中小企業に欠かせない本業集中とは?

売上アップの施策|本業集中の経営戦略

売上アップの施策|本業集中の経営戦略

 

売上アップの施策の代表例は、「新商品や新サービスの投入」、「新規市場の開拓」など等が挙げられます。

 

新商品や新サービスの投入、新規市場の開拓は売上アップの施策として有効な面もありますが、闇雲に新商品を開発したり、新規市場の開拓に資金を投じたとしても、期待する結果はなかなか得られるものではありません。

 

場合によっては、闇雲に新規事業等を推し進めた結果、会社経営に大きなダメージを受けることもあります。

 

では、会社経営の失敗リスクを抑えつつ、売上をアップさせるための施策は、どのような戦略が望ましいでしょうか?

 

 

中小企業に最も適した売上アップの施策とは?

 

中小企業は闇雲に新規事業を展開しても倒産のリスクが高まるだけです。

 

むしろ、新規事業には手を出さず、本業に経営資源を集中させる「本業集中の経営戦略」を推進した方が効率的且つ安定的に売上がアップします。

 

資金力が乏しい中小企業にとって、本業集中の経営戦略は、最も適した売上アップの施策といえます。

 

下の図は、市場の創出を検討する戦略マトリックスです。

 

 

売上アップに有効な施策である本業集中のアプローチエリアは下記の通りです。

既存の商品やサービス(技術・ノウハウ)×既存の市場・顧客

 

既存の商品やサービス(技術・ノウハウ)×既存の市場・顧客の掛け合わせを拡大して、本業の売上をアップさせる分野です。

 

「既存×既存」は、専門性の高い本業分野ですので、最もリスクの低い分野です。

 

また、売上アップのための施策、売上アップのための投資など等、最も知恵を出しやすい経験豊富な分野でもあります。

 

既存の商品と市場であっても、見方を変えると改善部分は無限に出てきます。

 

工夫と改善で市場の拡大が見込めますので積極的に投資したい分野でもあります。

 

本業集中の経営戦略は、中小企業の売上アップにつながる有効な施策にも関わらず、多くの中小企業は「既存×既存」の本業分野に注意を払っておりません。

 

深堀りすればするほど売上アップにつながるのが「既存×既存」の本業分野です。

 

 

本業集中を成功させる要素とは?

 

本業集中の経営戦略に欠かせない要素は、技術研究とテクノロジーの導入、そして時流にのるひたむきな経営努力です。

 

例えば、どんなに本業分野を極めたとしても、月日が過ぎると共に事業価値の陳腐化が始まっていきます。

 

事業価値の陳腐化が始まるということは、競合他社との差が縮まっていくということです。

 

従って、本業集中の経営戦略に終わりはありません。

 

例えば、1970年代から2000年代の30年を切り取っても、様々なテクノロジーや時流の変化がありました。

 

音源は、レコードからカセットへ、カセットからCDへ、CDからオンラインへ、

 

保存は、フロッピーディスクからハードディスクへ、ハードディスクからクラウドへ、

 

通信は、固定電話から携帯電話へ、携帯電話からスマートフォンへ、

 

販売は、対面形式からセルフサービス形式へ、セルフサービス形式からオンライン形式へ、、、

 

本業を極めたとしても、ほんの小さな気の緩みから新たなテクノロジーや時流に乗り遅れると、いとも簡単に売上が縮小してしまいます。

 

お客様が求めるサービスは何か?

 

お客様が求めている商品を提供するにはどうすべきか?

 

お客様が喜ぶ独自商品やサービスを提供するためには何をすべきか?

 

多くの中小企業はテクノロジーや時流の変化が訪れてから、ようやく対応を試みます。

 

また、多くの経営者はテクノロジーや時流の変化を懸命に予測しようとしますが、変化を予測するだけでは本業の独自性を高める知恵はそう簡単に出るものではありません。

 

やはり、そのテクノロジー、或いは時流の変化が自社の事業構造にどのような影響を与えるのか、お客様の価値判断がどう変化するのか、など等、日頃から変化の影響を深く考えなければ、優れた知恵は出てきません。

 

経営者に強い信念と胆力がなければ、終わりのない本業集中の経営戦略を推し進めることは出来ません。

 

本業集中の経営戦略は、中小企業の売上アップを実現するうえでとても有効な施策です。

 

日頃から自社の既存商品・サービス、既存の顧客・市場に目を向けて、市場拡大のための工夫や改善の余地がないか検証してみることが大切です。

 

 

「既存×新規」(参考)

既存の商品やサービス、或いは、既存の市場と顧客×新規の商品やサービス、或いは、新規の市場・顧客を掛け合わせて、市場を創出する分野です。

 

「既存×新規」は、片方の要素に関するノウハウ等がありますので、成功と失敗の確率が五分五分の分野です。経営者の創造力次第で成功の可能性が左右される分野でもあります。

 

「新規×新規」(参考)

新規の商品やサービス×新規の市場・顧客を掛け合わせて、市場を創出する分野です。

 

「新規×新規」は、全てが素人分野ですので、新商品の開発も、市場の新規開拓も、失敗する可能性が極めて高いです。従って、投資原資に余力がない中小企業が、最も手を出してはいけない分野です。

 

 

売上アップ施策「本業集中の経営戦略成功例」

市場規模と売上が15倍に!!

 

売上アップ施策「本業集中の経営戦略ステップ1」

業務用ルートが主流の食品メーカーの事例です。

 

一流のホテルレストランや料理人に評判の商品(食材)がありましたが、量目(サイズ)が業務用サイズだったため、購入者が業務用ルートと一部の料理愛好家に限られていました。そこで、既存の商品の量目(サイズ)を一般家庭の食材として使えるサイズに小型化して、一般家庭向けに販売できる商品形態を開発しました。量目(サイズ)変更だけですので多額の開発費用は要しませんでした。

 

 

売上アップ施策「本業集中の経営戦略ステップ2」

既存の業務用サイズを購入していた一部の料理好きの顧客に向けて小型化した新商品の案内を開始しました。販路もネットショップを立ち上げ、末端消費者に直接販売するスタイルを確立しました。今までは量目が大きくて購入を敬遠していた末端顧客が新たに購入するようになり、更に、口コミで購入の輪が広がりはじめました。そして、僅か数年で業務用市場を上回る市場規模に拡大し、売上も大幅にアップしました。

 

 

売上アップ施策「本業集中の経営戦略・効果検証」

上記は、本業集中の経営戦略を展開した結果、市場規模と売上が大幅にアップした例です。

 

投資原資が限られた中で売上アップを遂げている中小企業は、「本業集中の経営戦略」を積極的に展開しているケースが多いです。

 

また、「既存×既存」の本業分野を極めると、独占市場(オンリーワン市場)を築きやすくなります。

 

独占市場が築ければ、自ずと、会社の収益力が高まりますので、会社の経営は一層安定します。

 

 

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