に与えられた者の利益が大きいほど、返ってくる利益が大きくなり、更に、リーダーとしての評価も高くなる。リーダーの条件・資質「人を喜ばせる」人間的魅力のあるリーダーほど「人を喜ばせる」ことを実践している。他人の喜びを自分の喜びとして、自分の幸せよりも顧客満足度や社員満足度を追求している経営者(リーダー)などは典型になる。他人の喜びが大きいほど、返ってくる喜びが大きくなり、更に、リーダーとしての評価も高くなる。リーダーの条件・資質「責任を取る」人間的魅力のあるリーダーほど「責任を取る」ことを実践している。責任は上に立つ人間が取るものである。従って、組織のトップに立つリーダーは、自分の失敗だけでなく、他人の失敗も取る姿勢(覚悟)が欠かせない。責任を取るほど、他人からの信頼が増し、更に、リーダーとしての評価も高くなる。経営者・社長・リーダーの役割り経営者・社長・リーダーの役割りは、組織をけん引し、幸せな結果を出すことである。組織をけん引するには、顧客や社員からの信頼が不可欠であり、その信頼を勝ち取るためにはリーダーとしての人間的魅力が欠かせない。リーダーに人間的魅力さえあれば、多少の欠陥があっても幸せな結果を出すことができるのか、という疑問が浮かぶかも知れないが、人間的魅力さえあれば大概のことは成功する。不思議なことに、リーダーの人間的魅力が大きいほど、そのリーダーの弱点を補う人間が沢山集まるからだ。事業は人なりの言葉通り、事業活動は人の上に成立している。つまり、経営者・社長・リーダーなど、人をけん引する立場にあるリーダーの成功は、人間的魅力が必須条件になるのだ。
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  • 古い体質の会社を変える方法|時代遅れの会社が先端に追い付くやり方
    古い体質の会社を変える方法|時代遅れの会社が先端に追い付くやり方古い体質の会社は少なくない。たとえ先端の会社であっても、時の経過と共に古い体質の会社になることも珍しくない。この記事では、古い体質の会社を変える方法、並びに、時代遅れの会社が先端に追い付くやり方について詳しく解説する。古い体質の会社とは古い体質の会社とは昔ながらのやり方を踏襲している保守的な会社のことである。古い体質の会社は、先端的な会社に比べて組織の役割や仕事の方法が硬直化しているので、変化に疎く、進化のスピードが極めて遅い特徴がある。例えば、企業間決済の手法の一つである手形決済の使用実績は、30年前(1990年)のピーク時に比べて97%減少している。経済産業省は2026年をめどに約束手形の利用廃止を目指す方針を打ち出しているが、この古い決済慣習が残っている会社などは、古い体質の会社の典型と言える。また、男性と女性の差別や線引き、雑用=新人・女性といった価値観、デジタル化や先端ノウハウの未活用、官僚化や縦割り組織、固定観念や一般常識に固執する企業なども、古い体質の会社の特徴といえる。古い体質の会社を変える方法古い体質の会社は進化のスピードが極めて遅いので、時代が変わると一気に衰退することが往々にある。いつの時代もより元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤を確立するのは、古い体質からの脱却が絶対条件になる。古い体質から脱却するための絶対条件は二つある。ひとつは「自分達の会社は古い体質にある」ということを強く自覚すること。もう一つは、「顧客志向を徹底する」ことである。この自覚が持てると進化するための行動や顧客のための当たり前の仕事がし易くなり、時の経過と共に周囲から必要とされる会社に変貌し、古い体質が無くなっていく。たとえ先端的な会社であっても、この自覚が弱まると、すぐに古い体質の会社に転落するので、折にふれ自己診断することをお薦めする。時代遅れの会社が先端に追い付く方法時代遅れの会社が先端に追い付く確実な方法は「新しい常識を作る」ことである。常識にしがみつくのではなく、顧客や業界を進化させるために、絶えず常識をアップデートし、自らの力で新しい常識を作るのである。常識はいつの世も影響力のある人間や企業が作っている。そして、そうした影響力は、自分の正しさを捨てて、新しい変化や多様な考え方を受入れるほど強くなる。具体的には、新しい知見やノウハウ、最先端の技術や設備、多様なバックグランドを持った人財を活用するほど影響力が高まり、新たな常識を生み出す経営基盤が盤石になる。昔からの常識が非常識に転換するのは一瞬で、新しい常識の波に乗り遅れると会社は簡単に衰退する。元気な会社ほど新しい常識を沢山生み出して、社会に楽しさや喜びを与えている。また、そうした企業が世の中の進化をけん引し続けている。(この記事は2021年9月に執筆掲載しました)
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  • ワンマン経営の3つの成功条件|中小企業はワンマン社長が当たり前
    ワンマン経営の3つの成功条件|中小企業はワンマン社長が当たり前ワンマン経営とは、独裁色の強いワンマン社長が会社の頂点に君臨して、ワンマン体制で会社経営を采配している状態のことだ。ワンマン経営は失敗リスクが高いが、意思決定のスピードが速く、経営判断が当たり続ければ会社の成長スピードが加速するので、ワンマン経営であっても成功している中小企業もある。この記事では、ワンマン経営の3つの成功条件について、詳しく解説する。ワンマン経営の成功条件1「社員想い」ワンマン経営の成功条件1は「社員想い」である。社長個人の幸せより社員の幸せを優先する、現場や社員の意見を理解する、社員の働きに感謝し労う、等々の社員想いの姿勢は、ワンマン経営を成功に導く必須条件といっても過言ではない。たとえ、ワンマン的な決断であっても、根底に社員想いの姿勢があれば、その決断に反発する社員は殆ど現れない。むしろ、社長の決断を尊重し、社長を全力で支えるマインドが組織全体に定着する。社員を無視したワンマン経営に成功はない。何により、成功のヒントは常に現場にあり、社員が熟知している。ワンマン経営に成功したければ社員想いを忘れないことだ。ワンマン経営の成功条件2「数字に強い」ワンマン経営の成功条件2は「数字に強い」である。業績理解が深い、客観的根拠が豊富にある、多彩な数値目標を活用している等々、社長の数字力が強いとワンマン的な決断であってもミスが少なくなる。また、決断の検証精度が高まる、数字に強い社員が増える等々の効果もあるため、安定経営の基盤が整い易い。事業活動の結果は必ず数字に表れるので、数字を無視した会社経営は失敗リスクが高く、それがワンマン経営であれば、なおさらだ。客観的視点を欠かさないためにも、数字をよく観察し、日頃からしっかり分析することが肝要だ。ワンマン経営の成功条件3「右腕がいる」ワンマン経営の成功条件3は「右腕がいる」である。ワンマン社長の才覚を最大化するには、ワンマン社長の方針や指示をくまなく速やかに実現する右腕の存在が欠かせない。当然ながら、ワンマン社長の方針等の実現度が低下すると、会社の成長スピードは鈍化する。また、ワンマン社長と末端社員の間に意見の相違が現れやすくなるので、組織力の低下と共に業績が悪化するリスクが高まる。右腕の存在は、ワンマン経営成功の必須条件であり、ワンマン経営に限らず、右腕の存在が会社成長のスピードを決定づけるといっても過言ではない。ワンマン経営の限界点ワンマン経営の成功条件を満たしていれば、ワンマン社長のマインドが末端社員まで行きわたり、会社の成長スピードが加速し、更に会社衰退のリスクが軽減されるので、安定経営の経営基盤が自ずと整ってくる。しかし、会社の規模や社員数によっては、ワンマン経営にも限界が訪れる。一般的には、年商10億円、若しくは、社員数100名を超えると、ワンマン経営の成功率が著しく低下する。ワンマン社長に天才的な経営の才覚があったとしても、会社経営は生き物のようなものなので、相応の規模を完全にコントロールすることは難しい。やはり、会社がある程度成長した段階でワンマン経営から徐々に抜け出し、チームでの経営体制に移行した方が失敗リスクは低下する。因みに、最も重要な条件は「右腕の存在」になる。複数の右腕を各所に配置することが出来れば上手にワンマン経営から抜け出すことができ、年商10億円、年商100億円の壁を突き抜けることが容易になる。ワンマン経営の弊害ワンマン経営の成功条件が満たされていないと、様々な衰退リスクや経営上の弊害を生み出す。例えば、イエスマンの増殖や社員の士気低下(原因:社員想いの欠如)、後継者やナンバーツー不在(原因:右腕不在)、客観性の欠如に伴う決断ミス(原因:数字力低下)等は、典型的な弊害になる。イエスマンが増殖すると覇気がなくモチベーションの低い会社組織になるので、業績悪化のスパイラルに陥り易くなる。後継者やナンバーツー不在は、ワンマン社長の能力不足と共に会社が衰退するリスクが高まる。数字力が低下すると、客観性の欠如に伴う決断ミスが多発し、ひとつの決断ミスが命取りになる場合もあり得る。ワンマン経営を成功させるには、社員想い、右腕の存在、高い数字力が必須条件になる。この必須条件に沿った会社経営の実践、或いは、不足を補う努力がワンマン経営の成功率を高める。また、このほかにも全責任を背負うマインドや誰よりも熱心に経営の勉強をする姿勢を見せることもワンマン経営の成功に欠かせない。
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  • 社員はコントロールするな|言うことを聞かない社員は誰のせい?
    社員はコントロールするな|言うことを聞かない社員は誰のせい?社員をコントロールしたいと考える経営者はあまりいないと思う。実際は、社員をコントロールするのではなく、自発的に責任感を持って仕事をしてほしいと考える経営者の方が圧倒的に多いだろう。この記事では、社員をコントロールすることのマイナスポイント、並びに、社員をコントロールしない方法論について、詳しく解説する。社員をコントロールする経営者社員をコントロールしたいと思っている経営者は少なく、実際は、社員の自主性を望んでいる経営者が多い。しかし、業績を上げるために、ついつい社長が社員に細かく指図してしまい、結果として社員をコントロールしている社長は少なくない。じつは、社員をコントロールすればするほど、社員の自主性は失われる。そして、社長と社員の間にある見えない壁が一段と高くなり、信頼関係だけでなくモチベーションも著しく低下する。さらに、社員が会社を辞める最大の原因は社長(上司)との関係悪化なので、コントロールの度が過ぎると離職率を引き上げる結果を招くこともあり得る。社員をコントロールしたくないと考える経営者が多いのは、本能的にこうしたデメリットを肌で感じているからに他ならない。社員はコントロールできない社員はコントロールできない。社員は道具ではないし、社長の家来でもない。会社の発展を支える大切な人財であり、仲間だ。そもそも、性格も経歴もまちまちの社員を好き勝手にコントロールできるほど、人間は単純ではない。また、他人に細かく指図されるほどヤル気が損なわれることは誰でも経験があると思うが、コントロールの度が過ぎるほど社員の生産性は低下する。従って、社員をコントロールするのではなく、社員の自主性を尊重した方が、よほど生産性が上がるし、組織力も底上げされる。社員の自主性を高めるには、社長が率先して社員に判断基準を与えること、社員と情報を共有すること、社員教育を推進すること、社員満足度を追求すること、社員とコミュニケーションを取ること、この5つの取り組みが必須になる。特に、社長のコミュニケーションは最重要で、社長と社員のコミュニケーションが不足すると間違いなく社員の自主性やモチベーションは低下する。言うことを聞かない社員は誰のせい?言うことを聞かない社員は誰のせいか?結論から言うと、言うことを聞かない社員を生み出した「社長のせい」ということになる。社員はコントロールできないので、言うことを聞かせようと躍起になっても意味がない。せいぜい、イエスマンを生み出すか、裸の王様になるのがオチである。よく「他人に影響を与える人間になるのが本物のリーダー」と云うが、指図やコントロールをせずとも、社長の影響力が大きければ社員はついてくるものだ。社長の影響力は一朝一夕では身に付かないが、やはり、すべての経営責任を自分に帰結できる社長は割かし早く優れた影響力を身につけることができる。失敗やミスを社員のせいにせず、すべてを自分の責任として受け止められるか否か、そのマインドが、言うことを聞かない社員を生み出さない秘訣であり、社員の自主性と責任感を高める秘訣になる。
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  • 社員とのコミュニケーションで業績を上げる方法|社員力と組織力と業績の関係性
    社員とのコミュニケーションで業績を上げる方法|社員力と組織力と業績の関係性社長と社員のコミュニケーションの質は、会社の成長と衰退を決定づける。なぜなら、社員とのコミュニケーションが不十分だと、組織の活力が低下する、社員が離職する、良質な情報が上がってこない等々、会社衰退に繋がる危険なリスクが噴出するからだ。この記事では、社員とのコミュニケーションで業績を上げる方法について、詳しく解説する。社長のコミュニケーションが業績を決める社長のコミュニケーションの質が、会社の業績を決める。社長のコミュニケーションが不十分だと、組織力を低下させる課題と共に、業績悪化のリスクが山積するからだ。例えば、社員の離職、情報の質低下、組織の活力低下など等は、組織力低下と共に業績悪化を招く典型的なリスクになる。社員とのコミュニケーションは、じつに難しく、事実、社長の一方通行的なコミュニケーションに陥っている中小企業は少なくない。社長と社員のコミュニケーションの質が低下すると、会社の業績は間違いなく低迷するので、社員とのコミュニケーションの質を高めて会社の業績を上げるには、社長が率先してコミュニケーションを実践することが大切になる。以下に、わたしが推奨する社長のコミュニケーション術と組織のコミュニケーション術の実践ノウハウについて詳しく解説する。是非とも、日頃のコミュニケーションに役立ててほしい。社長のコミュニケーション術社長のコミュニケーション術の基本は「聞き役に徹する」ということだ。なぜなら、部下からの報告を待っていては、業績改善に役立つ情報など、一向に上がってこないからだ。特に、社内や幹部の悪い噂や業績悪化に繋がる情報は、殆ど上がってこないと思った方が良い。社長自らが部下のもとに足を運んでコミュニケーションを深める姿勢が良い情報をキャッチする秘訣になり、社長のもとに良質な情報が集まると、経営の質がどんどん高まり、自ずと業績が改善される。たとえ、悪い情報であっても、すぐに手を打てば挽回できるので、会社衰退のリスクを先手先手で解消することができる。更に、社長に聞いてもらっている感は、社員にとって大きな励みになり、社員のモチベーションを高める効果も生み出す。また、会議や勉強会では、社長が聞き役に徹した方が、社員の考える力が高まる。(社長は、社員達の議論が行き詰まる、或いは、誤った方向に行ったら助け舟を出すくらいのコミュニケーションが丁度よい)当然ながら、社員の考える力が高まると、社員の仕事の質が高まるので、自ずと業績も上向く。つまり、社長のコミュニケーションひとつで、会社の業績が大きく変わるのだ。組織のコミュニケーション術組織のコミュニケーション術の基本は「感情を表面化する」ということだ。なぜなら、社員の感情を押さえつけると、社員のモチベーションと共に組織の活力が低下するからだ。社員の感情を表面化するコミュニケーションでおススメなのが「サンクスカード」だ。サンクスカードは感謝の気持ちを明文化する習慣だが、いまや大企業の職場でも導入されている手法なので馴染みのある経営者も多いと思う。また、社員の不安を聞くコミュニケーションを定着させることも、効果的なコミュニケーション術になる。社員の不満は聞き流して差し支えないが、社員の不安は感じた瞬間に取り除いた方が良い。万が一、組織のコミュニケーション不足で社員の不安を見逃すと、その社員の生産性が大きく損なわれる事態を招く場合もある。社長と組織のコミュニケーションが良好であれば、会社が衰退することはそうそう起こり得ない。つまり、組織のコミュニケーションひとつで、会社の業績が大きく変わるのだ。
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  • 強い会社組織を作る3つの絶対条件
    強い会社組織を作る3つの絶対条件強い会社組織は安定経営の絶対条件になる。組織力が低下すると必ず業績が低迷するからだ。この記事では、強い会社組織を作る3つの絶対条件について、詳しく解説する。強い組織作りの悩み強い組織を作ろうにも、組織作りに悩んでいる経営者はじつに多い。例えば、社員の不満が絶えない、社員の育成がうまくいかない、組織の一体感や団結力が弱い、どうやって強い組織を作ればいいのか分からない、等といった悩みは中小企業に良くあるパターンだ。限られた人財で勝負せざる得ない中小企業ほど強い組織作りの悩みは尽きないが、組織力と業績は比例関係にあるので、組織力の低下を放置するほどに業績が悪化する。やはり、安定経営を確立するには組織力の強化が不可欠で、組織力の強化なくして安定成長なしといっても過言ではない。強い会社組織を作るために抑えるべきポイントは様々あるが、この記事では絶対に外せない3つの条件について順を追って詳しく解説する。社長のリーダーシップが強い組織を作る強い会社組織を作る一つ目の絶対条件は「社長のリーダーシップ」だ。組織(社員)は、社長のリーダーシップにけん引されるので、社長がリーダーシップを発揮するほどに強い組織が作られる。社長のリーダーシップは、最高経営責任者としての立ち振る舞い、業績拡大の熱意、率先したコミュニケーション、組織をけん引する信念、器量、度量など等、あらゆる領域で求められる。社長のリーダーシップが会社の組織力を大きく左右し、社長のリーダーとしての資質が組織力を決定付ける。強い顧客志向が強い組織を作る強い会社組織を作る二つ目の絶対条件は「強い顧客志向」だ。組織の顧客志向が強いほど内向きの不満が無くなり、前向き・外向きの業績拡大を加速させる強い組織が育つ。事実、業績が良い会社ほど顧客志向が強く組織内の不満が少ない。逆に、業績が悪い会社ほど顧客志向が弱く組織内の不満が多い。顧客志向という意識ひとつで組織力が決まり、顧客志向が強いほど、顧客に尽くす仕事や思考が組織に定着する。明快な評価基準が強い組織を作る強い会社組織を作る三つ目の絶対条件は「明快な評価基準」だ。明快な人事評価基準があれば、社員は自主的に能力開発に努め、会社側も効率よく社員の能力開発を手助けすることができる。また、明快な人事評価基準は公平な報酬制度を確立するので、社員の反発や離職リスクを抑えることができる。事実、社員の評価基準が明快な会社は、社員の反発や離職リスクが低く組織力が高い。逆に、社員の評価基準が曖昧な会社は、社員の反発や離職リスクが高く組織力が低い。明快な評価基準があるだけで、社員教育の効率が高まるだけでなく、社員の反発や離職リスクも抑えられるので、評価基準が明快なほど組織力が強化される。
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  • 人材育成の目的は事業永続性の確立|社員を育てる意味・必要性・重要性
    人材育成の目的は事業永続性の確立|社員を育てる意味・必要性・重要性人材育成の目的は、事業永続性の確立にある。事業は人なり、という言葉の通り、人なくして事業は成り立たず、人なくして事業の永続性は確立できないからだ。この記事では、人材育成の目的、並びに、社員を育てる意味・必要性・重要性等について、詳しく解説する。社員を育てる意味人財育成の目的(社員を育てる意味)は、事業永続性の確立にある。なぜ、人が育つと、事業の永続性が確立されるかと言うと、事業活動を支える種々の経営資源(ヒト・モノ・カネ等)を高める起点になるのが人(社長、幹部、社員等)だからだ。しかも、人以外の経営資源(モノ・カネ等)は、伸ばそうと思っても限界があるが、人は伸ばそうと思ったら、どこまででも伸びる。さらに、人が伸びた分だけ、人以外の経営資源の価値が高まる。事業は人ではじまり、人で終わるが、人材育成の目的に則って、真摯に社員を育て続ける会社は、必ず繁栄し、未来に残る。逆に、人材育成の目的を見失い、社員育成を疎かにする会社は、必ず衰退する。社員を育てる必要性社員、幹部、社長は育てようと思ったら、どこまでも伸びる。しかも、伸びた分だけ会社は繁栄する。人を育てる環境はますます進化し、人事部がない小さな会社であっても、より安価に、より簡便に人を育てる状況にある。当然、人を育てない会社は、周囲との差が開く一方になり、衰退リスクがどんどん高まる。人材育成をするか否かで、企業の盛衰が決まると言って過言ではないのだ。人材育成に割く資金がなければ、まずは教育の時間を用意し、社内勉強会を充実させればよい。資金に余裕が出来たら、外部研修や語学や経営学のオンライン学習を活用し、学びの機会をさらに充実させればよい。人を育てる環境は工夫次第でいかようにも整えることができる。人材育成環境が向上し、社員が育つと、組織のパフォーマンスは格段に上がる。組織力と業績は比例関係にあるので、社員が育つほど、業績が拡大する。社員を育てる重要性社員を育てると、組織力が強化されるが、その強みは、外から見ても分からない。つまり、社員を育てるほど、誰からも真似されない強みが蓄積され、企業の繁栄を支える経営資源が盤石になるのだ。例えば、トヨタの生産方式、ユニクロの製造小売モデル、セブンイレブンの仮説検証、キーエンスのスピード開発等のノウハウは書籍やセミナーで広く明らかにされているが、同じ会社は現れない。理由は簡単で、会社の組織(社長・幹部・社員等)は、完璧に模倣できないからだ。だからこそ、人材育成の重要性は大きい。人材育成が充実すると、働き甲斐が生き甲斐になったり、生き甲斐が働き甲斐になったりする。当然、組織の活力が増すので、離職率が下がり、新規採用率が上がる効果も期待できる。
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  • 企業風土と組織を改革する基本ステップ|社員のマインドを一瞬で変える方法
    企業風土と組織を改革する基本ステップ|社員のマインドを一瞬で変える方法企業風土と組織力は業績に直結する。企業風土が豊かであれば新しいビジネスアイデアが生まれ易く、組織力が強ければ好業績をキープし易いからだ。この記事では、企業風土と組織を改革する基本ステップ、並びに、社員のマインドを一瞬で変える方法について、詳しく解説する。風土と組織の改革ステップ企業風土と組織を改革する基本のステップについて、詳しく解説する。風土・組織改革は、「目標設定」⇒「マインド改革」の2ステップが基本になる。物事の成果は、目標に対して動くことで初めて生まれるので、企業風土を変えたい、組織を改革したいと思ったら、理想の姿を目標として掲げることが第一になる。続いて、行うべきは社員のマインド改革だ。目標を掲げると、社員のマインドは現状回帰(今のままで良い・変わりたくない等)に向くからだ。正しい目標をセットし、社員のマインドさえ変えることができれば、次第に、企業風土と組織の力が変わり、目標達成、或いは、新しい企業体として沢山のビジネスチャンスを手中に収めることができるようになる。社員のマインドを変える方法企業風土と組織を改革するための、社員のマインドを上手に変える方法について、詳しく解説する。大前提として、現状の人員で売上を伸ばす、現状の人員で生産性を高める等、何かしらの目標を組織(社員)に対して掲げると、社員のマインドは目標ではなく、現状に向く。快適な環境が目標ではなく、現状にあるため、今のままで良い、変わりたくない、大変な目に合うのは避けたい等、現状回帰のマインドが瞬時に働くからだ。こうした社員のマインドを変える方法は簡単だ。快適な環境の事をコンフォートゾーンと言うが、社員のコンフォートゾーンを現状から目標に変えてあげれば良いのだ。現状よりも目標を達成した後の方が快適だという認識が組織に定着すると、社員のモチベーションは現状回帰ではなく、自然と目標達成に向かうようになる。風土と組織改革は経営者の役目風土・組織改革は、目標設定とマインド改革の2ステップが基本になるが、とりわけ重要なのは社員のマインド改革だ。そして、社員のコンフォートゾーンを現状から目標に変えるけん引役は経営者になるが、いかに多くの経営幹部がけん引役に参加するかによって、マインド改革のスピードが決まる。社長と経営幹部が一致団結し、目標達成のマインドをセットし、目標達成後の景色を臨場感豊かに社員に伝え続ける。さらに、大変、難しい、しんどい、時間がない、できないかも、このままでいい等の後ろ向きの言葉ではなく、簡単、できる、時間は作れるなどの前向きな言葉をトップが率先して使い続ける。こうしたトップの言動は、社員のマインドに影響を与え、少しずつ、目標に向かう社員の人数を増やす効果を生み出す。当然ながら、一定社員のマインドが目標に向かえば、目標達成は一瞬である。また、企業風土と組織力も大きく変わる。
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  • 社長は批判しないこと、批判と思わないことが大切
    社長は批判しないこと、批判と思わないことが大切批判とは、物事の良し悪しを評価判定することである。社長であれば、誰しも一度は批判されたことがあると思うが、社長は批判しないこと、批判と思わないことが大切だ。この記事では、社長にお薦めの批判のおさめ方や批判の扱い方、並びに、社長がなぜ批判されるのかについて、詳しく解説する。社長にお薦めの批判のおさめ方社長であれば、誰かから悪口を言われたり、批判されたりしたことは誰しも経験があると思う。心にグサッと来ることもあれば、心がどんより落ち込むこともあると思うが、私は二つの対処方法で心を落ち着けている。一つは「この世に批判されたことがない人間は一人もいない」という事実を思い出すこと。もう一つは「批判として受け取るのではなく、新しい考え方として受容する」ことだ。人類史上、批判されたことがない人間は一人も存在しない。世界中から聖人と崇められているブッタやキリストでさえ批判の対象になった。批判されることは当たり前の自然現象であり、誰からも批判されない人間など、この先も現れないだろう。すべての人間が誰かから批判されている事実を思い出せば、極めて当たり前のことに心を痛めることの無意味さに気がつくはずだ。また、批判(誹謗中傷は例外)をブロックしないことも大切だ。批判を新しい考え方として受容すれば、自身の視点や配慮の至らなさが発掘され、新たな成長の機会に恵まれるからだ。こう考えれば、批判に感謝できるようになる。成長の機会を下さってありがとうと、心から思えるようになる。そして、誰かを批判することをしなくなる。社長にお薦めの批判の扱い方社長が社員を批判しないことは大切なことだが、物事の良し悪しを教えることは放棄してはならない。ここで重要なポイントは、社長の良し悪しの教え方によっては、社員が批判と受け取りかねないことである。つまり、批判の決定権は常に受け手側(社員側)にあるという現実を受け入れ、社員に寄り添った教え方を意識しないと、意図せず社員を批判する事態を招いてしまうのだ。社員を批判しない秘訣は、社長の正しさをぶつけないことである。まずは社員の考えを聞いて、その考えを受け入れ、そのうえで社長が思う良し悪しを丁寧に教える。このプロセスが批判を軽減する確かな方法になる。また、社員を褒めるときは大勢の前で、良し悪しを教えるときはマンツーマンで指導することも大切な心掛けになる。社長はなぜ批判されるのか?人間は影響力を持つほどに批判され易くなる。例えば、新入社員と社長では、社長の方が圧倒的に批判の対象になり得る。国家権力を持った検察や警察、あるいは、権威を持っている医者や弁護士なども批判の対象になり易い。実力・考え方・身体的特徴等が一般固定観念から外れた人間、あるいは、大組織の上場企業やエッジの立った商品やサービスを提供している企業も批判の対象になり易い。もし誰かから批判されたら、自分、あるいは、自分の会社の影響力が大きくなったと思えば良いだろう。その時は、くれぐれも批判と敵対して無駄なエネルギーを消耗しないでほしい。腹を立てても構わないが、時間をかけてでも批判を受容し、自分の思考や度量を広げ、人間的な魅力や影響力をどんどん磨いてほしい。そして、批判を恐れず、自分が正しいと思う道を突き進むことに全エネルギーを費やすことを切にお薦めする。
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  • 難しいコミュニケーションを円滑に運ぶ重要ポイント
    難しいコミュニケーションを円滑に運ぶ重要ポイントコミュニケーションはじつに難しい。会社組織の大概の問題は社長と社員コミュニケーションレスに起因するし、コミュニケーションの難しさを実感している社長もじつに多い。この記事では、組織作りの肝となるコミュニケーションが難しい理由、並びに、難しいコミュニケーションを円滑に運ぶ重要なポイントと方法論について、詳しく解説する。コミュニケーションは難しいコミュニケーションとは、言葉、表情、態度、行動等を通じて、相手と意思疎通を図る活動のことだが、コミュニケーションを円滑に運ぶのはじつに難しい。なかでも、コミュニケーションの良し悪しを決定づける「言葉遣い」の難しさは、群を抜いている。自他に与える言葉の質で、表情、態度、行動等のコミュニケーションの良し悪しが決まるからだ。何気ない言葉遣い(コミュニケーション)が、社員や顧客の反発を招いてしまったことなどは誰しも経験があるだろう。私自身も、講演やミーティング等で沢山の言葉を発しているが、元来国語が苦手でライティングのプロでもないので、言葉がうまく伝わらなかったり、意図した解釈が得られなかったりと…、いつも苦悩の連続である。言葉(コミュニケーション)の難しさを表現した藤井貞和氏(東京大学名誉教授・文学博士)の「あけがたには」という詩がある。詩を要約すると「自分の言葉で想いを発することはとても大切なこと。しかし、言葉の受け取り方は人ぞれぞれ…。だからこそ、言葉を使うことに苦悩する」といった内容だが、相手の立場にたった言葉遣いを完璧に遂行するのは本当に難しい。コミュニケーションが難しくなる原因コミュニケーションが難しくなる原因について解説する。コミュニケーションの良し悪しは受け手が決定するという現実を考えれば、コミュニケーションが難しくなる原因が見えてくる。それは、自分本位なコミュニケーションである。利害、立場、プライドなどの自分本位な思考が強く出るとコミュニケーションは破たんし易くなる。例えば、ほとんどの大人は子供に対して、子供の目線に合わせて言葉を発し、良好なコミュニケーションを実現する。しかし、大人同士になると、利害やプライドなど、自分本位な思考が邪魔して、相手の目線に合わせることができなくなる。また、自分は社長、自分は上司、自分は年上、自分は男などの序列や肩書を盾に、自分本位な目線を固定してしまい、コミュニケーションに失敗するパターンも多い。このように、コミュニケーションは、相手目線ではなく、自分本位に偏り過ぎると極めて難しくなる。難しいコミュニケーションを円滑に運ぶ方法コミュニケーションは本当に難しい。コミュニケーション次第で、相手を不快にすることもある。しかし、自分本位なコミュニケーションさえ止めれば、大概のコミュニケーションは円滑に運ぶ。特にコミュニケーションの質を支配する言葉の使い方は重要だ。相手に寄り添った言葉を意識的に使えば、自然と意思疎通がうまく運ぶ。また、自分の言葉で想いを発すれば他者の心が動き、相手に元気や希望を与えることもできる。言葉遣いは確かに難しい。私自身、未だに言葉遣いの苦悩は無くならないし、言葉足らずで家族とのコミュニケーションがうまく運ばないこともある。しかし、言葉はコミュニケーションの質を決定づける要素であり、自他の心に希望の明かりを灯す大きなメリットもある。私の場合は、言葉の意図は受け取った相手が決定するという現実、並びに、自分の言葉に対する賛否を素直に受け止め、まだまだ至らない「自分の言葉」を謙虚に研鑽している。できるだけ相手の立場に立って、できるだけ相手の心情を慮って、相手に分かって欲しいという甘えを一切捨てて、自分の言葉を磨いている。まさに、言葉磨きは、自分磨き、そんな気がする。また、難しいコミュニケーションを円滑に運ぶ方法も言葉磨きにあると信じている。大概の組織の問題は社長(上司)と社員のコミュニケーションレスから生じる。組織の問題を感じ取った時は、まずは自分自身の言葉遣いを改めることを切にお薦めする。
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  • 思考力を鍛える方法|考える力を高めるトレーニング法
    思考力を鍛える方法|考える力を高めるトレーニング法思考力とは、本質的な答えを導くための考える力である。社会に出ると、自己選択の連続で自分自身の人生が形成されるので、思考力は、人生の豊かさやビジネスの成功に直結する極めて重要なスキルといえる。この記事では、思考力を鍛える方法、並びに、考える力を高めるトレーニング法について、詳しく解説する。思考力とは思考力とは、本質的な答えを導くための「考える力」である。思考力が高いと、あらゆる選択の機会がチャンスに変わるので、人生がどんどん豊かになる。また、ビジネスシーンにおいても、活躍のチャンスに恵まれ、必然的に大きな成果を出すことができる。従って、思考力は人生における必須スキルであると同時に、ビジネスパーソンの必須スキルといって過言ではない。思考力は、行き当たりバッタリの答えに終始するのではなく、その場、その時、その人に応じて最適な答えを導き出すスキルが本質になる。また、思考力は知識がたくさんあっても鍛えられるものではなく、実生活における沢山の体験や経験を通じて鍛えられるものなので、日々のトレーニング(言動・考え方等)が非常に重要になる。思考力を鍛える方法思考力を鍛える方法について、詳しく解説する。思考力を鍛えるには、知識を知恵に変える体験や経験をたくさん積む方法が最も効果的である。例えば、未知の世界、苦労や苦悩、本質的探究、他者や異文化の受容など等の経験や体験を数多くこなせば、知恵や価値観の幅を広がり、思考力が鍛えられる。思考力が鍛えられると、その場、その時、その人に応じて最適な答えを導き出す思考が定着するので、必然的に大きな成果を出せるようになる。また、人間的魅力も高まるので、周囲から頼られる存在になり、人生もどんどん豊かになる。考える力を高めるトレーニング法思考力(考える力)を高めるトレーニング法について、詳しく解説する。知識を知恵に変える体験や経験の他にも、思考力(考える力)を高める方法がある。それは、オープンクエスチョンの実践である。オープンクエスチョンとは、自由回答(正解がない)を前提とした質問である。正解は自分の考えそのものになるので、オープンクエスチョンを自己完結(自分に質問し自分で答える)で回し続けると、自分の考え方の軸が定まり、思考力がどんどん高まる。一方、オープンクエスチョンとは正反対のクローズドクエスチョンは、二者択一の回答(正解がある)が前提なので、いくら回答しても知識が増えるばかりで、肝心の思考力は一向に磨かれない。学生時代(義務教育期間)は、正解のある選択(勉強・テスト)が圧倒的に多いが、社会に出ると、正解のない選択(社会生活・ビジネス・対人関係等)に迫られる機会しかなくなる。つまり、オープンクエスチョンに対する自分の考えの発信力が弱いと、思考力が磨かれず、社会生活やビジネスにおいて大きな成果を出すことができなくなる。逆に、自分の考えの発信力が高いと、自分の正しさに固執することなく、その場、その時、その人に応じて最適解を求める思考力が働くので、必然的に大きな成果を出せるようになる。人生の豊かさやビジネスの成功は思考力が握っているといっても過言ではない。言い換えれば、思考力さえ高めれば人生の豊かさもビジネスの成功も得られるということだ。
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  • 指導者として大切なこと|優れたリーダーの資質・条件・心得
    指導者として大切なこと|優れたリーダーの資質・条件・心得優れた指導者の条件は5つある。知識、熱意、洞察力、責任感、無欲、である。この記事では、指導者として大切なこと、並びに、優れたリーダーの資質・条件・心得について、詳しく解説する。指導者の条件1「知識」指導者の条件1は「知識」である。指導の良し悪しは知識、つまり、基本で決まる。仕事や業務知識だけでなく、会社経営の基本から組織論やリーダー論に至るまで、知識量(基本力)が指導効果を左右する。また体験を通じた知識をたくさん持つことも重要だ。体験という裏付けのある知識はリアリティーがあるので、理屈っぽくならず、相手に抵抗なく伝わるからだ。豊かな知見と豊富な経験値は指導者の基礎的力量を高めるだけでなく、指導者としての風格と威厳をも高める重要な要素だ。指導者の条件2「熱意」指導者の条件2は「熱意」である。指導者の熱意は重要だ。会社経営の成果は、経営者の能力×思考×熱意で決まるが、指導も一緒だからだ。指導者の執念や向上心がなければ、良い指導はできないし、指導し続けることを心から楽しむこともできない。指導者の熱意が部下に伝播すれば、指導効率は飛躍的に上がる。何より、熱意なき指導者に、部下はついて来ない。また、指導内容や指導の本意が瞬間的に伝わらないことがあったとしても、熱意があれば、時の経過と共に部下(教え子)の理解が得られやすく、教えが腑に落ちた瞬間に指導内容が一気に開花することが多々ある。成果に恵まれなくても、たとえ思うような結果が出なくても、指導者であれば熱意を手放してはならないのだ。指導者の条件3「洞察力」指導者の条件3は「洞察力」である。指導する上で洞察力も重要になる。なぜなら部下の性格や能力は十人十色だからだ。部下のマネージメントやコミュニケーションを円滑に遂行する、或いは、部下の希望や不安を見極めるには洞察力が欠かせない。洞察力は、観察力、分析力、客観性、先見性などを発揮することで磨かれるが、とにかく、一人ひとりの部下にフィットした指導を実現するには、洞察力が不可欠で、この力が不足すると、指導効果が著しく低下し、場合によっては離職が加速する。洞察力をもって部下に寄り添い、部下の状況・環境・性格等に応じてオリジナルの指導を提供することが、指導者としての力量と評価を高める確かな方法だ。指導者の条件4「責任感」指導者の条件4は「責任感」である。指導者にとって責任感も重要な要素になる。部下の失敗を自分の責任として考えることができるか否かが、良き指導者の分岐点になる。指導者が責任を背負う姿勢を見せるほど、部下は安心して身を委ねるものだ。さらに、部下はそうした指導者の背中を見て育つので、指導者の責任ある言動は、部下を育てる良き手本に繋がる。また、責任感は、反省や内省の源泉にもなるので、たとえ指導に失敗したとしても、その失敗体験から成功ノウハウの芽が生まれやすくなる。自分の失敗だけでなく、部下や周囲の失敗をも活かす力量が身につくので、成長のスピードが極めて速く、たった一度の指導者人生で大成功を収めることもできる。指導者の条件5「無欲」指導者の条件5は「無欲」である。無欲とは、部下の利益を誠実に考え、部下の利益を最優先するということだ。自己利益を考えた言動に陥るのではなく、部下の利益を優先する言動に徹することが出来れば、部下からの信頼が厚くなり、細かく指導せずとも、部下が自分自身の力で育つ努力を始める。また、人脈や成功ノウハウなど、与えられるものを率先して与えるほど、部下のモチベーションが上がり、指導者としての評価も上がる。無欲であることは、指導者やリーダーのみならず、経営者や成功者の必須条件といっても過言ではない。指導者として大切なこと指導者として大切なことは「知識・熱意・洞察力・責任感・無欲」の5つの資質を磨くことだ。この5つの資質が、先天的に備わっている人もいれば、経験を重ねながら身に付ける人もいるが、重要なのは、その気になれば、誰でも習得できるスキルだということだ。そして、大切なことは、指導者の学び続ける姿勢である。これが良い指導者という終着点はない。現状に満足せず、更に上を目指す姿勢を自ら示し、部下と共に成長できる指導者こそが、あるべき姿であり、部下が求める指導者である。飛躍する人間は、必ずどこかで飛躍するきっかけに出会っている。誰とも出会うことなく自分で自分に火をつけるタイプは稀で、その殆どが、よき指導者との出会いなど、他人の影響で自分も燃えるタイプだ。部下や教え子に飛躍のきっかけを与えたい指導者は、この5つの条件を意識した指導を心掛けることをお薦めする。
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  • 社員の評価基準が必要な理由|社員の能力開発に欠かせない人事評価とは
    社員の評価基準が必要な理由|社員の能力開発に欠かせない人事評価とはなぜ、社員の評価基準が必要なのか?その答えは難しくない。明確な社員の評価基準があれば、社員の能力が最大化されて、会社の業績が上がるからだ。例えば、社員の評価基準が明確であれば、社員自身、何をすれば評価されるのかが分かるので、評価基準に向かって、効率よく能力開発に励むことができる。一方の会社側も、社員の評価基準に則って、社員の能力開発を効率的にサポートすることができる。逆に、社員の評価基準がなければ、どうなるだろうか?社員は、会社から何を求められているのか、或いは、何をすれば評価されるのかが分からなくなり、行き当たりバッタリの行動に陥り、能力開発が独りよがりなものになってしまう。一方の会社側も、社員の評価基準が好き嫌いやその場限りといった曖昧なものになり、社員の不満増長、モチベーション低下、離職率の悪化、など等、業績悪化のリスクを招くことになる。また、社員の評価基準は、社員の会社人生のすべてに影響を与える重要な要素になる。例えば、給与、ボーナス、昇給、昇格、異動、左遷やリストラに至るまで、すべての会社人生の幸不幸は、社員の評価基準で決まる。一方の会社側にとっても、社員の評価基準が、将来の会社の成長と衰退を分かつ重要なものといえる。なぜなら、社員が育てば、間違いなく会社の業績が上がるからだ。社員の評価基準は、会社経営の必須ツールといっても過言ではないのだ。社員の評価基準の重要性とは社員の評価基準がなければ、社員が育たず、業績が上がらない。さらに、曖昧な評価基準の弊害は、こればかりではない。例えば、社員の評価基準は、会社が求める人材と社員が目標とすべき人材を明確にするので、評価基準が曖昧になると、会社と社員の意思疎通が破たんし、双方のコミュニケーションに負荷(ストレス)がかかる。社員の離職の最大原因は経営者(もしくは上司)とのコミュニケーション不足なので、社員の評価基準の重要性は極めて大きい。それにも拘わらず、明確な社員の評価基準を運用している中小企業は殆どない。私自身も、過去に数千名の中小企業の社員と面談をしてきたが、明確な評価基準が運用されている中小企業はなかった。社員の評価基準を曖昧にして、報酬で社員のモチベーションを上げるケースも見受けられるが、報酬で社員を釣る方法は、効果が限定的かつ短期的だ。また、私の経験上、そもそも報酬に不満を持つ社員は全体の1%以下に過ぎない。報酬は相場並みに抑えて、明確な社員の評価基準を上手に運用した方が、よほど社員の能力開発と会社の業績改善に役立つ。社員の評価基準に則って、評価し、評価され合う関係性(コミュニケーション)が充実するほど、社員の能力開発と会社の成長スピードが一段と加速する。伊藤のワンポイント明確な人事評価基準を会社と社員の双方が共有している中小企業は殆どありません。中小企業ほど、人の問題(人事・組織・育成・採用・離職等々)に悩む経営者が多いですが、それらの悩みの根本原因は、曖昧な人事評価基準にあります。人事評価の基準は明快なほど、効果的で、人の問題に対する悩みも少なくなります。
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  • 人事評価の本当の目的とスゴイ効果|人材を人財に育てる人事評価とは
    人事評価の本当の目的とスゴイ効果|人材を人財に育てる人事評価とは人事評価の本当の目的と効果について、考えたことがあるだろうか?人事評価と聞くと、能力査定や給与査定、或いは、欠点の指摘やミスの指摘といった厳格な組織管理を思い浮かべる経営者も多いと思うが、これらは人事評価の枝葉に過ぎない。人事評価の本当の目的は、社会で広く通用する社員を育てるところにある。社員が育てば、自ずと会社の業績が拡大するので、人事評価の効果は計り知れない。例えば、全社員の能力が数段階アップした場合、社員を増やさずとも業績が上がることは容易に想像ができるだろう。人事評価を運用するには然るべき基準が必要だが、決して経営者や上司の主観で基準を決めてはならない。なぜなら、人事評価の基準を主観で決めると、評価する人間が代わるたびに評価基準が変わり、社員に大きな不信感とストレスを与えてしまうからだ。人事評価の目的を全うするには、会社が社員に何を求めているのかを人事評価の基準として明確に示し、なお且つ、その人事評価基準を伝える努力を継続することが欠かせない。具体的かつ明確な人事評価の基準を与えることなく、一方的に社員を教育したとしても、社員が育つことはなく、むしろ、離職や業績悪化のきっかけを作りかねない。会社が求めていることを本能的に理解し、指導なしで高い成果を上げることができる社員など、大企業であってもそうそういるものではない。社員を育て、業績を拡大するには、経営者自身が人事評価の目的をしっかり理解し、運用することが大切なのだ。人事評価の運用効果を最大化する秘訣人事評価を正しく運用すると、社員が育ち、会社の業績が拡大する。そのためにすべきことは、社員に対して明確な人事評価基準を示すことに尽きる。例えば、社員の目標スキルを示す評価基準と社員が目指すべき行動特性を示すコンピテンシーは、人事評価の運用効果を最大化する必須基準になる。目標スキルを示す評価基準とは、一般社員、中間管理職、経営者(経営幹部)のそれぞれの階層に必要なスキルを明確に表す基準だ。階層毎の目標スキルは「技能スキル・万能スキル・経営スキル」の3つに分かれるが、この評価基準を運用すると、社員の育成スピードが一段と加速し、人事評価の運用効果が最大化される。詳しくは当サイト内の「能力開発に役立つ人事評価の基準」で解説しているので、是非とも参考にしてほしい。コンピテンシーとは人事評価の基準のひとつで「成果に繋がる行動特性」や「活躍する人特有の行動や思考」のことだ。一般社員、中間管理職、経営者(経営幹部)のそれぞれの階層に明確なコンピテンシーを与えると、会社が求める行動を社員が自発的に取れるようになるので、人事評価の運用効果が最大化される。詳しくは当サイト内の「人を育てるコンピテンシーの評価基準」で解説しているので、是非とも参考にしてほしい。繰り返すが、人事評価を正しく運用すると、社員が育ち、会社の業績が拡大する。業績が伸び悩んでいる中小企業は人事評価の目的が誤っていないか否か、一度点検してみてほしい。
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  • 人事評価の効果的フレームワーク|能力開発に役立つ評価基準1
    人事評価の効果的フレームワーク|能力開発に役立つ評価基準1明快な人事評価の基準は、社員の能力開発と離職防止に役立つ。明快な人事評価の基準があれば、社員自身がその基準に自分の能力を照らし合わせて何をすべきかを考え、自主的かつ前向きに能力開発に努めるようになるからだ。この記事では、社員の自主的な能力開発環境を整え、かつ、社員の離職を防ぐ人事評価の効果的フレームワークについて、詳しく解説する。人事評価の効果的フレームワーク明快な人事評価の基準があれば、社員自身がその基準に自分の能力を照らし合わせて何をすべきかを考え、自主的かつ前向きに能力開発に努めるようになる。当然ながら、経営者が明快な人事評価基準を持ち合わせていなければ、社員の能力開発を手助けすることはできない。さらには、曖昧な人事評価が原因で、社員の反発や離職を生み出すリスクを高めてしまう。社員の能力開発と離職防止に役立つ人事評価の基準は、大きく分けて3つの領域がある。ひとつは「ワークスキル」、ふたつ目は「ビジネススキル」、三つ目は「ヒューマンスキル」だ。下図は、人事評価基準のフレームワークになる。ワークスキルとは、業界特有の専門知識や資格、その仕事を遂行するために必要な技能のことで、基本、特定分野でしか通用しないスキルになる。ビジネススキルとは、思考力や実行力、或いは、コミュニケーション力といった、会社の中でも会社の外でも、どの分野、どの業種業態でも通用するスキルのことだ。ヒューマンスキルとは、経営理念や信念、或いは、優れた経営哲学を生み出す価値観のスタンスのことだ。この3つの領域のスキルをベースに人事評価の基準を作り上げると、自ずと、社員の能力開発と離職防止に役立つ人事評価基準が出来上がる。人事評価フレームワークの運用方法ワークスキル、ビジネススキル、ヒューマンスキル、この3つの人事評価の領域は、組織の階層によって用いるべき基準が異なる。例えば、会社に入りたての新入社員はワークスキルを高めることを最優先しなければならない。従って、人事評価の基準はワークスキルに重きを置くことになる。中堅社員は、ワークスキルを高めつつ、ビジネススキルも意識しなければならない。従って、人事評価の基準はワークスキルとビジネススキルに重きを置くことになる。事業や部門をまとめる中間管理職や経営幹部は、ワークスキルよりもビジネススキルを高め、なお且つ、ヒューマンスキルも意識しなければならない。従って、人事評価の基準は、ビジネススキルとヒューマンスキルに重きを置くことになる。経営者は、ヒューマンスキルが揺るぎないものになるまで磨き上げる努力を継続することが大切で、経営者のヒューマンスキルが大きくなると、優れたワークスキルやビジネススキルを持った人財がどんどん集まるようになる。このように組織の階層ごとに評価すべき領域と基準を明快にすると、社員の合理的な人事評価と能力開発を手助けする環境が自ずと整備される。人事評価フレームワークの運用効果人事評価のフレームワークが会社の隅々まで定着すると、様々な効果が生まれる。例えば、ワークスキルだけで一丁前と思い込む勘違い社員が少なくなり、素直な社員が多くなる。当然ながら、素直な社員が多くなれば、能力開発の成長スピードは一段と加速する。また、人事評価の基準が明快だと、会社評価と本人評価のギャップも少なくなる。加えて、社員の能力不足を合理的かつ効果的にフォローすることもできる。或いは、理念も哲学もない行き当たりバッタリの経営から抜け出すためのツールとしても有効に機能する。社員の人事評価をしっかり整備・運用するだけで、会社経営の質が一段と洗練されるのだ。
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  • 人事評価の効果的マトリックス|能力開発に役立つ評価基準2
    人事評価の効果的マトリックス|能力開発に役立つ評価基準2明快な人事評価の基準は、社員の能力開発と離職防止に役立つ。なぜなら、明快な人事評価の基準があれば、社員自身がその基準に自分の能力を照らし合わせて何をすべきかを考え、自主的かつ前向きに能力開発に努めるようになるからだ。当然ながら、経営者が明快な人事評価基準を持ち合わせていなければ、社員の能力開発を手助けすることはできない。加えて、曖昧な人事評価が原因で、社員の反発や離職を生み出すリスクを高めてしまう。この記事では、社員の自主的な能力開発環境を整え、かつ、社員の離職を防ぐ人事評価の効果的マトリックスについて、詳しく解説する。人事評価の効果的マトリックス社員の能力開発と離職防止に役立つ人事評価の基準は、大きく分けて2つある。ひとつは、「やる気の高低」、ふたつ目は「スキルの高低」だ。社員のパフォーマンスはやる気×スキルのレベルが上がるほど高まる。下図は、人事評価基準のマトリックスになる。人事評価基準のマトリックスエースは、能力もヤル気もある経営幹部、若しくは、経営幹部候補の社員が該当する。エース候補の教育係りに任命し、多くのエースを生み出す役割を与えると良い。エース候補は、ヤル気はあるが能力が不足している人材で、能力向上が必要な社員が該当する。能力を開発するために様々な課題を与えると良い。問題社員は、能力はあるがやる気がない人材で、自己変革が必要な社員が該当する。古参社員に多いタイプだが、得意分野に特化、マンツーマン指導、思い切って部下を付ける、或いは、部下の指導係りに任命するなど等の施策でやる気を促すと良い。諦め社員は、能力もヤル気も失っている人材で、組織のお荷物からの脱却が必要な社員が該当する。丁寧にヒアリングし、長所を見出す、根気強く教育する、エース社員に同伴させるなど等、その社員に合ったオーダーメイドの方法でやる気を促すと良い。この4つの基準をベースに人事評価マトリックス(社員マップ)を作ると、自ずと、社員の能力開発と離職防止に役立つ人事評価基準が出来上がる。人事評価マトリックスの運用方法人事評価マトリックス運用は、社員マップを作ることから始める。やる気の高低とスキルの高低の評価者は、社員本人、部課長、社長の3者で行い、全社員の人事評価の分布をマップ化し、組織力の総合力と個人能力の実態を把握する。やる気とスキルの評価基準は下表の通りになる。人事評価マトリックスの基準評価項目基準解説やる気が高い明るい、プラス思考、変化への耐性が強い、自己依存(すべての原因は自分にある)、自己奮起(自分を奮起させる)、自己責任(他人のせいにしない)、自己評価(陰で自己努力ができる)やる気が低い暗い、マイナス思考、変化への耐性が弱い、他者依存(すべての原因は他人にある)、他者奮起(他人に苦労させる)、他者責任(他人のせいにする)、他者評価(他人に評価されることしかやらない)スキルが高い各業務・各階層(一般社員、管理職、役員)に応じてスキル評価の基準を作成するスキルが低い各業務・各階層(一般社員、管理職、役員)に応じてスキル評価の基準を作成する上表のように人事評価マトリックスの基準を明快にすると、社員の合理的な人事評価と能力開発を手助けする環境が自ずと整備される。人事評価マトリックスの運用効果人事評価のマトリックスが会社の隅々まで定着すると、様々な効果が生まれる。例えば、能力はあるがやる気のない社員、或いは、やる気も能力も失っている社員が少なくなり、やる気のある前向きな社員が多くなる。当然ながら、やる気のある社員が増えるほど、能力開発の成長スピードは一段と加速し、業績も飛躍する。また、人事評価の基準が明快だと、会社評価と本人評価のギャップも少なくなり、社員の能力不足を合理的かつ効果的にフォローすることもできる。或いは、理念も哲学もない行き当たりバッタリの経営から抜け出すためのツールとしても有効に機能する。
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  • 人事評価の効果的レーダーチャート|能力開発に役立つ評価基準3
    人事評価の効果的レーダーチャート|能力開発に役立つ評価基準3明快な人事評価の基準は、社員の能力開発と離職防止に役立つ。なぜなら、明快な人事評価の基準があれば、社員自身がその基準に自分の能力を照らし合わせて何をすべきかを考え、自主的かつ前向きに能力開発に努めるようになるからだ。当然ながら、経営者が明快な人事評価基準を持ち合わせていなければ、社員の能力開発を手助けすることはできない。加えて、曖昧な人事評価が原因で、社員の反発や離職を生み出すリスクを高めてしまう。この記事では、社員の自主的な能力開発環境を整え、かつ、社員の離職を防ぐ人事評価の効果的レーダーチャートについて、詳しく解説する。人事評価の効果的レーダーチャート社員の能力開発と離職防止に役立つ人事評価の基準はシンプルなほど効果的で、中でもレーダーチャートはお薦めだ。人事評価レーダーチャートの項目は職種や階層によって変わるが、社員と職場のスキル項目をレーダーチャートで評価するとスキルレベルが明快に視覚化される。下図は、人事評価基準のレーダーチャート例になる。人事評価基準のレーダーチャート例上図の人事評価レーダーチャートは営業職のサンプル例になるが、評価の基準項目は6~8項目あると良い。また、レーダーチャートを用いて職場と社員のスキルをグラフ化すると、職場のスキルをけん引している社員なのか、職場のスキルの足かせになっている社員なのかが明確になる。そして、人事評価レーダーチャートを基準に職場と社員のスキルを評価すると、自ずと、社員の能力開発と離職防止に役立つ人事評価基準が出来上がる。人事評価レーダーチャートの運用方法人事評価レーダーチャートは職場ごとに作成し、評価項目も職場ごとにアレンジする。人事評価レーダーチャートの評価者は、社員本人、部課長、社長の3者で行い、職場と社員のスキル実態を把握する。下図は、営業職の部署と社員の人事評価レーダーチャートの運用例になる。(青線が職場スキルでオレンジ線が社員スキル)人事評価基準のレーダーチャート運用例人事評価レーダーチャートでスキルが明確になったら、あとは定期的に社員面談を行い、職場と社員のスキル状態に応じて社員教育を継続的に行い、会社全体のスキルレベルを底上げする。レーダーチャートによって人事評価の基準を明快にすると、社員の合理的な人事評価と能力開発を手助けする環境が自ずと整備される。人事評価レーダーチャートの運用効果人事評価のレーダーチャートが会社の隅々まで定着すると、様々な効果が生まれる。例えば、職場に貢献しているスキルと不足しているスキルが明確になるので、能力開発の成長スピードが一段と加速する。また、人事評価の基準が明快だと、会社評価と本人評価のギャップも少なくなり、社員の能力不足を合理的かつ効果的にフォローすることもできる。或いは、理念も哲学もない行き当たりバッタリの経営から抜け出すためのツールとしても有効に機能する。
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  • 費用ゼロで効果大の社員教育の方法|社員教育なくして会社の成長なし
    費用ゼロで効果大の社員教育の方法|社員教育なくして会社の成長なし社員教育なくして、会社の成長はない。なぜなら、社員が成長しなければ、会社が成長しないからだ。社員教育には一定の教育費用がかかるので、社員教育に消極的な中小企業が少なくないが、新卒採用が殆どなく、限られた社員で勝負せざる得ない中小企業こそ、積極的に社員教育に取り組んでほしいと思う。また、社員教育は費用がかかる割には効果がでないと思っている経営者もいるかも知れないが、費用対効果の高い社員教育を実施することは工夫次第でいかようにもできる。例えば、週1回の定例会議に社員教育に繋がるテーマを取り入れるだけで、費用ゼロで効果大の社員教育を実施することができる。社員教育に繋がるテーマの具体例を挙げると、下表の通りである。費用ゼロで効果大の社員教育のテーマ例週社員教育テーマ教育効果1週目会社の経営理念を確認し、理念に即した仕事の達成度、或いは、理念から外れた仕事をしていないかを社員全員で検証する経営者のビジョンや価値観の共有度合が高まることで経営者と社員の価値観のギャップが小さくなり、組織の力が一点に集中する2週目会社の数字を確認し、目標達成度を検証する社員の数字理解度が深まり、社員の数字に対する責任感が増す。また、社員の自主的な業績改善が促進される3週目市場や顧客の声を確認し、商品やサービスの改善余地を徹底検証する社員の顧客理解が深まり、顧客満足度を考える社員が増える。また、商品やサービスの付加価値改善が促進される4週目現場や社員の声を確認し、社員満足や業務改善余地を検証する経営陣と現場・社員のギャップが解消され、社員満足度が高まるこのように、普段の定例会議のなかに教育効果のあるテーマを取り入れるだけで、費用ゼロで効果大の社員教育を実現することができる。また、教育効果のあるテーマを繰り返し議論していると、自ずと社員のなかに経営者感覚が芽生え、指示待ち集団から、自らが考えて行動する集団に変貌していく。社員教育の効果は経営者が握っている社員教育の効果を上げるには、経営者が一番の勉強家でなければならない。なぜなら、経営者が勉強していないことを社員に押し付けても、反発を受けるだけで、教育効果が十分に上がらないからだ。また、経営者が勉強したことを、そのまま一部の幹部社員にだけ伝えるのも効果が限られる。社員教育の効果をグッと引き上げるには、経営者が先頭に立って経営の勉強を行い、経営者自身が会社経営に役立つと思った知識やノウハウを自分流にアレンジし、さらに、経営者が社員と一丸になって学ぶ姿勢を見せることが不可欠だ。費用ゼロで効果大の社員教育の方法は、先の例で述べた教育効果のあるテーマを社員に議論させる方法以外にもたくさんある。例えば、大きな挨拶を習慣づける、全員参加の社内清掃、独自の技能試験と表彰制度、競合他社視察などの社員教育は、さほどの費用をかけずに行うことができる。また、社長の愛読書を社員に開放するライブラリーの設置も、社員教育に役立つ。社員教育の効果は、社員の成長を加速させるだけに止まらない。経営者と社員の距離がよりフラットになり、社員の経営参加の意識がどんどん高まる。当然ながら、社員一人ひとりに経営者感覚が身につくと、会社の成長スピードは一段と加速する。会社経営において社員教育ほど重要なものはない。会社の成長発展のために十分に社員教育を施しているか否か、一度、点検してみてほしい。伊藤のワンポイント費用をかけずにできる社員教育の方法は沢山あります。大切なのは、お金をかけることではなく、社長が先頭に立って経営の勉強をして、社員教育をけん引することです。勉強熱心な社長の姿勢(背中)を見ている社員は、益々ヤル気になるものです。社長が社員と共に成長すれば、組織力と共に、業績が一段と伸びます。
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  • 指示待ち人間を改善する社員教育の方法|指示待ち人間の解消が組織力を高める
    指示待ち人間を改善する社員教育の方法|指示待ち人間の解消が組織力を高める指示待ち人間の改善なくして、会社の成長はない。なぜなら、社員が自ら考える自主性を持たなければ、現場の仕事の質が向上しないからだ。現場の仕事は、内勤であれば総務経理や開発、外勤であれば営業や販売スタッフなど等、多岐にわたるが、何れにしても、現場の社員が経営者や上司の指示がなければ動けないといった指示待ち人間では、現場の仕事の質が上がることも、会社の生産性が上がることもない。人材が限られている中小企業であれば、なおさらのことだ。指示待ち人間の弊害は、それだけではない。顧客接点に関わる営業社員が指示待ち人間では、顧客満足度を追求する姿勢が欠落し、顧客離脱のきっかけを作りかねない。或いは、開発社員が指示待ち人間では、開発スピードに陰りが出て、競合他社との開発競争に敗れてしまうかも知れない。指示待ち人間の改善なくして、会社の成長はないのだ。とはいっても、指示待ち人間を改善することは、決して簡単ではなく、それなりの教育時間と改善するための工夫が必要だ。例えば、指示待ち人間に対して「指示を仰ぐことなく自分の考えで行動しろ」と自主性を促しても、確かな判断基準を持っていなければ、誤った行動に繋がり、会社衰退のきっかけを作りかねない。また、誤った行動を頭ごなしに叱ると、せっかく自主性を発揮した社員が委縮してしまい、簡単に指示待ち人間に逆戻りする。指示待ち人間を改善するのは、指示がなくても自信を持って動ける根拠になり得る情報をしっかり与えなければならない。また、指示待ち人間の行動が失敗に終わったとしても、その失敗を許容し、なお且つ、失敗が繰り返されない仕組みを整備することも欠かせない。指示待ち人間は社員教育で改善できる指示待ち人間を改善するには「しっかり情報を与えること」と「失敗を許容し、失敗を繰り返さない仕組みを整備すること」、このふたつが成功の秘訣になる。指示待ち人間に与えるべき情報は、会社の経営理念、行動原理、業績、目標、経営者のビジョンや価値観など等、挙げたらキリがないほどある。さらに、上司の顔色ではなく顧客の顔色を優先する、顧客の喜びが会社の喜びになる、金額1万円以下は独断で使ってよい、〇〇はやってはいけない、〇〇はやっても良い、など等、具体的表現で情報を与えると、迷いのない行動に繋がり、指示がなくても自主的に考え、行動できるようになる。指示待ち人間にとって外部機関が主催する指示待ち人間の改善研修や改善セミナーは殆ど役に立たない。社員教育の一環で、自分の会社の情報をしっかり与えて、会社の方針や会社の置かれている立場と状況をより深く理解してもらった方が、よほど指示待ち人間の改善に役立つ。また、指示待ち人間の過ちを頭ごなしに叱ることも、指示待ち人間の改善に役立たない。決して叱らず、その失敗の原因と対策を失敗した本人に考えさせ、なお且つ、その失敗を組織全体で共有する仕組みを作ることが、指示待ち人間を改善し、高い自主性を持った組織を作り上げる秘訣になる。☑指示待ち人間に情報を与えているか?☑指示待ち人間の失敗を許容しているか?☑指示待ち人間の失敗が繰り返されない仕組みがあるか?指示待ち社員に悩んでいる中小企業経営者は、指示待ち人間を改善するための施策を十分に行っているか否か、一度点検してみてほしい。
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  • 人を育てるコンピテンシーの評価基準|明確なコンピテンシーが組織力を高める
    人を育てるコンピテンシーの評価基準|明確なコンピテンシーが組織力を高めるコンピテンシーとは人事評価の基準のひとつで、「成果に繋がる行動特性」や「活躍する人特有の行動や思考」のことである。コンピテンシーは、会社が社員に求める行動を明確に示すので、会社が社員を評価するうえでの絶対基準になる。一方、社員の側から見たコンピテンシーは、社員が目指すべき行動を明確に示すので、会社から評価されるための行動原理の基準になる。コンピテンシーは、会社と社員、双方にとって、より良い方向を目指すうえでの指標になるので、コンピテンシーの評価基準が曖昧だと、人事上(組織上)の弊害が様々噴出する。例えば、コンピテンシーが曖昧だと、会社は社員の能力開発をうまく誘導できないため、マンパワーを十分に活かすことが出来なくなる。社員としても、コンピテンシーが曖昧だと、会社が求める行動がうまく取れないので、能力開発が不完全燃焼に終わる。当然ながら、社員の能力開発が不完全だと、社員の成長が止まるので、会社の組織力が伸び悩む、或いは、会社と社員の間に歪な溝が出来てしまい、組織力が低下する。組織力の低下は業績悪化の根本原因になり得るので、コンピテンシーは業績を左右する重要な要素といっても過言ではない。組織力が伸び悩んでいる、或いは、社員の育て方が曖昧になっている中小企業は、コンピテンシーの評価基準が曖昧になっている可能性が高いので、注意してほしい。コンピテンシーの評価基準の運用方法コンピテンシーの評価基準は、階層によって変わる。この原理原則を理解しないと、会社の組織力を高めるコンピテンシーの運用はうまく機能しない。例えば、コンピテンシーの評価基準は、一般社員、中間管理職、経営者(経営幹部)、それぞれの階層によって全く変わる。活躍の場が代われば求められる行動が変わるのは当たり前のことだが、階層に応じてコンピテンシーの評価基準を変えないと、社員を昇格させても、変化に適応できない社員が増えて、結果として、組織が機能不全に陥ることがある。有能な社員を昇格させた途端に、その社員の評価が落ちるといった現象は、曖昧なコンピテンシーの評価基準が根本原因であって、社員本人に罪はない。社員を活かすも殺すも、コンピテンシーの評価基準次第なのだ。コンピテンシーの評価基準の一例として分かりやすい例は「目標」だ。例えば、一般社員は「目標理解」、中間管理職は「目標達成」、経営者(経営幹部)は「目標設定」がコンピテンシーの評価基準になる。目標というたった一つのコンピテンシーの評価基準であっても、社員の行動と思考はガラリと変わる。当然ながら、コンピテンシーの評価基準の理解が不十分だと、たとえ有能な社員だったとしても、その社員の行動と思考がちぐはぐなものになる。さらに、この状況を放置すると、せっかくの能力を引き出せないばかりか、問題社員化を促進する結果を招きかねない。会社の成長を後押しするコンピテンシーの評価基準が十分に運用できているか否か、一度、点検してみてほしい。
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  • 中小企業が有能な社員を獲得するための採用基準|採用基準が組織力の明暗を分かつ
    中小企業が有能な社員を獲得するための採用基準|採用基準が組織力の明暗を分かつ採用の自由度が低い中小企業ほど、一度採用した人財のパフォーマンスを最大化させることが、成功の絶対条件になる。しかし、採用基準が曖昧だと、たとえ有能な社員が採用できたとしても、まとまりのないひ弱な組織に陥り、組織力の低下と共に業績が悪化するリスクが高まる。この記事では、中小企業が有能な社員を獲得するための採用基準について、詳しく解説する。中小企業に適した採用基準中小企業が有能な社員を獲得するために重視すべき採用基準は二つある。ひとつは「経営者の理念に共感していること」、もう一つは「会社の内情を理解していること」だ。この二つの採用基準に合致している社員を採用できれば、採用時点の能力が少し劣っていたとしても、教育次第でいかようにも才能を伸ばすことができる。ひとつ目の採用基準である「経営者の理念に共感していること」は、中小企業が新規採用するうえでの絶対的基準といっても過言ではない。なぜなら、経営者の理念に反する言動が表面化すると、途端に組織力が低下し、業績も悪化するからだ。採用候補者に経営理念を共感してもらうには、経営者自身がシッカリと理念なり哲学を持って経営と向き合うことが欠かせない。当然ながら、理念も哲学もなければ、採用基準が曖昧になり、たとえ有能な社員が採用できたとしても、まとまりのないひ弱な組織に陥る可能性が高くなる。有能な社員を定着させる採用基準もう一つの採用基準である「会社の内情を理解していること」も、中小企業が新規採用するうえでの絶対的基準といえる。なぜなら、会社の内情と採用候補者が抱くイメージのギャップが大きいほど、離職率が高まるからだ。採用候補者に会社の内情を理解してもらうには、採用面接等の機会に、会社の内情を公開し、なお且つ、その情報を懇切丁寧に説明する必要がある。説明する会社の内情は、労働条件、給与条件、業績、社員構成といった表面的な部分だけでは物足りない。入社することでのプラスマイナスやメリットデメリット、或いは、教育方針や将来ビジョンといった情報に至るまで、徹底的に公開した方がよい。会社の内情の理解が深まるほど、採用候補者の将来ビジョンが明確になるのでモチベーションが一段と上がり、なお且つ、入社後のギャップに悩まされることが少なくなる。会社の内情を理解してもらうことは、有能な社員を定着させる秘訣でもある。中小企業のハイスペック人材の採用基準中小企業の場合、創業期、或いは、成長期に、ハイスペックな人材から、採用の応募が入ることがある。このようなハイスペックな人材は、既存社員とのレベルのギャップや与える仕事のレベルのギャップなどが原因で、場合によっては組織力の低下という弊害を生み出すリスクを抱えてはいるものの、基本的には、先に紹介した二つの採用基準を満たしている限り、採用で失敗することはない。また、既存社員をはるかに超えるハイスペックな人材は、多少の背伸びをしてでも採用した方が良い側面もある。例えば、採用する側(経営者)も、ハイスペック人材に合わせて、大きな目標や夢を語らざる得なくなり、目標設定が高まり、会社の成長が加速しやすくなる。また、ハイスペックな人材が既存社員に与える好影響も計り知れない。最終的にハイスペックな人材が辞めることもあり得るかも知れないが、わたしの経験上、マイナスよりもプラスの効果の方がはるかに大きい。
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  • 社員の採用コストと教育コストの費用対効果|人事コストの効果的な使い方
    社員の採用コストと教育コストの費用対効果|人事コストの効果的な使い方社員の採用コストと社員の教育コストを比べた場合、費用対効果が高いのはどちらか?中小企業においては、社員の採用コストよりも教育コストの方が、圧倒的に費用対効果が高い。なぜなら、中小企業が、有能な人材を採用しようと思ったら、いくらお金があっても足りないからだ。有能な人材を採用するための募集コストや給与コストはバカにならないし、有能になるほど採用コストが膨れ上がる。また、有能な社員の貢献度は採用した後でないと判明しないというリスクもある。事実、多額のコストをかけて採用した有能な社員の能力を持て余してしまい、採用コストが殆ど回収できない、といったことは良くあることだ。一方、社員の教育コストの費用対効果は、非常に高い。なぜなら、社員が成長すれば、業績も伸びるからだ。組織力と業績は比例関係にあるので、社員全体の能力が多少劣っていたとしても、社員教育で全体のレベルを底上げすることが出来れば、自然と業績が伸びる。中小企業は、費用対効果の低い有能な社員採用にコストをかけず、費用対効果の高い社員教育にコストをかけた方が何倍もお得なのだ。社員の採用コストと教育コストの使い方中小企業の場合は、採用コストは必要最低限の範囲内でコントロールし、教育コストに多くを割いた方が良い。但し、無理に教育コストをかける必要はなく、無理のない範囲で教育コストをコントロールし、場合によっては教育コストゼロからスタートする手もある。例えば、週一ミーティングに「経営理念の具現化度・会社の数字(実績と目標)の理解度・顧客の声の活用度・現場の声の活用度」等のテーマを週替わりで協議(共有)させるだけで、十分な社員教育の効果を得ることができる。こうした会社経営に関わる重要なテーマは、協議(共有)が深まるほど、会社の業績や置かれている立場、やるべき事や目指すべきことの理解が深まるので、社員の仕事のレベルが一段と上がる。また、目標の設定、失敗の共有、情報の共有、などの取り組みも、教育コストゼロで社員の仕事のレベルを高める教育効果をもたらす。社員教育は、外部セミナーや外部講師に頼るよりも、徹底して会社の現状を勉強させた方が、業績に貢献する教育効果が得られやすい。多額の教育コストをかけているにも関わらず、業績がパッとしない中小企業は、社員教育の内容に問題があるのかも知れないので、一度、見直すことをおススメする。なお、社員教育の効果が表れるまでの時間は結構かかるが、ひとたび社員のレベルと共に業績が上がると、さほどの採用コストをかけずとも、自然と有能な社員が集まる土壌が整う。つまり、採用にコストをかけるのではなく、教育にコストをかけることこそ、効果的に業績を上げつつ、有能な社員を獲得する賢い方法なのだ。伊藤のワンポイント殆どの企業にとって人件費は最大のコストです。そのコストを売上拡大に最大限活かすには、社員の採用コストよりも教育コストに重きを置くことが大切です。社員教育は低コストで出来ることが無限にあります。少ない予算からでも大丈夫ですので、教育コストの運用を始めましょう。社員教育は企業成長の生命線です。
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  • 社員が会社を辞める本当の理由|辞める理由が分かれば社員の力を最大化できる
    社員が会社を辞める本当の理由|辞める理由が分かれば社員の力を最大化できる社員が会社を辞める理由が何であるか、考えたことがあるだろうか?社員が会社を辞める動機はより良い環境を求めるところにあるので、社員が会社を辞める根本的な理由を突き詰めて考えると「先行きの不安」ということになる。従って、社員が抱いている先行きの不安を解消することなく放置していると、いつしか社員の離職願望が大きくなり、会社を辞める事態を招いてしまう。社員が辞める根本理由である先行きの不安は、大きく二つある。ひとつは、会社の成長に対する先行きの不安、もう一つは社員自身の成長に対する先行きの不安である。ここで重要なのは、社員の能力やスキルによって、会社を辞める理由が変わることだ。例えば、有能な社員は、会社の成長に対する先行きの不安を少しでも感じると、新天地を求めて会社を辞める。この場合、社員が辞める理由が会社の業績にあるので、防御策は健全経営を実現することに尽きる。一方、新入社員や若手社員などは、会社の業績がどうであれ、自分自身の成長に対する先行きの不安が大きくなると、新天地を求めて会社を辞める。例えば、会社にいても更なる成長が見込めない、或いは、同世代に比べて成長が遅れるのではないか、といった先行きの不安は、会社を辞める理由になり得る。この場合、社員が辞める理由が社員自身にあるので、社員の成長不安を解消することで離職を防ぐことができる。社員の不安を解消して離職を防ぐには?社員の不安を解消して離職を防ぐ方法はふたつある。ひとつは健全経営を実現すること、もう一つは、人材育成をしっかり行うことである。社員が辞める根本理由である会社の業績不安と社員自身の成長不安を解消するには、健全経営を実現し、なお且つ、社員の明るい将来像を具体化する人材育成の推進が欠かせない。特に中小企業にとっては、新入社員や若手社員が将来を担う貴重な人材になるので、離職を防ぐ人材育成の推進は重要だ。例えば、同世代に比べてこれだけの経験が出来て、このような段階を経て社会で広く通用する人材になれる、という明確な人材育成方針を伝えるだけでも、漠然とした先行きの不安を解消することができる。さらに、課長、部長、役員、社長という階層毎に、理想のモデル社員がいれば、なおさら効果的だ。(中小企業であれば社長や役員といった幹部社員がモデル社員であっても良い)なお、効果的な人材育成手法については当サイト内の「強い組織を作り上げる実践ノウハウ」のカテゴリーで詳しく解説しているので参考にしてほしい。人材育成をしっかり推進すると、社員自身の成長不安が払しょくされて、会社を辞める理由がなくなっていく。また、社員が辞めることなく会社に貢献するほど、組織力向上と共に業績が一段と伸びるので、人材育成には一石二鳥の効果がある。社員が辞める理由である先行きの不安を見逃していないか否か、一度、点検してみてほしい。伊藤のワンポイント社員が辞める理由として二つの不安を挙げましたが、これらの不安をキャッチするには日頃からコミュニケーションをとることが大切です。充実したコミュニケーションは、社員の不安を解消する環境作りに役立ちます。逆に、社員とのコミュニケーションが不足すると、必ず社員の不安を見落とし、離職率を高めます。
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  • 絶対評価と相対評価、正しい人事評価はどっち?|絶対基準と相対基準を徹底比較
    絶対評価と相対評価、正しい人事評価はどっち?|絶対基準と相対基準を徹底比較絶対評価と相対評価、人材育成に適した人事評価はどちらか?結論から言うと、答えは、絶対評価である。人材育成のスピードが加速するのも、公平な人事評価の環境が整うのも、間違いなく、絶対評価の方が優れている。この記事では、絶対基準と相対基準の優劣と共に、絶対評価の基準の作り方について、詳しく解説する。絶対評価と相対評価とは絶対評価とは、目標とする人材像を基準にした人事評価のことだ。例えば、社会で広く活躍できる人材像を基準にして社員を育成する方法は絶対評価になる。絶対評価は、主観が入らず、客観重視なので、目指すべき人材像が明確になり、なお且つ、公平な人事評価ができる。一方、相対評価とは、社内における能力順位を明らかにする人事評価のことだ。例えば、A君の能力はB君よりも優れている、という具合に社内の能力順位を明らかにする方法は相対評価になる。相対評価は、客観が乏しく、主観に偏るので、目指すべき人材像が曖昧になり、なお且つ、不公平な人事評価に陥りやすくなる。絶対評価と相対評価の違い絶対評価と相対評価の大きな違いは二点ある。ひとつは、人事評価基準を社外に置くか社内に置くか、という点、もう一つは、人事評価の基準を客観重視で作るか主観重視で作るか、という点である。人材育成のスピードが加速するのは、人事評価の基準が社外にあり、なお且つ、人事評価の基準を客観重視で作る「絶対評価」である。なぜなら、社内の能力順位を明らかにしたところで、ライバル企業に勝つことはできないからだ。ライバル企業に勝つには、絶対評価を運用し、ライバル企業の社員を超える、社外で広く通用する人材を育て上げなければならない。また、人事評価基準から客観性が欠けると、経営者や上司の気分や好き嫌いといった曖昧な基準で社員が評価されるため、社員の不満や離職願望が噴出しやすくなる。社員の公平な人事評価を実現するには、客観性に富んだ絶対評価を運用しなければならないのだ。絶対評価基準の作り方絶対評価基準の作り方は、会社の文化や経営者の姿勢、或いは、業界特性など、様々な要因を考慮して緻密に作り上げる必要があるが、最低限、必要なことは、明確な人材像を示すことである。例えば、目標人材のスキル構成と、目標人材の行動特性を示すコンピテンシーは、絶対評価に不可欠な基準になる。目標人材のスキル構成とは、一般社員、中間管理職、経営者(経営幹部)のそれぞれの階層に必要なスキルを明確に表す絶対評価基準で、詳しくは当サイト内の「能力開発に役立つ人事評価の基準」を参考にしてほしい。目標人材の行動特性を示すコンピテンシーとは、成果に繋がる行動特性や活躍する人特有の行動や思考を明確に表す絶対評価基準で、詳しくは当サイト内の「人を育てるコンピテンシーの評価基準」を参考にしてほしい。組織力の低迷に悩んでいる大概の中小企業の人事評価は、決まって相対評価に偏っている。組織力の向上は、即、業績向上に繋がるので、組織力の低迷に悩んでいる場合は、人事評価の基準を相対評価から絶対評価にシフトすることをおススメする。
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  • 人材育成に効果的な数値目標の運用方法|数値目標がなければ社員は育たない
    人材育成に効果的な数値目標の運用方法|数値目標がなければ社員は育たない人材育成において、数値目標の運用は不可欠だ。なぜなら、数値目標があれば、育つ側(社員)、育てる側(会社)、双方の人材育成活動の効率が飛躍的に上がるからだ。例えば、育つ側である社員の目標を数値化すると、目標達成までの道のりとゴールが明確になるので、社員は、目標に向かって効率よく活動することができる。一方、育てる側である会社としても、目標が数値化されていれば目標達成に向けて社員を上手にフォロー(育成・教育・誘導)することができ、尚且つ、客観的基準で社員を公平に評価することができる。より効率的かつ効果的に目標を達成できるだけでなく、曖昧な人事評価がもとで起こり得る不平不満を防ぐことができるので、数値目標の運用効果は極めて大きい。当然ながら、目標が数値化されていなければ、人材育成は非効率に陥る。社員は行き当たりバッタリの行動に陥り、能力開発が不十分になるし、会社としても社員を客観的に評価することが難しくなる。場合によっては、数値化されていない曖昧な目標が原因で、組織力が低下することもあり得る。人材育成に効果的で、なお且つ、効率的に業績を改善する目標を運用するには、「昨年よりも年間売上を上げる」という漠然とした目標ではなく、「昨年よりも年間売上を1,000万円上げる、しかも、販促経費は100万円に抑えて、4月末日までに達成する」という具体的数値目標を掲げた目標が不可欠なのだ。効果的な数値目標と人材育成の方法効果的な数値目標は、数値と期日が明確になっている目標であり、数値が具体的であるほど、目標達成までの道のりとゴールが分かり易くなる。つまり、具体的な数値目標は、目標達成(成功体験)までのプロセスを明快にし、人材育成の成長スピードを加速させる効果があるのだ。中小企業における効果的な人材育成の方法は簡単だ。数値目標を掲げたうえで、経営者が社員の活動を徹底的にフォローすると、人材育成の成長スピードが加速する。例えば、社員のPDCA活動に経営者が寄り添って、社員の行動(Do)以外の、計画(Plan)、検証(Check)、改善(Action)のPCA部分を積極的にフォローすると、社員の活動の質がみるみる上がり、効率的に目標を達成することができる。経営者のフォローが難しければ、会社として社員のPDCA活動をフォローする体制を構築する方法でも構わない。社員の活動に経営者が積極的に関わると、社員はどう行動すれば評価されるのかが明快になるので、行動に迷いがなくなり、成長スピードが加速する。会社としても社員の能力不足を的確に捉えて教育することができ、尚且つ、客観的視点で社員を評価できるので、ストレスフリーな人材育成の仕組みが整ってくる。具体的数値目標を運用し、なお且つ、社員のPDCA活動をフォローする体制が盤石になると、社員の成長と業績改善のスピードが一段と加速する。伊藤のワンポイント人材育成の数値目標は具体的になるほど効果が上がります。社員の動きが明快になり、会社側の人材育成効率も上がります。但し、数値目標の達成度合いを人事評価の絶対基準にしないでください。数値目標は人材育成を効率化するサポートツール、なお且つ、評価基準の一部として活用するのがお薦めです。
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  • 根性論の起源|会社や仕事に根性論は通用しない!?
    根性論の起源|会社や仕事に根性論は通用しない!?根性論とは、近視眼的思考のことである。例えば、根拠(実現性・再現性・合理性・環境・実力等)がどうであれ、根性さえあれば、どんな苦難や逆境も乗り越えられるという思考は典型といえる。この記事では、根性論の起源、並びに、会社や仕事において、なぜ根性論が通用しないのかについて詳しく解説する。根性論の体験談わたしが社会人デビューしたのは、かれこれ25年も前になるが、その時代は「根性論」が当たり前の風景だった。見て覚えろ、自分の頭で考えろ、言われる前に動け、やれば出来る、出来ないのは根性が足りないからだ、など等。根性論をベースとした思考や教育姿勢が当たり前の世界で、それが出来なければゲンコツが飛んでくる。当然ながら、根性のない新入社員はすぐに辞める。私の場合は、地方の次男坊で帰る家がなかったのと、元々、根性(忍耐強さ)があるタイプだったので、極めて理不尽な環境ではあったが、今に見てろ根性の方が大きく上回り、難なく過ごすことができた。スポーツの世界でも、根性論が当たり前にまかり通っていた時代だ。体罰、暴言、絶対服従、うさぎ跳びや飲水禁止など、非論理的な指導が当たり前であり、強豪校ほど、そうした根性論が定着していたような気がする。こうした根性論は、今でも社会のあちらこちらで存在しているわけだが、すぐに何とかハラスメントとしてペナルティを課せられる。昔気質(根性論者)の人々からすると、ずいぶんと生きづらい世の中になったものである…。戦前は根性論が無かった根性論の起源については様々な見解がある。例えば、武士道精神などは根性論の起源(原型)に近いと思える。しかし、広く世に定着するようになったのは、わたし私見では、戦争が分岐点になっているように感じる。例えば、国民的スポーツである野球の世界には、戦前は根性論が無かった。その証拠に、日本で最初に野球チームの監督になった飛田穂洲さんの教え子の回顧録には、「飛田監督が声を荒げるのを見たことがない」という記述がある。飛田監督は、一球入魂の生みの親でもあるが、道具は自分で磨きなさい、授業に出て勉強しなさい、野球を通じて模範となるような人間になりなさいと説いた人だ。根性論などかけらもない、まさに、野球道をゼロから創り上げた偉大な監督である。また、茶道、弓道、剣道など、江戸時代以前からある〇〇道の世界にも根性論はない。何れも、相手を敬い、道徳心を持って、その道に真摯に向き合う姿勢が基本になっている。根性論は戦後に生まれた戦後になると、戦前のマインドが一変する。非合理な根性論に関しても、戦争以後に社会全体に蔓延した節がある。例えば、欧米の兵士は鉄砲の玉が無くなる、戦況が劣勢になる、食料が尽きる等の事態に陥ると、すぐに降参して捕虜になったそうだ。いかにも欧米人らしい合理的な判断だが、日本の軍人は違った。日本の軍人は、鉄砲の玉が無くなれば刀を抜いて一人でも多く倒すために死に物狂いで突撃する、戦況が劣勢でも命が尽きるまで戦う、食料が尽きても蛇やカエルを食べて生きながらえる、など等、欧米人の比にならないくらい、とんでもない根性を持っていた。特攻隊などはその成れの果てであり、根性論(非合理)の極みである。恐らく、欧米人から見たら、日本人は恐ろしく怖い人種だったに違いない。一億総玉砕と叫ばれた戦争末期には、学徒出陣や若者の職業軍人化が加速したが、そうした若者に根性論を刷り込んだのが戦争だったのではないかと思う。この時の根性論が、そのまま社会に居座り、昨今まで引きずってしまったのではないか、というのが私の見解である。会社や仕事に根性論は通用しない事業は人なりの言葉通り、社員なくして、事業活動は成立しない。そして、社員のモチベーションは、高いに越したことはなく、モチベーションが高い組織ほど、業績が好調だ。そのモチベーションを上げる手段として、上から目線の根性論は全く役に立たない。むしろ、モチベーションを下げるきっかけにしかならない。怒鳴っても何にも解決しないし、社員の自主性とヤル気も削がれる一方になる。社員のモチベーションを上げるには、社員をコントロールしないことだ。社員の言い分をよく聞いて、共感したうえで、自分の目指している会社経営をとつとつと伝えることだ。社員が失敗した時、或いは、過ちを犯した時は、自分の責任として監督不足を詫び、一緒に成長することを約束することだ。社員に対して頭ごなしに怒鳴る、或いは、自分の主張や根性論を押し付けるような真似は決してしないことだ。根性論などかけらもない、丁寧なコミュニケーションを心掛けることが本来あるべきリーダーの姿であり、そうしたリーダーの姿勢に社員は自然と従うようになる。社員をコントロールするのは偽物のリーダーだ。コントロールせずとも、社員を惹きつけるのが本物のリーダーである。今はもう「怒鳴る・殴る・蹴る」の時代ではない。どちらかというと「共感する・励ます・育む」時代だ。(この記事は2020年4月に執筆掲載しました)
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  • 新人教育のコツと心構え|新人の教え方・育て方
    新人教育のコツと心構え|新人の教え方・育て方四月になると、街のあちこちで新入社員の姿をよく見かけるが、みんなハツラツとした顔つきで、じつに応援したくなる。しかも、素直な心で初心を思い出させてくれるだけでなく、年齢を重ねることの自覚、責任、覚悟など、自分を見つめ直すよいきっかけも与えてくれる。新人の社会的役割りは、案外、大きいのかも知れないと、つくづく感じるが、この記事では、新人教育のコツと心構え、並びに、新人の教え方・育て方に至るまで、詳しく解説する。新人教育のコツ毎年、新人を採用している中小企業は多くないが、新人教育や組織マネジメントに悩みを抱えている経営者はじつに多い。儲かっていようが、儲かっていまいが、どうも、組織の悩みは経営者共通のテーマのようだ。新人を教育して、いかにして立派な戦力に仕立てるかが、その後の会社の業績を左右するわけだが、新人教育のコツは、自主性と責任感を育てることに重きを置くことが大切だ。顧客に幸せを与える人間(社員)になるには、自主性と責任感が不可欠だからだ。新人教育の心構えソニー創業者の盛田昭夫氏は、新入社員に対して次のような言葉を贈っている。「会社は学校ではないので教育する義務はない。一方、社員は、入社日から自分自身で考え、自らの責任で行動する義務がある。先輩や上司から教えを乞うことを期待してはいけないし、指導を受けることも期待してはならない。もし、自覚と努力が足りずに置き去りにされるのであれば、仕方のないことだ。」この言葉が生まれた時代は、半世紀も昔だが、時代にマッチしない考えと一蹴することはできない。事実、社会人たるもの、このような心構えなくして大成することはないと思うし、自分で考える自覚と努力なくして、自主性と責任感を習得することはできないからだ。ソニーで働く知人に話を聞くと、実際の新人教育プログラムはかなり充実しているらしい。しかし、仕事の要求レベルは高く、根底には厳しさがしっかりある、と仰っていた。世の中に面白い仕事をたくさん生み出しているリクルート社も、恐らく、同じような姿勢で新人教育をしている気がする。また、ホウレンソウ(報告・連絡・相談))禁止や命令禁止で有名な未来工業も、きっと、同じような姿勢で新人教育を施し、好業績をたたき出しているのではないかと思う。新人の自主性と責任感が立派に育つと、仕事に向き合うたびに「自分ならどうするだろうか?」或いは「自分ならこうする」というように、常に自分の意見を考えることができる思考力の高い人財に生まれ変わる。このような人財を生み出すには、やはり、新人の自覚と努力を促す一定の厳しさが必要なのだ。新人の教え方・育て方新人教育は、社長と新人という人間同士のぶつかり合いなので、教える側も育てられる側も、お互いストレスがかかる。ストレスを軽減するには、まずは、社長が新人を信頼することが大切で、そうした社長の姿勢に、社員は信頼し、ついてくる。そして、喜怒哀楽の感情のうち、喜びと楽しさをなるべく共有することも重要だ。例えば、「ありがとう」や「よくできた」など、社長にとっては何気ないひと言であっても、新人にとっては、とても嬉しいものだ。新人のなかには、自宅に帰ってから家族に対して「社長にこんな一言をかけてもらえた」、「社長は自分の仕事を見てくれている」と嬉しそうに話す方もいる。ちなみに、喜びと楽しさの感情は一瞬で萎む一方で、怒りや哀しみの感情は長く続いてしまう。従って、喜びと楽しさは長く引っぱり、怒りや哀しみは後を引かない配慮を忘れないでほしい。喜びと楽しさを持ったポジティブ思考の新人は明るく自信に満ち溢れているように見えるが、怒りや哀しみを持ったネガティブ思考の新人は暗く自信がないように見えてしまう。会社にとって、顧客にとって、どちらが望ましい新人かは明白だろう。新人教育のコツと心構えのまとめ会社で働くということは、苦労するとういう事だ。しんどいことも、辛いことも、叱られることもあるのが働くということだ。最近は、叱られると「自分が嫌われている」と誤解し、上司と距離を置く新人も増えてきているようだが、これは、対人コミュニケーションの減少に伴う弊害の一つといえる。こうした弊害を解消するには、叱ることは教育すること、教育することは自主性と責任感を育てること、自主性と責任感を育てることは社会で広く活躍できる人財に育てること、という新人教育の目的をよく諭し、厳しい社会環境に慣れさせることが大切だ。(この記事は2019年4月に執筆掲載しました)
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  • 問題社員を生み出さない対応策|問題社員の特徴と然るべき対応
    問題社員を生み出さない対応策|問題社員の特徴と然るべき対応問題社員とは、無断欠勤や素行不良などの懲戒事由に該当する社員のことである。問題社員は、組織全体のモチベーションを下げるだけでなく、会社全体の生産性を恐ろしく悪化させるので、しっかり対策することが肝要だ。この記事では、問題社員を生み出さない対応策、並びに、問題社員の特徴と然るべき対応について、詳しく解説する。問題社員の特徴問題社員とは、無断欠勤や素行不良などの懲戒事由に該当する社員のことである。就業規則で定める懲戒事由は会社によって様々あるが、無断欠勤や素行不良の他にも、報告義務違反、指示命令違反、社内秩序違反、器物破損、暴行、傷害、独断で行う宗教活動等が挙げられる。また、経営者の立場から見れば、やる気のない人財も問題社員に該当するが、こうしたやる気のない社員は次のような特徴を持っている。無責任、心が貧しい、マイナス思考、変化への耐性が弱い、視野が狭い、受動的、進化のスピードが遅い等、簡単に言えば、何をするにも卑屈で、傲慢で、後向きだ。中でも特徴的なのは、無責任体質で、失敗しても全てを他人のせいにする、他人に評価されることしかやらない(他人が見ていなければサボる)等は、やる気のない問題社員の典型になる。問題社員に取るべき対応問題社員は、組織全体のモチベーションを下げるだけでなく、会社全体の生産性を恐ろしく悪化させる。こうした問題社員は、放置すればするほど、会社全体の生産性を悪化させるので、問題社員が現れた時は速やかに対応することが肝要になる。つまり、問題社員に取るべき対応で一番大切なことは「間髪入れずに教育指導する」ことである。教育指導が遅れるほどに問題社員の素行が酷くなり、周囲の社員に悪影響を及ぼし、更には教育指導(更生処置)の難易度が上がるので、問題社員の対応は教育指導のスピード感が何よりも重要になる。問題社員に教育指導をする上で抑えるべきポイントは、相手の言い分を受容し、繰り返し、客観的事実だけを伝えることだ。個人攻撃や人格否定をするのではなく、会社が望む人材像や周囲から挙がっている素行不良等の客観的事実だけを丁寧かつ根気よく伝えることが、問題社員の行動改善意欲を高める正攻法になる。問題社員を生み出さない対応策問題社員に取るべき対応(間髪入れずに教育指導する)を徹底することと並行して対策すべきことは、問題社員を生み出さない根本的対策を講ずることである。問題社員を生み出さない対応策としてお薦めの方法は「人事評価を明快にする事」と「社長と幹部の力量を高める事」である。それぞれのポイントについて、詳しく解説する。人事評価を明快にする曖昧な人事評価が原因で社員が問題社員化するケースは少なくない。例えば、成果を上げているのに正当に評価されない、同僚や上司よりも仕事をしているのに役職や報酬が上がらない、等の不満が原因で問題社員化するパターンは典型になる。こうした問題社員を生み出さないための有効策としてお薦めの方法は「明快な人事評価基準を社員に示すこと」である。明快な人事評価基準があれば、会社側は社員を育てやすくなり、社員側もどうすれば会社から評価されるのかが分かるので自己研鑽、或いは、自己評価し易くなる。評価基準を拠り所に育成コミュニケーションを充実させることもできるし、不公平な相対評価ではなく、公平な絶対評価も定着する。また、役職者が問題社員化した場合は「降格人事を検討すること」も大切になる。例えば、昇格しても期待した成果が上がらない、或いは、役職に応じた能力が開花しない状況を放置し続けると、役職者自身が問題社員化し、本人も部下も苦しむことになる。降格人事が機能していない会社はじつに多いが、こうした問題社員を生み出さないためには、降格基準を事前に社員に示し、その基準の範囲内で降格させることも時には必要だ。(但し降格させる場合は必ず昇格条件も示すこと)人事評価基準の具体的設計方法はこちら>>社長と幹部の力量を高める社長と経営幹部の素行を真似て、問題社員が生まれるケースは少なくない。例えば、問題社員を放置している、やる気の無い言動を振りまいている、社員と顧客を大切に扱っていない等のトップの言動が原因で問題社員が増殖するパターンは典型になる。トップの動きに倣うのが組織の習性なので、上に立つ人間の言動が悪いと、それにつられて社員の言動も悪くなる。トップが問題社員を放置すれば、他の社員も問題社員化し易くなるし、トップがやる気のない言動を振りまけば、やる気のない社員が増える。トップが社員を大切に扱わなければ、社員も会社(社長)を大切に扱わなくなるし、トップが顧客を大切に扱わなければ、社員の顧客に対する言動が横柄になる。社長と幹部の力量がしっかりしていれば、前記した問題社員は生まれない。問題社員が目の前に現れた時は、トップの力量を磨く絶好のチャンスと受け取り、謙虚に自己研鑽することが何よりも大切だ。
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  • できない社員を教育する方法|社員を育てる基本姿勢と効果的教育手法
    できない社員を教育する方法|社員を育てる基本姿勢と効果的教育手法中小企業の社長にとって、できない社員を教育することほど骨の折れる仕事はないと思う。とくに起業まもない会社や中間管理職のいない会社は、社長自身ができない社員を教育する役割を担うことになるので相当な苦労を強いられる。この記事では、できない社員を教育する方法について、詳しく解説する。社員教育なくして成長なし中小企業の社長にとって、できない社員を教育することほど骨の折れる仕事はないと思うが、社員教育なくして、会社の成長はあり得ない。事業は人なりと云われるように、社員教育は企業経営の最重要課題であり、社員教育の出来不出来によって会社の盛衰が決まる。従って、できる社員だろうが、できない社員だろうが、一定のレベルまで社員を育てることが企業成長の絶対条件になる。当然ながら、社員教育をおろそかにすると、組織力が低下し、時を待たずして企業の衰退リスクが表面化する。起業まもない会社や中間管理職のいない会社は、社長自身ができない社員を教育する役割を担うことになるので苦労も多いが、社員教育は、決しておざなりにしてはならない。できない社員を教育する基本姿勢できない社員を教育するうえで抑えるべきポイントは「できないことをなじらないこと」だ。踊らぬ踊りは踊れないと云われるように、何事も体験と経験なしに体得することは難しいものだ。できない社員を教育するうえで大切なのは、数回の失敗でできないことをなじるのではなく、できないことに試みるチャレンジ精神や向上心を持続させることだ。例えば、幼い子がはじめて皿洗いを手伝っている際中に誤ってお皿を割ってしまった場合、母親がその過ちを頭からなじった場合、その子はどんな気持ちになるだろうか?たった一回の失敗がトラウマになって、チャレンジ精神が低下するのは目に見えて理解できるだろう。できない社員を育てるうえで短気は損気である。できない社員を教育する場合は、できないことをなじることなく、できないことに試みるチャレンジ精神や向上心を育む「できない社員の支援を諦めない精神」を持つことが大切なのだ。できない社員を教育する効果的な方法できない社員を教育する効果的な方法は様々あるが、以下に、すぐに実践できる2つの方法を解説する。ひとつは「見本を見せる」、もう一つは「動画の活用」である。できない社員を育てるそれぞれの効果的教育手法について詳しく解説する。効果的教育手法「見本をみせる」できない社員を育てるうえで「見本をみせる」方法はじつに効果的だ。例えば、仏教の写経などは、文字の上手下手関係なく、見本の文字に従って書くだけで筆記が上達した気分になる。できない社員を教育する要領も同じで、精度の高い見本を提示することができれば、そこに向かって正しい努力ができるようになり、比較的短期間で教育効果が実を結ぶ。教育効果を高めるには、譜面だけではなく完成見本を示す演奏の音源を聴かせる、或いは、レシピだけでなく完成見本を示す実際の料理を食べさせる、はたまた、型絵だけでなく完成見本を示す演武を見せる、といった創意工夫が必要なのだ。見本となり得る教育教材が充実すると、できない社員の教育効率が高まり、自ずと、教育の手間と苦労が軽減される。効果的教育手法「動画の活用」できない社員を育てるうえで「動画の活用」もじつに効果的だ。例えば、新人教育の風景を動画に収め、その動画を教育教材として活用すると、教育にかかる時間を相当短縮できる。一度、動画教材を作成してしまえば半永久的に活用できるし、スマホ等でどこでもいつでも閲覧できるので、覚える方も自分のペースでいつでも復習することができる。また、動画による作業マニュアルは紙面よりリアリティーがあり再現性に富んでいるので、教育教材として活用すると教育の効率がみるみる上がる。さらに、教え方のマニュアルにもなるので、教える側の教材としても有効に活用できる。動画による教育教材は、教える側、教えられる側、双方に教育メリットがあるのでおススメの方法だ。
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  • できる社員の育て方をマスターする|社員の自主性と責任感を高める方法
    できる社員の育て方をマスターする|社員の自主性と責任感を高める方法できる社員の育て方は、社員の自主性と責任感の双方を育てることがポイントになる。なぜなら、社員の自主性と責任感を育てないと、自らの考えで行動することができない「指示待ち社員」という残念な結果が待っているからだ。社員の自主性の育て方は、難しくない。お伺いを立てるときに「必ず自分の意見を述べること」を習慣化するだけで、社員の自主性が高まり、自然とできる社員に育つ。例えば、「これは、どうしたら良いですか?」という聞き方はNGになる。できる社員を育てるには、「これを、このようにしたいのですが、宜しいですか?」というように、常に自分の意見を述べる習慣を徹底させることが大切だ。経営者が率先して社員の意見を先に聞くことを意識すると、段々、社員側も自分の意見を述べることに抵抗感がなくなり、徐々に自主性が高まっていく。そして、社員の自主性が立派に育つと、事に当たるたびに「自分ならどうするだろうか?」或いは「自分ならこうする」というように、常に自分の意見を考えることができる、思考力の高いできる社員に育つ。中小企業のなかには、社員の仕事に対して、事細かく指示命令している経営者がいるが、これでは社員の自主性が育つことも、できる社員が育つこともない。経営者自身が聞く耳を持って社員の自主性を引き出すことが、できる社員を育てる秘訣なのだ。社員の責任感の育て方とは?社員の責任感の育て方は、数字と期日の徹底にある。なぜなら、数字と期日が欠落した目標では、目標達成のための行動が非効率、かつ無責任なものになるからだ。例えば、「営業回数を増やして売上を伸ばしたいと思うのですが、宜しいですか?」という聞き方はNGになる。できる社員を育てるには、「〇月〇日から営業回数を2倍に増やして、〇月〇日までに売上を〇〇〇万円に増やしたいのですが、宜しいですか?」というように、数字と期日を徹底させることが大切だ。数字と期日があれば、社員は嫌でも目標を意識せざる得ないので、目標達成の行動が効率的になり、かつ目標に対する責任感も高まる。また、経営情報を開示することも、社員の責任感を育てるのに有効だ。例えば、売上から利益に至るまでの会社の数字の開示は、できる社員を育てるうえでの絶対条件になる。なぜなら、会社の数字の理解なくして、数字に対する意識も責任感も高まらないからだ。会社の数字の理解度が深まれば、間違いなく数字に責任を持つ、できる社員が育つ。逆に、会社の数字の理解度が浅ければ、利益意識やコスト意識が欠落した責任感のない社員になり易くなる。数字と期日を強く意識し、なお且つ、利益やコスト意識の高いできる社員を育てるには、経営情報を開示することが大切だ。
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  • 成果主義のメリット・デメリット|成果主義はデメリットだらけ!?
    成果主義のメリット・デメリット|成果主義はデメリットだらけ!?成果主義とは、社員が上げた成果を基準に、昇進や昇給などを決定する人事評価制度のことだ。勤続年数や年功、或いは、学歴や経歴に関係なく、業績への貢献度、つまり、成果の高低に応じて昇進や降格が決まるのが成果主義最大の特徴である。この記事では、成果主義のメリット・デメリットについて、詳しく解説する。成果主義のメリット・デメリット成果主義のメリットはさほどない。せいぜい、高い成果を上げることができる社員にとってのモチベーションの支え、或いは、成果を出す社員と成果を出さない社員の人件費を適正に配分できる、というメリットぐらいである。社員ごとに独立採算の仕組みが導入されていて、なお且つ、個人プレー主体の活動で成り立つビジネスモデルであれば、成果主義のメリットが活かせるだろうが、そのような会社は現実的には殆どない。一方、成果主義のデメリットはたくさんある。例えば、成果主義は、社員が成果を上げることを前提にしているので、会社の業績が伸び悩むと途端に機能不全に陥る。中小企業の場合、努力の割に業績がついてこないことは往々にしてあり得ることで、業績が上がらない状況下で成果主義を押し通すと、社員全員の努力がすべてゼロ評価(或いはマイナス評価)になる。これでは、かえって社員のモチベーションが下がり、業績悪化のスパイラルを生み出しかねない。また、会社の業績に連動しない管理部門で働く社員など、合理的成果測定ができない社員に対しても成果主義は機能しない。まだまだある成果主義のデメリット成果主義のデメリットはまだまだある。例えば、個人プレーの蔓延、スキルの偏り、中長期目線の欠落などは、会社の衰退リスクを高める成果主義の見逃せないデメリットになる。個人プレーの蔓延は、成果主義の定着と共に症状が酷くなる。成果を上げた社員だけが評価されるようになると、自分だけが良ければそれで良いという考えを持つ社員が増えて、個人プレーが蔓延する。個人プレーが蔓延すると、成果を上げるための貴重な情報やノウハウが一部の社員に独占されるデメリットが生じる。情報は共有されてはじめて社員の能力向上、しいては、会社の業績向上に活かされるので、情報の共有を阻害する成果主義のデメリットは計り知れない。また、成果主義が定着すると、成果を上げる小手先の技能スキルだけが磨かれて、思考力やコミュニケーション力などの社会全般で通用する万能スキルが欠落してしまう。(万能スキルについて当サイト内の「能力開発に役立つ人事評価の基準」で詳しく解説している)つまり、社員の能力開発が一定レベルで停滞するといったデメリットも招いてしまうのだ。社員の能力が伸び悩むと、決まって業績も低迷するので、成果主義のデメリットは極めて大きいといえる。この他にも、人間関係の悪化、チャレンジ精神の低下、ストレス環境の悪化、不正の助長、など等、成果主義のデメリットはまだまだある。多くの中小企業にとって、会社の業績低迷を招くさまざまな弊害(デメリット)を生み出す温床になり得る成果主義は、殆ど使えない人事評価制度といっても過言ではない。成果主義は衰退リスクを高めるデメリットもある成果主義は将来の衰退リスクを高めるデメリットもある。なぜなら、成果主義が定着すると会社全体が目の前の成果を上げることに気を取られるので、自ずと短期的視点に帰着してしまい、中長期的視点が欠落するからだ。当然ながら、中長期的視点が欠落すると、将来の経営課題や脅威を見逃すリスクが飛躍的に高まる。経営課題や脅威を見逃すと、たとえ業績好調な会社であっても、あっさり衰退することがある。これまでの解説でも分かりの通り、成果主義はメリットよりもデメリットの方が圧倒的に多く、事実、成果主義を導入後に大幅な見直しや撤廃した企業は数多にある。会社経営において成果を上げることは必須だが、業績結果一辺倒の成果主義に走るのは危険だ。成果を上げるための能力開発やプロセスを評価する仕組みに力を入れた方が、継続的に高い成果を上げる優秀な社員が育つ。伊藤のワンポイント成果主義のデメリットは沢山ありますが、一番怖いのはモラルの低下です。業績さえ上げれば報酬が上がるとなると、モラルが低下し、場合によっては法律違反スレスレ、或いは、違法行為に手を出す社員が現れます。こうしたモラルの欠如が外部に漏れると、どんなに儲かっていようが会社はあっさり衰退します。
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  • 360度評価のメリット・デメリット|360度評価はデメリットだらけ!?
    360度評価のメリット・デメリット|360度評価はデメリットだらけ!?360度評価とは、上司・同僚・部下など立場の異なる複数の評価者が評価対象者の人事評価を行う人事評価制度である。360度評価を行うと、社員の人物像を多面的に捉えることが出来るので、上司が見抜けない部下の欠点、或いは、経営者が見抜けない上司の欠点などが明らかになることがある。この記事では、360度評価のメリット・デメリットについて、詳しく解説する。360度評価のメリット・デメリット360度評価を行うと、社員の人物像を多面的に捉えることが出来るので、経営者が普段見抜けない上司や部下の長所や欠点などが明らかになることがある。上司と部下の関係改善や、部下と上司、双方の能力開発に役立つなど、360度評価には一定のメリットがあるが、デメリットの方がはるかに大きい。なぜなら、360度評価の評価基準は、すべて主観によるものだからだ。気分や好き嫌い、或いは、口裏合わせや個人攻撃といった主観的要素が評価基準に入ると、正しい人事評価はできない。場合によっては、全評価者の視点のバラツキがもとで整合性が全く取れない人事評価結果が出るデメリットもあり得る。また、甘い上司やゴマすり部下が高く評価されて、厳しい上司や意見を持っている部下が低く評価されるデメリットもあり得る。匿名性が担保されていなければ、人間関係の悪化を招くデメリットもある。さらに、中小企業は、最終評価者が経営者か役員になると思うが、360度評価をひとりの社員に対して評価者5名で行えば、社員数×5人の評価内容を精査する必要があるので、作業量が膨大になるデメリットもある。このように、360度評価は、メリットよりもデメリットの方が多く、人材育成や組織力向上に殆ど役立たない。360度評価よりもおススメの人事評価制度360度評価最大のデメリットは、客観性に乏しく、正しい人事評価結果が出せない、ところにある。やはり、社員を正しく評価するには、主観ではなく客観性に富んだ絶対基準が欠かせない。会社が求めている人材像を明確に表した絶対基準を掲げることなく360度評価を行っても、自己満足とデメリットを生み出すだけだ。そもそも、社員数がさほど多くない中小企業の場合は、費用対効果が極めて悪い360度評価をやるメリットは殆どない。360度評価よりも、全社員に共通で使える絶対基準を構築し、経営者が先頭に立って社員を丁寧に育成した方が数倍効果的だ。なお、絶対評価の作り方は当サイト内の「絶対評価と相対評価、人材育成に適した人事評価はどっち?」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。360度評価の代替になる匿名アンケート多面的に会社の問題点を発掘したいのであれば360度評価を行わず、匿名アンケートを定期的に実施した方がはるかに効果的である。360度評価の代替になる匿名アンケートの質問事項は次の5つが有効だ。☑会社をさらに良くするために伸ばすべき良い部分はどこか?☑会社をさらに良くするために修正すべき悪い部分はどこか?☑取引先や顧客、パートや社員の不満を見逃していないか?☑法律違反、不正行為、隠ぺい行為はないか?☑その他(自由記入)社員に匿名性の高いメールアドレスを作ってもらい、期日を設けて会社の代表メールに匿名アンケートを募集すれば、360度評価に頼らずとも、会社の問題点を簡単に発掘することができる。アンケート結果を集計し、大多数が指摘した問題点や少人数であっても顧客等の不満や違法行為等は大きな問題として取り上げる、一方、少人数が指摘した問題点や個人攻撃は受け流す、というような要領で仕分けを行えば、会社の業績を伸ばすためにすべきことが明快になる。伊藤のワンポイント小さな会社に360度評価を導入しても、まともに機能しません。それよりも、絶対評価を導入して、人財育成の効率を上げた方が効果的です。また、問題社員を生み出さないために、経営者が率先して現場の社員と交流し、色んな意見をすくい上げる、風通しの良い組織環境を整えることも大切です。
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  • 社員満足度を高める取り組みと調査方法|社員満足度の高い企業はここが違う
    社員満足度を高める取り組みと調査方法|社員満足度の高い企業はここが違う企業は人なりの言葉通り、社員満足度の高低は、会社の業績に大きな影響を及ぼす。例えば、会社に不満を抱く社員をひとりでも放置すると、時を待たずして他の社員へも不満が伝播し、加速度的に組織力が低下することがある。一度、低下した組織力を回復させるには、問題社員の解雇など大掛かりな改革が伴うので、日頃から社員満足度に気を配り、社員満足度を上げる取り組みを推進することが欠かせない。この記事では、社員満足度を高める取り組みと社員満足度の調査方法について、詳しく解説する。社員満足度とは?社員満足度とは、社員が会社で働くことに対しての満足度を計る指標である。社員満足度は、組織力に直結するので、会社の業績に大きく影響を及ぼす重要な指標といえる。事実、社員満足度を追求しているヒト重視の企業ほど、好調な業績をキープしている。逆に、倒産の危機に瀕するような企業は、社員の不満が会社に蔓延していて、社員満足度が極めて低い傾向にある。会社が社員満足度を高めるには相当な気遣いと苦労を要する。なぜなら、働くということは、しんどいことや、辛いことを経験するということだからだ。また、人間には喜怒哀楽という感情があるが、喜びと楽しさといったプラスの感情が一瞬で萎むのに対して、怒りや哀しみといったマイナスの感情は長く尾を引く特徴を持っている。当然ながら、ひとたび、会社が社員に対してマイナス感情(不満等)を与えてしまうと、そのマイナス感情を払しょくするのも、社員満足度を高めるのも、極めて困難な状況に陥ってしまう。社員満足度を高めるには、社員に対して極力マイナスの感情を与えず、なお且つ、苦しみの先へ希望を実現する経営者の姿勢が不可欠になるのだ。社員満足度を調査する方法社員満足度の調査はなかなか難しい。なぜなら、不満と満足の基準は社員の主観で決まるからだ。従って、社員満足度を調査する場合は、社員が客観的基準で満足度の評価ができるように、会社側から社員満足度を測定するための項目を提供しなければならない。社員満足度を調査する際の項目は「将来の不安、生活の不安、雇用の不安、会社の姿勢、会社の文化や風土、能力開発の姿勢、能力活用の姿勢、やりがい、風通し、モチベーション、上司部下同僚との人間関係、肩書、報酬」など等の項目を段階評価させると、数値という合理的評価で社員満足度を把握することができる。また、社員満足度の調査を社内で行う場合は、匿名アンケートや第三者を活用しなければ社員の本音を捉えることは出来ない。なぜなら、同じ会社内の上司に対して本音(経営者や上司の問題)をさらけ出す社員など、殆どいないからだ。例えば、社員満足度の調査担当が自分の上司だった場合、「わたしの不満足の原因はあなたです」と面と向かって上司に本音をぶつける社員はいないだろう。従って、社員満足度の実態を捉えるには、匿名アンケートや利害関係のない第三者を活用しなければならない。当たり前だが、社員満足度の実態が反映されていない調査結果をベースに改善に取り組んでも、社員満足度が高まることはない。社員の本音をいかに客観的に捉えるかが、社員満足度調査の重要なポイントなのだ。社員満足度を高める取り組み社員満足度を高める取り組みで最も大切なのは社員とのコミュニケーションである。なぜなら、社員が会社に不満を抱く最大の理由は、経営者、或いは、上司との関係悪化だからだ。殆どの社員にとって、肩書や報酬に対する不満は小さな問題である。過去に1,000名を超える中小企業の社員面談を行ってきたわたしの経験からも、社員が抱いている不満の最大の原因は、経営者とのコミュニケーション不足にあると断言できる。社員とのコミュニケーションを深めるうえで大切なことは、社員を理解し、社員に目線を合わせることである。ラジオの電波も合わせなければ向こうの声が聞こえないように、コミュニケーションも相手に合わせなければ本音を捉えることはできない。相手に合わせることが上手なコミュニケーションの秘訣なのだ。こちらの論理や価値観を押し付けることなく、社員とコミュニケーションを深めていくと、全く違う知識や考えを持った人との対話が活発になり、社員の成長や進歩が生まれ、社員満足度が自然と高まる土壌が整っていく。社員とのコミュニケーションが円滑に進んでいる限り、社員満足度が低下することはそうそう起こり得ない。もしも、経営者がしっかりコミュニケーションをとっているにも関わらず、社員満足度が上がらない社員がいる場合は、その社員は、この会社(会社の理念や社長の方針)に向いてない可能性が高い。その場合は、なるべく早く転職を進めた方が良い。なぜなら、社長と別の方向を向いた社員に良い仕事は期待できないし、社長の方針に従わない社員を放置するほど、組織全体に不満が蔓延するからだ。こうした判断も社員満足度を高める取り組みになるので、是非とも、日頃から注意深く社員とのコミュニケーションを深めてほしい。プラスの感情を与えて社員満足度を高める方法社員満足度を高めるために経営者が社員に対してプラスの感情を与える方法も有効だ。例えば、忘れられない感動や良い思い出などは、プラスの感情として残りやすく、社員満足度を高める効果がある。具体的な取り組みとしては、社員旅行やサプライズイベントなどだ。ただし、喜怒哀楽の喜楽に該当するプラスの感情は持続しない特徴があるので、よほどの感動を与えない限り、効果が長続きすることはない。また、この方法は、社長の技量やセンス、或いは、社員の好みによって期待する効果が得られないことがあるので万能ではない。社員満足度を高めるために社員にプラスの感情を与える方法として万能かつ効果的な方法は、普段の何気ない経営者の優しさである。例えば、ありがとうや大丈夫などの何気ない声掛けや、ちょっとした差し入れなどは、どんな経営者でも実践でき、なお且つ、社員に対して持続的にプラスの感情を与えることができる。社員に対するプラスの感情は、太く短くではなく、細く長く与え続けることが社員満足度を高める秘訣なのだ。社員満足度を上げる取り組みと調査方法のまとめ社員満足度の高低は、会社の業績に大きな影響を及ぼす。例えば、会社に不満を抱く社員をひとりでも放置すると、時を待たずして他の社員へも不満が伝播し、加速度的に組織力が低下する。社員満足度を高める取り組みと社員満足度の調査方法について詳しく解説したが、社員満足度を高めるためには、経営者の姿勢が最も重要なポイントになる。なぜなら、会社のトップである経営者の姿勢は、社員に伝染するからだ。例えば、経営者がネガティブ思考の人間だと、社員もネガティブになり、陰湿で不満の多い、暗く自信がない社員が増えやすくなる。一方、経営者がポジティブ思考の人間だと、社員もポジティブになり、少々の不満を吹き飛ばす明るく自信に満ち溢れた社員が増えやすくなる。社員満足度を追求しない会社に明るい未来はない。社員が求めているのは、社員満足度を追求し、社員の明るい未来を実現する経営者だ。伊藤のワンポイント社員満足度は会社経営を左右する重要な要素です。社員とのコミュニケーションを充実させて社員の不満を捉え、その不満を解消する努力が満足度を上げる確かな方法です。また、絶えず社員に感謝すること、謙虚に接することも、社員満足度を高める、或いは、社員満足度をキープする秘訣になります。
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  • インセンティブで社員のモチベーションは上がらない!?|インセンティブ制度を徹底解説
    インセンティブで社員のモチベーションは上がらない!?|インセンティブ制度を徹底解説インセンティブ(incentive)とは、ある行動に向かわせるための刺激誘因のことで、主にある行動の成果に対して支払われる金銭的報酬のことをいう。インセンティブ制度とは、企業が設定した目標を超えた場合に、通常の基本報酬とは別に支払われる報酬制度のことで、多くは、目標達成のための動機付けとして運用されている。この記事では、インセンティブ制度の基本概要からインセンティブがモチベーションに与える影響、及び、インセンティブ制度の効果的活用法に至るまで、詳しく解説する。インセンティブ制度の特徴インセンティブ制度の主な特徴は、仕事のプロセスではなく、仕事の結果(数値)だけを報酬支払いの評価対象にしている点にある。インセンティブ制度の導入は投資銀行や外資系企業に多いが、日系企業であっても、営業職を対象に導入している事例がある。例えば、会社側が設定した目標を達成した見返りに、その担当者に対して金銭や株式などのインセンティブが支払われることは良くあるケースだ。インセンティブは、仕事の結果に対して直接的に報酬が支払われるので、社員の生産性やモチベーション、或いはパフォーマンスを高める効果があると云われていて、成果主義をメインに運用している企業には概ね適している。歩合制やボーナスもインセンティブなのか?インセンティブと似ている報酬制度に歩合制やボーナスがあるが、この二つは、報酬の性格も運用目的も違いがある。インセンティブ制度と歩合制、並びに、インセンティブとボーナスとの違いについて、それぞれ詳しく解説する。インセンティブと歩合制の違い歩合制とは、1個販売当たり○○円というように、1個毎に報酬金額が設定される報酬制度で、分かりやすく例えると、報酬のバラ売りである。会社側としては、販売実績に関係なく1日分の人件費を固定で支払うより、販売実績に合わせて相応の人件費を細かく支払った方が都合よくコスト管理ができるメリットがある。つまり、歩合制は、会社側の都合で設計された報酬制度であり、社員の生産性やモチベーション、或いはパフォーマンスを高めるために支払われるインセンティブとは性格も目的も全く違う報酬制度なのだ。ちなみに、すべての報酬が歩合制で支払われる完全歩合制という報酬制度もあるが、労働者に対する賃金保障が労働基準法で定められているため、原則、一般社員に完全歩合制が導入されることはない。従って、完全歩合制の運用は、個人事業主や企業間に限られる。インセンティブとボーナスの違いボーナスとは、会社の業績に応じて、通常の基本報酬とは別に支払われる全社員対象の臨時報酬制度である。会社の業績に応じて支払われる報酬金額に差は生じるものの、原則、同一部署、同一階級、同一役職であれば、支払われる報酬金額に大きな差は生じない。ボーナスは、あくまで全社員(組織)の頑張りに報いる臨時報酬であり、個人成績を根拠に、個人に直接支払われるインセンティブとは報酬の性格も運用目的も違う。インセンティブで社員のモチベーションは上がるのか?中小企業において、インセンティブ(報酬)で社員のモチベーションを吊り上げる方法は有効か否か、そもそも効果はあるのか?答えは、殆どない、或いは、短期的効果しか得られない、である。なぜなら、全社員がインセンティブを享受できる環境を作ることは不可能だからだ。インセンティブは数値目標を対象にするので営業職に限定される。さらに、営業職のなかでも、インセンティブの恩恵に預かれるのは、上位2割の優秀なハイスペック人材に限られる。従って、ほかの営業スタッフや、営業部隊を支えている経営部隊や管理部門のスタッフはインセンティブの恩恵に預かれず、インセンティブ制度が不平不満やモチベーション低下の原因になりかねない。また、人間の金銭的欲望には際限がないので、インセンティブ(報酬)だけで社員のモチベーションを持続するのは、どだい無理がある。そもそも、中小企業の社員で、インセンティブ(報酬)に不満を抱いている社員は稀だ。わたしの経験上、100人に1人いるかいないかのレベルである。また、結果重視でプロセスを評価しないインセンティブ制度は、社員のモチベーションを低下させるだけでなく、以下のような弊害を招く恐れもある。インセンティブ制度の弊害例☑違法行為を招きやすい☑社員のモラルが低下する☑一部の社員がノウハウや情報を独占する☑会社や社会のことを考えない、自己中心的な社員が増える☑組織の一体感や協力体制が崩壊する☑社員の気持ちがバラバラになり、組織のパフォーマンスが低下する☑報酬に対する不平不満が溜まり、社員のモチベーションが低下するインセンティブの効果的活用法と上手な使い方インセンティブ制度を闇雲に導入すると様々な弊害を引き起こし、会社衰退のきっかけを作りかねない。大切なのは、インセンティブの効果的活用法を理解し、上手な使い方をマスターすることだ。先ず抑えるべき点は、社員の報酬設計においてはインセンティブ制度を導入しないということだ。社員の報酬は、基本給とボーナスだけで設計した方が都合良く、中小企業の場合は、世間相場(地域相場)よりも報酬が少し多ければ、殆どの社員は報酬に大満足する。そして、インセンティブ制度は、数値結果に対応する報酬として運用するのではなく、数値結果とはまったく無関係の領域で活用するのが効果的だ。例えば、次のようなインセンティブ制度の活用は、社員のモチベーション向上や業績向上に一定の効果が期待できる。インセンティブ制度の効果的活用法☑読書を月○○冊達成で○○円のインセンティブ支給☑地域活動1件参加毎に○○円のインセンティブ支給☑ボランティア1件参加毎に○○円のインセンティブ支給☑新商品アイデア月○○件達成で○○円のインセンティブ支給☑経営改善提案を月○○件達成で○○円のインセンティブ支給☑社員へのサンクスカード月○○件達成で○○円のインセンティブ支給上記例は、一見して、すぐには会社の業績に結びつかないインセンティブ制度だが、長期的に運用することで社員教育の効果が得られ、最終的に、組織力と業績が向上する。インセンティブ制度は活用次第で、一定の効果が期待できる報酬制度でもあるのだ。インセンティブ制度のまとめインセンティブ制度とは、企業が設定した目標を超えた場合に、通常の基本報酬とは別に支払われる報酬制度のことである。インセンティブ制度は、仕事のプロセスではなく、仕事の結果(数値)だけを報酬支払いの評価対象にしているので、短期間で結果が出るチームプロジェクトが多い投資銀行や外資系企業には向いているが、一般的な中小企業には不向きな報酬制度である。例えば、インセンティブ制度を闇雲に導入すると様々な弊害を引き起こし、会社衰退のきっかけを作りかねない。中小企業にインセンティブ制度を導入する場合は、経営改善提案やボランティア活動に対するインセンティブなど、数値結果とはまったく無関係の領域で活用するのが効果的だ。伊藤のワンポイント中小企業においては、業績結果に対するインセンティブ制度は殆ど役立ちません。社員の報酬は世間相場より少し高めを実現し、人間力やビジネススキルの向上に役立つ行動に対してインセンティブ制度を運用した方が良いです。この場合のインセンティブは、金額が些少でも、図書カード等の景品でも効果的です。
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  • 無責任な人の特徴と心理|なぜ無責任な上司・社員・同僚・企業が生まれるのか?
    無責任な人の特徴と心理|なぜ無責任な上司・社員・同僚・企業が生まれるのか?会社の中に無責任な人間が一人でも存在すると、生産性が著しく低下する。さらに、社長や上司など、上の階層の人間が無責任になるほど、企業全体が無責任体質になり、会社の衰退が加速する。この記事では、無責任な人の特徴と心理、並びに、無責任な上司、社員、同僚、企業の対策について、詳しく解説する。無責任な人が生まれる原因無責任な上司、社員、同僚、企業は、なぜ生まれるのか?その答えは、無責任な人が無意識下で無責任な行動をとっているからに他ならない。無責任な人は、基本、自分が無責任な行動をとっていることに気が付いていないし、自分の言動の矛盾やズレにまったく気が付いていない。無責任な言動がもとで相手に迷惑や不快な思いをさせていることにも気が付いていないので、無責任な言動を自分自身で自覚・修正することもできない。こうして無責任な人は世間に野放しになり、無責任な上司、社員、同僚となり、総じて、無責任な企業を生み出すに至るのだ。無責任な人の特徴と心理とはわたしは経営コンサルタントとして様々な企業の経営者と交わり、社員に至っては数千名を超える数の個人面談をこなしてきた。その中には、無責任な経営者が数多にいたし、無責任な経営者や上司、或いは、同僚に悩まされている社員も数多にいた。例えば、業績責任を持たない経営者、失敗を部下のせいにする無責任な上司、周囲の足を引っ張る、或いは、周囲に迷惑をかける無責任な社員などは、決して珍しくない。私自身も会社経営の現場で無責任な経営者や社員に悩まされた経験があり、なぜ、無責任な経営者や社員が生まれるのか、無責任な人の特徴と心理は一体どんなものなのかを、折にふれ、考えてきた。次章で紹介する「無責任な人の特徴と心理の自己診断表」は、わたしの経験から無責任な人の特徴と心理をチェックボックス形式で紹介しているので、是非とも、参考にしてほしい。無責任な人の特徴と心理の自己診断表以下は無責任な人の特徴と心理の自己診断表である。当てはまる項目が多いほど、無責任な人(上司、社員、同僚)になっているということなので、客観的かつ冷静な眼で自己分析することをお薦めする。なお、無責任な言動は無意識下で行われているので、自己分析する場合は、普段から自分の言動を客観視している他人と二人一組になって、お互いの無責任な特徴や心理をチェックし合う方法が望ましい。無責任な人の特徴と心理の自己診断表☑ありがとうと素直に言えない☑ごめんなさいを素直に言えない☑現実(真実)を素直に受け入れない☑自分の幸せは他人が叶えてくれるものだと思っている☑自己保身の傾向が強く、責任が生じないような言動に徹している☑弱者に強く、強者に弱い☑プライドが高く見栄っ張り☑いざというときに頼りにならない☑約束を守らない(目標・指示・忠告に鈍感)☑態度が無礼(他人の愛情、ご恩、手助けに鈍感)☑見下されるのは大嫌いだが、他人を見下している☑弁解や言い訳が多く、自分を正当化する傾向が強い☑人を褒めるのが苦手だが、人のあら探しや批判はうまい☑良い結果は自分のせい、悪い結果は他人のせいという思考が強い☑愚痴や悪口が多く、泣き言が多いが、自分の立場が分かっていないので言動に矛盾が多く、さらに言動に一貫性がない☑自善他悪(自分は悪くなく他が悪い)、自己独善(自分独りが正しい)自己中心(周囲の都合は関係なし)、という前提の言動が多い無責任な人(上司・社員・同僚)が衰退原因になる無責任な上司、社員、同僚、企業が生まれる原因は、冒頭で説明した通り、無責任な人が無意識下で無責任な行動をとっているからに他ならない。そうした無責任な人が社会に出れば、上司、社員、同僚という立場で企業の組織体に属すことになり、万が一、経営者までもが無責任な人になると、企業全体が無責任体質になってしまう。当たり前だが、無責任体質が企業組織に根付いてしまうと、会社経営に様々な弊害を生み出す。例えば、問題の先送り、ご都合主義、目標なき行き当たりバッタリの会社経営、イエスマン天国、モラルの欠如、下請や取引先イジメ、など等、企業の成長発展を阻害する深刻な弊害が山積する。そして、企業の無責任体質を修正することなく突き進めば、企業は間違いなく衰退する。無責任な人(上司、社員、同僚)は治るのか?無責任な人(上司、社員、同僚)は治るのか?無責任な人を完全に治すのは難しいことだが、本人に無責任の自覚を促し、一定の責任感を持たせることは可能だ。但し、会社組織の階層毎にその難易度は変わり、無責任体質の治しやすさを階層毎に順位付けすると、同僚→社員→上司という順番になる。例えば、無責任な人が同僚だと、大概は、上下関係や利害関係がない間柄の他の同僚が様々な忠告をしてくれるので、当事者(同僚)が無責任体質を自覚し、修正することに困難が少ない。無責任な人が社員だと、上司が忠告してくれることになるが、上下関係が仇となって、無用な反発心や抵抗心を招く恐れがあり、万が一、双方に素直さが欠けてしまうと、当事者(社員)が無責任体質を自覚・修正することが困難になってしまう。無責任な人が上司だと、さらに難易度が上がり、企業のトップである経営者が忠告しない限り、当事者(上司)が無責任体質を自覚・修正することができず、治すのが一段と難しくなる。このように、無責任な人は、会社の階層毎ごと治しやすさが変わり、無責任な上司に至っては、なかなか治せないというのが実態である。無責任な人(上司、社員、同僚)に責任感を与える方法無責任な人(上司、社員、同僚)に責任感を与える方法はいくつかあるが、最も効果的な方法をふたつ紹介する。ひとつは、経営者の気遣い、もう一つは、感情の表面化、である。何れの方法も簡単に実施することができるので継続性を持ってトライしてみてほしい。経営者の気遣い中小企業において、会社の中の無責任な人(上司・社員)に責任感を与える役割りは、経営者をおいて他にいない。従って、経営者自身が、無責任な人を決して放置しないことが大切だ。無責任な人(上司・部下)を見つけた場合は、褒めて自信を高める、注意が見下すことにならないことを諭す、ありがとうや大丈夫などの声掛けを積極的にする、など等、細く長く、無責任な人に対する気遣い(フォロー)をし続けることが、無責任な上司や社員の責任感を高める秘訣になる。感情の表面化感情の表面化とは、御礼(ありがとう)と謝罪(ごめんなさい)の訓練のことである。全社員参加で、御礼と謝罪の発表を日課にすると、素直な心が育まれ、社員の責任感が自ずと高まる。感謝の気持ちを明文化するサンクスカードは大企業の職場でも導入されている手法で有名だが、サンクスだけでなく、ソーリーの気持ちも取り入れることが大切なポイントだ。
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  • 努力ができない時の対処法|成果を上げる努力の仕方・頑張り方
    努力ができない時の対処法|成果を上げる努力の仕方・頑張り方努力を積み重ねれば、目の前の成果が変わる。誰に言われなくても、考えれば分かることであり、努力すれば成果が出るのは当たり前のことである。しかし、こうした当たり前すぎる事ほど、無性に反抗したくなる時がある。例えば、目標が高すぎたり、気分が乗らなかったり、成果が出ないことが続いたりすると、努力すれば成果が出るなんて、軽々しく言わないでほしいと思ってしまう。あるいは、そもそも努力を継続できる人間は天才しかいないと、自分を卑下したり、努力の手を緩めたりする時もある。人間だから、たまには否定的な思考や批判的な言動に陥り、努力ができなくなることは致し方ないが、努力ができない状態が長続きすると、自分にも、周りにも良い事はない。どこかで切り替えないと、今まで積み重ねた努力が無駄になることだってあり得る。従って、努力ができなくなった時は、なるべく早く、前向きに努力ができるマインドを取り戻す必要がある。成果を上げる努力の仕方・頑張り方わたしの場合、努力の仕方を見失った時は、原点に立ち返るようにしている。最初から100点を取りに行く必要はない。今が100点満点の30点であれば、目の前の1点を取りに行けば良いと言い聞かせ、1点の努力をコツコツ積み上げる。他人よりも成果が劣っていようが、他人よりも努力のペースが遅かろうが、1点ずつ積み上げれば、いつかは100点になるさ、くらいの気楽さで、マイペースな努力の仕方にシフトする。アクセルベタ踏みの努力がしんどい時はスピードを緩める。でも、ブレーキは決して踏まずに、少しでも前進する。他人よりも1年遅れを取ったのなら、1年長生きすれば良い、など。こんな心持ちで目の前の課題や苦難に向き合うと、努力することがずっと楽になる。どんな境遇からでも成果を出せる人は、どんな時でも努力ができる人である。目の前の1点を取りに行く努力がしんどければ、0.1点でも0.01点でも良いと思う。一番大切なことは、成果や可能性を諦めずに、小さな努力をコツコツ積み上げることである。
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  • 成長する人に共通するたった一つの特徴|伸びる人財の生き方・在り方
    成長する人に共通するたった一つの特徴|伸びる人財の生き方・在り方成長する人と成長しない人の差は、日頃の生き方・在り方にある。成長する人の特徴は、素直、謙虚、前向き、プラス思考、など等、沢山あるが、成長する人には共通する特徴がある。この記事では、成長する人に共通するたった一つの特徴、並びに、伸びる人財の生き方・在り方について、詳しく解説する。成長する人の特徴成長する人に共通するたった一つの特徴は「やる気が高い」ということだ。やる気は成長の源泉になり、やる気が高いほど、成長のスピードが加速する。それでは、やる気のある人の特徴は一体何か。社員のやる気を人事評価の基準にしている会社は殆どないので、明確に答えられないかも知れないが、答えは簡単である。やる気のある人の特徴は、心が豊か、プラス思考、変化への耐性が強い、自己依存(自分に原因がある)、自己奮起(自分を奮起させる)、自己責任(他人のせいにしない)、自己評価(陰で自己努力できる)などである。簡単にいえば「素直で、謙虚で、前向きな人」がやる気に満ちた人財であり、成長する人の典型ということになる。成長する人が生み出す成果成長する人は例外なくやる気に満ち溢れている。素直で謙虚で前向きなので、やる気のある人に課題を与えると「はい分かりました。やってみます!!!」という元気の良い返事がすぐに返ってくる。「でも、しかし、それって、、、」など等の否定的な言動はなく、言われたことに誠実にトライする。何もやらないうちから諦めるようなことはせず、障害があっても乗り越えようと努力する。決して、他人のせいにするようなことはせず、誰も見ていないところでも努力する。心が明るく、プラス思考で、変化への耐性が強いので、どんどん進化し、月日が経つほどに成長する。まさに、やる気は成長の源泉になるが、こうした、やる気の高い人財は会社の宝であり、会社の成長をけん引する強力なエンジンになる。しかも、エネルギー源が自己内にあるので、素晴らしくエコで、極めて高い生産性を発揮する。さらに、やる気の高い人財の成長スピードは極めて早く、たとえ少数でも、掛け算の効果で、考えられないほど大きな成果を生み出す。成長しない人の特徴成長しない人の特徴は、すべてにおいて成長する人の真逆になる。やる気がなく、卑屈で、傲慢で、後ろ向きである…。与えられた課題を批判する。障害が見つかると投げ出す。うまく行かないと他人のせいにし、他人が評価することしかやらない。心が貧しく、マイナス思考で、変化への耐性が弱いので、進化することなく、月日が経つほどに周囲から後れをとる。やる気の低い人材は会社の足を引っぱる存在になる。しかも、エネルギー源が自己外にあるので、周囲のエネルギーを恐ろしく消費する。やる気のない人材は、たとえ少数でも、引き算の効果で、考えられないほど生産性に悪影響を及ぼす。そして、やる気が低下するほど、周囲の衰退(退化)を加速させる。成長しない人を成長させる方法成長しない人を成長させるには、組織全体のやる気を高めることが絶対条件になる。なぜなら、組織全体のやる気さえ高めれば、人も、会社も、勝手に成長するからだ。そして、会社においては、社長のやる気が社員のやる気を高め、会社の生産性をけん引するので、社長自身のやる気を高める努力が欠かせない。つまり、社長が率先して、素直に、謙虚に、前向きに生きることが、成長しない人を成長させる確かな方法になる。
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  • 幹部候補の条件|経営幹部・側近右腕の育て方
    幹部候補の条件|経営幹部・側近右腕の育て方幹部候補とは、将来的に会社の重要な役職に就き、大きな成果を出すことを期待されている人財のことである。中小企業においては、後継者、役員、側近、右腕なども幹部候補の範疇に入り、幹部候補の有無でその会社の成長が決まるといっても過言ではない。この記事では、幹部候補の条件、並びに、経営幹部・側近右腕の育て方について、詳しく解説する。幹部候補の条件幹部候補の条件は、ワークスキルやビジネススキルに長けているだけでは物足りない。中小企業においては、誰よりも情熱的に会社と社長を支える人間力が必須であり、局所的な働きだけでなく、全体を俯瞰する大局観も持たなければならない。なかでも、目の前の今ココに一所懸命取り組むことと、会社の長所短所を俯瞰で明確に捉えるスキルは必須と言える。例えば、局所的な目の前の仕事・役割り・顧客に対して誠心誠意ベストを尽くす人財は、会社・上司部下・顧客から愛されるので幹部候補に適任である。また、大局観を持って全体を俯瞰し、どこが強みで、どこが弱みなのかを明確に把握できる人財も、トップに立って改革を推進する幹部候補に適任である。局所的な一所懸命さは他者を魅了し、全体を俯瞰する大局観は会社の未来を明るくする。言ってみれば、この二つの才能資質は経営幹部の必須条件と言っても良いだろう。経営幹部の育て方経営幹部の候補社員は、なるべく早く抜擢して育て上げた方が良い。鉄は熱い内に打てという言葉通り、とにかく積極的に責任が伴う役割りやポストを与えることが有効だ。但し、相応の力量が身につくまでの結果責任は社長が背負い、幹部候補の伴走者としてしっかりフォローし続けることが肝要になる。幹部候補の年齢が若いことに対する社内の反発がある場合は、社長が丁寧にフォローし、社内の反発を抑え、とにかく、幹部候補が才能を如何なく発揮できる環境を整えることが社長の務めになる。また、ポストを与えた後に、そのポストに相応しい働きができなかった場合は、サッと降格させることも必要で、この場合は、然るべき力量が身についてから再アタックさせることで、前にも増して魅力的な経営幹部に育てることができる。経営幹部が繁栄をけん引する有能な経営幹部(右腕)が配置されている会社は間違いなく伸びる。5億、10億、100億の壁も、経営幹部や側近・右腕の力量次第でどんどん乗り越えることができる。まだまだ身内至上主義の中小企業は多いが、これからの時代は、人財の多様性、外部人財の活用、有能な人財の抜擢等を積極化しないと、生きて行くのが難しくなる。お金と人財は使いようだ。将来の幹部候補が社内に埋もれていないか否か、時おりチェックすることをお薦めする。
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  • 後継者育成の計画と仕組み作りのポイント|中小企業編
    後継者育成の計画と仕組み作りのポイント|中小企業編後継者育成が不十分な状態で、後継者に事業を承継すると、比較的短期間で業績が悪化し、会社が衰退する。後継者の経営能力不足に伴う事業衰退の法則は、過去の歴史を振り返っても分かる通り、大企業であろうと、中小企業であろうと、結果は同じである。この記事では、中小企業の後継者育成の計画と仕組み作りのポイントについて、詳しく解説する。後継者育成の計画と仕組み繰り返すが、後継者の能力が不十分な状態で経営をバトンタッチすると、高確率で会社が衰退する。つまり、後継者育成の計画と仕組み作りの精度が、会社の未来を決定づけるのだ。後継者育成の計画は、現役社長が引退する10年前から始めるのがセオリーだ。また、同族会社の中小企業の場合は、帝王学(後継者としての全人的教育)に基づいた後継者育成が成功の秘訣になる。この場合は、経営者と番頭(経営者の右腕として会社を取り仕切る人財)の教育スキルが高いほど、後継者育成の成功率が上がる。つまり、経営者と番頭の力量で企業寿命が決まる。同族企業ではない、或いは、帝王学を施せない場合は、後継者に大企業経験を十年程度積ませて、社会、経済、人脈、経営の仕組みを幅広く勉強させ、一定のビジネス感覚を養ったうえで、後継者育成の計画を立てるのが良いだろう。後継者育成成功の仕組み|後継者編後継者育成を成功に導くうえで、後継者が注意すべき点は、社長の座に就く前に勉強できることは全て勉強することだ。社長の座に就くと経営の勉強に充てる時間が殆どなくなるので、いかにして社長就任前に幅広く経営の知識を身につけるかが、後継者育成成功のカギとなる。例えば、先代の経営理論、会社の数字、商品特性、顧客特性、事業の強みと弱み、社員の性格や力量、現場の苦労や問題点などの知識は必須で、先代への感謝や尊敬の念を強く持つことも大切だ。また、積極的に自分を変える作業を推進することも不可欠で、例えば、自分の考えを変えて先代の価値観に合わせる、自分の階層や業務分野を変えてヒューマンスキル(人間力)を高める、自分の責任範囲を変えてトップの責任感覚を身につける、といった変化を進んで求める作業は、後継者育成を成功に導く重要なポイントになる。さらに、社長業に役立つ資格を取得することもお薦めする。例えば、民法全般、特にビジネスの権利義務の法律理論が身に付く「宅地建物取引主任者」と会計の基礎知識が身に付く「日商簿記二級」の資格取得は、中小企業の社長業に活かせるのでお薦めだ。後継者育成成功の仕組み|現役経営者編後継者育成を成功に導くうえで、後継者に事業を承継する現役経営者が注意すべき点は、後継者の経営能力を見極めることだ。特に、同族経営の中小企業の場合は、後継者の経営能力如何で衰退する会社が数多にあるので、注意してほしい。また、後継者育成は最低10年かかると思って、事前に育成計画を立てること、加えて、自身の経営能力がピークを維持している内に後継者育成の計画を始動することも大切だ。当然ながら、社長自身が自分の経営能力の衰えに気が付いてから後継者育成を始めたのでは、時すでに遅しで、会社も落ち目になりやすくなるし、後継者育成も事業承継もうまくいくものではない。さらに、後継者に事業を承継した後も、会長-社長という体制で後継者育成をする時間の確保も欠かせない。伊藤のワンポイント後継者育成は最高経営責任者である次期社長を決める仕事ですから、経営者にとっては一世一代の大仕事です。後継者育成は一朝一夕では済みません。会社の業績も経営者としての力量も調子の良い時に始め、相当な育成期間を念頭に進める必要があります。また、後継者の側も、相当な覚悟を決めて臨む必要があります。
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  • 社員のリストラは最悪の方法|社員に感謝し大切にする会社が発展する
    社員のリストラは最悪の方法|社員に感謝し大切にする会社が発展する昨今は、社員のリストラが普通の経営采配として見受けられるようになった。特に大企業のリストラは珍しくなく、ある年にリストラを断行した日本国内の上場企業は30社弱、対象者は1万人強というデータも残っている。この記事では、社員のリストラのデメリットと共に、社員に感謝し大切にすることでリストラを回避する方法について、詳しく解説する。社員のリストラは最悪の方法企業再建の現場では、会社の存続を守るために致し方なく社員のリストラをせざる得ない場合があるが、これはあくまで最終手段に過ぎない。社員の生活の糧(生計)を脅かすリストラは、社員にとってみれば最悪の方法であり、リストラを免れて会社に残る社員にとってもモチベーションを下げるきっかけになり得る。経営者の本来の務めは、社員のリストラをしなくて済むよう日頃から健全経営を心掛け、社員が安心して最期まで働ける環境を確立するところにある。この姿勢がおざなりになると、社員の気持ちが会社から離れ、次第に仕事のパフォーマンスが低下し、業績悪化のスパイラルに陥り易くなる。そして、万が一、業績悪化のスパイラルに陥ると、社員のリストラという最悪の方法を選択せざる得ない状況に追い込まれる。リストラのない終身雇用のメリット終身雇用に異を唱える経済学者は少なくないが、日本企業の終身雇用が崩壊した時に、諸手を挙げて喜んだのは欧米諸国の企業家達だった。これで日本企業(日本経済)は弱体化する、と。結果は、歴史を見れば明らかだが…。リストラのない終身雇用のメリットは、マンパワーが最大化されることだ。理知的な教育メソッドや社員の感情(モチベーション)を牽引する経営者のリーダーシップ等は必須だが、組織が社員の成長を後押しし、成長した社員が組織に知的財産を還元して定年を迎える組織構造は、マンパワーが最大化される良くできた仕組みだった。社員が育てば、組織力と共に業績も上向くので、経営基盤は益々盤石になる。団結力、機動力、開発力、発明力、愛社精神、知的財産など等、一朝一夕では確立できないかつての日本企業が世界に誇れる強みは終身雇用が源泉だったのだ。終身雇用が崩壊しリストラが横行した原因終身雇用が崩壊しリストラが横行した最大の原因は、健全な会社経営が確立できなかったことに尽きるが、あまりに理知的(主に知識や数字)な経営采配に傾き過ぎた事も原因として考えられる。人間は感情に惹かれる生き物なので、理屈っぽくなるほど白ける。例えば、組織において、肩書などの序列、或いは、数字や知識等の理屈を掲げても社員は本心から従うことはない。社員は理屈に従うのではなく、あくまで上に立つ人間の感情(熱意、責任感、リーダーシップ等)に従う。つまり、経営者の感情量が豊富なほど、社員は会社のために働き、仕事の中から生きがいを見出し易くなる。理屈ではなく、感情の交流が重要になるのだ。リストラのない強い組織を作る方法リストラのない強い組織を作る上でも経営者と社員の感情の交流が重要になるが、ポイントは5つある。このポイントを抑えて組織作りを推進すると、リストラのない強い組織が整い易くなる。それぞれのポイントについて詳しく解説する。社員に感謝する社員への感謝は絶対条件だ。例えば、「会社に来てくれて有難う。会社の仕事を通じて幸せな人生を作ってほしい。会社は全力で応援する。」社長であれば、これくらいの感謝の気持ちを社員に伝えなければならないし、折にふれ、感謝の気持ちを表現しなければならない。こうした社長の言動が社員のモチベーションを支えるのだ。社長の姿勢を示す社員に対して社長の姿勢を示すことも大切だ。例えば、「業績を上げる為に本気で仕事に取り組む。すべては会社の永続性を確立して社員の幸せを守るため。」等、何のために会社を経営しているのか、如何に真剣に会社経営に取り組んでいるのかを社員に示すことは必須だ。社員教育を継続する社員教育は継続が肝要だ。特に中小企業は限られた人財で勝負しなければならないので、根気強い教育が求められる。仕事には責任が伴うことや責任を果たすための仕事の進め方を教えるだけでなく、会社が望む人材像を明確に示し、社員の主観的評価と客観的評価のギャップを解消する等、双方、おさまりの良い関係性を目指しながら教育を続けることが大切だ。社員を幸せにするこの会社で働けて良かった。定年までこの会社で働きたいと思わせる環境作りを経営者が推進し、社員を幸せにする経営姿勢を打ち出すことが大切だ。社員を最期まで応援する社員が会社の仕事に幸せを見いだせない場合は、次のステップに行けるように応援することも重要になる。例えば、リストラ等で会社から排除するのでなく、配置転換する、資格取得を応援する、など等、社員が自主的に次のステップに進めるような雰囲気を作ることが大切だ。お互いの信頼関係は、必ずお互いを助ける。社員に感謝し大切にする会社が発展する「知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。」理知的でいようとすると人間関係に角が立って生活が穏やかでなくなり、情を重んじれば、どこまでも感情にひきずられてしまう、という人間模様の本質を表した夏目漱石「草枕」の冒頭文だ。100年以上も前の作品だが、会社経営に当てはめても通用する、じつに普遍的であり、本質を突いた文章といえる。就業規則を盾に社員を抑圧する経営陣、○○ハラスメントを盾にお門違いな要求をする社員、など等、経営者と社員がお互い理知的に動こうとするほど、組織は硬直し、結束が弱まる。当然ながら、組織力が低下すると、業績が悪化し、ますます働き難い会社になる。知と情のバランスを良い塩梅に保ち、人に優しく、社員に優しく、顧客に優しく接することが大切であり、会社繁栄の源泉は、いつの時代も人にある。社員のリストラは最終手段であり、社員の幸せを叶えることが、会社の幸せを叶える原理原則だ。伊藤のワンポイント社員のリストラという最悪な方法を回避するには、社員の人生を背負う覚悟を持って、健全経営を確立することです。健全経営は社員に感謝し大切にする姿勢を経営者が率先して打ち出すことで次第に確立されます。この姿勢がおざなりになると、社員の心が離れて、組織力と共に業績が低下しますので、気を付けてください。
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  • シニア社員のモチベーションを上げる方法|シニア社員は会社の宝
    シニア社員のモチベーションを上げる方法|シニア社員は会社の宝元気なシニア社員は増える一方なので、シニア社員の活用が組織力を決定づけると言っても過言ではない。しかし、長年出世していないシニア社員、或いは、管理職から降格したシニア社員の中にはモチベーションが低い社員もおり、中には会社の足を引っぱるシニア社員も少なくない。この記事では、シニア社員のモチベーションを上げる方法について、詳しく解説する。シニア社員のモチベーションはなぜ下がるのか?普通の中小企業は、シニア社員になるほど昇進のチャンスが減り、報酬も減少傾向になる。こうした労働環境に置かれると、次第に、会社から必要とされている感がなくなり、如何に有能なシニア社員であっても、高いモチベーションを持続するのが困難になる。また、如何に有能なシニア社員であっても、役職定年などで後進にポストを譲った時期を境に、徐々にモチベーションが下がることがある。シニア社員のモチベーションが下がると、会社全体の組織力が低下し業績に影響を与える。さらに、モチベーションが低下したシニア社員が元上司として職場に配属されると、その職場の若手管理職や一般社員のモチベーションにも悪い影響を与えてしまう。シニア社員のモチベーションを上げる方法40代、50代を通過して定年まで一定のモチベーションを保つには、シニア社員に対して公平な評価制度を定着させる必要がある。例えば、長年出世から遠ざかっているシニア社員、或いは、役職者から降格したシニア社員のモチベーションを上げるために、能力に応じたインセンティブ報酬の仕組みや会社が必要としていることを明快に伝える社員教育等は有効な策になる。与えるポストがなく、十分な報酬も約束できないシニア社員のモチベーションを上げる方法論について、それぞれ詳しく解説する。モチベーションを上げる報酬スキームシニア社員のモチベーションを上げる方法として、インセンティブ報酬を約束するマイスター制度の導入がある。マイスター認定は通常の人事評価基準に加えて、専門性・指導力・信頼度など等の明確な基準に基づく必要があるが、この制度を導入すると、肩書がないシニア社員に対して公平な評価の機会を約束することができる。更に、マイスターのレベルを数段階に分けると、定年までの報酬インセンティブが与えられるだけでなく、働く誇りやモチベーションを上げる動機づけになる。モチベーションを上げる教育スキームシニア社員のモチベーションを上げる教育姿勢は、肩書がなくても会社が必要としていることを明快に伝えることが第一になる。例えば、管理職の素養がないシニア社員向けの専門性を磨く研修や管理職から降格したシニア社員向けのマインド向上研修等はモチベーションを上げる動機づけになる。シニア社員は会社の宝シニア社員は会社の宝だ。なぜなら、多くの社員が定年を迎えるまで高いモチベーションを持続できれば、マンパワーが最大化されるからだ。会社が社員の成長を後押しし、成長したシニア社員が会社に知的財産を還元して定年を迎える組織構造が確立されればマンパワーが最大化される仕組みが定着し、時間の経過と共に組織力と業績が上向く。さらに、団結力、機動力、開発力、発明力、愛社精神、知的財産など等、一朝一夕では確立できない有形無形の経営資源も盤石になる。
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  • 社員の給料の決め方|従業員の給与・報酬・ボーナスの適正額は?
    社員の給料の決め方|従業員の給与・報酬・ボーナスの適正額は?社員の給料の決め方で悩んでいる経営者はじつに多い。一方、不透明な給与の決め方に対して不満や悩みを抱く従業員は少なくない。この記事では、社員の給料の決め方、並びに、従業員の給与・報酬・ボーナスの適正額について詳しく解説する。社員の給料(給与)とは?社員の給料(給与)は、労働の対価として従業員に支払われる報酬のことで、経理上は人件費の範疇に入る。社員の給料の範囲はなかなか広く、会社負担分の社会保険料(原則社員と折半)、各種手当だけでなく、残業代、有給相当分、ボーナス等々、相応の報酬が含まれる。また、労働基準法等の取り決めによる最低賃金や割増賃金等のルールや簡単には解雇できない前提条件も考慮する必要がある。さらに、殆どの会社にとって社員の給料(人件費)が最大経費になり、しかも、収入が変動しても支出しなければならない固定費になるので、安易な決め方で社員の給料を決めると後で苦しい経営状況に陥ることになりかねない。従業員の給与・報酬・ボーナスの適正額は?従業員の給与・報酬・ボーナスの適正額はいくらか?わたしは、過去に千名を超える中小企業の社員と面談した経験があるが、業界や地場相場並みから少し多めの範囲で給料を支払えば、大概の社員は納得する。従って、従業員の給与等は、業界や地場相場並みから少し多めが適正額といえる。社員の給与等が業界や地場相場を下回ると従業員の不満指数が上がり、給与の決め方に対して不信を抱く社員が現れるが、例外もある。それは、社長とのコミュニケーションが充実している会社や社員の評価基準が明快な会社である。こうした会社は、社員の給与等が業界や地場相場よりも多少下回っていても、そのことに対して不満を抱く社員は殆ど現れない。満足度の高い社員の給料の決め方会社と社員の双方が満足する給料の決め方は様々なアプローチがあるが、絶対に外せないポイントを紹介する。社員の給料の満足度を左右する「適正水準・評価基準・計算方法・降格基準・コミュニケーション」である。それぞれのポイントの考え方を詳しく解説する。社員の給料を決める適正水準社員の給料を決めるうえで適正水準の設定が重要になるが、前記した通り、業界や地場相場並みから少し多めが適正ラインになる。このラインを目標に社員の給料を決めることが満足度の高い給料を決める第一歩になる。(社員給料の適正度合いは、基本給、諸手当、評価給、ボーナス等々の総額で判断すること)社員の給料を決める評価基準社員の給料を決める評価基準は満足度を左右する大きな要因になる。社員の人事評価基準が曖昧になるほど、給料の決め方に不信感を抱く社員が増加する。従って、社長の気分や主観的評価ではなく、社員が納得する客観的評価基準をしっかり運用することが不可欠になる。なお、評価基準の作り方については当サイト内の「人事評価の効果的フレームワーク」を参考にしてほしい。社員の給料を決める計算方法社員の給料を決める計算方法はシンプルなほど運用しやすく、会社と社員、双方のストレスも少なく済む。社員の給料を決める公式としておススメなのは「基本給+諸手当+評価給」の三項目を加算する方法だ。試用期間は基本給+諸手当でスタートし、正社員になり年齢や能力が上がるにつれて評価給が加算される計算構造になる。因みに、評価給は加点方式「年齢+役職+人事評価点数」がお薦めで、評価給の比重は「人事評価点数>役職>年齢」がお薦めだ。社員の給料を決めるコミュニケーション社員の給料を決めるうえでコミュニケーションは重要になる。このコミュニケーションが充実するほど、社員の報酬に対する満足感が高まる。例えば、年に数回の人事評価面談、日頃の感謝や労い等は必須だ。また、このコミュニケーションは、満足度の高い社員の給料の決め方を定着させるだけでなく、社員教育の効果もあるので、しっかり実践してほしい。社員の給与総額の適正水準と財源コントロール社員に支払うべき給与の適正水準やより公平な決め方を定着させるには、然るべき給与財源を確保するために、給与財源をしっかりコントロールする必要がある。なぜなら、殆どの会社にとって人件費は最大経費になるため、給与総額の適正水準をオーバーすると利益圧迫を招き、経営が不安定になるからだ。社員の給与総額の適正水準と財源コントロールは「人件費率」や「労働分配率」等の経営指標を活用することで、精度を高めることができる。それぞれの経営指標が理解できる記事を当サイト内から紹介する。人件費率人件費率は会社の収入に対する人件費バランスを示す経営指標なので人件費率ほど重要な経営指標はない。この記事では、人件費と人件費率の計算と理想の目安から労働分配率との関係性まで、詳しく解説している。【この記事を読む】労働分配率労働分配率は、会社の人的投下の構造のみならず、人件費配分の適正可否の判定基準としても活用できるので、日常的にチェックしておきたい指標だ。この記事では、労働分配率の計算式から適正水準(目安)や業界水準に至るまで、詳しく解説している。【この記事を読む】
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  • 結果を出す人と結果を出せない人のたった一つの違い|仕事の成果を上げる人の特徴
    結果を出す人と結果を出せない人のたった一つの違い|仕事の成果を上げる人の特徴世の中には何をやっても結果を出す人と何をやっても結果を出せない人がいる。当然、結果を出す人の仕事人生は時の経過と共に豊かになり、結果を出せない人の仕事人生は時の経過と共に厳しいものになる。この記事では、結果を出す人と結果を出せない人のたった一つの違い、並びに、仕事の成果を上げる人の特徴について詳しく解説する。結果を出す人と出せない人の違い結果を出す人と結果を出せない人のたった一つの違いは「見ている景色」である。例えば、結果を出せない人は、夢が叶うことを願うばかりで現実を見ていない。一方の結果を出す人は、夢を実現するために現実を見て、今やるべきことを愚直に実践し、小さな成果を確実に積み上げている。見ている景色が違えば行動が変わり、その行動が結果に大きな影響を及ぼす。今この瞬間に見ている景色一つで、結果は大きく変わるのだ。あなたはどんな景色を見ているだろうか。たとえドン底にいたとしても、現実を直視し、今できることをコツコツと積み上げれば、何れ大きな結果に繋がる。今ココに全力で尽くす姿勢が大きな成果を引き寄せるのだ。結果を出せない人の特徴結果を出せない人の特徴について、詳しく解説する。結果を出せない人は現実が見えていないので、今やるべきことが分かっていない。いつまで経っても今の行動が変わらないので、結果が出ない環境から抜け出すことが出来ず、何をやっても結果が出ない。いつも結果が出ないので周囲からの信頼が得られず、お金や人脈などの成功要素を引き寄せることができず、結果を出すのが益々大変になる。また、結果が出ないことを他者(他人・環境・条件等)のせいにするので、いつまで経っても成長することがない。圧倒的な結果を出す人の特徴圧倒的な結果を出す人の特徴について、詳しく解説する。結果を出す人は現実が見えているので、今やるべきことが分かっている。結果を出すために何ができるかを日々真剣に考えているので、行動がどんどん変わり、何をやっても結果が出るようになる。結果を出すほどに周囲から信頼されるので、自ずとお金や人脈などの成功要素が集まり、簡単に大きな結果を出すようになる。たとえ結果が出なくても他者のせいにするようなことはせず、自分の責任として結果が出ない状況を真剣に分析し、成功の一手を見出すまで決して諦めない。また、現状に満足せず、更に上を目指すマインドを持っているので、中途半端な結果ではなく、圧倒的な成果・結果を出すことができる。伊藤のワンポイント経営コンサルタントの世界的第一人者のピーター・F・ドラッカー氏は「すべては現実からしかスタートできない」と言いました。現実を受け入れ、今できることをコツコツ積み上げる姿勢は、大きな成果に繋がるだけでなく、成功のチャンスも沢山引き寄せます。現実が見えているか否かで、その後の成功が大きく変わるのです。
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  • 自我(エゴ)が強いと仕事の成果に陰りがでる|エゴイズムを無くせ
    自我(エゴ)が強いと仕事の成果に陰りがでる|エゴイズムを無くせ自我(エゴ)が強いとは、自分の主張や利益を優先する姿勢のことである。自我が強い人のことを、自分の利益を優先し他者の利益を無視するエゴイスト(利己主義者)、あるいは、わがままや自己中心的なエゴイズム等とも言う。この記事では、自我(エゴ)が強いと仕事に成果に陰りがでる仕組みについて、詳しく解説する。自我(エゴ)の出し方で成果が変わる随筆家・料理家の辰巳芳子先生は「本物の料理人には自我(エゴ)がない」と仰った。素材と向き合い、素材を見極め、素材が一途美味しくなるように、自分の自我(エゴ)を一切なくすことこそ、料理人の本分である、という意味である。2006年に放映された情熱大陸の一コマで発せられた言葉だが、私の心の中にずーっと残っている。お野菜は季節によって味わいが変わり、お魚も時期によって脂の乗りが変わる。美味しい料理を作るには、自分のエゴを出すことなく、お野菜やお魚に寄り添うことが欠かせないが、これは会社経営も同じだ。社長が社員に寄り添い、会社が顧客に寄り添うことで、初めて良い仕事が生まれる。逆に、社長が自分のエゴを社員にぶつければ社員の反発を買い、会社のエゴを顧客に押し付ければ顧客の反感を買う。自我(エゴ)の出し方ひとつで、組織のパフォーマンスや会社経営の成果は天と地ほどの差が生じるのだ。自我(エゴ)が強いと成果に陰りが出る業績が今ひとつ伸び悩んでいる会社は、自我(エゴ)の出し方に問題があるのかも知れない。社員や顧客だけではない。仕入先や外注先等の仕事仲間に対しても自我(エゴ)を出すことなく寄り添えているか否か、冷静に振り返ることをお薦めする。エゴ丸出しの商売人を利己主義者(自己利益を重視し他者利益を無視するエゴイスト)と言うが、利己主義一辺倒で商売は長続きしない。裏切りや騙し合いが飛び交う信用も信頼もない世界観に陥り、お金、人脈、愛情などの徳目をすべて失うのがオチだ。自我(エゴ)を脇に置いて、自利利他の精神で他者の利益を考えながら商売をするのが、長続きの原則である。強い自我(エゴ)が苦しみを生み出す自我(エゴ)を強く出すと、苦悩が生まれる。思い通りにならない、思った結果と違う、こんなはずじゃなかった…など等の苦悩は、すべて強い自我(エゴ)によって生じる。人生も会社経営も、社員も顧客も、思い通りになることなど殆どない。しかも、自分の思い通りにしようとする傲慢なエゴは、自分を苦しめるだけでなく、他者をも苦しめる。こうした苦しみ、葛藤、争いは、双方(自他)の成長の肥やしになるので、時には受容することも大切だが、苦しみが限界に達したら、サッとエゴを手放すと良い。自分も他者も救われるし、ありのままの自分や現実を受け入れることもできる。現実が見えると、やるべき事が分かり、目の前のことに一所懸命取り組むことができるようになり、自ずと、良い仕事、良いご縁、良い喜楽に恵まれ、大きな成果が得られる環境が整う。人生の折り返し地点に差し掛かる30代まではエゴ丸出しも結構だが、折り返しを超えた40代以降はなるべくエゴを控えた方が大きな成果に恵まれる。
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  • 貢献したい想いを実現する術|貢献できる人財・企業になる方法
    貢献したい想いを実現する術|貢献できる人財・企業になる方法貢献したいという想いを持って会社に入社する新入社員や会社を創業する起業家は珍しくない。また、多くの経営者も、雇用や納税で社会貢献したい、あるいは、商品やサービスを通して社会の発展に貢献したい等の貢献欲を持っている。この記事では、貢献したい想いを実現する術、並びに、貢献できる人財・企業になる方法について、詳しく解説する。貢献と奉仕の違い奉仕とは、無私・無報酬の労働のことである。一方の貢献とは、有形無形の自己資産(力量・財力・人脈・知識等)を何かに寄与することである。奉仕も貢献も私利私欲のない世界観なので、どちらも素晴らしい姿勢ではあるが、奉仕は犠牲心がベースになり、貢献はお裾分けの精神がベースになるので、双方は似て非なるものである。どういうことかと言うと、奉仕は、自分のお金・体力・時間等が尽きた瞬間に限界が訪れるが、貢献は、自己資産をキープ、あるいは、拡大し続ければ、いつまでも限界が訪れない。つまり、奉仕は有限、貢献は無限ということだ。貢献を実践し尽した人物例江戸時代後期の実業家「二宮尊徳(通称:二宮金次郎)」は、貢献を実践し尽した人だった。二宮尊徳は農村復興(農家再建)で手腕をふるったが、どんなに貧しい農家に対しても奉仕ではなく、貢献を選択した。例えば、自分の資金を貸し付ける、あるいは、知識を惜しみなく寄与する等、原則、貢献をベースに農村等の復興・再建を推進した。二宮は慎ましい生活を基本としていたので、散財することなく、一定の財力をキープしたまま、晩年に至るまで沢山の農村に貢献し続けた。また、私利私欲に走るのではなく、社会に貢献すればいずれ自らに還元されることを、地で証明した人でもあった。貢献できる人財・企業になる方法二宮をまつる報徳二宮神社の尊徳像に、次の言葉が掲げられている。「経済なき道徳(貢献)は戯言であり、道徳(貢献)なき経済は犯罪である。」わたしの大好きな言葉のひとつだが、この言葉に触れるたびに背筋を正される。「仕事で稼がなければ、貢献なんかできっこないよ。」「社会に貢献したかったら、しっかり稼ぐための力量を磨きなさい。」「モラルのない稼ぎ方は犯罪だよ。ちゃんと真面目に働いて社会に貢献しなさい。」こんな声が聞こえてくる…。会社に入社したら誰よりも貢献したい、同期の誰よりも会社に貢献して出世したい等の貢献欲を持っている若者は沢山いるだろう。また、社員の給料を上げたい、雇用や納税で地元に貢献したい、商品やサービスを通じて社会の発展に貢献したい等の貢献欲を持っている社長さんも沢山いるだろう。貢献のはじめの一歩は、貢献できるステージに上がることだ。会社であれば現金水準や付加価値を高めること、個人であれば力量を高めて報酬や影響力を上げること等、他者にお裾分けできるだけでの自己資産を築くことが最初の一歩になる。自己資産が一定量を超えたところから、他者への貢献サイクルを回すことが可能になり、他者に貢献するほど、自分の魅力や財力が高まり、いつまでも貢献できる人間(企業・人財)で在り続けられる。
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  • 採用のタイミング|人材の雇い方・外部委託の活用法・人件費の適正ライン
    採用のタイミング|人材の雇い方・外部委託の活用法・人件費の適正ライン中小企業において、採用のタイミングはじつに難しい。なぜなら、殆どの会社にとって、人件費は最大のコストであり、コントロールを誤ると会社経営が危うくなるからだ。この記事では、採用のタイミング、並びに、人材の雇い方・外部委託の活用法・人件費の適正ラインに至るまで、詳しく解説する。採用のタイミング中小企業において、採用のタイミングを計る方法は二つある。一つは退職から逆算して採用のタイミングを計る方法、もう一つは、売上成長や新規事業の進捗から逆算して採用のタイミングを計る方法である。前者のタイミングは、採用することでの失敗リスクは殆どない。退職することが分かっているので、人件費のバランスが崩れることはない。従って、採用者の訓練期間を加味したタイミングが採用のベストタイミングになる。一方、後者のタイミングは、採用することでの失敗リスクがある。なぜなら、売上成長や新規事業の進捗が想定以下に陥ると、人件費のバランスが悪化し経営を圧迫するからだ。この場合は、リスク分散を考えた採用の方法を用意する必要がある。人材の雇い方・外部委託の活用法退職から逆算して採用のタイミングを計る方法に比べて、売上成長や新規事業の進捗から逆算して採用のタイミングを計る方法は失敗リスクが高い。こういう場合は、外注スタッフや派遣スタッフを上手に活用し、売上成長や新規事業の確実性が高まった段階で、正社員化のタイミングを計るのが良い。一度、社員を雇うと簡単には解雇できないので、如何にして失敗リスクを減らしながら人を雇うタイミングを見計らうかが大切なポイントになる。コスト吸収力の小さい中小企業は特にこの点を注意した方がよい。また、社員を雇うことは、その人の人生を全て背負うことになるので、採用は覚悟のいる仕事だということを決して忘れてはならない。人件費水準の適正ライン人件費水準の適正ラインは業種業態によって変わる。例えば、コールセンターのような労働集約型の会社は人件費水準の適正ラインが高くなり、逆に、製造業などの資本集約型の会社は低くなる。人件費の水準が正しいのか否かに悩んでいる経営者はじつに多いが、基本的に、人件費を含めた総コストが売上総利益高(粗利)の八割以下に収まっていれば優良といえる。人件費を含めた総コストが売上総利益高(粗利)の八割を超えている場合は、人件費過多、或いは、人件費以外のコストが過多状態に陥っている事になるので、コスト構造の改善をせずに人を雇うと、採用がきっかけで会社経営に失敗する可能性が高い。採用で失敗すると、リストラや減給など、元からいる社員に犠牲を強いる事態を招きかねないので、人件費のコントロールは日頃から注意することをお薦めする。
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  • 中小企業で活躍する優秀有能な人材とは|人財確保の成功ポイント
    中小企業で活躍する優秀有能な人材とは|人財確保の成功ポイント事業は人なりという言葉がある通り、事業活動の起点はすべて人から出発する。当然、仕事ができる優秀有能な社員が多いほど、仕事の質が高まり、いつまでもお客様から愛される会社で在り続けることができる。この記事では、中小企業で活躍する優秀有能な人材について、並びに、優秀な人財確保の成功ポイントについて、詳しく解説する。優秀有能な人材とは中小企業で活躍する優秀有能な人材について、詳しく解説する。中小企業に限らず、実社会において活躍する優秀有能な人材は、勉強の出来不出来ではなく、仕事の出来不出来によって決まる。つまり、学歴や容姿の良し悪しではなく、実社会を生き抜くための卓越したスキルを保持し、仕事の成果を大きく上げる人間こそが優秀有能な人材と言える。この前提で考えると、中小企業に優秀な人材は来ないという主張は当てはまらない。確かに高学歴な人材は来ないが、優秀有能な人材は目の前にいくらでも存在し、採用しようと思えば、いくらでも採用できる環境にある。大切なことは、学歴というブランドに惑わされることなく、学歴が無くても仕事ができる優秀な人材の特徴を知り、そうした視点を持って採用活動に当たることだ。仕事ができる人財を採用できれば組織の力は数段パワーアップし、会社の成長スピードが格段に上がる。優秀有能な人財の3つの特徴優秀有能な人財の3つの特徴について、詳しく解説する。優秀有能な人財は「思考力」・「責任感」・「経験値」の3つのスキルが卓越している。それぞれの特徴について以下の通り解説する。思考力自分の力でしっかり思考できるスキルは優秀な人財の絶対条件だ。高い思考力を持っている人財は、指示待ち・依存型・寄生型にならないので、先手必勝の言動が定着し易い。結果、自己の能力開花や成長スピードが速まり、時の経過と共に仕事の成果も大きくなる。責任感誠実で責任感が強い人財は、利他的に動ける人が多く、どんな時も組織の要になって会社を支えてくれる。課題や指摘を素直に受け取り、あれこれ言わずにすぐに実行し、新しい挑戦にも怯まずチャレンジするので、お客様から頼られる存在になり、大きな成果を出しやすい環境に恵まれる。経験値学歴が無くても、人生経験や新しい体験から自己の知見を深める姿勢は優秀な人財の共有条件だ。配属された組織、或いは、仕事相手に応じて最適な答えを導く力は、経験値がものをいう。また、経験から学びを得る人財は、謙虚に自己を鍛錬し続けるので、他者や社会の発展にも貢献する。思考力と責任感も一段と磨かれるので、優秀さが一段と際立ち、会社の成長をけん引する重要な役割を担う存在になる。優秀な人財確保の成功ポイント最後に、優秀な人財確保の成功ポイントについて解説する。中小企業が優秀な人財を確保するには、ダメな人材を採用せず、良い人財を採用することに専念することが何よりも重要になる。優秀有能な人財は「思考力」・「責任感」・「経験値」の3つのスキルに焦点を絞ると分かりやすい。例えば、何れかのスキルが欠落していると、ダメな人材の可能性が高い。具体的には、卑屈・傲慢・後向き・人望に劣るタイプが典型になる。何れのスキルも標準以上であれば、素直・謙虚・前向きで、人望があるタイプが多く、採用の面談時にいやな印象や違和感も残らない。こういう人財はすぐに採用し、どんどん課題を与え、しっかり育てるのが良い。
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  • ゆるいホワイト職場ほど有能な社員が逃げる!?|離職を防ぐベストな環境とは
    ゆるいホワイト職場ほど有能な社員が逃げる!?|離職を防ぐベストな環境とはホワイト職場とは、残業の強要がなく、十分な休日があり、難しい課題は与えられず、厳しい指導もない、いわゆる、居心地の良いゆるい職場のことである。時に残業があり、難しい課題を与えられ、厳しい指導があれば、会社に行くことで強制的に仕事のスキルとマインドが磨かれるが、職場がホワイトすぎると、自身の知見や能力を磨く機会が極端に減る。昨今は2019年に働き方改革関連法により労働時間の上限規制がされ、2020年にパワハラ防止法が施行されるなどした結果、誰もがゆるく感じるほどに職場環境がホワイトに改善されているが、向上心旺盛な新人からすると物足りなさを感じることもあるだろう。事実、大手企業の入社3年未満の新人社員の2020年の離職率は3年前の20.5%から26.5%まで悪化(厚生労働省調査)しており、自分の成長環境がホワイトすぎることに危機感を持つ新人が一定数いることを示唆している。以下は、ホワイト職場に関連した離職理由の一例である。苦労が少なすぎる難しい課題や仕事が与えられないミスしても怒られない、すぐにフォローしてくれる将来のキャリアに不安が残る自分の成長スピードに不安を感じる周囲の同期との能力差がどんどん広がっている自分の実力ではこの先の社会で通用しないと感じる職場がキツイと辞める社員がいる一方で、ゆるいと辞める社員がいるのも事実で、同期や同級生と自身の成長を比較する機会が多い新人ほど、その傾向が顕著に出る。また、新人ほどスポンジの如く新しいことを吸収するので、職場環境による成長の速度にも大きな差がつく。周囲と自分の成長速度の違いに不安を感じる新人が増えている背景には、こうした理由も考えられる。人財育成はオーダーメイドと自主性が肝になる職場がキツイと辞め、ゆるくても辞めるとなると、会社はどう社員を育てれば良いのか?肝になるのは社員一人ひとりに合ったオーダーメイドの育成環境と社員の自主性を高める育成方針だ。大前提として、会社が評価する人財像を明確に提示することが欠かせないが、そのうえで、社員が仕事を通じて何を求めているのかをヒアリングして、育成環境・育成ペースを決めることが大切だ。人財育成の仕組みにAIやIT技術を導入している企業は数多にあるが、どの人事責任者も、最終的には一人ひとりの社員の要望に寄り添うことが大切だと言っている。つまり、社員の才能開花を速め、離職を防ぐには、コミュニケーションを充実させて、オーダーメイドな人材育成を実現することが最も効率的ということだ。もう一つの重要ポイントは社員の自主性を育てることだ。ソニー創業者の盛田昭夫氏は、新入社員に対して次のような言葉を贈っている。「会社は学校ではないので教育する義務はない。一方、社員は、入社日から自分自身で考え、自らの責任で行動する義務がある。その自覚と努力が足りずに置き去りにされるのであれば、仕方のないことだ。」この言葉が生まれた時代は、半世紀も昔だが、時代にマッチしない考えと一蹴することはできない。事実、自主的に物事を考えることができない人は社会で活躍できないし、自分で考える自覚と努力なくして、自主性は身につかない。厳しさを求める新人に対しては、こうした自主性を鍛える課題を大いに与えると良いだろう。何事もバランスが肝要だが、何れにせよ、時代の変化と共に創意工夫で育て方を最適化し続ける企業が有能な人財をたくさん輩出し、時代に対して大きな影響力を持つのだと思う。今、どういう人財を抱えているかよりも、今抱えている人財をどう育てるかの方が重要ということだ。(この記事は2023年2月に執筆掲載しました)
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  • テレワークのデメリット・弊害|ICU活用に伴う生産性低下の対策
    テレワークのデメリット・弊害|ICU活用に伴う生産性低下の対策テレワークとは、遠隔を意味する「tele」と仕事を意味する「work」を組み合わせた造語である。テレワークは、情報通信技術(ICT)を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を推進し、企業活動や社会活動の生産性を上げるツールとして広く定着している。この記事では、テレワークのデメリット・弊害、並びに、ICU活用に伴う生産性低下の対策について、詳しく解説する。テレワークとは?テレワークとは、遠隔を意味する「tele」と仕事を意味する「work」を組み合わせた造語で、情報通信技術(ICT=Information and Communication Technology)を活用した柔軟な働き方のことである。テレワークを大きく分類すると、在宅勤務型テレワーク、場所を問わないモバイルワーク型テレワーク、サテライトオフィスを活用した施設利用型テレワークの3つに分けられる。テレワークは、企業活動の生産性だけでなく、社会全体の生産性を上げるツールとして広く定着しており、その活用範囲も広がっている。例えば、社会インフラとしての情報通信技術(ICT)が途上の時代は、妊娠・育児・介護などの理由や怪我や事故等による身体障害などにより、恒常的または一時的に通勤が困難な人がテレワークの対象になっていたが、ICTの発展と共に活用範囲が一段と広がった。現在は、恒常的または一時的に通勤が困難な人に限らず、営業、SE、サポートサービスなどの顧客対応業務の人や企画、総務、人事、経理などの管理部門、研究、開発部門の人に至るまで、多くの職種の人がテレワークの対象になっている。テレワークのデメリット・弊害テレワークは、企業活動や社会活動の生産性を上げるツールではあるが、一方で、デメリット・弊害もある。当然ながら、テレワーク従事者が抱えるデメリットを放置すれば、大きな負荷(ストレス)を生み出し、生産性悪化の火種を作りかねない。テレワークの良くあるデメリット・弊害とICU活用に伴う生産性低下の対策について、順を追って解説する。原則自己管理テレワークのデメリットとして「原則自己管理」がある。業務スキルや管理能力が高い社員であれば自己管理に支障をきたさないが、そうした能力に乏しい社員や社会経験が少ない新人社員などは、自己管理に支障をきたす可能性がある。集中力が欠落する、業務の優先順位が分からない、成果を出す働き方ができない等の弊害は原則自己管理のデメリットといえる。こうしたデメリットを解消するには、指示・命令・放置ではなく、相談・共感・育成の土壌を整えることが効果的だ。場所や設備がないテレワークのデメリットとして「場所や設備がない」がある。特に、在宅勤務型テレワークの場合は、仕事部屋とICUインフラが必要になるが、都市部在住者や単身者にとっては困難を伴うケースがある。こうしたデメリットを解消するには、家賃補助の充実やICUインフラの費用補助などのサポートが効果的だ。プライベートとの境界線テレワークのデメリットとして「プライベートとの境界線」がある。特に、子供がいる家庭ではオンオフの切り替えが難しい。また、誰も見ていない状況下にあるので、一度、怠けると怠け癖がつく場合もある。こうしたデメリットを解消するには、モバイルワーク型テレワークや施設利用型テレワークの活用、或いは、出社勤務を交えた限定的テレワークの実践が効果的だ。コミュニケーション不足テレワークのデメリットとして「コミュニケーション不足」がある。事業は人なりの言葉通り、事業の結果は組織(人)の上に成り立つ。組織の生産性はコミュニケーションで決まるので、テレワークでコミュニケーションが分断されると、たちまち生産性が悪化する。こうしたデメリットを解消するには、ランチ会や雑談会、或いは、テレワーク上の同行営業などが効果的だ。長時間労働テレワークのデメリットとして「長時間労働」がある。テレワークは会社の監視下にない中で働くことになるので、就業時間のコントロールが自己管理になる。自己管理が甘くなれば長時間労働(サービス残業やながら残業等)を生み出し、労働実態と共に、真の生産性や原価が分からなくなる。こうしたデメリットを解消するには、就業時間前後のアナウンスや勤怠管理の厳格化が効果的だ。セキュリティ問題テレワークのデメリットとして「セキュリティ問題」がある。パソコンや通信環境上の脆弱性に起因するウイルス感染や情報流出のみならず、モバイルワーク型テレワークや施設利用型テレワーク時の情報漏洩(盗み見・画面スキャン・データコピー等)など、セキュリティリスクは多岐にわたる。こうしたデメリットを解消するには、定期的なセキュリティチェックを定着させて、万全なセキュリティ体制を構築するしかない。ICTスキル不足テレワークのデメリットとして「ICT(情報通信技術)スキルの不足」がある。特に、アナログ的な仕事が定着している人材や部署に関しては、テレワークが相当なストレスになり、仕事の生産性が著しく低下する。このようなデメリットを解消するには、ICTスキルの習得を目指した勉強会、或いは、ICTスキルが発揮できる職場作りが効果的だ。運動不足テレワークのデメリットとして「運動不足」がある。テレワークを実践するほど、通勤等の移動労力が無くなるので、必然的に運動不足に陥る。当然ながら、運動不足から体調不良を起こせば、労働生産性は著しく低下する。こうしたデメリットを解消するには、健康増進サポートの徹底が効果的だ。コスト負担テレワークのデメリットとして「コスト負担」がある。特に、在宅勤務型テレワークは電気代、通信費、施設利用費などのコストが自己負担になるので、通常勤務者との間に不公平感が生まれる。こうしたデメリットを解消するには、テレワーク補助等の福利厚生の充実が効果的だ。テレワークのメリット最期に、テレワークのメリットについて解説する。テレワークの最大メリットは「時間・コスト・生産性」の3つが挙げられる。テレワークによって浮いた移動時間は、すべて余剰時間に転換される。1日24時間という限られた時間の中で、このインパクト(影響)は計り知れない。浮いた時間は、仕事に費やす、自己研鑽に費やす、休養に費やすなど等、様々あるが、テレワークによる時間的メリットはじつに大きい。テレワークによってオフィス利用が縮小すれば、自ずと、オフィス関連コストを下げることができる。都市部であれば大きなコストメリットがあり、浮いたコストを成長投資に振り向ければ、規模拡大のスピードも加速する。テレワークによるコストメリットはじつに大きい。テレワークによって時間とコストが浮くと、その分、生産性が上がる。例えば、営業件数が上がり、業務コストが下がるので、獲得利益が一段と大きくなる。また、世界中のどこであっても一瞬で繋がることができるので、距離の障害が無くなり、営業範囲が飛躍的に拡大する。テレワークによる生産性向上メリットはじつに大きい。今後、テレワークは働き方のスタンダートとして広く定着していくと思うが、テレワークで企業活動の生産性を更に高めるには、これらのメリットを最大化すると共に、前章で解説したテレワークのデメリットを解消することが大切になる。(この記事は2020年8月に執筆掲載しました)
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  • 社員の責任感と主体性を育む方法|モチベーションとマンパワーを最大化する
    社員の責任感と主体性を育む方法|モチベーションとマンパワーを最大化する組織のマンパワーを最大限に活かすには、社員全員に責任とミッションを与えるとよい。組織の人数が増えるにつれて、他の社員に結果を委ねやすくなり、次第に、他の誰かがやってくれるだろうという心理が自然と働くからだ。一人ひとりに「手を抜いている」という自覚がなくても、無責任、かつミッションが曖昧な仕事は、他の誰かへの依存心を招き、能力やスキルを手加減する現象が起こる。余計な発言をすると、責任が生じる可能性があるからという理由で、自分の意見をうやむやにするケースも同様だ。マンパワーを最大限に活かすには、少数精鋭で臨むのがベストだが、大人数で取り掛かる場合は、必ず、一人ひとりの責任範囲とミッションを明確にすることだ。例えば、任せる以上、口出しはしない。但し、誰も手助けしない。このように個々に責任を割り振れば、誰が結果を出したかが明快になるので、一人ひとりが本来の力を発揮し易くなる。勿論、社員の責任感と主体性も育つ。タイミングをみて助言する。社員への助言はタイミングが大切だ。助言はタイミングを誤ると、相手の主体性、思考力、決断力を低下させる。例えば、すぐに正解を教えると、社員は思考が停止するだけでなく、自分で選択したような錯覚に陥る。一瞬、分かった気にはなるが、理解が浅いので、想定外のことが起こった時に、自分で何も決められなくなる。自分で考え、自分で動ける社員を育てるには、助言する前に、社員の考えを聞くことが大切だ。もし助言を求められたら、「逆に、どうしたらいいと思う?」など、尋ね返してみるのだ。その考えが、自分と同じであればそのまま肯定すれば良いだろうし、違ったのであれば、他の考えもあることを伝えて、どうすべきかを社員に選ばせればよい。答えを見つけるプロセスを社員自身に辿らせることで、似たようなシチュエーションや想定外の事態に直面した時の対処力や応用力が鍛えられる。先に教えるのではなく、まずは社員に答えを出させることによって、ことあるごとに世話を焼かなくても済むような人財が育つのだ。偉大な指導者ほど、助言のタイミングが絶妙だ。
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  • 仕事の本質を追求すれば、組織のパフォーマンスが上がる
    仕事の本質を追求すれば、組織のパフォーマンスが上がる働くことは大昔から連綿と続く人間の生業だ。はるか昔の人は、「働かないと生きていけない」という恐怖心から働いていた。すこし昔の人は、「働けば働くほど生活が豊かになる」という高揚感から働いていた。でも今はどうだろうか?昇進には興味がない。言われた仕事はやるが、それ以上は無理。責任は取りたくない。残業はやりたくない。休みはちゃんと取りたい。仕事よりプライベートが大事。恐怖心も高揚感もなく、将来の希望や使命も持たず、何となく働いている人々が増えた気がする。もし、あなたの会社にこのような社員が現れたどうするだろうか?ガムシャラに働こうとしない者を、無理やり働かすことに意味はあるのだろうか?残念ながら、働き手の多様性はこれからも拡大する。労働意欲の高低差もどんどん拡大するだろう。社会の変化はコントロールできないし、たとえコントロールしようとしても、自分が苦しむだけだ。何事もそうだが、変化に抵抗するより、変化を受け入れた方が障害は少なくなる。労働意欲に乏しい人財を排除するのではなく、そうした人財も受け入れ、どうやったら組織のパフォーマンスが上がるかを考えた方が繁栄のチャンスに恵まれるということだ。そもそも、日本人の勤勉な印象は明治以降のものだ。江戸時代は、自らの才覚で勝負をかける人がいる一方で、身の丈にあった幸せで満足して生きる人がたくさんいた。例えば、当時、職人の労働日数は年間80日程度で、週勤2日でした。役人ですら月番制度で一ヵ月働いたら、一ヵ月休むシフトがあった。ここまで休むのは極端かも知れないが、バブル崩壊後は、ほどほどの仕事量で、のんびり気楽に生きる人々が確実に増えている。大きな財産を形成したであろう団塊世代が平均寿命に達する2030年以降は、莫大な遺産相続の波が訪れるので、のんびりタイプがさらに増えるかも知れない。色々な価値観を持った、様々な働き手の力を最大化するには、仕事の本質を共有することが大切だ。仕事の本質を追求する仕事の本質は、言うまでもない。お客様のお役に立ち、対価を受け取ることだ。この仕事の本質を全うする難しさは、起業すると、身をもって知ることになる。自分の才覚で事業を立ち上げ、自分の商品に絶対の自信があってもなかなか売れない体験を嫌というほど味わい、お客様のお役に立ち、対価を受け取ることが、いかに難しいかを思い知らされる。当然、挫折する人もいるわけだが、起業経験のある人は、仕事の本質を抑えている。だから、失敗しても這い上がる術を持っている。でも、普通の会社員は違う。会社の中で自分が何をしているかも理解していないうちから決まった給料が毎月支払われると、次第に、何をしようとしまいと給料が支払われるのが当然という感覚になりがちだ。すると、社内の空気を乱さない、余計なリスクは取らないという処世術を身につけた、本当の意味での仕事をしない社員が現れる。本来的な仕事は会社に行くことでもなく、社長や上司のご機嫌を取ることでもない。お客様のお役に立ち、対価を受け取ることだ。自分のやっていることは仕事として成り立っているのか。お客様が喜んで対価を支払ってくれるようなお役立ちが出来ているか。将来にわたってお客様のお役に立つことができるか。今が不十分であれば、どうすれば仕事と言えるものができるようになるのか。全社一丸となって、仕事の本質を共有し、追求するほど、お客様の役に立つことが組織のモチベーションの源泉になり、自然とお客様から愛される会社になる。江戸時代の働き手は、休んでばかりの人々も多かったが、仕事の本質はよく心得ていた。仕事は手を抜かない。自分が納得できない仕事は御代を貰わない。技を磨き、心を磨き、自分の仕事に誇りを持つ。恐怖心でも、高揚感でもなく、あえて言えば「至誠心(まごころ)」のようなものが働く原動力になっていたのかも知れない。また、そうした働き方が日本の豊かさの源流にあったと思う。残業などしなくてもよい。責任は上司や社長が取ればよい。休みたければどんどん休めばよい。しかし、仕事の本質だけは全社一丸となって徹底的に追求する。一人ひとりの社員がそんな思いを持って働くようになると、みんなが豊かになる。本質を追求することは、とても大変だ。困難も沢山ある。それでも、その場しのぎに逃げることなく、本質を追求し続ければ、企業の永続性は着実に高まり、豊かさも拡大する。当然、会社が豊かになれば、社員やお客様の人生もずっと豊かになる。(この記事は2024年3月に執筆掲載しました)
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  • 決断疲れの対処法と予防策|ストレスフリーの決断が企業の繁栄を後押しする
    決断疲れの対処法と予防策|ストレスフリーの決断が企業の繁栄を後押しする決断疲れとは、決断の精度が低下する症状のことだ。企業経営は社長の決断の連続で成果結果が決まるので、決断疲れは会社の盛衰を決定づける重要なファクターと言える。この記事では、経営者の決断疲れの対処法と予防策について、詳しく解説する。決断にはストレスがつきもの経営者の仕事は決断することと言われるように、すべての事業活動は、トップの決断によって前に進む。小さな会社ほど重要な決断が社長に集中するので、その苦労は相当なものだが、決断はやる(YES)・やらない(NO)の二者択一だけではない。決断の根拠が不足していれば、根拠データを求めるのも決断、失敗と分かったらすぐに元に戻すのも決断、結論保留も立派な決断だ。決断は早いほど良い。わたし自身も数秒で決断するよう心掛けている。とにかく、ライバルよりも素早く決断し、組織の動きをダイナミックに活性化させることが企業繁栄の大原則だ。一方で、決断には、失敗のストレスが常に付きまとう。未来を予測することはできても、未来を100%当てることは不可能だからだ。たとえ百戦錬磨の社長であっても、決断の誤りから、社員や顧客の反感を買い、業績悪化を招くことがある。すべての決断には、こうしたマイナスリスクがあるが、失敗のリスクを気にし過ぎると、決断のたびに大きなストレスを抱え、決断疲れに陥る。しかも、こうした状態が長く続くと、決断の精度が低下することが研究でも明らかになっている。経営者の決断ひとつで企業の繁栄が決まるので、会社にとっては由々しき問題でもある。決断疲れが企業の衰退を招く決断疲れの症状は、経営者の力量や性格によってまちまちだが、一番多いのは、慢性的な疲れから決断の精度やスピードが低下することだ。こうなると、決断の先送りが増え、会社の成長を阻害する経営課題を頻繁に見過ごすようになる。当然、こうした課題を見過ごすほど会社の衰退リスクは大きくなる。リスクを解消するための打つ手の選択肢も狭まるので、より難しい決断を迫られる悪循環に陥る。わたしは企業再生の仕事を数多く経験してきたが、経営者の決断ミスから会社が傾くケースはじつに多い。景気悪化やライバル台頭等の外部要因で会社が傾くのではなく、社長や幹部の決断ミスによって会社が傾くケースの方が圧倒的に多いということだ。決断は企業の盛衰を決定づける重要なファクターだ。だからこそ、決断疲れとは無縁でいられる健全な環境やマインドを整えることがとても大切だ。決断疲れの解消法・予防法アップル創業者のスティーブ・ジョブス氏は「決断疲れ」を減らすため、毎日同じ服を着ていたというエピソードがあるが、決断の機会を意図的に減らすために、日々の動きをルーティン化している企業経営者は少なくない。ここからは、専門家の立場から、決断疲れの解消法と予防法を詳しく解説する。失敗を恐れるのではなく、失敗を楽しみ、果敢に決断する経営環境は刻々と変わる。予測不能な動きも多々ある。誰ひとりとして、市場や顧客の動きを完璧に予測することはできない。毎年毎年、顧客やライバルが入れ替わり、主力の商品や戦略も変わる。一年として同じ年はなく、毎年が勝負、毎年が勉強だ。会社経営は、これほど不安定な環境のうえに置かれている。先が見えない環境下で決断を誤ることは当たり前のことだ。失敗を恐れて決断を止めるのではなく、事業活動を前進させるために失敗ありきで誰よりも早く決断し、どこで失敗したのか、何に失敗したのかを正しく把握しながら、失敗するたびに決断の精度を高めることが大切だ。発明家のトーマス・エジソンは「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ。」と言った。ラグビー元日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ氏は「失敗した時に必ず学ぶチャンスが訪れ、そこから前進する。失敗して、前に進む。この繰り返しが勝つためのプロセスだ」と言った。社長業はただでさえ大変な仕事だ。すべての失敗と真面目に向き合っていたら、身体が持たない。失敗を笑い飛ばすくらいでちょうどよいのだ。先人達も失敗しては前に進むの繰り返しで、成功に近づいて行ったのだ。失敗はいかようにも挽回できる。失敗した社員を叱責したり、失敗を後悔したりするのではなく、失敗を成功の過程と考え、失敗を楽しみ、果敢に決断することが何よりも大切だ。決断の負荷を減らすために、やらないことを決める経営陣に集中する決断の負荷を減らすには、社員に一定の判断基準を与え、組織の自主性を高めると良い。社員に与える判断基準は、やっていいことではなく、やらないことに軸足を置くと分かりやすい。例えば、自社のNG顧客、NG事業、NG言動等を明快にするのだ。そのうえで、判断に迷ったり、前例がなかったりした場合のみ決断を仰ぐという意思決定プロセスを敷けば、経営陣の決断の負担は極めて少なくなる。ビジネスは自由競争なので、やっていいことは無限にある。やっていいことを明快に決めるのは現実的には無理だし、やっていいことを軸足に決断を重ねていたら、経営者も社員も疲弊してしまう。場合によっては、指示待ち症候群やイエスマンを生み出す温床を作りかねない。一方のやらないことは、意外と少ないものだ。しかも、やらないことには企業風土や経営姿勢が如実に表れるので、やらないことを決めるほど、企業の輪郭や組織の行動原理が明快になる。結果、決断に対するストレスが大幅に軽減される。自分の正しさに固執せず、常に最適な決断を探求するビジネスの現場では、自分の正しさを捨てるほど、最適な決断に近づく。例えば、自分の正しさを脇に置いて、社員の主張、現場の実態、顧客の要望、専門家のプラン、ライバルの実績など、他者の正しさを受け入れるほど、最適な決断が見えてくる。できる社長ほど、自分の正しさに固執することなく、より良い考えや新しいアイデアをどんどん取り込んで最適な決断を探求している。また、独りよがりな決断をしないために、相対的に物事を見る習慣をつけることも大切だ。例えば、主観・客観、メリット・デメリット、ポジティブ・ネガティブ、ミクロ・マクロ、売り手・買い手、賛成・反対、長期・短期、現実・理想、内部・外部など、一つの物事を相対的に分析すると、物事がシンプルに整理されて、最適な決断に近づく。客観的、かつ、相対的な根拠に基づいた決断ほど、周囲の反発が少なくなる。数字・社員・顧客を、よく観察する決断の結果は「数字・社員・顧客」のどこかに必ず現れる。数字が悪化する、社員の不満がたまる、顧客が離れるなどの兆候は決断ミスの典型だ。こうした兆候を察知した時は、すぐに改善することが大切だ。アクションが遅くなるほど、衰退リスクが大きくなり、対処も難しくなるからだ。逆に、数字が良好、社員が喜ぶ、顧客が増える等の兆候は良き決断の証拠だ。この場合は、今の決断や成長投資をさらに加速することで、繁栄の基盤がますます盤石になる。ひとつ注意点をお伝えすると、数字は、売上だけでなく、利益と現金もしっかり観察することだ。売上が増えている一方で、赤字額が拡大することはよくあることだ。また、会社は現金が無くなった瞬間に倒産するので、現金はしっかり観察しよう。黒字倒産という言葉がある通り、現金の増減に無頓着な結果、倒産する会社は数多にある。毎月、会社の現金が些少でも増えていれば、日々の決断は正しいと言える。根拠なき決断は疲れを助長するだけだ。根拠を充実させて、決断疲れを吹き飛ばそう。自分の弱点を知り、知見を充実させる正しい決断を支える知見は顧客や現場の声だけでない。数字などの客観的事実、法律などの決まり事、会社経営の原理原則、商慣習やモラル、ライバルの情勢など無限にあるが、どこかの知見に漏れがあると高い確率で決断を誤り、取り返しのつかない事態を招くこともある。だからこそ、自分の弱点を知っている社長は強い。弱点さえ補えば、決断を支える知見が充実するからだ。弱点を補う方法は二つある。独学で補う方法と他者の力を活用する方法だ。独学で学ぶことは素晴らしいことだが、確実なのは後者の方法だ。専門家を活用すれば正しい知見を効率よく習得できるし、特定分野が得意な社員を活用すれば費用をかけずに知見を充実させることができる。何より、社長には時間的なゆとりがないので、費用対効果を考えても、はじめから他者の力を借りた方が得策だ。社長の知見を補う右腕や参謀が多いほど、決断ミスも決断のストレスも大幅に少なくなる。周囲に感謝し、謙虚に生きる決断疲れの大きな原因のひとつに孤独感がある。ひとりで決断し、ひとりで結果責任を背負うのだから、社長の孤独ストレスは相当なものだ。孤独になるほど、決断に伴うストレスやプレッシャーも大きくなるが、こういう時は、結果を出すために頑張っている社員や会社を支えてくださるお客様に感謝すると良い。自分が独りではないことに気が付き、肩の荷が軽くなるはずだ。また、決断の成功をみんなで喜び、決断の失敗をみんなでカバーする体制を作るために、常に謙虚であることも大切だ。どんなに仕事ができても、どんなに大きな成果を上げても謙虚に受け止め、周囲に感謝し、自己鍛錬を怠らない経営者の姿勢は、顧客からも、社員からも信頼され、ひとつの決断が大きな成果を生む、好循環を引き寄せる。たとえ決断に失敗したとしても、協力の手がやまない。横柄・横暴・横着のスリービサイド(3つの横)を遠ざけ、いつも感謝し、謙虚に生きることが、よき決断、よき結果を生み出す秘訣だ。覚悟を決めて、決断に後悔しない経営者には、会社員のように手取り足取り教えてくれる指導者はいないし、過ちを犯したとしても優しく指摘してくれる人もいない。本気で怒ってくれる人も、本気で叱ってくれる人もほとんどいない。その環境下で、顧客からの信頼、社員からの尊敬、業績の拡大に至るまで、すべてを自分の決断で引き寄せなければならない。決断を誤り、業績が悪化した時は、その責任を一身に背負い、先頭に立って業績回復に努めなければならない。それが、会社のトップに君臨する経営者の務めだ。しかし、社長業を恐れる必要はない。大事なことは、社長の覚悟を決めることだ。覚悟さえ決まれば、すべての決断を自分の責任で下せるようになる。たとえ失敗したとしても、周囲や社員のせいにすることがないので、失敗が成功に転換し、さらには、周囲や社員から信頼される。また、覚悟が決まれば力量を高めるために謙虚に学ぶ。分からないことがあれば素直に教えを請う。助けが必要な時は、周囲に助けを求め、支援者や指導者に恵まれる。そして、社長の力量が上がるほど、周囲に尽くし、恩返しするので、社長業がますます楽しくなる。社長の覚悟が、その後の決断の質を支配する。つまり、決断の成功は覚悟で決まるのだ。決断を後押しする際に気を付けていることわたしが決断を後押しする際に気を付けていることは、延命処置的な対処療法に陥らないことだ。経営者が自主的に決断できる環境を整え、決断の精度が向上するよう全力を尽くす。だから、絶対に依存関係は作らず、いかなる時も社長のサポート役に徹する。決断の選択肢や方向性は一緒に考え、最終決断は社長に任せるのだ。決断するほど社長業の経験値が高まり、その経験値は巡り巡って決断力をさらに磨く。この繰り返しが、社長の力量だけでなく、風格や威厳をも高める。周囲に助けてもらいながらでも、最後は自分の力で決断する癖をつけることが、その後の成長に大きな影響を及ぼすのだ。もう一つ、今ココに全集中することも忘れないようにしよう。今すべきことを一切後回しにせず、すぐやる、必ずやる、出来るまでやるが徹底されると、会社の成長スピードは確実に加速する。明日やる、そのうちやる、条件が揃ったらやるなどの成長志向に欠けた決断がなくなるので、社員の能力開花のスピードや成果を生み出すスピード感も極めて速くなる。また、会社衰退の元凶となる油断や怠慢などの言動もシャットアウトされるので、日を追うごとに経営基盤が強固になる。さらに、今ココに集中すると、過去や未来にとらわれない柔軟な発想で決断できるようになる。天災や経済不況などで先が読めない経営環境に陥ったとしても、今コントロールできることに全集中できるようになる。周囲の状況が好転するのを待つのではなく、先手必勝の決断が定着するので、目の前の状況がどんどん好転する。ビジネスは先見の明があるから成功するのではない。結果が出なくても、成果に恵まれなくても、今この瞬間を一所懸命に生きるから成功するのだ。しんどい時はもちろんだが、決断に迷いが出た時や悩みが生まれた時ほど、今を大切に扱い、いま目の前にいる社員やお客様にとってベストな決断を心掛けてほしいと思う。良き決断をコツコツ積み上げれば、会社の未来は確実に明るくなる。筆者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 社長の器を大きくする方法|会社の大きさは社長の器の大きさで決まる
    社長の器を大きくする方法|会社の大きさは社長の器の大きさで決まる会社は社長の器で決まると、良く言われる。これまで、数百名を超える中小企業の社長にお会いしてきた私の経験からも「会社は社長の器で決まる」とつくづく思う。事実、社長の器以上の人材は集まらない、或いは、社長の器以上のブレーンは集まらない、というように、社長の器次第で会社の発展性が決まることは良くあることだ。この記事では、社長の器の測定方法から社長の器を大きくする方法に至るまで、詳しく解説する。社長の器の測定ツール社長の器を測定するうえで便利なツール(下図参照)がある。上の図の通り、社長の器を構成するスキルは大別して3つに分類することができる。ひとつはワークスキル、ふたつ目はビジネススキル、最後は、ヒューマンスキルである。ワークスキルとは、社員がすべき仕事や作業をこなすための技能的なスキルのことである。社長の器を構成するスキルとしては、最も小さい要素であり、環境が変わると使い物にならなくなるスキルでもある。つまり、ワークスキルを磨いても、社長の器は大して大きくならないということだ。ビジネススキルとは、思考力や実行力といった環境が変わっても通用する万能的なスキルのことである。ビジネスの構想力や人を動かす行動力に深く関わるスキルなので、経営者の器を大きくするには一定レベルまで磨く必要がある。ヒューマンスキルとは、哲学や価値観、信念やスタンス、器量や度量、審美眼や芸術性(職人技)といった、その人間の有様や人間力を表すスキルのことである。他者への影響力に大きく関わるスキルなので、社長の器を大きくするための必須スキルといっても過言ではない。社長の器を磨けば、会社は大きくなる社長の器を磨けば、会社は間違いなく大きくなる。社長の器を磨く方法は簡単で、一定のビジネススキルを身につけたうえで、ひたすら、ヒューマンスキルを磨くことである。そのために必要なことは本質を追求するために「無知の知」を徹底的に実践することだ。無知の知の実践とは、自分が知らないことを知っている、ということを自覚し、素直に教えを乞う姿勢を持つことである。論語にも「知るを知るとなし、知らざるを知らずとなす、これ知るなり」という類似した言葉があるが、これは、無知であることを自覚することで、新たな学びを行うことを促進し、その結果無知を克服し成長する、ということを意味している。社長であっても驕ることなく素直な気持ちで無知の知を実践していくと、物事を本質的に捉えることができるようになり、ブレない哲学や信念が身についていく。また、ヒトの苦労やモノの価値も正確に理解できるようになるので、器量や度量も高まっていく。さらに、手足を動かして無知の知を実践すると、審美眼や芸術性(職人技)も高まり、ヒューマンスキルがますます盤石なものになる。ヒューマンスキルが大きくなると自然と社長の器も大きくなり、社長の器が大きくなるほど、優れたワークスキルやビジネススキルを持つ人材が社長の周りにたくさん集まるようになる。社長の器を大きくするために第一に磨くべきスキルは、ワークスキルでもビジネススキルでもない。ヒューマンスキルを磨くことが、社長の器を大きくする確かな方法なのだ。私欲をなくせば社長の器が大きくなる社長の器を大きくするうえで、私欲をなくすことも重要だ。例えば、江戸時代に米沢藩を立て直した名君”上杉鷹山公”が残したといわれる言葉に「働き一両、考え五両、知恵借り十両、コツ借り五十両、ひらめき百両、人知り三百両、歴史に学ぶ五百両、見切り千両、無欲万両」という名言があるが、「無欲」が一等上に挙がっている。事実、器の大きい社長ほど、我欲を満たすよりも先に他者の欲を満たすことを優先しているし、成功している社長ほど、無欲である。自己研鑽のための向上欲や貢献欲を除いて、極力、私欲を無くすことも、社長の器を大きくする秘訣になる。伊藤のワンポイント人間力を磨きつつ私欲を無くしていくと自然と社長の器が大きくなります。社長の器が大きくなると、それにつられて良い人財も集まります。社長の威厳や風格も器次第で決まります。謙虚な姿勢で無知の知を実践することが人間力を磨く確かな方法です。そして、決して奢らず、私欲を上手にコントロールすることも大切です。
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  • 主体性を高めれば仕事も人生も全てが大成功する
    主体性を高めれば仕事も人生も全てが大成功する主体性とは、自分で考え、自分で動くこと、つまり、他者に依存することなく、自分の人生に責任を持つことである。成功者は「主体性」を持って、自分の人生を歩んでいる。例えば、何をやるにしても、次のように考える。「やらされている」とは捉えず、「わたくしがやっている。」と捉える。「言われたからやる」のではなく「やりたいからやる。」「私が買わせて頂く、私が売らせて頂く。」「わたしはこう思う、私はこう考える。」「自分の失敗は、自分のせい」など等。このように、成功者は主体性を持った思考や言動を意識し、自分の人生をしっかり歩んでいる。主体性をもって自分の人生を歩むと、自然と成長のチャンスや感謝の機会に恵まれるだけでなく、すべてのご縁に対しても何かしらの意味を見出すようになる。たとえ悪いことが起きたとしても、そこから希望を見出し、良いことが起きれば、そのことに感謝する。人生が希望と感謝に満ち溢れ、人間的魅力も一層輝くので、関わる人々に慕われ、応援者もたくさん現れる。主体性を持って、地に足をつけて自分の人生を歩むほど、人生はどんどん豊かになるのだ。主体性を失うと、すべてが真逆になる。「やらされている。」、「言われたからやる。」、「自分の失敗は、他人のせい。」など等、自分の人生ではなく、“他人に支配される人生”を歩むことになる。当然ながら、成長のチャンスに恵まれることも、希望を見出すことも、感謝することもできなくなる。さらには、自分を見失い、浮足立った人生に終始するので、成功のチャンスや豊かさがどんどん遠ざかる。主体性を欠いて、他人の人生の奴隷になるか。主体性を持って、自分の人生を一所懸命に努力しながら自分らしく生きるか。一日が十日、十日が百日、百日が一生と、時が経過するほどに、主体性のありなしで、人生の豊かさは天と地ほどの差が生じる。成功したければ、自分の人生は自分で決め、自分で責任を背負い、自分の意志で歩むことが大切だ。この考え方が実践できれば、成功は向こうからやってくる。前向きな主体性が成功を引き寄せる人生の充実も仕事の成功も、すべては自分次第である。例えば、成功者は常に良いことが起きる人ではなく、常に良い反応ができる人だ。ここで失敗して良かった、今の苦労は将来開花する、この程度の損失で済んで良かった、仕事は減ったけど挑戦できる時間が増えた、病気になったけど命は助かった、など等。失敗、苦労、損失、不調、病気などの悪いことが起きたとしても、常に前向きに反応できる人が“真の成功者”である。私はたくさんの企業実態を見てきたが、直線的な右肩上がりで業績が拡大する会社は、この世に存在しない。どんなに調子の良い会社であっても、停滞・下降の局面を打開しながら拡大傾向を維持している。成功社長に関しても、挫折を乗り越えながら、あるいは、好不調を繰り返しながら、成功に至っている。つまり、会社も経営者も、上がっては下がるの繰り返しで大成功に近づいているのだ。人生も会社も、下がる局面に直面することは極めて当たり前のことで、大切なのは、その時に自分がどういう反応をするかだ。その反応は主体的に自分で選ぶことができ、その反応次第で、その後の幸福が決まる。現実を悲観・否定すれば、下がりっぱなしになる可能性が高い。逆に、現実を楽観・肯定すれば、下がっては上がるのサイクルが着実に回り始める。どんなに苦しくても、どんなに悪いことでも、希望の種が無くなることは決してない。前向きな主体性が成功を引き寄せることを忘れないでほしい。
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  • 自己変革はリーダーの必須条件|自己変革で世界を変える方法
    自己変革はリーダーの必須条件|自己変革で世界を変える方法自己変革とは、何らかの問題や課題を乗り越えるために積極的に自己の生き方・在り方を変える姿勢のことである。特に、自分の意志でコントロールできない事象が起こった時やそうした状況に追い込まれた時は、自己変革を拒絶するほどピンチに陥り、自己変革を実践するほどチャンスに恵まれる。この記事では、自己変革の重要性、並びに、自己変革で世界を変える方法について、詳しく解説する。なぜ自己変革が必要なのか?わたしは元来、やたらと気が利く習性の持ち主だ。心配りと気遣いが修練される茶道をやっているので、なおさらである。しかし、気が利くという長所は、おせっかいや押し付けという短所を生み出す。良かれと思ってやったことが原因で、家族の反発を受けることも稀にある。自分が良いと思ったことが、すべて相手に受け入れられることはあり得ない、ということだが、長所が災いして失敗に転ずるパターンは、家庭生活だけでなく、会社経営の中でも良く起こり得る。たとえば、社長が良かれと思ってやった事が、社員や顧客の反発を受けることなどは、誰しも経験があるのではないかと思う。そして、社員や顧客の反発を無視し続けていくと、その長所は相手にとっては短所(ストレス)にしかならず、双方のギャップが大きくなるほど、互いの気持ちがどんどん離れていく。それが、社員の離職、顧客の離脱を招き、会社の衰退に繋がり、行くところまで行くと、会社は倒産する。家庭においては離婚である。こうした事態を防ぐには、自分の言動を改善するしかない。つまり、相手のストレスを解消するには、自己変革が欠かせないのだ。自己変革で世界を変える方法自己変革は、自分の言動を改善することで得られるが、具体的には、次の3つのステップで自己変革するとよい。まず、自分を理解すること。そして、相手を理解すること。最後に、相手に対する言動を変えることである。決して、相手を変えてやろうなどといった、傲慢で邪まなことを思わない事が成功の秘訣になる。相手が望む言動に近づけば、自然と、相手との関係が良くなり、目の前の世界は確実に変わる。また、自分の意志でコントロールできない事象が起こった時やそうした状況に追い込まれた時も同様に、まずは自分の状況を理解すること。そして、周囲の状況を理解すること。最後に周囲に対する行動を変えることで、ピンチをチャンスに変えることができる。自己変革はリーダーの必須条件自己変革はリーダーの必須条件である。相手の性格や特性に合わせたコミュニケーション能力や会社を取り巻く環境変化に順応する適応力などは自己変革がベースになるからだ。また、自己変革の力が強いと、すべての責任を自己に帰結させるマインドが定着するので、プラスの事象からだけでなく、マイナスの事象からも成長の機会を見いだせるようになる。逆に、自己変革の力が弱いと、自己中心(自分中心)、自己独善(自分独りが正しい)、自善他悪(自分が正しく相手が間違っている)に陥りやすくなり、自ずと、周囲からの信頼が低下したり、会社の成長に陰りを及ぼしたりする。会社、社員、顧客、パートナーを変えたかったら、或いは、更なる成長を求めるのであれば、進んで自己変革することをお薦めする。特に、ストレスなんか何にもないと思っている人ほど自己変革の必要があるのかも知れない。
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  • 事業は人なりは経営の理なり|人材を人財に育て上げる実践的方法論
    事業は人なりは経営の理なり|人材を人財に育て上げる実践的方法論事業は人なりとは、経営の神様と謳われた松下幸之助氏が経営の心得として提唱した言葉として有名だ。わたし自身も、数多くの中小企業の盛衰をじかに見てきた経験から、つくづく「事業は人なり」と思う。また、数多くの経営者が、中小企業の経営課題として、或いは、新規事業の失敗原因として「人材不足」を挙げている現状を鑑みても、事業は人なりと考えている経営者が如何に多いかが分かる。事業は社員一人ひとりの働きのうえに形作られるので「事業は人なり」は紛れもない事実であり、経営の本質を突いた理である。事実、社員満足度の高いヒト重視の企業の業績は好調であり、社員満足度の低いヒト軽視の企業の業績は不調であることが多い。中小企業の場合は、なかなか有能な社員を採用することが出来ない面もあるが、社員教育でヒトを育てることはどんな会社にもできることだ。例えば、社員の特性を理解して適材適所を図る、定期的な配置換えで社員の能力を開発する、社員教育プログラムを構築・運用して人間力を高める、といった人材育成は経営者のヤル気ひとつで実現することができる。(人材育成の具体的方法論に関しては当サイト内の「強い組織を作り上げる実践ノウハウ」で詳しく解説している)また、会社の先頭に立つべき存在である「経営者の人柄や経営姿勢」も社員を育てるうえで重要な要素になる。なぜなら、尊厳、尊敬、信頼、気迫、責任、リーダーシップ、など等、会社のトップに必要な資質が乏しい経営者には、社員がついてこないからだ。社員を育てて、会社の事業を牽引するには、経営者が社員の規範となる存在になり、社員の先頭に立つ覚悟が必要なのだ。人の成長が事業を拡大する事業は人なりの言葉通り、人が成長すれば事業が拡大する。経営資源の乏しい中小企業にとって人を育てることは難しい部分はあるが、経営者が本気で社員を育てる覚悟を持てば、自ずと人が育ち、間違いなく事業も成長する。また、経営者自身が事業拡大の執念を強く持ち、事業拡大の熱意と気迫を周囲に拡散することも人を育てるポイントになる。事業拡大を後押しする中小企業の人材育成のポイントをいくつか紹介する。経営者の姿勢中小企業において経営者の姿勢は、人材育成の成功を左右する大きな要因になり得る。なぜなら、経営者に威厳がなければ、社員の尊敬を集めることができず、いかに教育を施しても社員の本心に響かないからだ。例えば、経営責任やモラルを持つ、公私混同は控える、社員を信頼する、社員の幸せを応援する、事業拡大の意欲を持ち先頭に立ってリーダーシップを発揮する、などの姿勢は、人を育てる立場にある経営者に不可欠な要素だ。社員との接し方経営者が社員に接する際は、型通りの姿勢ではなく、なるべく柔軟な姿勢を保った方がよい。なぜなら、社員の性格は十人十色だからだ。社員一人ひとりに合わせた誉め方、叱り方、育て方、任せ方を考え、実践することが人を育て、事業を拡大する秘訣になる。また、経営者自らが自分の欠点を理解し、その欠点を社員にさらけ出す素直な姿勢も大切だ。社員教育の方法社員の自主性や責任感を育てるには、社員に然るべき目標や情報を与え、経営に参加させることが大切だ。また、会社の経営理念や会社の数字など、社員の仕事の質と思考力を高める情報分野は積極的に教育した方がよい。指示は命令より相談、情報は独占より共有、仕事は放任ではなく援助、など等、常に経営者と社員が一体となって経営に当たることが、結果として大きな教育効果を生み出す。伊藤のワンポイント人が育てば事業が育つは、紛れもない事実です。つまり、企業は人なりを信条に会社経営に挑む経営者の姿勢が事業の成長をけん引するのです。人を育てる仕事は実に骨が折れます。一朝一夕では結果が出ませんし、創意工夫なくして教育効果も上がりません。だからこそ、経営者が諦めずに教育し続けることが大切なのです。
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  • 社員やお客様に好かれる社長の態度が企業の繁栄を引き寄せる
    社員やお客様に好かれる社長の態度が企業の繁栄を引き寄せるすべての企業は人で始まり、人で終わる。当然、人の輪が大きい企業ほど、繁栄が加速し、経営が安定する。例えば、会社を支える社員や取引先、会社の商品等を購入して下さるお客様などの人の輪が大きくなるほど企業は発展し、人の輪が小さくなるほど企業は衰退する。会社を取り巻く人の輪を大きくするには、社員やお客様から好かれる必要があるが、好き嫌いを分かつ最も重要な要素は“社長の態度”である。企業のトップに君臨する社長の態度は、社員のモチベーションに影響を与えるだけでなく、取引先の協力姿勢やお客様からの心象に至るまで、企業活動のあらゆる方面に影響を及ぼす。つまり、企業の盛衰は、社長の態度で決まるのだ。社員やお客様に好かれる社長の態度として、特に重要なポイントは姿勢と反応だ。社員やお客様に対して姿勢を正す、会話の時は対象者に身体を向ける等の姿勢の取り方、ハキハキ、あるいは、優しいトーンの反応、肯定的・前向きな反応など、姿勢と反応が良好であれば、良き態度になり、大概の人から好かれる社長になる。社長が人から好かれる態度を取り続ければ、自然と社長に尽くす社員が増え、その社員の態度に好感を持つお客様が増える。当然、会社の繁栄スパイラルも良好に回り続ける。社長の態度の良し悪しが、企業の繁栄に大きな影響を及ぼすのだ。社長の態度は第一印象が最も大切になる社長の態度は、第一印象が最も大切になる。なぜなら、第一印象が悪いと、その後の印象も悪くなる、あるいは、相当な期間、悪い印象が払しょくできなくなるからだ。例えば、第一印象が良ければ、次の印象が悪くても体調やマインドを心配されたりするが、第一印象が悪ければ、次の印象がどんなに良くても、下心・悪企み・二面性等を疑われ、なかなか最初の悪い印象が払しょくされない。つまり、ファースト・インプレッションで相手に良い印象を与えれば、相手が心を開き、その後の仕事が順当に進むが、悪い印象を与えると相手が心を閉じるため、相当なハンデキャップを背負った状態で仕事や人間関係を構築せざる得なくなるのだ。社長の態度や立ち振る舞いひとつで、その後の仕事の成果結果や成果が表れるまでのスピードが決まるため、ファースト・インプレッション(初対面の第一印象)は、細心の注意を払わなければならない。社長の第一印象の9割は見た目と言葉で決まると言われているが、前章で解説した姿勢と反応が良ければ、第一印象も良くなる。仕事や人間関係に陰りが出た時ほど、社長自身の態度を顧みることをお薦めする。また、初めての商談・採用面接・プレゼンテーション等、会社の成長に大きな影響を及ぼすイベントほど、正しい社長の態度を心掛けることが大切だ。
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  • ダメな後継者とできる後継者の違い|後継社長の成功と失敗を分かつポイント
    ダメな後継者とできる後継者の違い|後継社長の成功と失敗を分かつポイント後継者は、先代が築いた事業を受け継ぐ重要な立場にいる。会社の業績は経営者の能力で決まるので、後継者の能力次第で、受け継いだ事業の盛衰が決まることもある。この記事では、ダメな後継者とできる後継者の違い、並びに、後継社長の成功と失敗を分かつポイントについて、詳しく解説する。経営に失敗するダメな後継者以下、経営に失敗するダメな後継者の言動とマインドについて、詳しく解説する。ダメな後継者の言動横柄・横暴・横着のスリービサイド(3つの横)が揃った後継者は、ダメな後継者の典型だ。横柄な言動、横暴な態度、横着な仕事が定着している後継者は、社員・取引先・お客様から信頼されないだけでなく、助けの手や飛躍のチャンスにも恵まれない。ひとたび業績が悪化すると、衰退の一途をたどり、たいがいは、最後まで協力者が現れず、後継者失格の烙印を押されるケースが多い。ダメな後継者のマインド卑屈・否定的・後ろ向きのマインドを持った後継者は、ダメな後継者の典型だ。卑屈な態度は協力の手を遠ざけ、否定的な言動は社員の才能や飛躍のチャンスを潰し、後ろ向きのマインドは組織のモチベーションや経営改善の推進力を恐ろしく低下させる。組織の健全性や誠実さが保たれていれば問題は小さいが、こうしたマインドがたった一人の社員にでも伝播すると、会社の衰退リスクは飛躍的に高まる。経営に成功するできる後継者以下、経営に成功するできる後継者の言動とマインドについて、詳しく解説する。できる後継者の言動できる後継者は、謙虚・真摯・丁寧な言動が身についている。どんなに仕事ができても、どんなに大きな成果を上げようが謙虚に受け止め、周囲に感謝し、自己鍛錬を怠らない。顧客に対しても、社員に対しても真摯に丁寧に接するので、信頼を一身に集め、仕事が新しい仕事を呼ぶ、好循環が回り始める。たとえ業績が悪化したとしても、協力の手がやまない。できる後継者のマインドできる後継者は、素直・肯定的・前向きなマインドが身についている。周囲の意見や忠告を聞く素直さと本質からブレない素直さを持っているので、とにかく失敗が少ない。何事も肯定的に受け入れるので、社員・顧客・現場の声が集まり、手元の情報が充実する。結果、決断の精度が上がる。前向きなので、組織のモチベーションと経営改善の推進力が極めて高い。変化を楽しみ、新しい常識を次々と生み出す創造力にも恵まれる。後継社長の成功と失敗を分かつポイント最後に、後継社長の成功と失敗を分かつポイントについて、詳しく解説する。後継社長として成功したいのであれば、前章で解説したできる後継者の言動とマインドを意識するのが一番だ。こうした経営哲学を早い段階で自分の中に取り込むことができれば、後継者自身の力量が飛躍的に伸びるだけでなく、周囲に対する影響力も大きく育つ。また、1億、10億、100億の壁を突破するには右腕の存在が不可欠になるが、後継社長の軸足がしっかりしていれば、右腕の存在に恵まれる起因にもなり、代替わりの度に繁栄の基盤が盤石になる。
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  • 事業承継が失敗する7つの理由|中小企業の事業継承が進まない原因
    事業承継が失敗する7つの理由|中小企業の事業継承が進まない原因事業継承とは、経営者が後継者へ社長業を引き継ぐ一連の手続きのことだ。事業承継は、事業存続に欠かせないイベントだが、会社を取り巻く経営環境によっては、様々な課題が生じ、事業承継が失敗するケースも少なくない。この記事では、事業承継が失敗する7つの理由、並びに、中小企業の事業継承が進まない原因について、詳しく解説する。事業承継失敗1「業績悪化」業績悪化に伴う事業承継の失敗について、詳しく解説する。著しい赤字経営、あるいは、事業運営に行き詰った状態で行う事業承継は高確率で失敗する。多くの後継者は、社長業の経験がない中で事業を承継するケースが多く、黒字化の能力も、事業をマイナスからプラスに改革するノウハウも持っていないからだ。事業承継は業績が良くても失敗リスクが山積するイベントなので、最低限、黒字経営の内に事業承継に取り掛かるのが良い。黒字経営であれば、後継者が経営に失敗しても挽回できるし、経営を継承した前任経営者のバックアップ体制も充実する。会社の業績が好調なうちに事業承継を行い、経営者が元気なうちにサポートに回ることが事業承継の失敗リスクを引き下げる正攻法になる。事業承継失敗2「後継者不足」後継者不足に伴う事業承継の失敗について、詳しく解説する。事業承継は、経営者が後継者に社長業をバトンタッチするイベントだが、そもそもバトンを受け取る能力が後継者になければ、事業承継は失敗する。特に、横柄・横暴・横着のスリービサイド(3つの横)が揃った後継者は、周囲の信頼を失いやすく、高確率で事業承継に失敗する。横柄な言動、横暴な態度、横着な仕事が定着している後継者には、社員・取引先・お客様からの信頼が集まらないだけでなく、助けの手や飛躍のチャンスにも恵まれない。業績が良いときは大きな問題はないが、ひとたび業績が悪化すると、衰退の一途をたどり、たいがいは、最後まで協力者が現れず、事業破綻、あるいは、社長降格の結末を辿るケースが多い。【関連記事】ダメな後継者とできる後継者の違い事業承継失敗3「権限移譲の課題」権限移譲の課題に伴う事業承継の失敗について、詳しく解説する。事業承継が済むと、すべての権限が後継者に引き継がれるが、すべての権限を移譲しないことで事業承継が失敗に終わるケースもある。例えば、社長の権限の中で最も重要な仕事は、決断することと、その決断の結果責任を負うことだが、この何れか、あるいは、両方の権限を後継者に移譲しないと事業承継はうまくいかない。決断しなければ社長の力量は身につかないし、結果責任を負わなければ決断の精度も検証の精度も上がらない。決断と結果責任を後継者が担うことで、初めて社長の力量が上がり、事業承継の失敗リスクが引き下がるのだ。事業承継が済んだ後も、後継者の決断に口をはさむ。決断をさせずに結果責任だけを負わせる。或いは、本来、後継者が背負うべき結果責任を親心で肩代わりする等の言動は、事業承継の失敗リスクを押し上げることを忘れないことだ。事業承継失敗4「双頭体制のひずみ」双頭体制のひずみに伴う事業承継の失敗について、詳しく解説する。双頭体制とは、事業承継の当事者同士である経営者と後継者の両方に意思決定権等がある状態の事だが、ゆがんだ双頭体制は事業承継の失敗リスクを押し上げる。例えば、双頭体制が長期化すると幹部や組織の分断を招き、経営者側に従う社員と後継者側に従う社員に分かれ、最悪、会社解体という事態に陥ることがある。または、経営者と後継者の指示命令が錯綜することで組織が混乱し、自分の意見を表に出さない指示待ち社員やイエスマン社員が増殖する事態に陥ることがある。事業承継が済んだら、双頭体制を解消するために、意思決定権、指示命令権、人事権など、社長業の重要タスクはすべて後継者に引き渡し、組織の一体感を醸成することが事業承継の失敗リスクを引き下げる秘訣だ。事業承継失敗5「ビジネスモデル破綻」ビジネスモデルの破綻に伴う事業承継の失敗について、詳しく解説する。事業承継は経営者の世代交代でもあるが、交代までの期間は一代で大よそ20-30年かかる。当然、その間にビジネスモデルの陳腐化が進むと、事業承継の失敗リスクは高まる。数十年も経過すると、ビジネスを取り巻く環境は一変する。社会インフラは進化し、事業コストは大幅に下がり、顧客や市場の動向も入れ替わる。変化の程度によっては、昔のビジネスモデルが全く通用しなくなり破綻することさえ起こり得る。事業承継に臨むうえで大切なのは、こうした大前提をしっかり理解し、今のビジネスモデル(事業モデル・仕事の仕方・社員の意識等)が、今のビジネス環境にフィットしているか否かを総点検することだ。改善余地や変化すべき点が発見できれば、改革・改善・修正が働くので、自ずとビジネスモデルの永続性と事業承継の成功率が高まる。事業承継失敗6「株式分散・相続トラブル」株式分散・相続トラブルに伴う事業承継の失敗について、詳しく解説する。中小企業の事業承継は、株主が交代するオーナーチェンジが一般的だが、株式分散や相続トラブルによってオーナチェンジが停滞し、事業承継が失敗するケースがある。例えば、株式分散が原因で、正当な後継者に2/3以上の株式が集約できず、後継者争いが勃発し、事業承継が失敗ケースはよくある。また、事業承継会社の株式自体が相続対象になることで、相続人同士が揉めることもよくある。さらに、揉め事を仲裁できる経営者(被相続人)が突然逝去した場合は、泥沼化することもあり得る。事業承継会社の株式価値が著しく高額で、後継者が多額の相続税を支払えないことで事業承継に失敗するケースも稀にある。(ちなみに、このパターンに陥り、事業承継を先送りするケースはじつに多い)事業承継失敗7「客観性・専門性の欠如」最後に、客観性と専門性の欠如に伴う事業承継の失敗について、詳しく解説する。業績悪化、後継者不足、権限移譲の課題、双頭体制のひずみ、ビジネスモデルの破綻、株式分散・相続トラブル等、事業承継の失敗パターンは多種多様だ。中小企業の事業継承が進まない根本原因は失敗リスクが多いところに集約されるが、こうした失敗パターンを避けるには、客観性と専門性を高めるのが一番効果的だ。独学や自力で事業承継に臨むのではなく、客観的な視点を増やすために、専門家(経営コンサル・弁護士・税理士等)を参画させ、ベストな事業承継スキームを作り上げる環境を整えるのだ。こうした環境作りのタイミングは、ぼちぼちの業績で、経営者の気力体力に余力がある時がベストだ。業績と経営者に余力があれば、専門家の協力を得られるし、後継者の失敗もカバーできる。また、事業承継後のサポート体制も充実するので、失敗のリスクがどんどん下がる。事業承継は数十年に一度のイベントだが、企業の永続性を高めるうえで絶対に欠かせないものだ。失敗リスクを引き下げるために、相応の準備期間をもって万全な体制で臨むことを切にお薦めする。
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  • 後継者になる覚悟が社長の座を引き寄せる|後継者の成功条件
    後継者になる覚悟が社長の座を引き寄せる|後継者の成功条件後継者になるうえで極めて重要な成功条件は「覚悟を決める」ことだ。後継者なる覚悟を決めた瞬間から、その後の言動が変わり、社長の座を大きく引き寄せるからだ。例えば、後継者になる覚悟を決めれば、後継者として指名を受けるために、社内の誰よりも真剣に仕事と向き合い、成功からも失敗からも謙虚に学ぶようになる。社長と血縁関係にあり、後継者になることが既定路線だったとしても、後継者として将来社長になる覚悟を決めれば、謙虚、かつ、真剣に自己研鑽に励むようになる。当然、後継者になる覚悟を決めた後の成長スピードは恐ろしく早く、周囲の社員や関係者のみならず、社長からの信頼も日を追うごとに厚くなる。後継者になる覚悟が、社長の座を確実に引き寄せるのだ。後継者になる覚悟がないと、すべての結果が逆になる。仕事の真剣みが足りない、成功からも失敗からも学びを得ない、謙虚さよりも横柄で傲慢な態度が目立つ、社員や社長への甘えが拭えない等は典型で、周囲からの信頼も失う一方になる。後継者になる覚悟のなさが、日々の仕事や能力研鑽の精度を下げ、結果、時の経過と共に社長の座は遠のき、後継者になれる可能性が潰えてしまうのだ。後継者として、そして、その後の社長業で成功したかったら、誰よりも早く覚悟を決めることだ。そうすれば、成功は向こうからやってくる。後継者の成功は社長になる前の勉強で決まる社長と後継者の違いは、決断を下す裁量があるか否かと、結果責任をすべて背負うか否か、の二つが大きい。この決断と結果責任から逃れられる期間、つまり、社長になる前の期間にどれだけ自分の能力を研鑽し、周囲との信頼関係を築けるかによって、その後の成功が大きく変わる。社長になった後は、落ち着いて勉強する時間を取ることが難しくなる。社長になる前にいかに勉強するかが後継者の力量、ひいては、その後の社長業の成功を分かつのだ。後継者の成功に欠かせない勉強のポイントは様々あるが、管理会計・問題意識・組織力強化の3つは外せない。管理会計とは、数字の分析ツールのことで、活用するほど、事業活動のPDCA精度が高まり、業績が伸びる。成功企業の絶対条件と言って過言ではない。問題意識とは、目の前の課題をおざなりにせず、積極的に問題解決に取り組む姿勢のことだ。今の問題と向き合うだけでなく、2-3年後はどうなるから、今これをすべきと言った問題意識も大切になる。組織力強化は、多様な社員を見る目・活かす術と、現場の声を聴く力・活かす力が肝になり、いかにして社員の力を最大化するか、また、そのための最新の技術やテクノロジーの活用度合いが大切になる。管理会計・問題意識・組織力強化、この3つのポイントを抑えた勉強を充実させて、勉強で習得したノウハウを実践で活かす絶対量が後継者の力量を高め、ひいては、その後の社長業の大成功を確実なものにする。
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  • 後継者になりたい人必見|後継者になるメリット・デメリット
    後継者になりたい人必見|後継者になるメリット・デメリット後継者不足に陥っている中小企業は年商規模によっては最大八割(帝国データバンク調べ)と云われている。つまり、多くの中小企業は後継者を探しているのだ。後継者になりたい人の受け皿は思った以上に大きく、やる気さえあれば、誰でも後継者になり得るし、後継者から経営者を目指すことも夢ではない。この記事では、後継者になりたい人が目指す道、並びに、後継者になることのメリット・デメリットについて、詳しく解説する。後継者になりたい人が目指す道後継者になりたい人が目指す道を大きく分けると「職人の道」と「経営者の道」の二つがある。職人の世界は、伝統工芸、和菓子、料理人、数寄屋大工、庭師、士業、一次産業(農業・漁業・林業等)、日本古来の手仕事や芸事など等、じつに幅広いが、後継者になりたいのであれば、一定の技量と才能が求められる。更に、職人の世界といえども、これからの時代は後継者に一定の経営感覚がなければ、生きていくのは厳しいだろう。経営者の世界は、1億円未満の零細企業は八割もの会社が後継者不足と云われ、中小企業全体でも半数以上の会社が後継者不足と云われているので、ビジネスパーソンが後継者になろうと思えば、その実現は難しくない。但し、経営感覚がない状態で後継者になろうと思っても、会社経営はそれほど甘くない。後継者になりたいと人にとっては無限の可能性と沢山の選択肢があるのは間違いないが、職人であれ、経営者であれ、後継者になるには一定のスキルを身につける必要がある。後継者になることのメリット後継者になることのメリットは様々ある。後継者として認められて晴れて職人なり経営者になれば、それ相応の社会的地位と報酬が手に入る。好きな世界(仕事)の後継者になることができれば、ストレスフリーで仕事に邁進することができる。自分の裁量で会社経営ができる喜びや楽しみが手に入る、或いは、自分の好きな作品作りに没頭できるといったメリットもある。会社であれば、一から起業するよりも少ない負担で事業展開できるメリットもある。また、「好きこそ物の上手なれ(誰でも好きなことに対しては一生懸命になり、向上心を持って勉強もするので自然に上達する様)」ということわざがあるが、得意分野の後継者になることが出来れば、先代を超える成果を出す事も期待できるし、ライバル会社に脅威を与える存在になることもあり得る。何より、自分の意志で、自分の仕事と人生を開拓できる喜びが、後継者になることの最大メリットではないかと思う。後継者になることのデメリット後継者になることのデメリットは、職人であれば修行期間があること、経営者であれば業績悪化のリスクを背負うこと等がある。また、職人も経営者も、後継者になることで収入が一時的に減少するリスクもある。後継者を探している優良会社を見つける手間も相当かかる。最近は、後継者を探している会社と後継者になりたい人を結び付けるマッチングサイトがあるが、都合の悪い情報が隠され、経営をバトンタッチした途端に深刻な問題や課題が発覚するケースもある。但し、こういったデメリットは、後継者になる前の準備で払拭することができる。貯蓄を増やせば収入減に耐えられるし、経営の勉強をすれば業績悪化のリスクを軽減でき、なお且つ、優良会社を見極めるスキルも養われる。人生は一度きり。時間は後戻りしない。後継者になりたいのであれば、リスクを小さくする努力と、新しい世界に挑戦する勇気を強く持つことが大切だ。伊藤のワンポイント後継者になりたい人の受け皿は大きく、人生のひとつの選択肢として誰でも選ぶことができます。後継者になるデメリットは多少ありますが、殆どは、準備段階で小さくできます。入念な準備と成功するまで諦めない根気強さも重要ですが、ご縁とタイミングも成功を左右しますので、チャンスしっかり見極めることが大切です。
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  • 後継者が会社経営で成功する事業承継の基本ステップ
    後継者が会社経営で成功する事業承継の基本ステップ後継者が会社経営で成功するには、それ相応の準備が不可欠で、ココの詰めが甘いと事業承継の失敗リスクが高まる。例えば、後継ぎ(実子)が自動的に後継者として指名され、準備不足、或いは、能力不足のまま事業承継を迎える中小企業は珍しくないが、後継者の経営能力が不十分だと高確率で会社経営に失敗する。この記事では、後継者が会社経営で成功する事業承継の基本ステップについて、詳しく解説する。後継者|経営準備【充電】後継者に指名された、或いは、後継者の自覚を持った段階で始めることは「経営の勉強」になる。一度、経営者になると余裕を持って経営の勉強に取り組む時間がなくなるので、後継者の期間に如何に勉強するかが、事業承継後の会社経営の盛衰を分かつ。経営者として成功したければ財務会計知識は必須で、この他にも、先代の経営理論、現場の苦労、業界特性、ビジネスモデルの強みと弱み、顧客や取引先分析、社員の能力や性格分析など等、後継者の立場で勉強できることは沢山ある。この段階で経営の勉強に取り組むほど、先代や社員の苦労が深く理解でき、自ずと周囲に対する感謝の気持ちや謙虚な姿勢が身につく。また、経営者としての覚悟もより強固になる。後継者|経営体得【助走】後継者としての準備(充電)期間が済んで、晴れて社長の座に就いた後は実際の会社経営を体得することが欠かせない。経営者としてのマインドセットは不可欠で、特に、全ての責任を自分に帰結する経営者マインドは成功の絶対条件になる。また、先代の経営手法をしっかり体得し、少なくとも1年間は先代と変わらぬ経営手法で数字(実績)を上げて、周囲(社員・顧客・取引先・銀行等)を安心させなければならない。後継者の立場と経営者の立場ではプレッシャーもストレスも雲泥の差がある。しかも、後継者に対する周囲の目線は非常に厳しい。従って、波風を立てずに先代の会社経営を引き継ぎ、先代の会社経営を自分自身に馴染ませながら、会社の課題や問題点を洗い出すことが大切だ。後継者|経営実践【加速】先代の会社経営が体得できたら、漸く自分らしい会社経営の実践が可能になる。助走期間で培った「自分だったらこうする」或いは「会社の成長を阻む経営課題の解消」を徐々に実践し、会社の成長を一段と加速させ、後継者から経営者に脱皮するステージになる。会社の成長を加速するには、経営健全化と業務効率化の二つが不可欠だ。経営健全化は黒字経営とキャッシュフロー(現金収支)のプラスが絶対条件になる。目標としては、売上成長率5%以上、粗利高営業利益率10%以上が健全化の目安になる。また、風通しの良い組織作りや顧客目線の仕事が当たり前にできる環境作りも欠かせない。業務効率化はITツールの活用やデジタル化を推進し、業務コストを下げる一方で、情報の共有度を上げて、顧客接点の多い外向きの仕事(営業・販売)を充実させることが正攻法になる。製造系の会社は、低コストかつ効率的な製造体制を確立し、品質と技術力を磨くことが正攻法になる。後継者|成長戦略展開【飛躍】後継者が経営者へと脱皮し、自分らしい経営スタイル(経営健全化・事業効率化等)が確立できたら、成長戦略を展開し、会社を更に飛躍させる最終ステージに進む。成長戦略の展開は、新商品・新市場への挑戦、マーケット開発・拡大、人財投資と設備投資の推進など等、様々あるが、大切なことは小さくスタートさせて失敗リスクを最小に止める努力を忘れないことだ。また、後継者特有の時代感覚を活かして、数年先の経営環境や異業種ビジネス等を客観視し、ユニークな事業構想を考えることも欠かせない。更に、成長戦略は、事業デザインとセンスがモノをいうので、色んな階層の社員の意見が集まる風通しの良い組織作りも大切になる。後継者が会社経営で成功する方法後継者が会社経営で成功するには、それ相応の準備が不可欠で、ココの詰めが甘いと事業承継の失敗リスクが高まる。充電期間はしっかり経営の勉強に取り組み、助走期間は先代の会社経営を体得する。そして、加速期間は経営健全化と業務効率化の推進と共に経営者への脱皮を成し遂げ、最後に成長戦略を展開し、更なる飛躍を遂げる。これが後継者の成功パターンであり、事業承継の基本ステップになる。特に、最初の充電期間(経営準備)と助走期間(経営体得)は最重要で、ここの取り組みが充実するほど、事業承継の成功確率が上がる。伊藤のワンポイント後継者として先代から事業承継した会社を発展させることは容易ではありません。先代社長の苦労には及ばないわけですし、初めての社長業な訳ですから当然といえば当然です。だからこそ、経営の準備と経営の体得が重要になります。ここがしっかりできれば事業承継の成功確率は自ずと上がります。
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  • 家業を継ぐ後継者が知るべき家業のメリット(強み)・デメリット(弱み)
    家業を継ぐ後継者が知るべき家業のメリット(強み)・デメリット(弱み)家業とは、家族間で承継される生業、或いは、特定の一族で支配されている中小零細企業のことである。中小零細企業の大半は家業的生業、或いは、家業的事業形態であり、個人事業主を含めると、日本国内の多くの事業体は家業的ビジネスといえる。この記事では、家業を継ぐ後継者が知るべき家業のメリット(強み)とデメリット(弱み)について、詳しく解説する。家業とは家業とは、家の生活を立てるための仕事(職業・事業)、或いは、その家が代々従事してきた仕事(職業・事業)のことである。家業の成り立ちは古く、律令制の全盛期であった8~9世紀頃に出現した、礼家(礼制)、薬家(医薬)、法家(法制)などと呼ばれる特殊分野の学問や技術を生業にする家柄が原型と云われている。また、芸術文化面における華道や茶道などの家元制度、或いは、世襲制で子孫が代々承継する歌舞伎役者や農業ビジネス(家畜・田畑仕事等)も家業の範疇に入る。現代においては、家族間で承継される個人商店等の生業、或いは、特定の一族で支配されている中小零細企業や地盤を引き継ぐ政治家や士業(弁護士・税理士等)など等が家業の範疇に入り、日本国内の多くの事業体は家業的ビジネスといえる。家業を営むメリット家業を営むメリットについて、詳しく解説する。家業を営む最大メリットは、組織力、資産力、ピンチに強いの3つが挙げられる。それぞれの解説は以下の通りである。組織力家族間で承継される個人商店等の家業は、家族経営がベースになっているので、家業以外の企業組織に比べて組織の結束が強い。組織力は業績に比例するので、家長(社長)に従う姿勢や全員経営で事に当たる等々の強固な組織力は大きなメリットといえる。資産力特定の一族で支配されている中小零細企業等の家業は、オーナー一族で事業収益を独占できるので、収益力が高いほど、個人資産の形成スピードが加速し、莫大な資産を手にすることができる。(普通の会社は、事業収益を自由に処分することはできない)ピンチに強い家族経営がベースになっている家業の場合は、事業がピンチに陥り、収益が落ちたとしても、自分たちの報酬を削ってでも事業継続を優先するのでピンチに強い。リーマンショック(2008年)やコロナショック(2020年)等の経済危機においても、日本経済が壊滅的にならなかったのは、こうした家業的マインドに救われた一面があったと推測する。(普通の会社は社員に対する給与の未払いがあれば離職が加速し事業活動が破綻する)家業を営むデメリット家業を営むデメリットについて、詳しく解説する。家業を営む最大デメリット(リスク・注意点)は、組織力の低下、客観性の欠如、事業承継の失敗の3つが挙げられる。それぞれの解説は以下の通りである。組織力の低下家業は、原則、組織力が強いが、創業者から代が下り、家族の繋がりが希薄になるにつれて、或いは、家族の利害がズレるにつれて、加速度的に組織力が低下しやすいデメリットがある。お家騒動で衰退する家業(事業)などはその典型といえる。また、一族経営の場合は、身内に対する能力評価が甘くなり、それが原因で経営陣と社員の軋轢や対立を生み、組織力が低下することがある。客観性の欠如家族経営の家業は、経営判断の基準が主観に陥り易く、家業の長(社長・店主等)の視野が狭まるほど、客観性を失い、経営判断を誤る。客観性の低下から、既存のビジネスモデルに固執し過ぎて、時代の変化と共に衰退する家業(事業)などはその典型といえる。事業承継の失敗家業は、家族間で事業承継されることが一般的だが、家業の規模が大きくなるにつれ、事業承継の成功率が低下する。わたしは、数多の事業再建に関わってきたが、再建案件の9割以上は事業承継の失敗が大きな原因だった。また、親子間の事業承継の場合は、子供の経営能力を見誤って事業承継に失敗するケースも多い。家業を継ぐメリット家業を継ぐメリットについて、詳しく解説する。家業を継ぐ最大メリットは、帝王学、事業承継、歴史の承継の3つが挙げられる。それぞれの解説は以下の通りである。帝王学帝王学とは、幼少期から家業を継承するまでの特別教育のことだが、家業を継ぐ立場に生まれれば、幼少期から帝王学の恩恵が受けられる。社長業の在り方や経営センスが磨かれるので、自然と事業家としての成功確率が高まる。また、家業を介した人脈にも恵まれるので、家業とは別の分野での創業チャンスも広がり易い。事業承継家業を継ぐメリットは、一から事業を立ち上げる手間暇がかからないことだ。創業するエネルギは並大抵ではなく、更に創業した事業を軌道に乗せる事ほど難易度の高いものはない。家業を事業承継できれば、事業ノウハウや事業資産のみならず、事業存続に欠かせない顧客も容易に引き継ぐことができる。歴史の承継家業は古くなるほど信頼や安心という大きな無形資産を生み出す。例えば、創業1年目の会社の販売努力と、創業100年を超える会社の販売努力を比べた場合、創業1年目の会社よりも創業100年を超える会社の販売努力の方が圧倒的に小さく済む。会社が100年以上続いているという安心感は、無条件で顧客の購買心理(購買ハードル)を下げるからだ。家業を継ぐメリット・デメリットのまとめ家業とは、家族間で承継される生業、或いは、特定の一族で支配されている中小零細企業のことである。家業を営む最大メリットは、組織力、資産力、ピンチに強いの3つが挙げられる。安定経営が実現できれば強い組織力と資産力が得られ、業績悪化等のピンチの時は家業的マインドに助けられる利点がある。一方、家業を営む最大デメリット(リスク・注意点)は、組織力の低下、客観性の欠如、事業承継の失敗の3つが挙げられる。家業の長である社長のリーダーとしての在り方・生き方があらぬ方向に行くと、家業を営むデメリットが噴出し、家業の衰退が加速する。家業を継ぐ最大メリットは、帝王学、事業承継、歴史の承継の3つが挙げられる。何れも、一から創業せざる得ない起業家と比べると、圧倒的メリットといえる。家業を継ぐ後継者の自覚と覚悟が事業承継の成功を左右するので、早い時期に家業を継ぐことを意識することが大切になる。
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  • 中小企業が後継者不足に陥る本当の理由|経営健全化と後継者育成がカギ
    中小企業が後継者不足に陥る本当の理由|経営健全化と後継者育成がカギ中小企業の約半数以上は後継者不足に陥っていると云われていて、年商1億未満の中小零細企業に至っては約八割もの会社が後継者不足に陥ってる。(帝国データバンク調べ)中小企業が後継者不足に陥る理由は、事業の将来性がない、後継ぎがいない、事業承継の準備が間に合わない、など等、その理由は多岐にわたるが、後継者不足が理由で廃業する中小企業は決して少なくない。この記事では、中小企業が後継者不足に陥る本当の理由について、詳しく解説する。中小企業が後継者不足に陥る本当の理由会社は、後継者がいなければ存続できない。経営者不在の状態で存続の体は保つことが出来るかも知れないが、経営力が低下すると会社は簡単に衰退するので、後継者不在の状態で存続するのは現実的には無理がある。中小企業が後継者不足に陥る理由は、事業の将来性がない、後継ぎがいない、事業承継の準備が間に合わない、など等、様々挙げられるが、突き詰めて考えると、「業績の低迷」と「後継者育成の失敗」の二点に行きつく。健全な経営が確立されていれば後継ぎがいなくてもM&A等の事業承継で後継者候補(事業売却先)が簡単に見つかるし、事業承継したいと考える血縁者(子供等)も増えるだろう。たとえ業績が低迷していたとしても、早い段階で後継者を指名し、後継者育成を成功させていれば、時代感覚にフィットした後継者に会社経営をバトンタッチし、V字回復の望みを残せるかも知れない。つまり、中小企業が後継者不足に陥る本当の理由は「業績の低迷」と「後継者育成の失敗」、この二点に尽きるのだ。後継者不足は経営健全化がカギ中小企業の後継者不足を解消する手立てとして経営健全化は絶対条件になる。健全な経営が確立されていれば後継ぎがいなくてもM&A等の事業承継で後継者候補(事業売却先)が簡単に見つかるし、後継ぎがいる場合は、過度なストレスを与えることなく事業承継に着手できる。後継者育成に悩む中小企業にありがちな業績低迷の理由は「ビジネスモデルの破綻」と「利益水準の低迷」が多い。例えば、経営者が三代も下ると、半世紀もの時間が経過することになるので、先代から事業承継したビジネスモデルが進化していないほど、事業承継するたびに業績が低迷する。また、商品等の付加価値の研鑽を怠ったことが理由で、事業承継するたびに利益水準が低下する中小企業も多い。時代の変化を機敏に察知し、ビジネスモデルと商品等の付加価値を絶えず研鑽する姿勢が、利益水準を高め、強いては、経営健全化の基本戦略になる。後継者不足は後継者育成がカギ中小企業の後継者不足を解消する手立てとして後継者育成の成功は絶対条件になる。後継者育成に成功していれば、時代感覚にフィットした後継者に会社経営をバトンタッチすることができるし、後継者の能力が高いほど事業規模が一層拡大する。後継者育成の失敗は、後継者不足に悩む中小企業の最たる理由でもあるが、後継者育成は10年かかると思って、先手先手で取り組むことが大切になる。また、後継者側も、後継者として自覚したその日から徹底的に経営の勉強をすることが大切で、特に、先代の経営理論、社員、顧客、取引先、会社の数字の理解は欠かせない。そして、周囲に対する感謝と謙虚さも決して忘れてはならない。後継者の経営能力不足に伴う事業承継の失敗は、過去の歴史を振り返っても分かる通り、大企業であろうと、中小企業であろうと、結果は変わらない。後継者育成が不十分な状態で、後継者に事業承継すると、比較的短期間で業績が悪化するので、くれぐれも注意してほしい。伊藤のワンポイント中小企業が後継者不足に陥る本当の理由は「業績の低迷」と「後継者育成の失敗」です。ですから、経営健全化か後継者育成にさえ成功すれば、後継者不足に悩むことはありません。先手先手の姿勢で、目の前のビジネスに全力を尽くすことが後継者不足を解消する確かな方法です。
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  • 社長になるには|経営者になるためのスキルとマインド
    社長になるには|経営者になるためのスキルとマインド社長になるにはどうすべきかを考えている後継者、或いは、経営者になるために必要なスキルとマインドを習得したいと考えているビジネスパーソンは多いと思う。社長になってからの成功は、社長になる前の準備で大よそ決まる。一度、社長の座に就くと、経営の勉強をする暇が殆どなくなるからだ。この記事では、社長になるには何をすべきかと共に、経営者になるための必須スキルとマインドについて、詳しく解説する。社長になるには何をすべきか?社長になるには、第一に起業することが必要だ。起業の形態は、法人と個人事業主の二つあるが、何らかのアイデアを事業化し起業することが社長になるための出発点になる。起業するには、ヒト、モノ、カネ、情報、信用等の他にも、人脈、時流、運など、目に見えない要素も成功に不可欠で、何れの要素も、相当に高い精度で計画を仕上げる必要がある。なかでも、人脈、時流、運などの目に見えない成功要素は、日頃の行いがものをいうので、社長になりたい人は、日頃から自分の言動には気を付けておきたい。また、社長の人間性も起業の成功を左右するので、社長になりたい人は謙虚さと感謝の気持ちを忘れず、特に、後継者の立場から社長になる人は、先代、現場、社員、顧客など等に対する感謝を忘れず、謙虚な姿勢で向き合うことが大切だ。社長になるための勉強起業することが社長になる出発点になるが、社長になるためには、起業前の勉強が重要になる。社長になってからの成功は、社長になる前の勉強量や事業経験で大よそ決まるからだ。社長になるために勉強すべき主なポイントについて、順を追って詳しく解説する。事業計画作り社長になるためには、事業計画作りの知識が必要になる。事業計画は起業ビジネスの未来を照らすだけでなく、資金調達を助けるツールにもなる。事業計画は、ビジョンとビジネスモデル、ターゲット顧客とマーケティング戦略、損益計画と資金計画、事業化のタイムスケジュール等は必須になる。社長業の基本スキル等社長になるためには、社長業の基本になる財務会計知識は必須で、後継者の場合は、先代の経営理論、現場の苦労、業界特性、商品やビジネスモデルの強みと弱み、顧客や取引先分析、社員の能力や性格分析など等、社長になる前に勉強できることは徹底的に勉強した方が良い。この段階で勉強するほど、社長業の基本スキルとマインドが習得できる。起業時の資金調達の方法社長になるためには起業することが不可欠になるが、起業に必要な資金の調達方法の知識はあった方が良い。資金調達の方法は、自己資金、補助金・助成金、出資金(他人資本)、クラウドファンディング、金融機関等からの借入など等、多種多様にある。起業アイデアと相性の良い資金調達方法が見つかれば、資金の悩みは自ずと軽減される。社長になるための必須スキル社長になるための必須スキルは「決断力」だ。社長の仕事は決断する事と云われるように、社長の決断の連続が事業活動の成果を決定づけるからだ。決断力を高めるには、財務会計スキル、マネジメントスキル、コミュニケーションスキル等を高めて、決断の根幹を支える経営力を引き上げることが欠かせない。小さい会社ほど、ひとつの決断の誤りが原因で経営危機に陥り易くなる。社長になるためには、日頃から決断の重要性を意識し、決断力を磨く努力を継続することが大切だ。社長になるための必須マインド社長になるための必須マインドは「責任感」だ。社長は、自分の責任を他人に転嫁できない唯一無二の存在なので、すべての経営責任を背負わなければならない。当然ながら、社長が責任感のない言動に終始していると、社長自身の経営能力はもちろん、会社が大きくなることも、人財が伸びる事もない。すべての責任を自分に帰結するマインドが、社長の経営能力と共に、社長の風格と威厳を高めてくれるのだ。社長の責任感が弱いと、顧客の離脱や社員の離反を招きやすくなる。社長になるためには、日頃から責任感のある言動を意識することが大切だ。成功する社長になるために社長になるには、性別、経歴、学歴等は一切関係ない。会社経営者としての必須スキルとマインドさえ習得すれば誰だって成功社長になれる。但し、社長の必須スキルとマインドが不十分だと、そこが会社の弱点に繋がり、社長の失敗リスクが高まるので注意してほしい。最後に、経営の専門家の立場から、成功する社長になるための条件を紹介する。自身の能力とチェック項目を照らし合わせて、自己診断してみてほしい。成功社長の条件チェック項目仕事が好き,謙虚である,臆病である,意思が強い,お金を使うのが好き,向上心がある,モラルがある,行動力がある,人間力がある,忍耐力がある,勝負強い,運やご縁など目に見えない世界を大切にしている,情報の価値を知っている,礼節を弁えている,自分の能力を弁えている,人に任せられる度量がある,主観と客観のバランス感覚がある,起業前から経営の勉強に取り組んでいる,上場をゴールにせず、長期ビジョンを持っている自己診断の結果は如何であったろうか?ひとつでも欠落した項目があれば、そこが弱点となり、社長の失敗リスクを生み出しかねない。成功社長になるためには、謙虚に、真摯に、成功社長の条件を研鑽することが大切だ。
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  • 経営者感覚とは|社長としての意識・目線・考え方が企業成長をけん引する
    経営者感覚とは|社長としての意識・目線・考え方が企業成長をけん引する経営者感覚とは、社長としてあるべき意識・目線・考え方のことである。中小企業は、社長の在り方・生き方次第で事業規模や成長スピードが決まるので、社長の経営者感覚が重要な企業成長の因子になる。この記事では、経営者感覚とは何か、並びに、経営者感覚の好例と悪例について、詳しく解説する。経営者感覚とは何か?経営者感覚とは、社長としてあるべき意識・目線・考え方のことである。社長の経営者感覚に落ち度があると、会社の衰退リスクが高まり、大概は成長に陰りを及ぼす。なぜなら、中小企業は、社長の在り方・生き方次第で事業規模や成長スピードが決まるからだ。経営者感覚は、対義語になるサラリーマン感覚と比較すると分かりやすい。サラリーマン感覚とは、労働の対価として定期的に支払われる報酬(サラリー)を当然の権利として受け取る感覚のことである。経営者感覚は、サラリーマン感覚とは真逆になる。例えば、会社に十分な儲けが出なければ、自身の報酬を受け取る権利を主張しないのが、経営者のあるべき感覚になる。会社の成長をけん引し、更に、会社の業績責任を一身に背負う意識・目線・考え方が経営者感覚のベースであり、社長の経営者感覚が重要な企業成長の因子になる。経営者感覚の好例と悪例経営者感覚の好例と悪例について、詳しく解説する。経営者感覚ケーススタディ1会社の業績が芳しくない中で、業務を遂行するための経費を立て替えた場合、経営者感覚として正しいのはどちらだろうか?経営者感覚の好例:会社が儲かっていなければ、立替経費を貰わない。つまり、まずは自腹を切り、会社が儲かった後に精算する経営者感覚の悪例:会社が儲かっていようがいまいが、立替経費を貰う。つまり、会社の業績に関わらず、自腹は切らない業績責任は経営者にあり、社員や取引先に転嫁できるものではない。従って、会社が儲かっていなければ自腹を切る、或いは、自身の報酬を減らしてでも社員や取引先を守る姿勢が、真っ当な経営者感覚になる。この経営者感覚がないと、人望・人財・人脈を失い、事業成功が遠のいてしまう。経営者感覚ケーススタディ2社員を労うため、或いは、現場の声を聴くために社員達と飲食を共にした場合、経営者感覚として正しいのはどちらだろうか?経営者感覚の好例:社員の飲食代は社長の自腹で奢る、或いは、適正な範囲内で会社の経費で落とす経営者感覚の悪例:参加者全員で割り勘にする社員達を労うため、或いは、経営に役立つ現場の声を提供してくれる社員達から飲食代を貰うのは経営者感覚としては正しくない。社員の立場から見れば、給料の減額と思われかねない。社員達との飲食は気持ちよく奢る、或いは、公平な飲食会を定期化して会社の経費で落とすのが、真っ当な経営者感覚になる。この経営者感覚がないと、社員からの人望を失い、組織力が低下しやすくなる。経営者感覚ケーススタディ3社員が仕事のミスをした場合、経営者感覚として正しいのはどちらだろうか?経営者感覚の好例:ミスした社員から原因をよく聞いて、根本原因を特定した上で、ミスを防ぐ仕組み(教育やフォロー体制等)が不十分だった事実を経営者が認め、反省と共にミスの再発防止に努める経営者感覚の悪例:経営者が一切の非を認めず、ミスした社員を頭ごなしに叱責する経営者であれば、すべて自分のせいである。会社内のミスやクレームは勿論、社員や取引先のミスも自分の責任に帰結する経営者感覚が、真の反省をもたらし、進化の原動力になる。この経営者感覚がないと、失敗が成功に転換されず、進化(進歩)のない行き当たりバッタリの会社経営が定着しやすくなる。また、社長の威厳や風格が損なわれ、人望も失い易くなる。経営者感覚が企業成長をけん引する経営者感覚を分かりやすく表現すると、会社のことを我がこととして考えるか否かということである。会社のことを我がこととして、或いは、我が人生そのものと考え、会社の状況に応じて自分が犠牲になる意識・目線・考え方が、経営者感覚の根幹になるということだ。会社の業績をけん引するために業績責任を一身に背負うだけでなく、常に相手の利益を優先する、顧客や社員、或いは、取引先の幸せを優先する等の姿勢も、重要な経営者感覚になる。また、目の前のやるべき事に全力を尽くす一方で、客観的かつ中長期的な視点で将来の経営課題やリスクに対して先手を打つことも、企業成長に欠かせない経営者感覚になる。なお、経営者感覚は社員に強制すべきものではなく、社長ひとりが持っていれば問題ない。経営者感覚を持った社員がいるに越したことはないが、経営者感覚は、企業のトップである社長が持つべき絶対的感覚であり、この感覚が企業の盛衰を決定付けるといって過言ではない。
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  • 会社は誰のものか?|株主・社員・顧客の誰の所有物か?
    会社は誰のものか?|株主・社員・顧客の誰の所有物か?会社は誰のものか?会社は株主のもの、会社は社員のもの、会社は顧客のもの、など等、会社は誰の所有物なのかについては、様々な見解がある。この記事では、会社は誰のものなのかについて、株主、社員、顧客の立場から詳しく解説する。会社は株主のもの会社の法的な所有権は株主に帰属する。従って、「会社は株主のもの」は紛れもない事実であり、正当な権利である。株主には、資本金の出資と引き換えに会社の所有権(支配権)が与えられる。株主がひとりであれば所有権はひとりに帰属するが、株主が複数人いれば出資割合に応じて所有権の範囲が変わる。中小企業においては、株主が100%創業者一族という構図が一般的だが、株主が複数人になるほど、株主同士の対立や勢力争い等の衰退リスクが高まる。こうした状況下で株主が安定的に会社を所有し続けるには、所有権の強弱を決定づける株式比率を高めることが不可欠になる。また、株主は会社の利益を自由に処分できる権利を持っているが、一方で、経営破たんに伴う株式価値の棄損リスクを背負っている。株主によっては、リスク相当の利益配当や経営介入を強く求める者もいるが、株主による会社の私物化が過ぎると、社員の反発や顧客の離反を招き、巡り巡って株式価値が棄損することもあり得る。つまり、会社は株主のものではあるが、社員や顧客への感謝(配慮)なくして、会社を所有するメリットや株主価値は高まらないのだ。【関連記事】持株比率の計算方法と株主の権利会社は社員のもの社員にとって会社は第二の住処のようなもので、中には、定年を迎えるまでは、会社人生がそのまま自分の人生と考える社員もいる。会社は株主のものではあるが、会社に人生を捧げるほどの社員のことを考えると「会社は社員のもの」という理屈も通らなくはない。じつは、会社に対する社員の愛着が高まり、安心感と信頼感を持って人生の大半を会社に預ける社員が増えるほど、社員の働きが業績に跳ね返り、会社経営が安定する。とはいえ、社員が会社を私物化することは法的にもモラル的にも許されることではない。あくまで法的には会社は株主のものであり、ノーリスクで安定報酬を得ている社員には利益配当を要求する権限もない。事業は人なりの言葉通り、社員の働きなくして会社経営は成り立たないので、社員を大切にすることは絶対条件だが、会社は社員のものではない。社員は会社の所有欲を出すことなく、会社を作ってくれた株主と、自分達の報酬を保証している顧客に対して心から感謝することが何よりも大切だ。会社は顧客のもの会社の存在意義は、顧客の利益を叶えるところにある。従って、「会社は顧客のもの」という前提に立って事業活動を推進することが、安定経営の原理原則になる。当然ながら、顧客軽視の会社に明るい未来はない。顧客の幸せがあって、初めて会社経営が成り立つのだ。但し、顧客の選別は重要で、例えば、会社が相手にしている顧客像が不明瞭だと、企業価値を棄損する勘違い顧客やモンスター顧客を招くリスクが高まる。従って、会社が相手にしている顧客像を明快に発信することが大切で、ここが明快なほど、顧客は会社に沢山の利益を落とし、巡り巡って、その利益が株主や社員に還元される。株主は顧客のために会社を作り、社員は自分の幸せのために顧客に尽くす。やはり、会社は顧客のものという考えで事業活動を推進することが、利害関係者(ステークホルダー)の幸せを最大化する確かな道だと思う。伊藤のワンポイント会社は株主のものです。しかし、社員なくして会社経営は成立せず、顧客の要望を叶え続けなければ会社は衰退します。万が一、会社が倒産すれば、株主利益はゼロになります(借金があれば負債だけが残ります)。ですから、会社は顧客のものという前提に立って事業活動を推進することが、経営者の使命だと思って下さい。
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  • 雇われ社長の生き方・在り方|雇われ社長はオーナー社長の登竜門
    雇われ社長の生き方・在り方|雇われ社長はオーナー社長の登竜門雇われ社長とは、会社のオーナーから会社経営を任された組織上の社長(トップ)のことである。オーナー(株主)が会社経営の実権を強く握っている場合は、経営方針や重要決議に自分の意志を反映させることができないので、サラリーマン社長と揶揄されることもある。この記事では、雇われ社長とオーナー社長の差、並びに、雇われ社長の生き方・在り方・活用法について、詳しく解説する。雇われ社長とオーナー社長の差わたしは美味しいものを食べることを唯一の贅沢としているが、必ずオーナーシェフのお店に通っている。なぜなら、料理の世界では、オーナーシェフと雇われシェフの仕事ぶり(総合的なサービス)に天と地ほどの差がつくからだ。某フレンチレストランは、従前のシェフがレストランオーナーになった途端に、料理とホールスタッフの仕事ぶりが一段と洗練された。また、某天ぷら屋の店主は、オーナーシェフじゃなかったら多店舗展開させられて味が一段も二段も落ちるのがオチ。オーナーだから一流の天ぷらをお客様に提供することができると常々言っている。こうしたオーナーシェフの店は往々にして繁栄しているが、それは、損得勘定抜きで、目の前のお客様に最高のパフォーマンスをお届けしているからに他ならない。目の前のお客様に尽くせば、必ず、後からお金がついてくるものだ。雇われ社長の活用法・在り方雇われ社長の最たるデメリットは、やりたいことができないもどかしさを抱えることだ。しかし、オーナーの目から見て経営者としての才覚や素質があるのであれば、大きな権限を与えて、自由に経営を采配させるのがお薦めだ。任せた結果、顧客や社員からの評判がふるわなければ、元に戻せば良いだけのこと。せっかくの才能を一度も使わずに子飼い状態にするのは勿体ないことだ。何より、人財と道具は使いようで、うまく使えば会社の業績に大きく貢献する。一方の雇われ社長も、前向きな努力を忘れず、いつでもオーナー社長になる準備を怠らないことが大切になる。私の場合は、プロ社長になるために、とにかく自己投資した。投資総額は数百万円を超えたが、すべてはオーナー社長になるための準備と考えた。また、数年前に、常駐契約(雇われ社長)をしていた某中小企業のオーナーから、経営への過度な介入(オーナー家の報酬増額や損失の半額負担等)があった際は、総額二千万円以上での株式買取を申し出た。結局、この会社のオーナーは株式を譲る気が無かったので、こちらから常駐契約を解消し、私が会社を去ったが、瞬時にこうした意思表示ができたのは、日頃からオーナーになる覚悟を持っていたからだ。雇われ社長はオーナー社長の登竜門オーナー社長と雇われ社長の間には目には見えない大きな壁がある。お金の苦労、背負わざる得ない責任、周囲からのプレッシャー、考えなければならない領域、など等、雇われ社長に比べてオーナ社長の大変さは段違いだ。雇われ社長のポジションは、オーナー社長になるための登竜門(成功に至る難しい関門)みたいなものだ。ココでの頑張りや努力が、オーナー社長になった時に全て開花する。そうした明るい未来を見つめて、今を全力で生きることが雇われ社長から脱する確かな生き方である。
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  • 中小企業の生き残りは女性とシニア層の活用で決まる|人手不足解消の処方箋
    中小企業の生き残りは女性とシニア層の活用で決まる|人手不足解消の処方箋多くの中小企業は人手不足に悩み、事業拡大のアクセルを踏めずにいる。当然、事業拡大の取り組みが弱まると、衰退リスクが膨らみ、少しのきっかけで破綻の危機に瀕する。中小企業が生き残るには、人手不足を根本から解決する人事戦略が不可欠になるが、最も有効な方法は女性とシニア層の活用である。日本国内の生産年齢人口(15~64歳人口)は、1995年の約8,500万人をピークにずっと減少傾向にあり、2025年には7,000万人割れ、その後も毎年数百万人単位での減少が続く。一方の就業者人数は、2000年以降から直近までの20数年間、ずっと6,500万人前後を安定的に推移している。生産年齢人口が減少している中で、就業者人数が一定をキープしている原因は、女性とシニア層の就業率増加にある。直近20年間だけ見ても、女性とシニア層の就業者は500万人も増加している。つまり、従来、働く必要のなかった専業主婦層や定年後のシニア層(65歳以上)の就業者が、年々増加傾向にあるということだ。この傾向は今後も続き、この労働力を先手必勝でいかに取り込むかが、企業の繁栄を大きく左右する。さらに、女性とシニア層は人生経験が豊富なので、労働力だけでなく、人間力向上のためのアドバイザーの役割も期待できる。中小企業の生き残りは、女性とシニア層の活用で決まると言っても過言ではないのだ。中小企業が女性とシニア層の活躍を推進する戦略中小企業が女性とシニア層の活躍を推進する戦略について、詳しく解説する。中小企業が女性とシニア層の活躍を推進するうえで抑えるべきポイントは、働きやすい環境作りとフレキシブルな労働時間の配慮だ。以下、それぞれの女性・シニア層の活躍推進戦略について、詳しく解説する。女性とシニア層が働きやすい環境作り働く環境が男性仕様の職場はじつに多いが、女性専用のトイレや更衣室、シニア層が休憩し易いスペースや健康管理が気軽にできる機器の設置など、女性とシニア層の活躍を推進するには、職場の環境を相応に整える必要がある。また、体力に劣る女性やシニア層に適した業務領域を上手に創出する必要もある。職場の受け入れ態勢が充実すれば、女性とシニア層の採用率と定着率が高まり、人手不足のリスクが低下する。また、職場環境は働く意欲とも直結するので、会社全体のモチベーションも向上する。女性とシニア層のフレキシブルな労働時間の配慮2021年4月改正の高年齢者雇用安定法により70歳までの就業機会の確保が企業の努力義務となった。男女ともに健康寿命が70歳を超えていることから、定年後、70歳まで働く就業者は今後も増え続けるとみられるが、若年層と比較して、シニア層の人生設計はまちまちなので、よりフレキシブルな労働時間が求められる。これは、女性就業者(主に専業主婦層)も同様だ。当然、期間限定雇用や時短出勤だけでなく、早朝のみ、午前のみ、午後のみ等、フレキシブルな労働時間の選択が充実するほど、女性とシニア層の採用率と定着率が高まり、人手不足のリスクが低下する。(この記事は2023年2月に執筆掲載しました)
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  • 社長の権限移譲で失敗しない秘訣|権限移譲で社員のスキルと責任感を高めるには?
    社長の権限移譲で失敗しない秘訣|権限移譲で社員のスキルと責任感を高めるには?中小企業の場合、社長がひとりで仕事を抱えてしまい、権限移譲が全くできていない会社も珍しくない。社長の権限を社員に対して移譲しないと、いつまで経っても社長におんぶに抱っこ状態が続き、社員のスキルと責任感が一向に高まらない。この記事では、社長の権限移譲で失敗しない秘訣、並びに、権限移譲で社員のスキルと責任感を高める方法について、詳しく解説する。権限移譲で社員のレベルを高めるには?社員のレベルを引き上げ、会社の成長を成し遂げるには、社長の権限を社員に対して移譲することが欠かせないが、社長の権限移譲はじつに難しい。事実、社長の権限を社員に移譲した途端に、ミスやクレームが多発する、或いは、業績悪化を招く失敗が頻発する、といったマイナスリスクが表面化することは珍しくない。このようなマイナスリスクを回避するには、社長の権限移譲で失敗しない3つのポイントを抑える必要がある。ひとつは、日常業務やルーティン的業務に限定すること、ふたつ目は、やらない事を決めること、3つ目は、経営者がしっかりフォローすること、である。最低限、この3つのポイントを抑えたうえで社長の権限移譲を進めれば、大きな失敗リスクを減らすことができる。社長の権限移譲で失敗しないポイント社長の権限移譲で失敗しない3つのポイントについて、更に詳しく解説する。日常業務やルーティン的業務に限定すること社長の権限移譲は、日常業務や反復性があるルーティン的業務に限定することが失敗しない秘訣になる。逆に、非日常業務であるクレーム処理や銀行対応、或いは、重要業務であるお金の管理等は、社長が管理権限を持ち、決して社員に権限移譲してはならない。やらない事を決めること社長の権限移譲は、やって良いことを決めるより、やらない事を決めた方が、社員のストレスが少なく済み、なお且つ、ミスが起こりにくい。例えば、創業精神や経営理念から外れた行動を取らない、基準見積条件を外さない、ミスやクレームは独断で対処しない、ミスやクレームを隠さない、赤字取引を容認しない、〇万円以上の費用は決裁なしで使わない、など等、やらない事を決めておくと、社員の自主性を尊重しつつ、安心して社長の権限を委譲できる。経営者がしっかりフォローすること社長が権限を社員に委譲した後に、社員に任せっぱなしの丸投げ状態にすると、かなりの高確率で権限移譲が失敗する。権限移譲の失敗を回避するには、一定間隔で仕事の進ちょくを確認し、社員の能力と権限移譲の範囲にギャップが生じていないかをチェックするなど、社員の活動をフォローしなければならない。社長の権限移譲のメリットとは?社長が社員に対して権限移譲した場合のメリットは、大きくふたつある。ひとつは「社長の時間的・精神的余裕ができること」、もう一つは「社員の能力向上に繋がること」だ。社長の権限を社員に移譲し、社長の時間的・精神的余裕ができると、日常業務に忙殺されることがなくなり、会社の成長をデザインする時間や行動が増え、会社の成長スピードが一段と加速する。一方の社員側も、社長から権限を委譲されることによって、自分で考えて行動する力が磨かれ、組織全体が指示待ち集団から自らが考えて動く集団に変動する。また、仕事のやりがいと責任感も増すので、能力向上のスピードと会社への業績貢献度が一層高まる。伊藤のワンポイント権限移譲は右腕や幹部を育成するうえで不可欠です。ですから、出来る範囲でどんどん権限移譲を進めた方が会社の成長が加速します。但し、丸投げはNGです。委譲した権限が社員の重荷やストレスになっていないかを常にフォローして下さい。また、お金の管理、人事権、最終決断等の権限は委譲してはなりません。
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  • 人を育てるのが上手い社長がやっている6つのマネジメント
    人を育てるのが上手い社長がやっている6つのマネジメント人が育てば、業績が伸びる。組織力と業績は比例関係にあり、この法則は、企業繁栄の原理原則である。この記事では、人を育てるのが上手い社長がやっている6つのマネジメントについて、詳しく解説する。原石を磨くダイヤモンドは原石を多面的に磨くことで光の魅力が際立ち、価値が高まる。会社組織も同じで、人財という原石を磨くことで魅力がより際立つ。小さな会社ほど今いる社員で勝負し続けなければならないので、人財という原石をいかに磨くかで、会社の業績や行く末が決まる。トップは一人の独裁でもいけないし、偏った悪平等でもいけない。様々な視点を持って、平等な価値基準で社員一人ひとりの才能を最大限に引き出す努力が必要だ。得手不得手を理解し、人員配置を最適化する。才能を伸ばす一方で、苦手分野は組織全体でフォローする。感謝と労いの言葉をシャワーのように与える。人財という原石を磨くほど、組織の輝きは一段と増す。人を伸ばす人は人で磨かれ、どこまでも伸びる。人に勝る経営資源はない。お金は使えば無くなるし、設備は時間と共に老朽化する。一方、人には無限の可能性があり、才能を伸ばそうと思えば、どこまでも伸ばすことができる。大切なのは、いかに育てるかだ。例えば、短所を直すのはものすごくエネルギーを使うが、長所を伸ばすのは簡単だ。社員に仕事を任せるほど、社員は育つ。無難な人事よりも、意外性のある人事の方が社員も組織も一段と強くなる。これらの原則にのっとった育て方を実践すれば、社員の才能はどんどん開花する。育成方針を決めるのは社長の仕事だが、その時に取れる最良の決断であれば、結果が多少間違っていても大丈夫だ。人は人で磨かれるので、社長が社員を育てる過程そのものが、お互いの成長に繋がるからだ。社長と社員の才能と魅力が高まるほど、よき人財・情報・資金・資源等の成功要因を引き寄せる。つまり、人を育てるほど、会社の繁栄が加速するのだ。前向きであれ経営者は常に前向きであれ。組織力と業績は比例関係にある。だから、元気の良い組織は、お客様から愛され、素晴らしい業績に恵まれる。この組織の力は、トップに君臨する社長の姿勢ひとつで決まるが、とりわけ重要なのは前向きな姿勢だ。泣く暇があるなら笑う、ツキが落ちても悲観しない、うつむくくらいなら上を向いて空を見上げる、考え込むならまずは行動する等、社長の前向きな言動は組織の活力になる。また、真の成功者は常に良いことが起きる人ではなく、常に良い反応ができる人だ。ここで失敗して良かった、この程度の損失で済んで良かった、病気になったけど命は助かった等、失敗、苦労、損失、不調、病気などの悪いことが起きたとしても、前向きに、明るい未来を創造できる人だ。冷静な頭と温かい心経営は「Cool Head, Warm Heart(冷静な頭と温かい心)」が肝要だ。優しくて温かい人柄と、スキがなく冷静な仕事ぶりが同居している社長ほど、この姿勢が身に付いている。温かさ一辺倒だと、社員の甘えが度を過ぎるし、冷静さ一辺倒だと、社員に窮屈な思いをさせてしまう。トップが冷静さと温かさを意識すれば、甘え過ぎず、窮屈過ぎずのバランスの良い企業風土が定着する。また、社員を叱る時は、「褒めて、叱り、褒める」のワンセットがセオリーだが、冷静さと温かさがあれば、ごく自然にこのセオリーを実践でき、社員の才能を潰すことなく、上手に才能開花をサポートすることが出来る。良き背中を見せる誠実に、厳しく自分を監督すれば、部下を監督する必要が無くなる。社員のお手本となる得る社長の背中が見事であれば、社員もそれに倣うからだ。しかし、やりすぎは禁物だ。自分がしんどい時は、自分に対する厳しさを和らげることも必要だ。無理することなく、社員に甘え、関係者に甘え、自分を労わってほしい。自分の弱さをオープンにしてほしい。良寛さんは「裏を見せ、表を見せて、散るモミジ」という歌を詠んだ。私の大好きな一句である。日頃から着飾ることなく、真摯に、誠実に社員に接していれば、時に裏を見せようが、社員の心は離れないものだ。むしろ、社長の魅力が一段と輝く。1日24時間。1年365日1日24時間。1年365日。人は平等に時間を与えられている。その中の仕事時間を一所懸命働くことは当たり前のこと。当たり前ではないのは、仕事以外の時間をどう過ごすかだ。つまり、成長の要因は労働時間ではなく、私生活での時間にある。人は毎日24時間、死ぬまで生き、行動しているが、その行動はすべて自分でコントロールできる。しかも、どんな環境であっても、コントロールできる領域がゼロになることはない。一日は一生の縮図、一生は一日の積み重ねで決まる。仕事を一所懸命して、私生活も精一杯楽しむことが大切で、その姿勢が成長を後押しする学びの量を増やす。会社の業績も人生の豊かさも、時間の使い方ひとつで決まるのだ。
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  • リーダーシップを学ぶ|社長の求心力・統率力・実行力
    リーダーシップを学ぶ|社長の求心力・統率力・実行力リーダーシップは、成功社長の必須スキルといって過言ではない。経営資源に限りのある中小企業ほど、社長のリーダーシップで会社の成長が決まるからだ。この記事では、リーダーシップの基本概要からリーダーシップを学ぶための基本ノウハウに至るまで、詳しく解説する。リーダーシップとは?リーダーシップの概念は古くから様々な議論がなされ、定義も多岐にわたる。例えば、社長学的には「地に足のついた経営哲学を持ち、高い目標を掲げ、その実現体制を構築し、組織の意欲と成長を高めながら、目標必達をけん引する言動」がリーダーシップの定義になる。一般的なリーダーシップは、集団の指導者によって発揮される影響力をいい、心理学的なリーダーシップは、集団目的の達成における集団の活動に影響を与える過程と定義されている。リーダーシップの概念が誕生した時期は定かではないが、古くから軍事家の間で議論されていて、例えば、紀元前500年代に活躍した軍事思想家の孫子、19世紀前期に活躍した軍事学者のカール・フォン・クラウゼヴィッツ等は、リーダーシップが勝敗を分かつ重要なスキルと考えていた。リーダーシップの資質リーダーシップの資質は、多くの軍事家が言葉に残している。古代の軍事家である孫子は「智」「信」「仁」「勇」「厳」をリーダーシップの資質に挙げており、クラウゼヴィッツは「知性と情熱を兼ねる高度な精神」「危険を顧みず自身の行動に責任を負う勇気」「不確実な事態における洞察力」「洞察に基づく具体的な行動する決断力」等をリーダーシップの資質に挙げている。近代の軍事家においても、例えば、大日本帝国陸軍においては「高邁の品性」「至深の温情」「堅確な意思」「卓越した識見」をリーダーシップの資質に挙げており、アメリカ海軍においては「忠誠」「肉体的精神的勇気」「信頼」「宗教的信仰」「ユーモアのセンス」「謙虚」「自信」「常識」「判断力」「健康」「エネルギー」「楽天主義」等をリーダーシップの資質に挙げている。リーダーシップの形成リーダーシップの形成は、古くから先天的能力と考えられていたが、20世紀中期にリーダーシップ論の世界的権威として活躍したジョン・アデアの理論によって、後天的に形成できる能力として認知されるようになった。ジョン・アデアは世界で初めてリーダーシップ学を確立した人物で、リーダーシップの資質として「誠実さ」「熱意」「思いやり」「冷静さ」「厳格にして公正」を一例として挙げており、リーダーは自分のチームに期待されている資質を具体的に示さなくてはならないとしている。さらに、リーダーシップの資質は、程度の差はあれ、訓練と経験で伸ばすことができ、そのプロセスは生涯続くとしている。例えば、社長業におけるリーダーシップは、経営哲学、目標設定、決断力と実行力、課題発掘と解消力、組織掌握と牽引力、目標必達の熱意等々の各スキルを磨き続けることが、優れたリーダーシップを形成する方法になる。リーダーシップを学ぶ経営資源に限りのある中小企業ほど、社長のリーダーシップで会社の成長が決まるので、如何にして、リーダーシップを学び、リーダーとしての資質を高めていくかが企業の生命線になる。また、社長を支える右腕や経営幹部のリーダーシップが高まると、会社の成長が一段と加速するので、折にふれ学びの機会を提供することも大切になる。最後に、リーダーシップを学ぶ基本ノウハウとして、当サイト内のお薦め記事を紹介する。リーダーに必要な3つの条件・資質経営者がリーダーとして企業の成長発展をけん引するには、相応の資質を身に付けることが欠かせない。社長のリーダーシップは、顧客や社員からの信用の土台になり、強いては、会社の発展の必須条件になるからだ。この記事では、リーダーに必要な3つの条件ついて、詳しく解説している。【この記事を読む】社長のリーダーシップが会社を大きくする社長のリーダーシップは会社の成長に欠かせない要素だ。なぜなら、社長のリーダーシップがなければ、会社が安定することも、社員の士気が高まることもないからだ。この記事では、社長のリーダーシップに不可欠な要素や条件など、経営者のあるべきリーダー像について、詳しく解説している。【この記事を読む】経営者の成功に欠かせない条件とは?経営者とは、経営学上は組織の経営に責任を持つ者とされている。経営者の呼称は、会社法上は代表取締役、役職上は社長などがあるが、果たして、経営者とは何者なのか。この記事では、経営者とは何か、経営者の使命から責任の範囲に至るまで、詳しく解説している。【この記事を読む】経営者マインドをセットする効果的方法わたしは経営コンサルタントとして数多くの経営者と接してきたが、社長の経営者マインドがしっかり確立されていないと、企業は間違いなく衰退する。この記事では、経営者マインドとは何かという基本的概要からマインドセットのための意識付けや育成方法に至るまで詳しく解説する。【この記事を読む】成功社長になるためのスキルとマインド成功社長になるために必要なスキルとマインドは、経営者なる前の準備で大よそ決まる。一度、社長の座に就くと、経営の勉強をする暇が殆どなくなるからだ。この記事では、成功社長になるには何をすべきかと共に、経営者になるための必須スキルとマインドについて、詳しく解説している。【この記事を読む】会社経営に成功する経営者の5つの特徴中小企業の業績は経営者の能力に比例する。従って、会社経営を成功に導くには、経営者が然るべき経営技術を身につけなければならない。この記事では、わたしがこれまでに接したきた成功している経営者の5つの特徴(事例)を解説している。【この記事を読む】
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  • 組織運営を学ぶ|組織マネジメントのポイント・原則・具体例
    組織運営を学ぶ|組織マネジメントのポイント・原則・具体例組織運営は、会社経営の生命線になる。なぜなら、事業は人なりの言葉通り、組織のパフォーマンスを上げなければ、経営成績を上げることが出来ないからだ。この記事では、組織運営の基本から応用ノウハウ、並びに、組織運営を学ぶうえで大切な基本ノウハウに至るまで、詳しく解説する。組織運営とは?組織運営は会社経営の根幹を成す。なぜなら、経営学上の会社経営は組織運営の事であり、事業は人なりの言葉通り、良好な組織運営なくして、まともな会社経営などできないからだ。人の集合体である組織の運営が円滑になるほど、事業活動の様々な成果が上がり易くなり、経営成績がどんどん好転する。組織力と業績が比例関係にあると云われる所以はココにあるが、それほどに組織運営が会社経営の肝になる。中小企業においては、組織運営の最高責任者は経営者(中堅企業以上は管理職)になるが、安定経営を実現するためには、組織のマネジメントスキルをしっかり学び、実践することが不可欠だ。また、組織運営のスキルは、ビジネスパーソンの成功に欠かせないスキルなので、組織運営のスキルを磨くほどに社会的ランクも活躍の場もどんどん発展する。組織運営のポイント組織運営を円滑に運ぶポイントは多岐にわたるが、大切なことは必要なスキルをしっかり身につけることだ。例えば、円滑な組織運営を実現するには、人事評価、人事制度、社員教育、幹部育成、後継者育成、コーチング等のスキルやポイントを抑える必要がある。更に、リーダーシップ、コミュニケーション、マネジメント、数字力など等、社長の必須スキルの習得度も組織運営に大きな影響を及ぼす。組織運営で注意すべきポイントは、これからのスキルやポイントをしっかり抑えた組織運営を実践し、組織崩壊を招かないことだ。組織崩壊が深刻化すると、経営者が多大なストレスを抱えるだけでなく、働く社員、とりわけ、やる気のある社員にも悪影響が及び、加速度的に組織力が低下する。組織力が低下すると業績も悪化するので、組織運営のトップに立つ社長や管理職のスキル次第で、会社の盛衰が決まってしまうのだ。組織運営の原理原則組織運営の原理原則として抑えるべきポイントは、社員をコントロールしないことをだ。社員をコントロールするのではなく、社員に好影響を与える環境作りを経営者や管理職が先頭に立って推進することが円滑な組織運営を確立する原則になる。例えば、社長が率先して、明るさ、プラス思考、変化への強い耐性、他人のせいにしない責任感、陰で努力ができる自己評価、など等の姿勢を普段から見せていれば、影響を受ける社員が増えて、組織運営が円滑になる。よく「他人に影響を与える人間になるのが本物のリーダー」と云うが、指図やコントロールをせずとも、社長の影響力が大きければ社員はついてくるものだ。また、社員は理屈ではなく、感情についてくるので、社長や管理職の熱意やリーダーシップが大きいほど、組織運営が円滑に運ぶ。組織運営の成功具体例組織運営の成功具体例を紹介するが、成功条件は3つある。それは、社長のリーダーシップ、強い顧客志向、公平な人事評価基準である。組織の力を一点に集中させる社長のビジョンやリーダーシップをしっかり示せば、自ずと組織運営が円滑になる。組織の顧客志向が強い程ほど、社員の不平不満が無くなり、顧客に尽くす当たり前の仕事が全力で遂行できる組織風土が定着する。公平かつ明快な人事評価基準があれば、社員の反発や離職リスクを抑えることができ、更に、社員は自主的に能力開発に努めることができ、一方の会社側も社員の能力開発を上手に手助けすることができる。この3つの成功条件をしっかり実践・定着させることが出来れば、組織運営は自ずと円滑になり、成功が近づく。組織運営で大切なことを学ぶ事業は人なりの言葉通り、会社の成長は組織運営の精度で決まる。つまり、組織運営の知見をしっかり学び、その知見を自社の経営環境に馴染ませ、組織力を引き上げることが企業の生命線になる。以下、組織運営で大切な基本ノウハウを、当サイト内のお薦め記事から紹介する。組織崩壊のプロセス組織崩壊とは、組織本来のパフォーマンスが低下することだ。会社経営において、組織が崩壊すると業績が悪化し、簡単に倒産の危機に瀕する。この記事では、組織崩壊のプロセスから内部崩壊が招く会社衰退の原理に至るまで、詳しく解説している。この記事を読む人事評価の目的とスゴイ効果人事評価と聞くと厳格な組織管理を思い浮かべる経営者も多いと思うが、これらは人事評価の枝葉に過ぎない。人事評価の本当の目的は、社会で広く通用する社員を育てるところにある。社員が育てば、自ずと会社の業績が拡大するので、人事評価の効果は計り知れない。この記事では、人事評価の目的とスゴイ効果について詳しく解説している。この記事を読む社員のリストラは最悪の方法昨今は、社員のリストラが普通の経営采配として見受けられるようになった。特に大企業のリストラは珍しくなく、ある年のリストラ対象者は1万人強というデータも残っている。この記事では、社員のリストラのデメリットと共に、社員に感謝し大切にすることでリストラを回避する方法について、詳しく解説している。この記事を読む社員のモチベーションを上げる方法社員のモチベーションは会社の業績に直結し、事実、社員のモチベーションが上がれば会社の業績も上がり、社員のモチベーションが下がれば会社の業績も下がる。この記事では、社員のモチベーションを上げる動機付けから社員のモチベーションを上げる具体的方法に至るまで、詳しく解説している。この記事を読むシニア社員のモチベーションを上げる方法元気なシニア社員は増える一方なので、シニア社員の活用が組織力を決定づけると言っても過言ではない。この記事では、シニア社員のモチベーションを上げる方法について、詳しく解説している。この記事を読む組織運営に必要な管理職の必須スキルとマインド最後に、組織運営に必要な管理職の必須スキルとマインドについて、解説する。組織運営は、中小企業までは社長が、中堅企業以上であれば管理職(課長・部長・社長)がトップの立場で組織をけん引する役割を担う。事業活動に関わる組織を上手に運営するうえで必要なスキルとマインドは、ここまでに解説した内容を習得することが欠かせないが、組織運営の本来の目的・軸足をしっかり腑に落とすことも大切だ。組織運営の本来の目的・軸足は、すべての会社において、組織(社員)を管理・コントロールすることではなく、最大・最強の経営資源である組織(社員)を最適化・最大化するところにある。つまり、組織を運営する立場にある社長・管理職・マネージャーは、組織の力が最大限に発揮できる環境整備や社員の才能を最大限に活かす育成サポート等を推進し、社員の才能と組織のパフォーマンスを極限まで引き出す役割を担っているのだ。例えば、得手不得手を理解し、人員配置を最適化する。才能を伸ばす一方で、苦手分野は組織全体でフォローする。感謝と労いの言葉をシャワーのように与える、等、人財という原石を磨くほど、組織の輝きは一段と増す。また、短所を直すのはものすごくエネルギーを使うが、長所を伸ばすのは簡単だ。社員に責任のある仕事を任せるほど、社員はよく育つ。無難な人事よりも、意外性のある人事の方が社員も組織も一段と強くなる。組織力と業績は比例関係にある。事業は人なりの言葉通り、組織のパフォーマンスが上がれば、経営成績は必ず上がる。当然、組織運営が円滑に運ぶほど、組織も会社も繁栄し続ける。
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  • 中小企業の人材育成で大切なこと|人材を人財に育てる方法
    中小企業の人材育成で大切なこと|人材を人財に育てる方法中小企業の人材育成で大切なことは、第一に、社員を理解することである。なぜなら、社員の性格、仕事ぶり、得手不得手、長所短所、貢献度等は十人十色であり、その十人十色の社員の集合体が会社の組織を形成するからだ。従って、経営者がひとり一人の社員を理解し、公平な社員評価の基準を持つことが人材育成を成功させる絶対条件になる。この記事では、中小企業の人材育成で大切なことについて、詳しく解説する。人材育成の肝は社員の評価基準にある人材育成の肝は、社員の評価基準にある。しかし、経営者が全ての社員に対して不満を抱かせない公平な評価基準を持つことは、じつに難しい。例えば、能力が多少劣っていても人並み外れた明るさを持ち合わせている社員がいたとする。明るさという取り柄は、天性の長所で誰しもが持ちえない能力の一種であり、組織の活性剤とも潤滑剤ともなりえる代えがたい長所でもある。もしも、経営者の評価基準が能力一辺倒であれば、このような明るさを持ち合わせた社員は評価の対象外になり、組織からはじき出される可能性がある。組織から明るさが無くなると摩擦、嫉妬、妬み等のマイナス要素が蔓延し、組織が弱体化することがあり、人材が限られている中小企業ほど、こうしたマイナス要素の弊害が顕著に表れる。能力の低い社員が、じつは業績に貢献していた、ということは往々にしてあることだ。また、お城の石垣同様、大きさの違う様々な凸凹が組み合わさってこそ、強度の強い組織(土台)が完成する。やはり、能力の凸凹、性格の凸凹、様々な凸凹要素を経営者が認め、社員同士が尊重し合う環境がなければ、人材が人財に育つことはない。中小企業の人材育成で大切な評価基準前章で解説した通り、経営者の評価基準は中小企業の人材育成の成否を大きく左右する。人材を人財に育て上げるには、経営者が正しい人事評価の基準を持つことが大切で、経営者の人事評価基準が曖昧だと人材育成は失敗する。ここで、経営者の正しい評価基準を考えるうえで役に立つ、戦国時代の一時代を築いた三人の武将の「ホトトギスの詩」を紹介する。▶織田信長「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」▶豊臣秀吉「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」▶徳川家康「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」織田信長の合理主義、豊臣秀吉の楽観主義、徳川家康の保守主義、というそれぞれの個性がよく表現された詩である。ひと昔前は、経営者のタイプをこの三人の武将に例えて分別する時代もあったが、人材育成という観点でこの詩を眺めると経営者として少し物足りない面がある。なぜなら、三人の詩を振り返ると「ホトトギスは鳴くものだ」というひとつの固定概念にとらわれた評価基準が結論を導いているからだ。経営者であれば、もう少し大きな度量を持った社員の評価基準が必要で、これでは、前章で示した明るさという長所を持ってはいるものの少し能力が劣っている社員同様、鳴かないホトトギスは評価の対象外になってしまう。戦国時代から昭和の時代に下り経営の神さまと云われた松下幸之助氏はホトトギスの詩を全く別次元の境地で歌い上げている。▶松下幸之助氏「鳴かぬならそれもまたよしホトトギス」鳴かないホトトギスもホトトギスとして認めようという寛容さがにじみ出ているが、中小企業の経営者に必要なのはこの寛容な評価基準だ。これが出来ないならダメ社員というレッテルを張るのではなく、これができないのであればこれはどうだろうかという寛容さが人財を育てる。そして、人材が人財に育つと、自ずと組織力が向上する。人材が限られている中小企業ほど、組織力で会社経営の成功が決まる。中小企業の人材育成は諦めの悪さが大切!!私が30代のころに50歳年上の80代の教育者にお会いした際に、その方は次のようなことを仰っていた。「教育者は諦めが悪い人間でなければ務まらない」と。中小企業の人材育成も同じで、経営者が人材を人財に育てる諦めない気持ちと、根気強く教育を続ける姿勢が大切になる。少なくとも多少能力が劣っていようとも会社の経営方針に従って一生懸命仕事に取り組んでいる社員に対しては、寛容さを持って教育する必要がある。会社の経営資源は社員のほかにもお金やモノや情報など色々とあるが、社員はその中で最も伸びしろのある貴重な経営資源で、経営者の接し方ひとつで100の力が0にも1,000にもなる不思議な経営資源でもある。中小企業は有能な人材を簡単に集めることができないので、人材育成を工夫しなければ強い組織を作ることはできない。中小企業経営者は、このことを肝に銘じて、社員を育成する覚悟を持つことが必要だ。
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  • 経営の悩みの解消方法|社長の悩みが解決するシンプルな考え方
    経営の悩みの解消方法|社長の悩みが解決するシンプルな考え方小さな会社ほど重要な経営判断が社長に集中するので、経営者の悩みは尽きることがない。社長が悩みを抱えることは、ある意味、当然のことであり、悩みがあって当たり前ではあるが、大切なことは悩みを放置しないことだ。この記事では、経営の悩みの解消方法、並びに、社長の悩みが解決するシンプルな考え方について、詳しく解説する。経営の悩みの解消方法経営の悩みの解消方法として確実な方法は「相談できる専門家」を抱えることである。経営の悩みを解消する手段として、自分で勉強する方法もあるが、独学は、誤った時に修正が利かないデメリットがある。大概は、失敗して初めて気が付くパターンが殆どであり、それであれば、最初から、専門家を頼った方がよい。経営の専門家は多岐にわたる。会社経営全般であれば経営コンサルタント、法務は弁護士、税務は税理士など等、必ず、その道の専門家がいる。そもそも社長の時間は極めて限られている。社長のパフォーマンスを上げるには、悩む時間を減らすために専門家を活用し、自身がすべき重要な仕事に集中するための取捨選択を日常的にしなければならない。初めから専門家を頼れば、社長業の生産性が上がるだけでなく、判断基準の精度も上がるため、成功の確率がグッと上がる。従って、できるだけ若い内から、専門家に身銭をきる習慣をつけ、頼るべき専門家を選別する眼を養うことをお薦めする。悩みを放置すると悩みが大きくなる経営の悩みは放置せず、サッと解決するのが良い。なぜなら、経営の悩みを放置するほど、衰退リスクが高まり、更に悩みが大きくなるからだ。悩みは小さな内に解消することが安定経営の鉄則であり、悩みの放置は経営者の怠惰といっても過言ではない。専門家の悩み相談は、せいぜい1時間1万円程度である。その1万円で悩みが解決でき、更に、会社の損失リスクを抑えられるのであれば、安いものである。1万円の相談料が、100万円や1,000万円の価値を生み出す事も往々にしてある。成功社長ほど、自身の苦手分野を把握しており、その苦手を補う専門家、或いは、ブレーンを上手に活用して悩みを解決している。ちなみに、公的機関の無料のよろず相談等はピンポイントで活用する分には問題ないが、悩みの根本解決の手段としてはお薦めできない。タダほど高いものはないと云われるように、時間と労力の割に役立たないケースが多いからだ。社長の悩みが解決するシンプルな考え方最期に、社長の悩みが解決するシンプルな考え方について解説する。経営の悩みはサッと解決することに越したことはないが、中には、尾を引く悩みもあれば、すぐには解決しない悩みもある。例えば、悩みを解決するために人事を尽くしたとしても、なかなか悩みの種が解消されないケースが稀にある。こういう場合は、強引に悩みを解決しようとはせずに、ただ静観し、流れに身を任せる手もある。押してダメなら引いてみろ、ではないが、悩みを解決する手段が強引になるほど、話がこじれることは良くあることである。特に家族や組織などの人の問題は、強引さが仇となる。やる事をやっても悩みが解決されない場合は、一度、立ち止まって解決法を考え直すことも時には必要で、場合によっては静観することで悩みが勝手に解決することもある。
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  • 経営者の悩みを解決する実践ノウハウ20選|社長の悩みは放置するな
    経営者の悩みを解決する実践ノウハウ20選|社長の悩みは放置するな中小企業の経営者は悩みを沢山抱える。なぜなら、トップダウン構造にある中小企業ほど経営者に重要な決断が集中するからだ。この記事では、経営者の悩みを解決する実践ノウハウについて、詳しく解説する。社長の悩みは放置するな!!!社長業ほど難易度の高い仕事はない。従って、経営者に弱点があるほど経営の悩みが山積する。経営の悩みには程度の大小があるが、経営課題に直結する深刻な悩みを放置すると、少しのきっけで会社が衰退することもあり得る。また、社長が解決できない悩みを抱えるほど精神面のダメージが大きくなり、リーダーシップ力の低下と共に業績が悪化することもある。会社経営は生き物のようなものなので、経営者が悩みを抱えることはとても自然なことではあるが、経営の悩みは素早く解決するのが鉄則で、決して放置してはならない。経営者はどんな悩みを抱えているのか?経営の悩みは絶えないが、中小企業の社長が抱える悩みは概ね以下ランキングの通りになる。1位は売上の悩みで、売上をどう伸ばせばよいのか、売上の減少に歯止めがかからない等の悩みは典型になる。2位はコストの悩みで、過分なコストをどうやって削減すればよいのか、どうやってコスト削減のネタを作ればよいのか等の悩みは典型になる。3位は資金繰りの悩みで、運転資金に余裕がない、返済苦に陥り資金繰りが苦しい、成長投資の原資が捻出できない等の悩みは典型になる。4位は人事組織の悩みで、社員採用や社員教育に悩みがある、組織力が低下している、問題社員の存在に悩んでいる等の悩みは典型になる。5位は会社経営(マネジメント)の悩みで、会社経営に不安を抱えている、経営者としてのスキルやマインドが不足している等の悩みは典型になる。以上の通り、中小企業の経営者は様々な悩みを抱えているが、経営の悩みは放置することなく、速やかに解決することが大切だ。経営者の悩みを解決する実践ノウハウ20選経営者の悩みを解決する実践ノウハウ20選として、当サイト内からお悩み解決に役立つ厳選ノウハウを紹介する。売上・コスト・資金繰り・人事組織・会社経営の上位5位について、テーマ別に悩みを解決するお薦めのノウハウ記事を紹介しているので参考にすることをお薦めする。売上の悩みを解決する実践ノウハウ経営者の売上の悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。売上のお悩み解消に役立ててほしい。売れる商品の作り方売れる商品は安定経営の必須アイテムになる。また、売れる商品が多い程、少ない努力でモノが売れ続ける仕組みが定着するので、会社の成長スピードが一段と加速する。この記事では、売れる商品の作り方について詳しく解説している➡この記事を読む営業力を強化する7つの効果的方法営業力は企業の存続を左右する。商品やサービスが売れなければ商売が成り立たないからだ。この記事では、営業力を強化する7つの効果的方法について詳しく解説している➡この記事を読む売れる営業マンが持っている売る技術・戦略・コツビジネスのなかで最も難易度の高い仕事が「モノを売る(売上を作る)」仕事なので、いかにして売れる営業マンを育成するかが、ライバル企業に差をつけるポイントになる。この記事では、売れる営業マンが持っている売る技術・戦略・コツについて詳しく解説している➡この記事を読む経営健全化から成長戦略までの事業拡大の正攻法事業拡大なくして企業の存続なし。つまり、事業拡大の取り組みは、企業の生命線になる。この記事では、事業拡大の方法、並びに、事業拡大のための経営健全化から成長戦略に至るまで詳しく解説している➡この記事を読むコストの悩みを解決する実践ノウハウ経営者のコストの悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。コストのお悩み解消に役立ててほしい。コストダウンのネタは無限にあるコストダウンのネタが尽きると会社の衰退リスクが高まる。なぜなら、ライバルよりも低コストでより良い商品やサービスを提供できなければ、たちまち市場競争から脱落するからだ。この記事では、コストダウンのネタからコスト削減の限界に至るまで詳しく解説している➡この記事を読む効果的なコスト削減/経費削減の方法同じ商品を競合他社よりも低コストで提供できれば、市場競争を優位に展開することができる。この記事では中小企業に適したコスト削減の基本ステップについて詳しく解説している➡この記事を読む簡単かつ即効性のあるコストダウン手法低コスト体制で高付加価値商品を開発することができれば、大きな利益を獲得することが容易になるので、コストダウンは高い収益基盤を整える効果もある。この記事では、簡単かつ効果的なコストダウンの手法について詳しく解説している➡この記事を読むコスト削減の考え方・目的・効果・方法を徹底解説闇雲なコスト削減が原因で企業の付加価値が棄損し、会社が衰退することがある。つまり、コスト削減は、方法論ひとつで企業の盛衰を決し、企業の成長に大きく影響を及ぼす。この記事では、コスト削減の考え方、コスト削減の目的・効果・方法から成功事例に至るまで詳しく解説している➡この記事を読む資金繰りの悩みを解決する実践ノウハウ経営者の資金繰りの悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。資金繰りのお悩み解消に役立ててほしい。5つの数字で資金繰りを改善する方法資金繰りは会社の生命線になる。なぜなら、資金繰りに失敗し、現金が枯渇すると、いかに儲かっていようが、会社が倒産するからだ。この記事では、5つの数字で資金繰りを改善する具体的方法について詳しく解説している➡この記事を読むキャッシュフロー経営で利益を劇的改善キャッシュフロー重視の経営は、会社の利益を押し上げ資金繰りを改善する効果がある。なぜなら、キャッシュフロー重視の経営は、会社のお金の動きを可視化し、経営者に明快な損得基準を与えるからだ。この記事では、キャッシュフロー経営の基本について詳しく解説している➡この記事を読む減価償却が分かればキャッシュフローが良くなる減価償却が分かれば、キャッシュフローが良くなる。なぜなら、減価償却費は経費として計上しても、現金流出が伴わないからだ。この記事では、減価償却とキャッシュフローの関係性について詳しく解説している➡この記事を読む会社の利益を上げる5つの方法資金繰りを楽にする現金の源泉は利益になる。従って、良好な資金繰りを実現するには利益拡大が不可欠になる。この記事では、利益を上げる前に理解すべき注意点、並びに、すぐに実践できる中小企業の利益を上げる5つの方法について詳しく解説している➡この記事を読む人事組織の悩みを解決する実践ノウハウ経営者の人事組織の悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。人事組織のお悩み解消に役立ててほしい。事業は人なりは経営の理なり事業は社員一人ひとりの働きのうえに形作られるので「事業は人なり」は紛れもない事実であり、経営の本質を突いた理である。この記事では、中小企業の人材育成の重要ポイントを詳しく解説している➡この記事を読む人事評価の本当の目的とスゴイ効果人事評価の本当の目的は社会で広く通用する社員を育てるところにある。社員が育てば、自ずと会社の業績が拡大するので人事評価の効果は計り知れない。この記事では、人事評価の本当の目的とスゴイ効果について詳しく解説している➡この記事を読む社員のリストラは最悪の方法社員の生活の糧(生計)を脅かすリストラは、社員にとってみれば最悪の方法であり、リストラを免れて会社に残る社員にとってもモチベーションを下げるきっかけになり得る。この記事では、社員のリストラのデメリットと共に、社員に感謝し大切にすることでリストラを回避する方法について詳しく解説している➡この記事を読む社員が会社を辞める本当の理由社員が会社を辞める動機はより良い環境を求めるところにあるので、社員が会社を辞める根本的な理由を突き詰めて考えると「先行きの不安」ということになる。この記事では、社員が会社を辞める本当の理由について詳しく解説している➡この記事を読む会社経営の悩みを解決する実践ノウハウ経営者の会社経営(マネジメント)の悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。人事組織のお悩み解消に役立ててほしい。起業の基本知識と成功ノウハウこれから起業する方や新規事業を計画している中小企業経営者、或いは、すでに起業している起業家のために、起業に失敗しないための基本知識と成功ノウハウを詳しく紹介している➡この記事を読む経営者になるためのスキルとマインド社長になるにはどうすべきかを考えている後継者、或いは、経営者になるために必要なスキルとマインドを習得したいと考えているビジネスパーソンは意外と多い。この記事では、経営者になるための必須スキルとマインドについて詳しく解説している➡この記事を読む中小企業が後継者不足に陥る本当の理由中小企業の約半数以上は後継者不足に陥っていると云われていて、年商1億未満の中小零細企業に至っては約八割もの会社が後継者不足に陥ってる。この記事では、中小企業が後継者不足に陥る本当の理由について、詳しく解説している➡この記事を読む経営管理能力の自己採点チェックシート中小企業において社長の経営管理能力ほど重要なものはない。なぜなら、社長の経営管理能力によって、会社の成長と衰退が決まるからだ。この記事では、社長の経営管理能力の低下サインを具体的に記した自己採点チェックシートを紹介している➡この記事を読む
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  • 女性社長の悩みはあって当たり前|経営の悩みを解決する確かな方法
    女性社長の悩みはあって当たり前|経営の悩みを解決する確かな方法女性社長の悩みはあって当たり前である。なぜなら、女性、男性関係なく、会社経営に悩みはつきものだからだ。この記事では、女性社長の悩みを解決する確かな方法について、詳しく解説する。女性社長は経営者のスタンダード女性社長の割合は全体の1割弱、そして、女性社長の3割は自分で事業を起業した創業者となっている。(共に帝国データバンク調べ:2018年)このデータに個人事業主を含めると女性社長や女性起業家の比率はグッと上がり、既に、経営者のスタンダートとして女性社長が広く定着しつつあることが伺える。女性社長や女性起業家の増加は社会にとって大変喜ばしいことだが、10年後の会社生存率は約5%と云われているように、事業承継や起業家として社長の地位に就くことより、事業を継続することの方が遥かに難しい。事実、思うように経営が進まずに事業運営に悩みを抱える女性経営者、或いは、理想と現実のギャップに悩みを抱えて孤立する女性経営者は少なくない。女性社長はなぜ悩みを抱えるのか?女性社長はなぜ経営の悩みを抱えるのか?良くあるパターンは、家庭生活や出産育児との両立から抱える悩みだが、この悩みは、男性社長にはない女性社長特有の悩みといえる。また、男女関係なく、経営者や起業家としての準備不足から経営の悩みを抱えるパターンも多い。会社経営は周囲の環境変化と共に絶えず課題が生まれるので、経営者のスキルとマインドのレベルが低いと、経営の悩みが無限に山積する。しかも、山積した悩みを放置するほど経営状況が悪化し、悩みの深刻度が増す一方になる。社長は全ての経営責任を背負っているので、一人で悩みを抱えて業績悪化を見過ごすわけにはいかない。悩みを抱えたら速やかに解決する、これが会社経営の正攻法になる。女性社長の悩みを解決する確かな方法女性社長の悩みを解決する方法は3つある。ひとつは、女性社長特有の悩みを解決してくれる先輩社長に学ぶこと、二つめは、専門家を活用すること、三つめは、経営者の必須スキルとマインドを身につけることだ。女性社長の悩みを解決するそれぞれの方法を詳しく解説する。女性社長に学ぶ女性社長の悩みは女性社長が一番よく知っている。従って、先行して成功している女性社長に悩みを打ち明けアドバイスを仰ぐことは、お悩み解決の有効な方法になる。専門家の活用専門家の活用もお悩み解決の有効な策になる。弁護士等の士業、マーケティング等の特定分野の専門家、会社経営であれば私のような経営コンサルト等を活用することが、最も確実で最速なお悩み解決法になる。経営者の必須スキルとマインドを身につける会社経営の全ての悩みはスキルやマインド不足から生まれる。社長は、決断力、責任感、数字力など等、様々なスキルやマインドが求められるが、悩みを緩和、或いは、悩みを解決するには、経営者の必須スキルとマインドの習得が欠かせない。
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  • 経営者はしんどいが成功すれば人一倍の幸せを勝ち取れる
    経営者はしんどいが成功すれば人一倍の幸せを勝ち取れる経営者の仕事はじつにしんどい...。トップダウン構造にある中小企業ほど様々な決断が経営者に集中するので悩みの量やストレスの負荷が半端ない。この記事では、経営者のしんどさ、並びに、経営のしんどさから抜け出す方法について、詳しく解説する。なぜ経営者はしんどいのか?なぜ経営者はしんどいのか?それは、会社のトップに君臨する最高経営責任者だからだ。会社のトップである社長の立場は実にしんどい。なぜなら、最終決断するのも社長、経営責任を負うのも社長、副社長以下すべてスタッフの不平不満の矛先も社長、とにかく、会社経営に関わる全てのストレスを背負うのが社長の立場だからだ。トップダウン構造にある中小企業ほど様々な決断責任や采配責任が経営者に集中するので、悩みの量やストレスの負荷が半端なく、経営者としての力量が不足するほど、しんどい思いをする。経営のしんどさから抜け出す方法経営のしんどさから抜け出す方法は3つある。ひとつは専門家を活用すること、二つめは好調な業績をキープすること、三つめは経営者の必須スキルとマインドを身につけることだ。経営のしんどさから抜け出すそれぞれの方法を詳しく解説する。専門家を活用する経営者のしんどさの正体は大きな悩みや不安感に行きつく。こうした悩みや不安感は専門家を活用すれば確実に解消される。弁護士等の士業、マーケティング等の特定分野のコンサル、私のような経営コンサルタント等、しんどくなったら悩みや不安感の元になっている分野の専門家に速やかに相談することがしんどさから抜け出す確かな方法になる。好調な業績をキープする経営者は業績が悪化するほどしんどい思いをする。お金の苦労や組織内の苦労が山積し、しんどさがピークに達すると参ってしまう社長もいる。こうしたしんどさは好調な業績をキープすることで解消される。つまり、衰退を予見し先手を打つ会社経営の実践が、しんどさから抜け出す確かな方法になる。経営者の必須スキルとマインドを習得する経営者のスキルとマインドが不十分だと、会社経営の悩みが次々と生まれて、次第にしんどさが増していく。こうしたしんどさは経営者の必須スキルとマインドを習得することで解消される。つまり、経営者の自己研鑽がしんどさから抜け出す確かな方法になる。成功すれば人一倍の幸せを勝ち取れる経営者にとってしんどい思いをするのは辛いものだが、そのしんどさ(現実)を受け止めてしまえば、前に進む勇気が湧いてくる。しんどさを背負ったら、このしんどさと同じくらいの幸せが訪れると思って、プラス思考でしんどさを受け入れ、一歩ずつ成功のステップを歩めば必ず幸せが訪れるものだ。ピンチはチャンスと捉えて諦めずに努力することが大切で、何事も努力を継続すれば必ず活路は開ける。経営者は沢山のストレスを抱え、しんどい思いも沢山するが、経営者として成功することができれば人一倍の幸せを勝ち取れる。成功を勝ち取るには、しんどさを抱えても、絶対に成功するという強い想いを持って成功するための歩みを止めないことが大切だ。
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  • 企業経営で大切なこと|事業を成功に導く3つの原理原則
    企業経営で大切なこと|事業を成功に導く3つの原理原則社長が抑えるべき企業経営で大切なことは山ほどある。小さな会社ほど、企業経営のかじ取りが社長に集中するので、成功と失敗を分かつ大切なことを見落とすと、少しのきっかけで会社が衰退することがある。この記事では、企業経営で大切なこと、並びに、事業を成功に導く3つの原理原則について、詳しく解説する。大切なポイント1「顧客と商品」企業経営で大切な「顧客と商品」について、詳しく解説する。企業経営の成功は、顧客と商品の両方を増やす活動量、つまり、顧客×商品の掛け合わせで決まる。顧客か商品のどちらかを増やし続ければ、売上の規模が拡大し、企業経営の成功率が一段と上がる。大切なことは、顧客を増やすために、既存顧客に徹底的に尽くす行動を社員一丸で行いつつ、今はまだ顧客になっていない潜在顧客を取り込むことだ。潜在顧客を取り込むには、新規顧客を発掘するための情報発信、新規購入までの営業アプローチが大切で、この何れかの活動量が少ないと企業経営は成功しない。また、商品は時の経過と共に必ず陳腐化するので、絶えず、商品の付加価値を研鑽する、或いは、古い商品を新しくする活動も大切になる。新規顧客の創造と同様、この活動量が少ないと企業経営は成功しない。【関連記事】売上を拡大する実践的営業戦略大切なポイント2「経営力」企業経営で大切な「経営力」について、詳しく解説する。経営力とは、企業経営を円滑に運ぶために必要な総合力のことだが、とりわけ大切なスキルは、マネジメント力とリーダーシップ力の二つだ。マネジメント力とは、ヒト・モノ・カネ・情報等の経営資源を最適化・最大化するスキルのことで、リーダーシップ力とは、社長個人の能力研鑽だけでなく、周囲の社員や関係者の成長をもけん引するスキルのことだ。この二つのスキルが十分に身につくと企業経営で失敗することが殆どなくなり、たとえ失敗したとしても助けの手がたくさん差し伸べられるようになる。逆に、この二つのスキルが身についていないと、衰退リスクが山積し、企業経営で失敗する確率が高まる。事実、経営力不足で企業経営に失敗するケースはじつに多い。【関連記事】経営者の必須スキルとマインドを高める方法大切なポイント3「人財育成」企業経営で大切な「人財育成」について、詳しく解説する。数ある経営資源のなかで、無限の可能性を秘めている資源は「ヒト」だ。お金は使えば無くなくなるし、設備は使うほどに古くなる。一方の人は、育て方次第で、どこまでも成長し続ける。組織力と業績は比例関係にあるので、社員や右腕を育てるほど、企業は成長し、大きな成功を収める経営基盤が整う。上手に人を育てるには、人事評価の仕組みが大切だ。例えば、社員の評価基準が明確であれば、社員自身、何をすれば評価されるのかが分かるので、評価基準に向かって、効率よく能力開発に励むことができる。一方の会社側も、社員の評価基準に則って、社員の能力開発を効率的にサポートすることができる。黙って社長の後ろについて来いといったワンマン的な育て方ではなく、お互いに目指すべき人材像を共有しながら育てるマンツーマン的な人事評価の仕組みが大切になるのだ。【関連記事】強い組織を作り上げる人財育成の戦術戦略伊藤のワンポイント企業経営で大切な「顧客と商品・経営力・人材育成」は、事業を成功に導くうえでとても大切な要素です。また、この3つの要素は、事業を成功に導く原理原則と言っても過言ではありません。意識するだけで、企業経営の成功率が格段に上がりますので、しっかり抑えましょう。
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  • 社員のモチベーションを上げる方法|やる気を上げる効果的動機付け
    社員のモチベーションを上げる方法|やる気を上げる効果的動機付け社員のモチベーションは、組織力を高め、好業績をけん引する。従って、社員のモチベーションが上がると、組織力と共に業績が一段と上がる。この記事では、社員のモチベーションを上げる方法、並びに、社員のやる気を上げる効果的動機付けに至るまで、詳しく解説する。モチベーションとは?モチベーションとは、社員のやる気のことである。社員のモチベーションが上がると、仕事の質・熱意・責任等が高まるので、自然と業績が好転し、成長速度が一段と加速する。モチベーションの高い社員の特徴は、明るい、プラス思考、変化への耐性が強い、自己依存(すべての原因は自分にある)、自己奮起(自分を奮起させる)、自己責任(他人のせいにしない)、自己評価(陰で自己努力ができる)等が挙げられる。スキル不足の社員であっても、モチベーションの高い社員は、自主性と責任感があるので、時間の経過と共に仕事の質がどんどん向上し、いつしか会社の業績をけん引する存在になり得る。逆に、高いスキルを持った社員であって、モチベーションが低い社員は、自主性と責任感がないので、評価されることしかやらない、陰でさぼる、変化を拒む、チャレンジしない、など等、業績の足を引っぱる存在にしかならない。つまり、会社の盛衰は社員のモチベーションで決まるといっても過言ではないのだ。モチベーションに悩む経営者は多い社員のモチベーションの状況に悩む経営者はじつに多い。☑社員のモチベーションをどう維持すればよいのか?☑社員のモチベーションをどうやって上げればよいのか?☑社員のモチベーションを上げるための動機付けは何なのか?など等は、中小企業の経営者が抱えている良くあるモチベーションの悩みになる。社員のモチベーションは会社の業績に直結しており、社員のモチベーションが上がれば会社の業績も上がり、社員のモチベーションが下がれば会社の業績も下がる。従って、悩みを抱えたまま社員のモチベーションの改善をおざなりにすると、会社衰退リスクが高まる一方になる。社員のモチベーションは重要な経営資源社員のモチベーションは、業績に直結する重要な経営資源になる。しかし、社員のモチベーションは、数ある経営資源の中で最も活用が難しい。なぜなら、社員のモチベーションは、性格、思考、感情、性別、欲望、利害など等、様々な要因が絡み合った末に形成されるからだ。モチベーションの基準をお金や肩書に置く社員もいれば、モチベーションの基準を仕事のやりがいや自分の成長に置く社員もいる。従って、経営者の言動や価値観一つで社員のモチベーションが上がることもあれば、モチベーションが下がることもある。社員のモチベーションを上げる難しさはココにあるが、社員のモチベーションを上げる役割は経営者を置いて他にはいないので、社員のやる気を上げる言動と価値観をしっかり理解することが大切になる。社員のモチベーションを上げるには社員のモチベーションを上げるには、社員のやる気に直結する言動や価値観を理解することが大切になるが、第一に動機づけが重要になる。社員のモチベーションを左右する動機が分かれば、その動機を基準とした言動や価値観が理解できるからだ。社員のモチベーションを上げる動機付けの要因は多種多様にあるが、ココを間違えると社員のモチベーションを低下させかねない。事実、社員のモチベーションを上げるための動機付けの方法を誤り、かえって、社員のモチベーションを低下させてしまう経営者は少なくない。それでは一体、社員のモチベーションを上げるための動機付けにはどんなものがあるのだろうか?社員のモチベーションを上げる動機付け社員のモチベーションを上げる動機付けは様々ある。例えば、お金や肩書、職場の雰囲気や同僚との関係性、教育環境や福利厚生の満足度など等、社員のモチベーションを上げる動機付けは沢山ある。果たして、社員のモチベーションを上げる効果的な動機付けは何か?例えば、次の十項目の社員のやる気を上げる動機付けがあった場合、あなたは、どのように優先順位を付けるだろうか?モチベーションの動機付け①経営者の行動管理・フォロー②雇用の安定・将来の安泰③会社との一体感④意思の疎通⑤同僚との関係⑥昇進機会の提供⑦地位・肩書への満足⑧経営者との関係⑨給与・ボーナスへの満足⑩職場環境・福利厚生への満足社員のモチベーションを上げる方法社員のモチベーションを上げる方法は簡単だ。前章で挙げた上位の動機付けを基準とした言動や価値観に徹することが、社員ののモチベーションを上げる確かな方法にある。社員のやる気を上げる動機付け経営者との関係経営者の行動管理・フォロー雇用の安定・将来の安泰社員のモチベーションを上げる動機付け第一位は「⑧経営者との関係」、第二位は「①の経営者の行動管理・フォロー」、第三位は「②の雇用の安定・将来の安泰」になる。四位以下は「③の会社との一体感」、「④の意思の疎通」、「⑤の同僚との関係」、「⑥の昇進機会の提供」、「⑦の地位への満足」と続く。そして、一般的に重要視しがちな「⑨の報酬額への満足」と「⑩の職場環境・福利厚生への満足」は、実は下位グループになる。経営者との良好な関係が社員のやる気を上げる経営者の良好な関係が社員のモチベーション(やる気)を上げる。具体的には、互いに尊敬と感謝のある関係性、困った時のサポートフォローや努力した時の労い、永続性のある安定経営の実現等を、経営者が先頭に立って推進することが社員のモチベーションの源泉になる。経営者が社員と良好な関係を築くためにすべきことは難しくなく、例えば、毎日の挨拶や声掛け、時折の差し入れや気遣いができていれば自ずと良好な関係になる。また、社員の報酬を満足な水準にあげられなくても、経営者がしっかり行動管理(目標、評価、育成)を行えば、社員は不満を抱かずに高いモチベーションをキープしてくれる。中小企業は大企業と違い、優秀な社員を簡単に集めることができない。社員のモチベーションを上げて限られた人材の力を最大限に引き出すには、経営者が積極的に社員とコミュケーションを取る必要がある。こと人材育成に関しては、大企業よりも、中小企業の方が難しく、それこそ、社員のモチベーションを上げて業績を伸ばしている社長の経営能力は相当高いといえる。報酬は社員のモチベーションに影響しない!?前章で紹介した社員のモチベーションを上げる動機付けの中で下位だった⑨の報酬額への満足と⑩の職場環境・福利厚生への満足は、意外と多くの経営者が気にしているポイントだが、報酬も福利厚生も、地場(地域と年代)の相場と同等か、相場よりもほんの少し水準が上であれば大概の社員は満足する。多少水準より劣っていても、経営者との関係が良好であれば、モチベーションが下がる社員は殆どいない。わたし自身、過去に数千名の中小企業の社員に接してきたが、報酬や福利厚生等の待遇面に不満を持っている社員は全体の0%~5%に満たない。社員の待遇面よりも、経営者が率先して社員とコミュニケーションを交わすことの方が、社員のモチベーションを上げるうえで重要になる。逆に地場の相場水準よりも過度に高い報酬や福利厚生を提供すると、変な歪みが生じて会社経営に支障をきたす場合がある。経営者の右腕や後継者など、特殊な立場にいる社員であれば例外だが、報酬や福利厚生は地場並みに考えて、何よりも、経営者と社員の良好な関係性を築くことが、社員のモチベーションを上げる確かな方法になる。伊藤のワンポイント経営者との充実したコミュニケーションほど社員のモチベーションを上げるものはありません。「いつもありがとう」という些細な一言であっても、社長に声をかけられたことに感激する社員もいますし、自分の仕事を見てくれているという喜びを感じる社員もいます。強靭な組織力は、経営者のコミュニケーションから生まれます。
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  • 組織崩壊のプロセス|内部崩壊が招く会社衰退の原理
    組織崩壊のプロセス|内部崩壊が招く会社衰退の原理組織崩壊とは、組織本来のパフォーマンスが低下することだ。会社経営において、組織が崩壊すると業績が悪化し、簡単に倒産の危機に瀕する。この記事では、組織崩壊のプロセスから内部崩壊が招く会社衰退の原理に至るまで、詳しく解説する。組織崩壊とは組織崩壊とは、組織本来のパフォーマンスが低下することだ。事業は人なりの言葉通り、人の集合体である組織が崩壊すると、事業活動の様々な領域に障害が表れ、円滑な経営活動が出来なくなる。組織崩壊が深刻化すると、経営者が多大なストレスを抱えるだけでなく、働く社員、とりわけ、やる気のある社員にも悪影響を及ぼし、加速度的に組織が崩壊する。組織崩壊が末期状態になると、顧客に尽くす真っ当な仕事が不完全燃焼に陥るため、業績悪化と共に、徐々に倒産の危機が近づく。組織崩壊の前兆組織崩壊の前兆は様々な部分に表れる。とりわけ、会社の業績、会社の雰囲気、社員の質の3つの領域には、組織崩壊の前兆が如実に表れる。それぞれの領域で表れる組織崩壊の前兆について詳しく解説する。会社の業績組織崩壊の前兆は会社の業績に表れる。最も注視すべき前兆は業績の伸びが鈍化した瞬間になる。組織全体が顧客のために尽くす仕事が全うできていれば業績が鈍化することはない。逆に、外向きの顧客志向が低下し、内向きの組織内への不平不満等が溜まると、組織の崩壊が進行し業績が悪化する。会社の雰囲気組織崩壊の前兆は会社の雰囲気に表れる。例えば、顧客や取引先に対する応対が雑、暗い、遅い、高圧的、覇気がない等々の兆し、或いは、職場が暗い、汚い、声掛けが少ない等々の兆しは、典型的な組織崩壊の前兆といえる。こうした雰囲気の悪化を小さな段階で捉えることが組織を崩壊させない秘訣になる。社員の質組織崩壊の前兆は社員の質に表れる。例えば、社長や上司に反発する問題社員(社長の反対分子)、イエスマンや保身に走る無責任社員、モチベーションの低い社員などの存在は組織崩壊の前兆といえる。こうした社員を見つけたら放置せずに、すぐに教育なり指導することが組織を崩壊させない秘訣になる。組織崩壊の原因組織崩壊の原因はさまざまあるが、その殆ど社長の言動に起因している。ここでは組織崩壊の原因になり得る最もよくある5つの失敗パターンを紹介する。それぞれの組織崩壊の原因について、詳しく解説する。経営力の低下経営力の低下は組織崩壊の原因になる。なぜなら、経営力の低下は業績悪化を招くからだ。業績と組織力は比例関係にあり、業績が悪化すると、決まって組織力も低下する(逆もまた然り)。責任感の欠如責任感の欠如は組織崩壊の原因になり得る。なぜなら、経営者が無責任な言動に終始していると、それが組織(一人ひとりの社員)に伝播し、組織全体が無責任集団になるからだ。そして、働く喜びや挑戦の意欲など、業績を押し上げる要因がことごとく低下する。ワンマン経営の失敗ワンマン経営の失敗は組織崩壊の原因になり得る。組織崩壊に繋がるイエスマンの増殖、モチベーションの低下、ナンバーツー不在等は、ワンマン経営失敗の典型になる。リーダーシップの欠如リーダーシップの欠如は組織崩壊の原因になり得る。なぜなら、経営者が先頭に立って、強い信念、理念、哲学、熱意、度量等を持ってリーダーシップを発揮しなければ、組織力が高まらないからだ。リーダーとしての立ち振る舞いを間違えると、あっという間に組織が崩壊するので、くれぐれも注意してほしい。コミュニケーションの不足コミュニケーション不足は組織崩壊の原因になり得る。なぜなら、社員が離職する最大の理由は社長や上司との関係悪化だからだ。社員に感謝し、折にふれ社員を労うコミュニケーションなくして、組織力の向上はない。社長のコミュニケーションが不足すると、あっという間に組織が崩壊するので、くれぐれも注意してほしい。組織崩壊のプロセス組織崩壊は、根本原因となり得る組織崩壊の前兆を見逃した瞬間に始まる。そして、組織崩壊の前兆(原因)を放置するほど、組織の崩壊が進行し、末期状態になると、最早、業績回復の見通しが立たなくなるほど会社経営が壊滅的になる。組織崩壊が始まると会社の雰囲気や社員の質が悪くなり、責任のなすり合い、不平不満の爆発、愚痴や足の引っ張り合い等々、会社組織本来の目的である顧客に尽くす仕事が全く手に付かなくなる。こうなると、組織崩壊が加速度的に進行し、業績悪化と共に倒産の危機に近づいていく。組織崩壊を未然に防ぐには、最初のプロセスである組織崩壊の前兆をいち早く捉えて、対処することが最善の策になる。内部崩壊が招く会社衰退の原理内部崩壊が招く会社衰退の原理は簡単だ。内部崩壊が進行すると、顧客志向や顧客意識が低下するので、顧客に尽くす仕事の精度が著しく低下する。商品やサービスの購入選択権は常に顧客が握っているので、顧客に対する仕事の精度が低下すると次第に顧客からの信頼を失い、商品等が売れなくなる。次第に、売上低迷や業績悪化を招き、会社の衰退が更に加速する。内部崩壊が招く会社衰退の原理は概ねこのようなもので、事実、業績好調な会社ほど組織力が高く、業績不調な会社ほど組織力が低く、内部崩壊が深刻化している。
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  • 絶対にやってはいけない3つの経費削減|犠牲を強いれば悲劇を招く
    絶対にやってはいけない3つの経費削減|犠牲を強いれば悲劇を招く経費削減は、企業が生き残る上で不可欠な取組みになる。なぜなら、ライバルがいる限りは競争が生じ、その競争に勝つにはライバルよりも優位なコストで商品やサービスを提供しなければならないからだ。しかし、闇雲な経費削減は経営悪化を招くリスクがある。この記事では、絶対にやってはいけない経費削減について、詳しく解説する。やってはいけない経費削減「価値棄損」絶対にやってはいけない経費削減一つ目は「価値棄損」である。会社の事業価値や商品やサービスの付加価値を棄損するような経費削減に手を出すと、経費削減が仇となって業績悪化のリスクが高まる。具体的には、価値棄損に伴う営業力低下、顧客の離脱に伴う売上減少、価格競争の激化に伴う収益性の低下など等、様々な衰退リスクが噴出する。こうした経費削減の失敗を回避するには、顧客目線、社員目線、現場目線などを重要視した上で、経費削減の戦術・戦略を考えることだ。なお、価値を極限まで削ぎ落して、その削減コストを顧客に還元するブルー・オーシャン戦略のような経費削減は、顧客目線に立っているので問題はない。(但し効果測定は慎重にすべきだが)やってはいけない経費削減「リストラ」絶対にやってはいけない経費削減二つ目は「リストラ」である。会社の成長を支える社員をリストラするような経費削減に手を出すと、経費削減が仇となって業績悪化のリスクが高まる。具体的には、リストラに伴う組織力低下、社員のモチベーション低下に伴う業績悪化、離職率悪化に伴う人財不足など等、様々な衰退リスクが噴出する。こうした経費削減の失敗を回避するには、常日頃から社員を会社の大いなる財産として考え、健全経営を確立することに尽きる。なお、経営破たん状態から企業再生する場合は、背に腹は代えられないので経費削減のためのリストラも致し方ない。しかし、リストラの犠牲は経営陣(幹部・役職者含む)のみに止める努力は必要だ。例えば、経営者は報酬ゼロ、幹部は一律20%減俸、役職者は一律10%減俸、全社員ボーナスカットなどの経費削減をして、一般社員の雇用と基本報酬は極力守った方が良い。やってはいけない経費削減「下請いじめ」絶対にやってはいけない経費削減三つ目は「下請いじめ」である。経費削減の自助努力を放棄し、下請けに経費削減を強いると、経費削減が仇となって業績悪化のリスクが高まる。具体的には、下請いじめに伴う下請離反、下請離反に伴う事業体制の破綻、品質悪化に伴う売上減少など等、様々な衰退リスクが噴出する。犠牲を強いれば悲劇を招くのが世の常である。下請に経費削減を求めるのではなく、自助努力で経費を削減して、その結果生まれた利益を下請と共に分け合う姿勢が、繁栄の基礎を築く正しい経費削減の在り方である。この他にも、法律違反、モラル違反、低賃金・サービス残業など、やってはいけない経費削減は沢山あるが、何れにしても衰退する企業ほどやってはいけない経費削減を平然と行い、誤った経費削減がきっかけで衰退スパイラルにハマっている。
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  • 社長の正しいコミュニケーション術|組織のストレスはコミュニケーションで解消できる
    社長の正しいコミュニケーション術|組織のストレスはコミュニケーションで解消できる中小企業等の小さな会社ほど、社長のコミュニケーション力が大切になる。社長のコミュニケーションが組織力を決定し、企業の成長発展を決めるからだ。この記事では、組織にストレスを与えない社長の正しいコミュニケーション術について、詳しく解説する。社長はコミュニケーションに疲れるポスト社長ほど、コミュニケーションに疲れるポストはない。何といっても、社長は組織のトップであり、副社長以下は全員部下である。年下の部下もいれば年上の部下もいるだろうし、扱いやすい部下もいれば、扱いにくい部下もいるだろう。社内にいるだけでコミュニケーションに疲れる社長もいるだろうが、社長は社外においてもコミュニケーションのストレスを抱える。なぜなら、社長は、社会的地位においてもトップだからだ。外に出れば「社長さん、社長さん」と崇められ、お世辞の一つやふたつはかまされ、なかなか本音トークができずに困ることもあるだろう。社外であっても、社長のプライドが邪魔して、コミュニケーションがうまくいかない時もあるだろう。社内外問わず、自分の思い通りにならずに腹が立つこともあるだろうし、不愉快になることもあるだろう。ここまでくると、社長ほどコミュニケーションに疲れるポストはないと、つくづく思う。もしかしたら、既にもう、日々のコミュニケーションに疲れて、嫌気がさしてる社長もいるかも知れない...。そもそも、コミュニケーションとは何か?コミュニケーションとは、意思の疎通のことである。理論的には、相手と意思の疎通が円滑に進んでいる限りは、コミュニケーションに疲れることはない。つまり、相手の意思や意識を理解している限りは、コミュニケーションに疲れることはない、ということだ。とはいっても、相手の意思や意識を理解することほど、難しいことはない。なぜなら、人間は90%以上の言動を、無意識レベルで遂行しているからだ。例えば、せっかちな人間は、無意識レベルで人を急かしたり、待ち合わせの時間よりだいぶ早く来てしまったりする。このような行いに対して「いちいちうるさい」、「来るのが早すぎる」などと腹を立てても仕方がない。また、見境の無い人間は、無意識レベルで他人の物を自分の物のように扱ったりするが、これもまた無意識なので腹を立ててもしょうがない。(因みに借金に抵抗がない人も見境のない人間の特徴だ。自分のお金と他人のお金の見境がついていないのだ)このように個々の性格に起因した行動は、その殆どが無意識レベル、なお且つ、悪気がない言動なので、腹を立てても仕方がないが、じつは、コミュニケーションに疲れる最大の要因は、このような無意識レベルの言動にある。従って、無意識レベルの言動さえ理解すれば、コミュニケーションに疲れることは殆ど無くなる。円滑なコミュニケーションを実現するには?コミュニケーションの障害になり得る無意識の正体は、端的に性格のことだ。ヒトの性格は十人十色、また人間の癖は煩悩の数と同じく108個あると云われているので、他人の性格を見抜き、根底から理解することは至難の業である。従って、相手の性格を理解してコミュニケーションを円滑にするには、徹底的に客観性を持って相手を理解する癖をつけることが欠かせない。下の図は、立場の違いで考えが変わる例えを表したものだ。上に立てば下り坂、下に立てば上り坂、同じ坂でも立場が変われば答えが変わる良い例である。繰り返すが、人の性格には108個の癖がある。さらに、性別、育ち、環境、立場などの要因も重なって、その人独自の性格(意思や意識)が形成される。このような複雑に絡み合った性格を深く理解するには、様々な立ち位置から客観性を持って相手を見つめることが不可欠だ。相手の無意識レベルの言動、即ち、相手の性格を受け入れる余裕が心の中にできると、コミュニケーションは自ずと円滑になる。例えば、相手の性格を理解していれば、たとえ自分の意に反する言動であっても抵抗なく受けれられるようになる。自己理解もコミュニケーションのひとつコミュニケーションは相手だけを客観的に見つめていれば円滑に運ぶかというと、そうでもない。やはり、相手を理解しながら、自分を理解することもコミュニケーションを円滑に進めるうえで欠かせない。なぜなら、コミュニケーションを阻害する原因が、相手の性格ではなく、自分の性格に起因している事が往々にしてあるからだ。因みに、自分の性格を理解することは非常に厄介で、大概の人は、自分がどんな人間であるか分からずに死を迎えるのが普通だ。従って、「人のふり見てわがふり直せ」の言葉通り、相手を見つめながら、自分を見つめ直す癖をつけて、自分の性格を無意識レベルから意識レベルに顕在化させることが重要になる。特に、周囲に意見する人間が殆どいない社長ほど、この意識が大切になる。究極の社長のコミュニケーション術相手の性格が理解できれば、この人にはこういうコミュニケーション、あの人にはこういうコミュニケーションというように、その相手に応じたオーダーメイドのコミュニケーション術ができるようになる。ひとり一人の社員、顧客、取引先、或いは、家族に対してオーダーメイドのコミュニケーションを実践すると「自分の手で相手をどうこうしてやろう」という傲慢さが消えて、「相手のことをもっと理解してやろう」という気持ちが徐々に前に出てくるようになる。ここまでくると、社長自身がコミュニケーションに疲れることは殆どなくなり、逆にコミュニケーションが楽しくなってくる。小さな会社ほど、社長のコミュニケーション力が重要で、社長の円滑なコミュニケーションは、人材育成、組織掌握、内外折衝、など等、会社の安定経営を支える貴重な強みになる。どんなに小さな一歩でも構わない。コミュニケーションに疲れる前に、相手の性格を客観的に眺めるところから始めることをお薦めする。無意識のコミュニケーションは全て許される?無意識レベルのコミュニケーション(言動)は、悪意が無いのだからすべて許されるのか?というと、そうではない。人に害を及ぼす質(タチ)の悪さは、無意識に勝るものはない。何といっても無意識には歯止めも、抑制も効かないので、対象に与える破壊力が半端ない。例えば、熱々に熱した鉄板を知って触るのと知らずに触るのでは、知らずに触った方が火傷の程度が重症化する。ヒトに対する無意識レベルの言動も同じで、無意識レベルの言動は、人を傷つける、人を悩ませる、人を悲しませる、といった人の心を傷つける破壊力が極めて高いので注意が必要だ。相手以上に自分の性格を理解することが重要だと云われる所以は、ココにある。日頃から「わたしはストレスなんか一つもなく毎日が楽しい」と思っているゴーイングマイウェイな社長ほど、意外と周囲にストレスを押し付けているだけかも知れない...。正しいコミュニケーション術が身についているか否か、時には冷静に見つめ直すことも必要だ。伊藤のワンポイント社長のコミュニケーション力は会社の業績を決定づけます。小さな会社ほどその影響が顕著に表れ、社長のコミュニケーション力が優れている会社の業績は間違いなく伸びています。一方、社長のコミュニケーションが雑になると、社員の不満が増加し、組織力の低下と共に、業績が下降線を辿ります。
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  • できる社長の部下の𠮟り方|恩人化する経営者の叱り方とは
    できる社長の部下の叱り方|恩人化する経営者の叱り方とは経営者の部下の叱り方ひとつで社員のモチベーションが一気に低下することがある。何といっても部下の性格は十人十色だ。同じように叱っても反応がみな違い、叱り方を誤ると、会社を辞めると言い出す部下もいる。この記事では、できる社長の部下の叱り方を、事例を交えて詳しく解説する。部下を叱るとは?部下の叱り方に頭を悩ます中小企業経営者は多いと思う。そもそも、叱るというのは、こちらの不満を感情のままに相手にぶつける「怒る」のとは少し違う。あくまで人材育成の一環で相手(部下)の不足している部分を諭す、教える、励ます、育むといった、前向きな姿勢が「叱る」ということだ。一時は憎まれても、時の経過と共に恩人化していく経営者は、けっして怒ることなく、叱って人材(部下)を伸ばす上手な叱り方のポイントを抑えている。それでは一体、正しい部下の叱り方とは一体どのようなものなのだろうか?正しい部下の叱り方とは?部下を叱る口調は、大声でも、穏やかな口調でも、どちらでも大丈夫だ。大事なのは「罪を憎んで人を憎まず」の言葉通り、けっして怒ることなく、叱る理由を正しく伝えることが重要である。例えば、☑事実だけを伝える☑なぜ叱るのかを教える(損失論、筋論、安全論、道徳論、組織論など等)など等、けっして怒ることなく、愛情と事実を持って淡々と叱ることが大切だ。また、叱った後に、「叱った部分が直ったらどうなるのか」を、具体的に教えてあげることも重要だ。例えば、「その部分が直れば一流になる」、或いは、「その部分が直れば昇進できる」などのフォローだ。叱ってすぐに直る社員などそうそういるものではないが、こうしたフォローは時間が経っても頭に残るものだ。一時は憎まれても、時の経過と共に恩人化していく経営者はこうした叱り方のポイントを上手に抑えている。ちなみに、人材育成機関がない中小企業の場合は、我慢せずにその場その場で叱った方が部下の成長スピードが早まる。叱ることに辛抱は不要で、上手な叱り方は、間違いなく部下の成長を助ける。やってはいけない部下の叱り方とは?部下の叱り方は、言葉の扱いや言動ひとつで失敗に陥ることがある。例えば、叱り方ひとつで、部下の反抗、非協力、離職、など等といった、組織力を低下させる原因を誘発することがある。部下の叱り方を誤らないためには、やってはいけない叱り方のポイントを抑える必要がある。経営者がやってはいけないダメな部下の叱り方の主な例を紹介する。ダメな部下の叱り方「人格を傷つける」ダメ、アホ、バカ、カス、お前の代わりはいくらでもいる、出来ないのはお前だけ、男なのに、女なのに、など等、部下の人格を否定する、或いは、部下の人格を傷つける言葉は絶対に使ってはならない。このような卑怯かつ汚い言葉を部下にぶつけると、心の距離が一気に離れて、信頼関係が破綻し、離職に繋がるリスクが飛躍的に高まる。部下の人格を尊重する秘訣は、経営者自身の価値尺度を放棄して、徹底して客観性を保つところにある。例えば、☑自己中心(自分中心に相手を裁く)☑自善他悪(自分が善くて相手が悪い)☑自己独善(自分一人が善い・正しい)など等、近視眼的な価値基準を相手に押し付けるような考え方では、部下の人格を尊重することはできない。自分も部下と同じ立場だったらどうだろうか?というような、常に部下の立場になって考える客観性なくして、上手な叱り方は実践できないのだ。ダメな部下の叱り方「ずっと引きずる」部下を叱ったことを引きずって「あの時もそうだった」、「また同じことをやって」、「どうせまた同じ失敗をするだろう」など等、過去を引きずって、部下を追い詰めることは絶対にやってはいけない。部下を叱った後に無視をするなどの陰険な仕打ちも勿論NGである。部下を叱るときは、その時に起こった事実のみを叱ることが鉄則になる。過去の失敗を持ち出したり、想像で結果を決めつけたりする必要な一切ない。経営者自身が過去を引きずっている自分に気付いた場合は「執念深い!!」と自身を一喝すると心が晴れるので、ぜひ試してほしい。過去を引きずらない経営者のもとでは社員が委縮することはないが、過去を引きずる経営者のもとでは社員が委縮してしまい生産性が著しく低下する。そもそも、部下を叱る目的は、生産性を上げるためでもある。誤った部下の叱り方で生産性を低下させてしまっては元も子もない。ダメな部下の叱り方「物に当たる」物に罪はない。従って、物に当たるのはお門違いというものだ。物に当たるという高圧的な態度を経営者が取っていると、社長に進言する風土が失われ、ナンバー2不在、イエスマン天国など、ワンマン経営の末期状態に陥るリスクが高まる。物に当たる叱り方は論外であり、人間として最低の言動である。部下を圧倒する風格や威厳が経営者に身についていれば、物に当たらなくても上手に叱れるはずだ。経営者と部下の関係悪化が離職を加速させる部下が会社を辞める最大の原因は、経営者(もしくは上司)との信頼関係の悪化、或いは破綻である。従って、経営者が部下とのコミュニケーションをしっかり深めていれば、部下の離職はそうそう起こり得ない。経営者が心掛けるコミュニケーションの手段は難しくない。普段の声掛けや差し入れなどの気遣いで十分である。そして、部下がミスを犯したときは、けっして怒ることなく、正しい叱り方を持って部下と接することが大切だ。叱り方ひとつ意識するだけで、間違いなく人材が人財に育つ。伊藤のワンポイント人格否定、過去を引きずる、物に当たるといった言動を控えて、怒らず、急がず、焦らず、事実と期待を込めて、愛情持って叱ることが部下を育てる基本です。また、短所は仕組みでカバーし、長所は適材適所で伸ばす工夫も部下を伸ばすコツです。そして、最も大切なのは、社長が率先して部下とコミュニケーションを取ることです。
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  • 経営ノウハウ情報局|全カテゴリー一覧
    経営ノウハウ情報局|全カテゴリー一覧会社を経営をするうえで社長が持つべき重要な経営ノウハウを徹底解説しています。中小企業は社長の能力がそのまま業績に表れます。業績を改善するには経営者自身の能力研鑚が欠かせません。中小企業経営者のみならず、これから起業する方、経営幹部、後継者の方々にも必見の経営ノウハウが満載です。儲かる実践経営ノウハウ経営者必見の儲かる100以上の実践経営ノウハウを紹介しています。経営スキルとマインド経営スキルとマインドを高めるノウハウを紹介しています。会社経営の基本失敗しない為に絶対に抑えるべき会社経営の基本を数多く紹介しています。組織力強化のノウハウ強い組織を作り上げる実践ノウハウを紹介しています。売上拡大のノウハウ売上拡大の実践的戦略とノウハウを紹介しています。税金の基本ノウハウ経営者が知るべき税金の知識を紹介しています。イノベーション戦略イノベーション経営のノウハウを紹介しています。生産性改善のノウハウ生産性改善の実践的ノウハウを紹介しています。超速で拡大するノウハウ超速で事業を拡大する実践ノウハウを紹介しています。社長のための実践経営学経営を学びたい社長ための現場ですぐに役立つ実践経営学を紹介しています。よく分かる財務諸表のミカタ財務諸表を読み解くコツとポイントに焦点を絞ったノウハウを紹介しています。すぐ出来る経営診断のススメ会社の成長に役立つ中小企業に適した経営診断手法を紹介しています。経営者が知るべき知識経営者が知るべき知識を数多く紹介しています。会社経営で大切なこと経営者が抑えるべき会社経営で大切なことを数多く紹介しています。会社経営のレアな知識会社経営に活かせるレアな知識を数多く紹介しています。後継者の経営能力強化後継者の経営能力を高めるノウハウを紹介しています。経営者を助ける経営ノウハウ経営の悩みを解消する実践的な経営ノウハウを数多く紹介しています。会社経営を成功に導く法則失敗しない会社経営を実現するノウハウを数多く紹介しています。中小企業がとるべき経営戦略会社の将来を形作る重要な道しるべになりうる戦略を紹介しています。中小企業の経営指標と分析手法中小企業に適した経営指標と経営分析手法を沢山紹介しています。社長のお悩みTOP3と解決策中小企業経営者の悩みTOP3と解決策について詳しく解説します。起業の成功ノウハウ起業に失敗しないための基本知識と成功ノウハウを詳しく紹介しています。経営改善を成功させる方法経営者が抑えるべき経営改善を成功させる方法を詳しく解説しています。成功する経営者の5つの特徴成功している経営者の特徴(事例)を沢山紹介しています。
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  • 人事組織のノウハウ|中小企業の経営ノウハウ情報サイト
    人事組織のノウハウ中小企業に限らず、全ての企業の業績は組織力と比例関係にあります。限られた人材を最大限に活かし、業績をさらに底上げするには、組織力を引き上げるノウハウが必要です。中小企業においては人事組織の監督責任者は経営者です。組織力向上に役立つ人事組織のノウハウを徹底解説しています。強い組織を作る全ノウハウ強い組織を作り上げる実践ノウハウを数多く紹介しています。リーダーに必要な3つの条件リーダーに必要な3つの条件・資質・役割りについて詳しく解説しています。経営マネージャーの真の仕事経営者の最も重要な仕事と言われるマネジメントについて解説しています。社長引退の適齢期社長引退の適齢期、並びに、社長のベストな引き際について詳しく解説しています。社長の時間の使い方・作り方社長の時間の使い方・作り方と限られた時間で成果を上げる方法を解説しています。社員・幹部・社長の本来の目線経営者目線(視点)で考える社員・幹部・社長の本来の目線について解説しています。モラルの低い会社は倒産するモラルの低い会社の倒産リスクについて詳しく解説しています。社員のせいにするダメな社長失敗や業績悪化を社員のせいにするダメ社長の典型を解説している。やる気のない社員の特徴と対策会社の成長の足を引っぱるやる気のない社員の特徴について解説しています。組織崩壊のプロセス組織崩壊のプロセスから内部崩壊が招く会社衰退の原理に至るまで解説しています。社長のコミュニケーション術組織にストレスを与えない社長の正しいコミュニケーション術について解説しています。会社を成長に導く経営ブレーン経営ブレーンの必要性から役割り、並びに、経営ブレーンの効果について解説しています。
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    経営管理のノウハウ中小企業の経営管理は、社長の重要な仕事です。経営管理(マネジメント・リーダーシップ・コミュニケーション等)の範囲は多岐にわたり、経営面、営業面、開発面、人事面、投資面、リスク面等、挙げたらキリがありません。当然ながら、社長が経営管理をおざなりにすると会社はいとも簡単に衰退します。経営管理の精度を高める独自ノウハウを徹底解説しています。社長がやるべき仕事中小企業の社長がやるべき仕事内容とその重要性について解説しています。仕事を成功に導く軌道修正力仕事やビジネスの成功の肝になる軌道修正について解説しています。経営改善を成功させる方法大きな成果を出す経営改善の具体的手法について詳しく解説しています。社長の時間の使い方仕事の成果を上げる社長の時間の使い方と作り方を解説しています。リーダーに必要な3つの条件リーダーに必要な3つの条件・資質・役割りについて詳しく解説しています。経営マネージャーの真の仕事経営者の最も重要な仕事と言われるマネジメントについて解説しています。ビジネスリスクのトップ3中小零細企業におけるビジネスリスクのトップ3を解説しています。経営リスクを発掘する方法経営リスクを上手に発掘・管理する具体的方法を解説しています。経営課題の抽出フレームワーク経営課題の抽出・分類・分析フレームワークを解説しています。コスト削減の原理原則コスト削減のの目的・方法・効果・メリット等について詳しく解説しています。コストダウンのネタは無限コストダウンのネタからコスト削減の限界に至るまで詳しく解説しています。コストプラス法の計算方法コストプラス法の計算方法とCP法のメリット・デメリットについて解説しています。経営を可視化する方法経営を簡単に可視化する方法について解説しています。目標を数値化するアイデア目標を数値化するアイデアと方法について解説しています。事業分析に役立つ数値指標事業分析に役立つ数値指標と計算公式について解説しています。
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