中小企業に効果的なブルー・オーシャン戦略

ブルー・オーシャン戦略は中小企業を救う

ブルー・オーシャン戦略は中小企業を救う

 

ブルー・オーシャン戦略とは競争のない市場を創出し、競争自体を無意味化する経営手法のことです。

 

ブルー・オーシャンとは字のごとく、見渡す限り地平線が見渡せる青々とした大海原を表します。

 

視界を阻む障害物は何もなく、競争のない世界観を表した言葉です。

 

ブルー・オーシャンを気ままなペースで航海できたらどんなに気分が良いことでしょう。

 

会社経営も同じです。

 

競争のない市場を気ままなペースで経営できれば、、、

 

ブルー・オーシャン戦略は、中小企業を救う優れた経営戦略です。

 

 

ブルー・オーシャンと対極にあるレッド・オーシャンとは?

 

ブルー・オーシャンと対極にあるのがレッド・オーシャンです。

 

レッド・オーシャンとは、熾烈な競争が繰り広げられている市場のことです。

 

世界市場を相手にしている大企業がレッド・オーシャンから抜け出すのは至難の業です。

 

一方、小さい市場規模で勝負している中小企業はどうでしょうか?

 

下表はブルー・オーシャン戦略とレッド・オーシャン戦略の主な比較です。

ブルー・オーシャン戦略 レッド・オーシャン戦略
競争のない市場を創出する 既存市場で勝負する
競争を無意味化する 競合他社に勝つ
新規需要の創出 既存需要の拡大
価値を高めながらコスト低下を図る コスト低下を価格に還元していく
差別化と低コストを共に追求 差別化か低コストの二者択一
価値革新(低コスト) 技術革新(高コスト)

 

大企業、中小企業問わず、殆どの会社はレッド・オーシャン市場での競争を強いられています。

 

しかしながら、小さな市場で勝負している中小企業は、工夫と努力で、自らの力でレッド・オーシャン市場から抜け出し、ブルー・オーシャン市場を創出することができます。

 

 

ブルー・オーシャン戦略の肝「価値革新(バリュー・イノベーション)」とは?

 

ブルー・オーシャン市場の創出で最も重要な作業となるのは上表に記載のある「価値革新」です。

 

価値革新のことをバリュー・イノベーションといいます。

 

バリュー・イノベーションとは買い手の価値を高めながら、コストを押し下げる状態を意味します。

 

買い手の価値を高めるバリュー・イノベーションは、業界であまり認知されていない要素を取り込む、或いは、商品やサービス価値を高める新たな情報を発信するなど、無から一を生み出す大変な作業です。

 

コストを押し下げる方法は、業界で常識とされている要素をそぎ落とす方法をとります。

 

価値革新(バリュー・イノベーション)は、多額の研究開発費を投じて行う技術革新(イノベーション)とは似て非なるものです。そして、コストをかけて価値を高めていくブランド戦略とは対極の方法です。

 

バリュー・イノベーションが成功し売上が伸びると規模の経済性が働きコストは一層低下していきます。

 

 

バリュー・イノベーション4つのアクションとは?

 

バリュー・イノベーションに用いる4つのアクションは下表の通りです。

取り除く

業界の常識で取り除く要素は何か?

増やす

業界標準と比べて増やせる要素は何か?

減らす

業界標準と比べて減らせる要素は何か?

付け加える

業界であまり認知されていない加えるべき要素は何か?

 

取り除く、増やす、減らす、付け加えるという四つのアクションを検討するうえで気をつけたい主なポイントは下記の通りです。

顧客を集客できるか?

戦略に一貫性があるか?

競合他社と同じ戦略で勝負していないか?

顧客に対して過剰に価値提供していないか?

競合他社と同じ商品特性で勝負していないか?

差別化が競合他社の後追いになっていないか?

顧客に提供する価値は価格と見合っているか?

キャッチフレーズに専門用語を使っていないか?

競合他社と同じ顧客層をターゲットにしていないか?

差別化か低コストの二者択一戦略をとっていないか?

商品やサービス単体で勝負をかけていないか?(森を見ているか?)

 

取り除く、増やす、減らす、付け加えるという四つのアクションを実践しバリュー・イノベーションの骨子が整理されると「高い独自性」が生まれます。

 

そして、高い独自性を軌道に乗せるには、企業と顧客を結び付ける「訴求力のあるキャッチフレーズ」が不可欠です。

 

訴求力のあるキャッチフレーズを掲げたうえで、高い独自性の発信を積極展開すれば自ずと顧客が集まり始めます。

 

バリュー・イノベーションで集客した市場は、競合他社のいない競争のない「ブルー・オーシャン市場」です。

 

 

 

ブルー・オーシャン戦略を支える価値革新に終わりはない

 

ブルー・オーシャン戦略を支えるバリュー・イノベーションに終わりはありません。

 

なぜなら、テクノロジーや時流は、時間の流れと共に変化していくからです。

 

どんなに強固なブルー・オーシャン市場を築いたとしても、月日が過ぎると共に事業価値の陳腐化が始まっていきます。

 

事業価値の陳腐化が始まるということは、競合他社との差が縮まっていくということです。

 

 

従って、バリュー・イノベーションに終わりはありません。

 

例えば、1970年代から2000年代の30年を切り取っても、様々なテクノロジーや時流の変化がありました。

 

音源は、レコードからカセットへ、カセットからCDへ、CDからオンラインへ、

 

保存は、フロッピーディスクからハードディスクへ、ハードディスクからクラウドへ、

 

通信は、固定電話から携帯電話へ、携帯電話からスマートフォンへ、

 

販売は、対面形式からセルフサービス形式へ、セルフサービス形式からオンライン形式へ、、、

 

一度は強固なブルー・オーシャン市場を築いたとしても、ほんの小さな気の緩みから新たなテクノロジーや時流に乗り遅れると、いとも簡単にレッド・オーシャン市場に飲み込まれてしまいます。

 

お客様が求めるサービスは何か?

 

お客様が求めている商品を提供するにはどうすべきか?

 

お客様が喜ぶ独自商品やサービスを提供するためには何をすべきか?

 

多くの中小企業はテクノロジーや時流の変化が訪れてから、ようやく対応を試みます。

 

また、多くの経営者はテクノロジーや時流の変化を懸命に予測しようとします。しかしながら、変化を予測するだけでは本業の独自性を高める知恵はそう簡単に出るものではありません。

 

やはり、そのテクノロジー、或いは時流の変化が自社の事業構造にどのような影響を与えるのか、お客様の価値判断がどう変化するのか、など等、日頃から変化の影響を考えていなければ優れた知恵は出てきません。

 

経営者に強い信念と胆力がなければ、終わりのないブルー・オーシャン戦略を推し進めることは出来ません。

 

 

中小企業が熾烈な市場競争から脱却するにはブルー・オーシャン市場を切り開くしかありません。

 

そして、ブルー・オーシャン戦略は事業価値の再構築でもあります。

 

会社の商品やサービスに強みを持つ中小企業であれば、チャレンジの価値は十分にあります。

 

 

※ブルー・オーシャン戦略とは世界トップクラスのビジネススクールINSEADのW・チャン・キム教授とレネ・モボルニュ教授が競争のない市場を創り出した数々の企業を研究したうえで体系化した経営戦略です。2005年にハーバード・ビジネス・レビュー誌に論文が掲載され、その後発表された関連著書は世界で1,000万部を超えるベストセラーを記録しました。

 

 

<<前の記事  次の記事>>

 




 


人気記事ランキングTOP3


社長!!その〇〇、大丈夫ですか?例えば、売上、利益、計画、見通し、お金、投資、人事、など等、経営の落とし穴は至るところに潜んでいます。経営者必見の失敗しない会社経営のノウハウをたっぷり紹介しています。

巷の書店などに出かけると様々な経営書が並んでいることに驚きます。中小企業の会社経営をする上で、すべてを鵜呑みにして受け入れることが出来るか否か?答えはノーです。その理由とは?

経営と数字は切っても切れない関係にあります。数字に強い経営者がどのようにして会社の数字を捉え、会社の数字を経営に活かしているか事例を交えて紹介しています。

人気記事ランキングをもっとみる⇒⇒

関連ページ

品質重視の経営戦略で会社の収益を上げる方法
高品質=高価,低品質=安価というように、「品質」は商品やサービスの「価格」を決定づける重要な要素です。従って、品質重視の経営戦略は中小企業の収益を向上させる優れた戦略といえます。
売上アップの施策|本業集中の経営戦略
売上アップの施策の代表例は、新商品や新規市場の開拓等が挙げられますが、新しい事業には失敗リスクが付きまといます。失敗リスクを抑えつつ、売上をアップさせるための施策を紹介してます。
ニッチ戦略でニッチ市場を創出し収益力を高める方法
ニッチ戦略とは、ニッチ市場の構築・保有を最優先とする経営戦略のことです。競争の少ないニッチ市場の構築・保有は、会社の安定経営を実現する一番の近道です。ニッチ戦略の方法論を紹介しています。
経営と投資|会社経営を支える投資戦略の考え方
経営と投資は一心同体です。なぜなら、会社の投資活動が、会社の成長の原動力となるからです。会社経営に必須の投資戦略、並びに経営者が持つべき投資基準を紹介しています。
利益重視の経営戦略で会社の収益を上げる方法
収益力を上げるには売上の多寡よりも利益の多寡を優先すべきです。なぜ、利益の多寡を優先するのかというと、会社の利益が成長投資の原資となるからです。利益重視の経営戦略は中小企業の収益力を向上させる優れた戦略です。
中小企業に適したファブレス経営戦略
ファブレスとは自社で生産設備を持たずに外部の協力工場に100%生産委託しているメーカーのことです。ファブレス経営は、資本力のない中小企業に適した経営戦略といえます。
中小企業の売上拡大を図る経営戦略
売上を拡大するためには4P(product/price/place/promotion)と4C(Customer value/Cost/Convenience/Communication)のニーズが合致していなければなりません。売上拡大のために中小企業がとるべき4P&4C戦略要素の具体例を紹介しています。
中小企業の利益拡大を図る経営戦略
中小企業が利益を拡大するには徹底的に損失(赤字)を排除することが大切です。損失(赤字)を排除するためには、事業収支を細分化し各事業の損益を明確に捉えなければなりません。利益拡大の戦略と共に損失を排除する具体的手法を紹介しています。
中小企業の補助金と助成金の活用戦略
中小企業の資金調達の手段のひとつに国や地方自治体からの補助金と助成金があります。返済義務のない補助金と助成金は、中小企業にとって最も負担の少ない資金調達戦略といえます。
中小企業が独占市場を拡大する経営戦略
中小企業が独占市場を拡大するためには市場に提供している事業価値を減少させないことが大切です。そのうえで、事業価値を高めながら、或いは事業価値をキープしながら、市場の拡大を目指すことが重要なポイントとなります。
中小企業の人材育成を成功させる戦略
最も効果的で費用対効果の高い人材育成の経営戦略は、社員の活動を徹底的にサポートする体制を構築することです。社員の行動に対して会社全体がサポートする体制が構築されると収益効果が高まると同時に社員の活動の質もみるみる向上します。
失敗に学ぶ会社経営の戦略 その1
失敗には法則があります。失敗するべくして失敗すると云われるほど、失敗の法則はあらゆる面に応用が効きます。天下の剣術家であった宮本武蔵が追求した剣は、勝負に勝つ剣ではなく、勝負に負けない剣でした。会社経営も同様、失敗から学べることが沢山あります。
失敗に学ぶ会社経営の戦略 その2
失敗には法則があります。失敗するべくして失敗すると云われるほど、失敗の法則はあらゆる面に応用が効きます。天下の剣術家であった宮本武蔵が追求した剣は、勝負に勝つ剣ではなく、勝負に負けない剣でした。会社経営も同様、失敗から学べることが沢山あります。
失敗に学ぶ会社経営の戦略 その3
失敗には法則があります。失敗するべくして失敗すると云われるほど、失敗の法則はあらゆる面に応用が効きます。天下の剣術家であった宮本武蔵が追求した剣は、勝負に勝つ剣ではなく、勝負に負けない剣でした。会社経営も同様、失敗から学べることが沢山あります。
中小企業の逆境を乗り越える経営戦略
会社経営を続けていると必ず逆境がやってきます。逆境を乗り越えるためには日頃から逆境に備えた経営を心掛けなければなりません。中小企業の経営者が心掛けたい、逆境に負けない経営戦略を紹介しています。
中小企業に適した営業戦略の立て方
営業戦略の立て方を誤ると貴重な営業力が無駄に終わってしまうことがあります。中小企業に適した営業戦略を立てるには、まず初めに、会社の将来像を決めるゴールを設定することが大切です。会社の将来像を決めるのは会社の経営理念です。
中小企業のブランディング/基本戦略
中小企業のブランディングを成功させるには基本の戦略を理解することが大切です。最も重要な基本戦略は、徹底した大企業との差別化です。差別化の中でも、伝える内容と伝える相手は最も重要なポイントとなります。

 
トップページ 全記事一覧 無料PDF冊子 無料経営講座 お問い合せ