飛躍的に会社の業績を上げる方法|確実に業績を上げる経営手法

飛躍的に会社の業績を上げる方法

 

飛躍的に会社の業績を上げるには、現状とあるべき姿をしっかり捉えることが必要だ。

 

なぜなら、現状とあるべき姿のギャップの解消こそが、会社の業績を飛躍的に上げる確かな方法だからだ。

 

この記事では、飛躍的に会社の業績を上げる方法について、詳しく解説する。

 

 

会社の業績を上げる方法

 

飛躍的に会社の業績を上げる方法は、現状とあるべき姿のギャップの解消が正攻法になる。

 

下の図は、現状とあるべき姿のギャップイメージを示したものである。

 

 

ギャップを解消するために何をすべきかを真剣に考え、それらのギャップ(経営課題)を一つひとつ解消することで、いつしかあるべき姿に到達する。

 

このサイクルを高速で回すことが会社の業績を飛躍的に上げる正攻法で、現状が分からない、或いは、あるべき姿が分からない、といったことでは、会社の業績を上げることは出来ない。

 

 

会社の業績を上げる具体例

 

会社の業績を上げる具体例として、私が実際に経営指導に入って業績を上げた中小企業の事例を紹介する。

 

下のグラフは、経営指導開始1年前の主な経営指標(業績)の現状とあるべき姿のギャップを示したものである。

 

 

ご覧の通り、すべての経営指標(業績)があるべき姿(適正水準)に達していないことが分かると思う。

 

この会社の直近5年間の業績は、売上成長率5%~15%で順調に推移していたが、利益は一向に伸びず、収支はトントン程度、赤字決算の年もあった。

 

売上が伸びているにも関わらず、手元に利益が残らず現金が一向に増えない...、収益性の低さが様々な経営課題の根源になっていた。

 

そして、下のグラフは、経営指導開始1年後の主な経営指標(業績)の現状とあるべき姿のギャップを示したものである。

 

 

ご覧の通り、殆どの経営指標(業績)のギャップが解消され、あるべき姿(適正指標)に達していることが分かると思う。ギャップが解消されたことで、会社の業績が飛躍的に上がったのだ。

 

なお、各種経営指標の適正水準の求め方は下表の通りになる。

 

各種経営指標の適正水準

経営指標

計算式

適正水準

現金水準

{〔月商-(減価償却費+営業利益金額)〕×2.0}=標準水準

標準以上

当座比率

(当座資産÷流動負債)×100

120%以上

自己資本比率

〔自己資本(純資産)÷総資本(負債の部+資本の部の合計)〕×100

50%以上

売上総利益率

(売上総利益÷売上)×100

業種業態による

売上総利益高営業利益率(粗利高営業利益率)

(営業利益÷売上総利益)×100

20%

 

会社の業績を上げる経営課題の探し方

 

会社の業績を上げるための経営課題の探し方にはコツがある。

 

繰り返すが、誤った現状認識や誤ったあるべき姿の設定から正しい経営課題を捉えることはできないので、会社の業績を上げるには、現状とあるべき姿をしっかり捉えることが不可欠になる。

 

当然ながら、誤った経営課題に一生懸命取り組んでも、会社の業績は上がらず、例えば、

 

☑売上が伸びているのに現金が増えない

 

☑一所懸命動いているのに会社が良くならない

 

☑経営に漠然とした不安を抱えていて安心できない

 

☑経営改善を行っているが一向に効果が実感できない

 

といった状況に陥っている会社は、経営課題を誤っている可能性が高い。

 

現状を正しく認識し、経営課題を正しく捉えるには、正確な業績分析が必要で、最低限必要な根拠資料は、決算書(5年分)、月次決算書(24ヵ月分)、現場や社員の声等は必須になる。

 

過去から現在までの業績推移を緻密に分析したうえで現場の情報を整理すると、過去・現在・未来の経営課題(或いは、経営リスク)が見えてくる。

 

そして、自社にマッチした経営指標の適正水準をセットすると、会社の業績を上げるための目標(あるべき姿・解消すべき経営課題)が明かになる。

 

あとは、正しく捉えた経営課題を解消するだけで、会社の業績が自然と上がる

 

 

会社の業績を上げる経営改善の進め方

 

経営課題を解消するためには、具体的な経営改善プランを作成する必要がある。

 

当然ながら、経営課題を放置したままでは、現状とあるべき姿のギャップは解消されず、会社の業績は一向に上がらない

 

会社の業績を上げるには実行が欠かせないが、実効性の高い経営改善プランを作るには、「優先順位の選別・マイナスリスクの評価・付加価値の追求」が欠かせない。

 

優先順位とは、会社の業績を上げるために優先してやるべきことの順位付けで、マイナスリスクの評価とは、会社の業績を上げるための経営改善施策のマイナスリスク評価になる。

 

例えば、収益性を上げるために値上げした結果、全体の売上が下がってしまっては元も子もない。マイナスのリスクが極力ゼロになるまで徹底的に方法論を検討することが、会社の業績を上げる理想の経営改善プランを仕上げる秘訣になる。

 

付加価値の追求とは、端的にいえば「会社の強み」のことだ。

 

会社の強みは、実効性のある経営改善プランを進める上で、至るところで必要になってくる。うちの会社には強みなんか無いと諦めてしまう経営者もいるかも知れないが、深掘りを徹底すれば、どんな会社でも何かしら会社の強みが発見できるものだ。

 

じつは、会社の強みがあればあるほど、経営改善のスピードが早まる。経営改善のスピードが早まるということは、あっという間に、あるべき姿に到達するということだ。

 

つまり、飛躍的に会社の業績が上がるのだ。

 

伊藤のワンポイント
 

現状分析と目標設定を誤ると、どれだけ経営努力を重ねても全てが無駄になります。無駄になるだけならまだしも、多くは、誤った努力がきっかけで会社が衰退します。このパターンに陥っている中小企業はじつに多いので気を付けてください。業績改善を推進する場合は、正しい現状分析と目標設定が不可欠です。