時流を捉え、時流に乗る眼力を養う3つの経営姿勢

 

事業活動が時流に乗った時の成果結果は極めて大きい。

 

やることなすこと、すべてがうまく運び、すべてがうまく収まるものだ。それほどに時流を捉え、時流に乗ることは、企業の盛衰を分かつ重大事と言える。

 

この記事では、時流を捉え、時流に乗る眼力を養う3つの経営姿勢について、詳しく解説する。

 

 

流れに乗る

 

経営は、流れに逆らわず、流れに流されず、が肝要だ。

 

流れは不思議なものだ。スポーツでも一瞬で流れが変わることがある。人生にも運気の流れは確かにあるし、政治やビジネスの世界においても時流をいかに読むかで盛衰が決まる。

 

流れに逆らわず、一方で、流れに流されず。よき運気の流れを作り、その時流に上手に乗り続けるには、時と場合に応じた流れの見極めがとても重要だ。

 

経営者の仕事は、時流を読むことと言っても過言ではないかも知れない。

 

上手に時流を読むコツは様々あるが、現実を知る、軸足を定める、エゴを捨てる、知見を高める、未来を見通す、他者に尽くす、強い意志を持ち一所懸命に生きる等のポイントを押さえれば、流れを見誤るリスクが下がる。必然的に成功のチャンスに恵まれるだろう。

 

 

原因と結果を見る

 

原因と結果に、真剣に向き合うほど、時流が見える。

 

結果を受けて原因を改善する、或いは、良い結果を生み出す原因を作る。この何れかのスピードが加速すれば、会社の事業活動は勝手に時流にフィットする。

 

結果を受けて原因を改善するには、数字を見なければならない。事業活動の結果は、必ず数字に表れるからだ。

 

良い結果を生み出す原因を作るには、社員の力量を上げなければならない。会社の数字は、一人ひとりの社員の働きがあって初めて成立するからだ。

 

つまり、数字力を磨き、人財育成に一所懸命取り組むほど、よき原因、よき結果がたくさん生まれ、会社の事業活動が時流にフィットし易くなるのだ。

 

 

情と理のバランスをとる

 

経営は情と理のバランスが肝要だ。

 

会社経営は、情(熱意・人間味・ビジョン等)一辺倒でも、理(理屈・数字・機械的等)一辺倒でもうまくいかない。やはり、情と理のバランスが大切だ。

 

住友銀行元頭取の磯田一郎氏は「会社が潰れる時は馬鹿が仲良くしている時か、利口が喧嘩をしている時だ」と言ったが、まったくその通りで、情(馬鹿)と理(利口)のバランスが崩れると会社はあっさり衰退する。

 

商品提案は開発背景を情で訴え、機能的優位性を理で訴えると採用され易くなる。

 

値上げは企業努力を情で訴え、採算悪化を理で訴えると許容され易くなる。とにかく、時流に乗って、会社経営を成功させるには、情と理のバランスがとても肝要だ。