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  • 小さな会社の生産性を高める3つの正攻法|中小企業の生産性向上策
    小さな会社の生産性を高める3つの正攻法|中小企業の生産性向上策小さな会社は生産性が肝になる。生産性向上、つまり、経営資源の最大化と最適化が企業の盛衰を分かつからだ。この記事では、小さな会社の生産性を高める3つの正攻法(中小企業の生産性向上策)について、詳しく解説する。生産性の改善生産性は企業の生死を決定付ける。しかし、人を酷使して生産性を上げようとしてはならない。社員の疲弊、社員の離職、社員の使い捨てを招き、加速度的に衰退するのがオチだ。生産性は、最新の機械・仕組み・ノウハウの導入で高めるのが正攻法だ。成長投資の原資が出来たら、どんどん機械等に投資して、生産性を高めてほしい。そうすれば、企業の生産性が高まり、社員の仕事が楽になる一方で、顧客サービスの質が高まる。そのためには、利益を出して、現金を増やすことが大事だ。最低限、粗利の10%以上、できれば20%以上の営業利益が稼げれば、成長投資のサイクルが綺麗に回り始める。些少の利益で満足するのは禁物だ。売上拡大と共に利益拡大を常に意識しよう。情報を取りに行く情報は決断の質を大きく左右する。そして、決断の質は生産性に大きな影響を及ぼす。だから、情報が上がってくるのを待っていてはダメだ。情報は自分で取りに行き、いち早く、正確な状況を取り込むことが肝要だ。とかく悪い情報、現場の最先端の情報は取りに行かないとキャッチアップできないものである。当然ながら、こうした情報に疎いと、間違った決断に直結するリスクを常に抱える。社員への声掛けや労り・現場巡りは社長の日課にして、時には同行営業や抜き打ち現場訪問など、会社の真実を知るための仕組みを社長自身が意識的に作ることが大切だ。優れた情報が手元にあれば、会社経営は必ずうまくいく。代替わりの盛衰社長が代替わりするたびに繁栄する会社と衰退する会社の違いは一つだ。安定を求めるか、不安定を求めるかの違いである。自分の代は何事もなく安定してさえいればそれで良いと考えれば、その会社は間違いなく衰退する。逆に、自分の代で更なる成長を実現するために、積極的に不安定(挑戦・改良・改革等)を求める会社は確実に成長する。社長業を引き継ぐ後継者の本分は、会社を一時、お預かりして、前にも増して良い状態で次世代にバトンタッチすることだ。安定にあぐらをかいた経営は危険だ。常に不安定を求める経営姿勢が、成長基盤を盤石にするのだ。
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  • 利益が残る会社の共通点|儲かる構造をつくる経営の原理原則
    利益が残る会社の共通点|儲かる構造をつくる経営の原理原則利益は企業存続に欠かせない重要なピースになる。事実、利益が縮小し衰退する企業は後を絶たない。その一方で、景気や環境の変化に関わらず、利益を出し続ける企業もいる。この記事では、利益が残る会社の共通点と題して、儲かる構造をつくる経営の原理原則について詳しく解説する。儲かる会社のビジネスモデルの特徴儲かる会社のビジネスモデルの特徴について解説する。儲かる会社、いわゆる事業の永続性が確立している会社は、企業存続を決定づける「顧客の創造・数字の拡大・強みの研鑽」の3つの取り組みが定着している。顧客の創造はピーター・F・ドラッカーが提唱したことでも有名だが、儲かる会社は今の顧客に対するサービスを充実させると同時に、未来の顧客を開拓する成長投資にも余念がない。数字の拡大は、具体的には売上・利益・現金の拡大になるが、儲かる会社は数字の拡大をしっかり実践している。とくに、成長投資の原資になる利益の拡大と事業の永続性を決定づける現金の拡大に余念がない。強みの研鑽は、顧客創造と数字拡大を後押しする重要な取り組みになるが、儲かる会社は商品やサービスの強みだけでなく、企業の重要な経営資源・リソース(ヒト・モノ・カネ・情報・コスト・モラル・テクノロジー等)の強みもしっかり研鑽している。業種業態やビジネスモデルを問わず儲かっている会社は共通して「顧客の創造・数字の拡大・強みの研鑽」をしっかり実践し、ライバルとの差を1歩1歩広げている。逆に、儲からないビジネスモデルに陥っている会社は「顧客の創造・数字の拡大・強みの研鑽」の実践が不十分、もしくは、実践できる余地がない斜陽産業に陥っている可能性が高い。とはいえ、ブレークスルーでビジネスモデルを再構築すれば、儲かる会社に生まれ変われるので諦める必要はない。詳しいやり方は、以下の関連記事で解説しているので、ご参考にしてほしい。【関連記事】業界の常識を疑え。そこにブレークスルーの突破口がある利益と生産性の黄金バランス利益と生産性の黄金バランスについて解説する。会社の利益・生産性の黄金バランスは「売上総利益高営業利益率20%超」がひとつの基準になる。売上総利益高営業利益率の計算式(営業利益÷売上総利益高)×100例えば、営業利益が2億円で、売上総利益高が10億円だった場合、売上総利益高営業利益率は〔(営業利益2億円÷売上総利益高10億円)×100〕=20%になる。この水準を超えてくると、あらゆる利益指標だけでなく、現預金水準や自己資本比率も良好になり、前章で解説した儲かる会社のビジネスモデルをキープし易くなる。当然、儲からなくなるリスクも小さくなり、会社経営に対する社長の心身的負担や社員にかかるストレス負荷も和らぐ。まさに、利益と生産性の黄金バランスである。利益が残らない典型パターン利益が残らない典型パターンについて解説する。売上は変わっていないのに、あるいは、売上が増えているのに利益が残らない会社が稀にある。こうした状況に陥る大きな原因は「杜撰なコスト管理」にある。例えば、顧客創造の過程で、新しい売上以上にコストがかかっている。数字拡大の過程で、売上至上主義に偏り、利益が軽視されている。強みの研鑽の過程で、費用対効果の低い取り組みが紛れ込んでいる、などの状況は失敗パターンの典型だ。コスト意識は、その瞬間に利益意識に直結するので、いかにして組織にコスト意識を浸透させるかが、利益を残すうえでの重要なポイントになる。利益体質への改善ステップ最後に、利益体質への改善ステップについて解説する。利益体質への改善で最初の重要なステップは「利益のモニタリング」だ。まずは、前章の売上総利益高営業利益率の年計推移を毎月確認することをルーティンにする。そのうえで、儲かる会社を創る「顧客の創造・数字の拡大・強みの研鑽」の自社の強みと弱みを分析する。あとは、強みを伸ばし、弱みを正す行動目標を組織全体で共有し、実践し、結果(売上総利益高営業利益率20%超)を追求する。結果を見て、言動を変え、新しい戦術・戦略を実践し、また結果を見る。この繰り返しが定着するほど、利益体質が改善され、売上拡大と共に、利益が沢山残る会社に変貌していく。なお、初期分析は過去1-2年分の利益推移を確認することをお薦めする。そうすると改善ポイント(行動目標)が明快になり、利益改善の成果が大きくなり易い。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 社長が知るべきコストの投資判断|削る費用と増やす費用の見極め方
    社長が知るべきコストの投資判断|削る費用と増やす費用の見極め方すべての事業活動にはコストがかかる。だから、コスト・費用の使い方は、企業の盛衰を決定づける重要な要素になる。この記事では、社長が知るべきコストの投資判断、並びに、削る費用と増やす費用の見極め方について、詳しく解説する。コストの分類(守りのコスト/攻めのコスト)コストの分類(守りのコスト/攻めのコスト) について解説する。コストは、既存事業の運営に使う費用は守りのコスト、未来の事業を創るための費用は攻めのコストに分類すると分かり易い。守りと攻めのコストの配分は、守りに8-9割、攻めに1-2割の配分で割り振ると、未来志向のある活動が充実し、企業の永続性が着実に高まる。守りのコストは、既存事業の運営に使う費用だが、常に最適化する心掛けが必要だ。特にムダムラの放置は、収益力を低下させるので気を付けてほしい。攻めのコストは、成長投資と言い換えることができるが、研究開発、人財育成、新規市場開拓、新商品や新事業の投入、新技術やテクノロジーの活用などが挙げられる。すべてのビジネスには新陳代謝の作用が働くので、攻めのコストを投下し続けないと、周囲の変化や進化についていけなくなり、少しのきっかけで衰退し易くなる。従って、時には利益を犠牲にしてでも投下し続ける意識が大切だ。削ると会社が弱る費用削ると会社が弱る費用について解説する。削ると会社が弱る費用の代表格は「人件費(全業種)」、「攻めのコスト(成長投資)」、「減価償却費(製造業)」の3つだ。人件費の削減は、生産性の改善を起点に行うのであれば問題ないが、単純な給与削減、賞与カット、昇給据え置き等はモチベーションの低下を招き、事業活動のパフォーマンスを著しく低下させる。人件費を使うほどに成果(売上・利益・現金等)が拡大するスパイラルを回すには、人件費を削るのではなく、常に増加傾向を目指すことが大切だ。攻めのコスト(成長投資)は前章で解説した通り、コスト全体の1-2割の配分で継続投下し続ける意識が必要だ。削るほどに未来の事業環境が厳しくなるので、計画的に運用することをお薦めする。減価償却費は主に製造業に不可欠なコストになるが、この費用を極端に削ると設備の老朽化や陳腐化を招くリスクが高まる。良好な設備環境(設備を起点に大きな売上・利益が稼げている状態)をキープするには、一定の減価償却費が必要だ。なお、一定の減価償却費は、資産効率を高める設備投資を計画的に推進するとキープできる。利益を増やす費用の使い方利益を増やす費用の使い方について解説する。利益を増やす費用の使い方は簡単だ。コストの費用対効果を徹底的に高めれば良いだけだ。コストは売上を作るために費やす性質のものなので、基本、削るものではなく、使うものだ。だから、自分の会社の経済領域にコストを強くダイナミックにぶつけるほど、獲得できる売上と利益は大きくなる。コストの費用対効果を高めるポイントは選択と集中だ。攻めのコスト、人件費、減価償却費(主に製造業)に加えて、守りのコストの中から上位コスト(トップ3程度)を抜き出し、これらの領域のコストの費用対効果を徹底して高めれば、利益は自然と増える。例えば、上位コストが人件費、売上原価、減価償却費の3つだとしたら、人財の教育と採用、仕入の低減と製造効率の向上、資産効率を高める設備投資の推進といった行動目標を掲げ、組織全体で実践するほど、上位コストの費用対効果が高まり、コストを使うほど売上と利益が増えるスパイラルが回る。上位コストは業界で同じ構造になり易いので、上位コストの使い方が上手な会社は、大抵は業界のリーディングカンパニーになる。コストを制する者が、業界を制し、未来を制するのだ。コストの投資対効果の測り方最後に、コストの投資対効果の測り方について解説する。コストの投資対効果(費用対効果)は、売上高経費率で測定できる。コストは売上を作るために費やすものだが、売上に占めるコストの割合は小さいほど良い。売上高経費率(総コスト÷売上高×100)は、売上に占めるコストの割合を示す経営指標なので、投資対効果(費用対効果)の測定にピッタリだ。例えば、売上が1,000万円、総コストが900万円であれば、900万円÷1,000万円×100=売上高経費率90%となる。売上の9割がコストで、残り1割は利益なので、良好な経営状態と言える。売上1,000万円に対して、総コストが1,100万円になると、1,100万円÷1,000万円×100=売上高経費率110%となり、売上よりも多くのコストを費やしている状態、つまり、赤字経営となる。売上高経費率が80~90%の範囲内に収まっている会社は、概ねコストの投資対効果(費用対効果)が高いと言える。売上高経費率が95%以上の会社はコストの投資対効果が低い状態にあるので、早急にコスト構造の最適化に取り組んだ方が良いだろう。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 成功社長はみんなシンプル思考|複雑化する社長ほど成果が出ない理由
    成功社長はみんなシンプル思考|複雑化する社長ほど成果が出ない理由ビジネスは本来、驚くほど単純な原理で動いている。だから、物事を複雑に考えるほど、本質を見誤り、決断を間違え、あいまいな言動が増え、結果、成果が出ないスパイラルに陥ってしまう。この記事では、成功社長がみんなやっているシンプル志向の実践法、並びに、複雑化する社長ほど成果が出ない理由について、詳しく解説する。ビジネスはシンプルに考えよ中小企業の経営環境は年々複雑になっている。物価高、人財難、競争激化、人口減少等、社長の頭を悩ます要因は増える一方だが、だからこそ経営者のシンプル思考が重要になる。ビジネスは本来、驚くほど単純な原理で動いている。需要と供給、消費者と事業者、同業種と他業種等、シンプルな構造の上に成り立っている。ビジネスで勝つ原理も同様に単純だ。例えば、飲食業であれば接客、美味しさ、コストパフォーマンスの3つの指標を追求するだけで簡単にライバルに勝てる。ビジネスをシンプルに考え、やるべき事を単純化するほど、事業活動の成果は大きくなる。逆に、ビジネスを複雑に考えるほど、本質を見誤り、間違った決断やあいまいな言動を招き、成果が出ないスパイラルに陥り易くなる。ちなみに、複雑に考えるのは能力不足ではない。複雑化は、社長の能力の問題ではなく、習慣の問題だ。つまり、思考のクセさえ修正すれば、誰でも改善できる。複雑に考える社長の3つの特徴複雑に考える社長の3つの特徴、並びに、思考の複雑化が招くよくある弊害について、詳しく解説する。1.情報過多会社経営において情報は超重要な経営資源だ。しかし、情報過多は社長の思考を停滞させる。もっと調査してから決めよう、と情報網を拡大し、色々と考えるほど、目の前の判断や決断が先延ばしになり、自ずとチャンスが遠のく。情報に翻弄されて社長業の精度が低下したり、経営のストレス負荷が高まったりするパターンも複雑化の弊害だ。2.決断が遅い当たり前だが、何事も複雑に考えるほど、選択肢が増える。選択肢が増えるほど、比較分析に時間がかかるので、結局どれも選べなくなる。決断の放棄は会社経営にとって致命傷になる。事業の繁栄は決断の連続で決まるからだ。失敗を怖がったり、不安が大きくなったりして重要な決断を避ける傾向も複雑化の弊害だ。3.優先順位が曖昧複雑に考えると、すべてが重要に見えてしまい、結果として優先順位が曖昧になる。優先順位が曖昧になるほど、社長の時間が分散し、最も重要な仕事に集中できなくなる。当然、社長業の精度も悪化し、事業活動のパフォーマンスも著しく低下する。また、ビジョンややることがコロコロ変わったり、社員への丸投げややりっぱなしが多発したりする弊害も招く。重要なことが分からなくなることは、成果を出すうえで一番の致命傷と言っても過言ではない。シンプルに考える社長は何が違うのかシンプルに考える社長は何が違うのか、代表的な3つの特徴とシンプル思考で成果が出る理由について、詳しく解説する。1.本質が分かる優れた経営者は、どんな問題や課題でも「結局のところ何なのか」、「根本原因はどこにあるのか」、「一番重要なことは何か」を一瞬で見つけ、シンプルに言い当てる。本質を掴む力は、複雑な情報を削ぎ落とすことで生まれるが、本質が分かると、重要なことに経営資源が集中するので、成果が出やすい環境がすぐに整う。また、社員やお客様の心を動かすビジョンやメッセージほど、本質的でシンプルなものが多い。2.やらないことが明快シンプル思考の社長は、やることよりやらないことを明確にする。ビジネスは自由競争の世界なのでやることを決め続けるのは現実的に無理がある。大概は、社長も社員も疲弊して事業活動のパフォーマンスが低下する。一方、やらないことは意外と少ない。社員とお客様を裏切らない、商品とサービスの品質を落とさない等、やらないことを決まれば、やるべきことが明快になり、社長の決断も組織の行動も素早くなる。当然、成果も出しやすくなる。3.判断基準と長期的視点を持っている大きな成果を出す経営者ほど、お客様は喜ぶか、数字に結びつくか、社員のためになるか、会社の方向性に合っているか等、シンプルな判断基準を持ち、スピーディーに決断し、ライバルよりも早く成果を出す。加えて、長期的な視点を大切にし、目先の利益や結果に翻弄されず、本当に大切なことを結果が出るまで誠実にコツコツ積み上げる。結果、周囲の信頼を勝ち取るので、ビジネスの協力者や繁栄のチャンスが絶えない。また、判断基準の精度を高めるために、社員・顧客・数字等の重要指標の理解を深める努力も欠かさない。ビジネスで成果を出すシンプル思考のススメビジネスを難しく考える必要はない。シンプルに、割り切って、時には開き直り、簡単に、単純に考えた方が、落ち着いた心で大胆な発想や行動が取れるものだ。今からやろうとしていることは一言で表現できるか。もし一言で表現できないのであれば、シンプルに考え直し、やる価値を見出す必要があるかも知れない。決断が感覚的になり過ぎてはいないか。決断後に不安や迷いが消えない時は、売上・利益・現金等の重要な数字を基準に据えるだけで、決断がシンプルになる。業務プロセスは放っておくと複雑化する。このプロセスは必要か、もっと簡単にできないか、こうした問いを続けると、自然とプロセスがシンプルになり少ないコストで大きな成果が出やすくなる。社長がすべてを抱えると思考も業務も複雑になる。社員でもできるシンプルなことはどんどん任せた方が良い。任せることで、社長は本当にやるべき仕事に集中できる。ビジネスは単純だ。社長が重要な仕事に集中するほど、会社経営の成果は着実に大きくなる。(この記事は2026年2月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • V字回復の会社経営|業績回復・信頼回復の正しいステップと正攻法
    V字回復の会社経営|業績回復・信頼回復の正しいステップと正攻法会社経営には業績の波が必ずある。業績拡大の過程にも、必ずアップダウン(小さなV字回復の連続)があり、直線的に業績が拡大する会社はこの世に存在しない。この記事では、すべての会社が直面する下がった局面からV字回復(業績回復・信頼回復・再建再生)する正攻法について、詳しく解説する。業績回復の正しいステップ業績低迷を脱却する業績回復の正しいステップについて、解説する。業績回復の基本ステップは、現状分析⇒現実受容⇒行動変化の3つだ。以下、それぞれのポイントについて、詳しく解説する。現状分析業績をV字回復するうえで、現状分析は最も重要なステップになる。現状を正しく分析することができれば、改善点が明快になり、業績回復の効率とスピードが増すからだ。重要なのは、会社の数字だけでなく、社員面談等を通じて組織の問題を明らかにすることだ。組織力と業績は比例関係にあるので、組織の課題解決は、そのまま数字の改善に直結する。現状をどこまで正確に分析できるかが、その後の成功を決定づける。現実受容現状分析を経て明らかになった赤字状況、資金難、組織の課題等の現実を受け入れることも重要だ。すべては現実からしかスタートできず、現実を受け入れるか否かが、その後の成功を決定づけるからだ。例えば、赤字金額が分かれば、マイナス分を解消するための売り方、コストの使い方、人の動かし方が明快になる。会社の良い点と悪い点が分かれば、良い点を伸ばす、あるいは、悪い点を正す経営改善の具体的活動が明快になる。さらに、現実から逃げず、現実を受け入れると、やるべきことが明快になるだけでなく、前に向かう推進力も大きくなるので、うまくいかない環境からうまくいく環境に変貌を遂げることがより簡単になる。行動変化現状を分析し、目の前の現実を受け入れたら、あとは行動するのみだ。これまでと同じ行動をするのではなく、これまでとは違う行動を積み重ねることが大切で、進んで変化を巻き起こす経営姿勢が、小さなイノベーションを誘発し、業績回復のきっかけをたくさん創出する。行動することで失敗することもあるが、一定の成功を収めるまでは諦めずに、前へ、前へ、前へ、ひたむきに行動し続けることが重要だ。行動しなければ現実は何も変わらないが、裏を返せば、行動すればするほど、現実は確実に変わる。余命一年程度の瀕死の状況であっても、半年から一年間もあれば業績は回復する。信頼回復の正しいステップ信頼低迷を脱却する信頼回復の正しいステップについて、解説する。信用を高めるには途方もない労力と時間を要するが、信頼を失墜するのは一瞬だ。ほんの些細なきっかけであっても、ひとたび信頼を失墜すると、地位、肩書、仕事、収入等は一瞬で無くなる。場合によっては、左遷、非難、バッシング、融資停止、融資引き上げ等を招き、様々な苦難を受けることもある。信頼回復は、業績回復よりも労力も時間もかかるいばらの道とも言えるが、地に落ちた信頼を回復した後は、以前にも増して魅力や影響力が大きくなることが多い。信頼回復の基本は謝罪と内省だ。以下、それぞれのポイントについて、詳しく解説する。謝罪信頼失墜の過程で、誤る相手が存在する場合は、謝罪が必要になる。謝罪で大切なのは、相手を守ることだ。自分の立場、地位、プライドはどうでもよく、相手の立場、地位、プライドを守ることに全力を尽くすことが重要だ。とにかく、こちらの謝罪の気持ちが伝わるまではゴメンナサイと言い続け、言い訳がましい言動は避けた方が良い。内省信頼を失墜した時は、自分の言動のどこに原因があったのか、周囲からの非難やバッシングの源泉は何なのか、自分の無知、無能、無礼を省みて、自分の力量不足を明らかにすることが大切だ。自分の力量不足が明らかになれば、どうすれば良くなるのか、誰の助けが必要なのかが分かるので、信頼回復の道筋が自ずと見えてくる。内省は人間力の向上を後押しするので、折にふれてセルフワークすることをお薦めする。V字回復の成功を分かつポイント最後に、V字回復の成功を分かつポイントについて、解説する。V字回復の成功を分かつポイントは、失敗の分析、失敗の反省、失敗を活かす、の3つだ。以下、それぞれのポイントについて、詳しく解説する。失敗の分析事業活動において失敗はつきものだ。大成功を収めた社長であっても事業活動の9割は失敗と言い切るほど、失敗なしの会社経営はあり得ないし、失敗なしの成功(V字回復・再建・再生・信頼回復)もあり得ない。失敗はあって当たり前で、重要なのは、どこで躓いたのか、一つひとつの失敗を分析することだ。失敗の分析なしに、成功はあり得ないと思った方がよい。失敗の反省失敗を反省することも大切だ。会社経営の失敗において、反省すべき人間は、社長をおいて存在しない。すべての事業活動の結果責任は社長が負うものであり、社員や第三者への責任転嫁は絶対にやってはいけない。すべての失敗を我がこととして責任を負えるようになると、自然と失敗を分析するようになるし、成功や挽回の方法も考えられるようになる。当然、失敗の程度も軽く済むようになり、事業活動のパフォーマンスも一段と良くなる。失敗を活かす失敗を分析し、反省すれば、成功の道筋は自然と見えてくる。あとは、その失敗を成功の糧として活かすのみだ。大切なのは、自分の失敗だけでなく、他者の失敗をも活かす心掛けだ。人生は一度きりで、自分の一生だけで経験できる失敗はわずかな量に過ぎない。しかし、他者の失敗から何かを学び、自分に活かすことができれば、成功や成長ノウハウは無尽蔵に膨らむ。当然、どん底から這い上がる術も、ガラスの天井を打ち破る術も、自ずと充実する。以上が、V字回復の成功を分かつ3つのポイントだが、一番大切なのは失敗を活かすことだ。成功は自分たちの想像もつかないところからやってくる。ひとつの成功が次の成功の前触れになることは殆どなく、多くの場合、成功の前触れは失敗から来る。例えば、失敗しなければやってみようという気にならなかったことは、自分の人生や会社経営を振り返れば、誰しも経験があるだろう。失敗がきっかけで新しいことを始め、それが成功を引き寄せることは珍しいことではなく、むしろ、成功の必然と言っても過言ではない。今いるどん底は成功の出発点になるかも知れない。最悪の事態は、最高の結果を招くきっかけになるかも知れない。どんな窮地に追い込まれても、成功の可能性はゼロにはならない。だからこそ、失敗を分析し、失敗を受け入れ、そこから成功のヒントを学び、活かすことが大切なのだ。(この記事は2025年1月に執筆掲載しました)筆者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」小さな会社のV字回復の教科書一度買ったら手放せない、成功社長の必読書!!!ひとつ、質問します。「V字回復」という言葉を聞いて、皆さまはどんなイメージを抱きますか?救世主、カッコいい、プロ経営者、新しい未来の幕開け、などの前向きなイメージを抱く方もいれば、なんか怖い、自分には関係ない、できれば避けて通りたい、などのマイナスイメージを抱く方もいるでしょう。わたしのイメージは、V字回復は当たり前の事象です。カッコよくも、関係なくもない。会社経営をするうえで、いたって普通の出来事であり、すべての会社で日常的に起こり得る事象です。なぜなら、業績が直線的に右肩上がりの会社は存在せず、どんなに業績好調な会社であっても、「下がっては上がる」の繰り返しで業績が拡大するからです。また、既存売上の一定量は常に減少し続けますが、ほとんどの会社は、無意識下で減少分を新規売上でカバーしながら現状維持、あるいは、業績を拡大しています。企業が生存するうえで、V字回復は絶対条件であり、経営者の必須スキルでもあるのです。例えば、好調企業は、高速かつ小さな振り幅のV字回復を連続的に実践し、日々、成長を遂げています。逆に、不調企業は、V字回復の局面を見逃しがちで、日を追うごとに衰退リスクを大きくしています。当然ながら、末期状態になると、深刻な衰退リスクが山積し、V字回復の難易度が著しく上昇します。V字回復の実践度が、そのまま企業の盛衰を決定付けるのです。本書は、V字回復の全ノウハウが一冊に凝縮された作品です。本書をご覧頂ければ、V字回復の原理原則、並びに、低迷から脱却するための社長の言動やマインドなど、飛躍のチャンスがきっと見つかります。V字回復は、成功社長の必須スキルです。日本航空を再建した京セラの稲盛和夫氏やM&A再建を軸に日本電産を一兆円企業に育て上げた同社創業者の永守重信氏などは典型ですが、とにかく、成功社長ほどこのスキルを活用しています。最近は個人が会社を買うM&A起業家も増えていますが、そうした起業家はもちろん、後継者や現役社長にも役立つ経営ノウハウが満載です。安定経営の要諦を知りたい!!100年、1000年にわたって繁栄し続ける会社を築きたい!!そんな経営者や経営者候補、次世代のリーダにとってまさに必読の一冊です!!今よりもさらに高みを目指したい方々に、自信を持って本書をお薦めします。受講料1万円の経営セミナー動画の特典もありますので、ぜひ、ご購入ください。一度買ったら手放せない、成功社長の必読書!!!全国各地で売れています!!!全国書店で大展開中日経新聞掲載広告北海道から沖縄まで、全国の本屋さんでもご購入頂けます。ご自分用だけでなく、新米社長や経営幹部へのプレゼントにもお薦めです。社長はもちろん、社長になりたい若い方や後継者にもお薦めします。【書店に在庫がない場合は書店に直接ご注文下さい】一度買ったら手放せない、成功社長の必読書!!!著者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月にビジネスコンサルティング・ジャパン(株)を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。あらゆる業種の事業最適化・事業再構築の実績も多く、営業利益20倍、現金残高60倍、キャッシュフロー1億円改善等の結果を出している。各業界団体の講演実績多数。経営コラムのメルマガ会員5,000名以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 5S活動のスゴイ効果|5Sで儲かる・能率UP・利益UP・業績改善
    5S活動のスゴイ効果|5Sで儲かる・能率UP・利益UP・業績改善5Sとは、整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)を習慣化する活動のことだ。5S活動の効果は、会社が儲かる、作業能率が上がる、生産性が高まる、利益が増える、現金が増える、など等、さまざまな業績改善効果がある。儲かっている会社ほど5S活動が徹底されていて、儲かっていない会社ほど5S活動が定着していない。この記事では、5S活動のスゴイ効果について、詳しく解説する。5S活動の実践効果|整理・整頓・清掃5Sの実践は、整理・整頓・清掃の3つの活動が肝になる。整理は、必要なものと不要なものを分別する活動で、整理が行き届くと、人員・在庫・作業・管理・スペース・キャッシュフローのムダがなくなる、などの効果が生まれる。必要なものの基準は、すぐに使うものである。つまり、すぐに使うもの以外は買わない、置かない、作らない、行わないというのが整理の効果を上げる秘訣だ。整頓は、必要なものを誰でも分かるように配置・明示する活動で、整頓が行き届くと、整理の精度が上がる、作業能率が上がる、在庫管理のムダがなくなる、などの効果が生まれる。整頓の秘訣は、徹底した表示の工夫だ。置き場の表示、通路の表示など導線やストック場所が明確になれば整頓が効率的になる。例えば、駐車場に車止めや車両枠の表示がなければ、車の動作も駐車場スペースも非効率なものになってしまう。清掃は、不要なものやゴミをなくす活動で、清掃が行き届くと、整理・整頓の効率が上がる、職場が美しくなる、印象が良くなる、建物や機械等の劣化や故障の早期発見ができる、などの効果が生まれる。5S活動の定着効果|清潔・躾(しつけ)5Sの定着は、清潔・躾(しつけ)の2つの活動が肝になる。清潔は、整理・整頓・清掃の精度を上げるためのルールの共有・見える化を推進する活動で、清潔さが行き届くと、整理・整頓・清掃の一連のプラス効果が一段と高まる。躾(しつけ)は、整理・整頓・清掃・清潔をトップが率先して現場に定着させる活動で、躾が行き届くと、整理・整頓・清掃・清潔の一連のプラス効果が一段と高まる。躾の基本は、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)にあるが、このサイクルを正しく回している中小企業は決して多くない。例えば、計画はあっても実行が伴っていない、或いは、実行しても評価や改善を行っていない会社は珍しくなく、なかには、計画そのものを誤っている、或いは、そもそも計画すらない、という会社もある。その理由は、継続する根気より、目先の仕事が大事になるからだ。立てた計画の三割でも四割でも上手くいけば成功だと思って、躾を継続することが5S活動の効果を最大化する秘訣だ。5S活動の効果5S活動は、清潔を好む日本人の精神性と相性の良い取り組みで、製造業に限らず、幅広い業種の経営活動に定着している。5S活動最大の効果は、ムダなコストやムラのある働き方が減って、儲かる会社に変貌することだ。5S活動を推進し、5Sの精度を高めるほど、仕事の能率と生産性が上がり、利益と現金が増える。また、綺麗な職場や美しい外観は、近隣住民や取引先等へ良い心証を与え、会社の評判や信頼性を高める効果を生み出す。儲かる会社経営は、5S活動から始まるのだ。
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  • コスト削減の原理原則|コストカットの意味・方法・効果・メリット
    コスト削減の原理原則|コストカットの意味・方法・効果・メリット中小企業に限らず、コスト削減はすべての企業にとって極めて重要な活動になる。なぜなら、コスト削減の手を緩めると、提供商品やサービスの原価が高まり、ライバルに勝てなくなるからだ。この記事では、中小企業にとってのコスト削減の重要な理由、並びに、コスト削減の意味・目的・方法・効果・メリット等について、詳しく解説する。コストダウンの目的・意味・効果・メリットコスト削減に悩む中小企業はじつに多いが、コスト削減の目的は、競争優位性の向上にある。ライバルよりも少ないコストでより良い商品やサービスを提供し、ライバルとの競争に勝つために、一所懸命、コストを削減するわけだ。それでは、コスト削減の本質はどこにあるのか。どこを目指して、何を基軸にコスト削減を進めれば良いのか。コスト削減の本質は、コストの使い方の最適化にある。コストは売上を上げるために費やす経費なので、コストの使い方が上手になれば、企業の付加価値や競争優位性が高まり、売上と利益が効率よく増えるスパイラルが回り始めるからだ。だからコストをどう削り、コストの使い方をいかにして最適化するかという課題にみんな真剣に向き合っているのだ。当然ながら、この課題から目を背ける企業は簡単に衰退する。例えば、売上1億円、コスト1億円、利益0円の、表面上、まったく同じ成績の会社が二つあったとする。一方は、1億円の売上を作るためだけに1億円のコストを消費し、もう一方は、1億円の売上を作るために1億円の90%のコストを消費し、残り10%のコストは成長投資に消費している。この2社を比べた場合、将来繁栄するのは、後者の会社だ。今は利益が出ていないが、コストの使い方が上手なので、次第に企業の付加価値や競争優位性が高まり、売上と利益が効率よく増えるスパイラルが回り始めるからだ。コスト削減の流れと正攻法コスト削減の効果的な方法について、大まかな流れと正攻法について、詳しく解説する。コスト削減は、だれが、いつ、なにを、の3W(who・when・What)を明快にすれば、コストダウンの効果が高まるので、しっかり抑えて欲しい。まず、中小企業のコスト削減を進める場合は、社長が中心となって、今すぐ、売上とコストの年計を集計することから始めると良い。年間の売上とコストの関係性が明快になったら、あとは上位コスト(トップ5)を特定し、創意工夫でその上位コストを削減する。上位コストには、その企業、業界、経営者の癖が如実に出るので、この上位コストを削減するほど、ライバルに勝ちやすくなる。なお、社長が数字に苦手な場合は、数字の得意な社員や顧問税理士の協力を得ても良い。ちなみに、売上とコストの年計は、直近12ヶ月分の数字を合計するだけなので、簡単に計算できる。例えば、1月末時点の年計は、昨年2月から直近1月までの12ヶ月間の数字を合計すると計算できる。季節性や一過性のコストノイズが全て除去されるので、売上とコストの関係性の精度がグッと高まる。そもそも、企業は1年間という期間単位でしか評価されないので、1年間の売上に対して、どのようなコストを使っているのかを測定し、理解することが極めて重要になる。この他にも、中小企業がメスを入れやすいコスト削減の対象を挙げると、固定費であれば、地代家賃、人件費、通信費、保険料、諸会費など、変動費であれば、接待交際費、研修費、通信費、水道光熱費、広告宣伝費、消耗品費などがある。コスト削減で抑えるべき重要ポイントコスト削減を進めるうえで抑えるべき重要なポイントについて、詳しく解説する。まず、殆どの会社にとって、コストの大部分を占める人件費を削るために、社員の給与を減らすことは止めた方が良い。業績が悪くても支払い続けるのが給料の本質なので、給料を下手に減額するとモチベーションを下げるきっかけを作りかねないからだ。ボーナスは業績連動でも差し支えないが、給料は相場よりも少し上を目指して支払う努力が正攻法になる。また、多くの中小企業は、もともとギリギリのコストで事業運営しているケースが多いので、金額ベースのコスト削減にこだわらない方が良い(むしろ多少のゆとりはあった方が良い)。それよりも、最新の技術やノウハウを積極的に取り込んで、生産性をどんどん改善することを推奨する。世の中が進歩すれば、生産性改善のアイデアが生まれるので、コスト削減の種は無限に生まれる。そして、大切なことは、変化を拒んだり、常識に捕らわれたりしないことだ。元気な会社ほど変化を受け入れ、新しい常識を生み出している。コスト削減と同時並行で行うべきことコスト削減と同時並行で最も行うべきことは、コストを賄う粗利額を増やす取り組みだ。例えば、不採算の売上を捨てれば、粗利を減らすことなく、経費だけ減らすことができるので、手元に残る利益が大きくなる。あるいは、不採算の売上を値上げすることも有効だ。値上げする際は、赤字原価を公開し、真摯に丁寧に交渉するのが良い。原価を公開する覚悟を持てば、原価を下げる努力が自然と働く。先方も、相当な企業努力の末の原価を見せられれば、値上げに同意し易くなる。経営は情と理のバランスが大切だが、値上げ交渉はまさに情と理の見せ所といえる。また、コスト削減でねん出した利益は、企業の強みを磨く成長投資に積極投入した方が良い。強みが強くなれば、コストを賄う粗利額が大きくなるので、コスト吸収力の強い企業体質に変貌する。さらに、コストゼロで行える、礼儀、挨拶、笑顔、やる気、前向きな言動などをしっかり定着させることも大切になる。業績の良い会社ほど、しっかり定着させている。悪影響を与える間違ったコスト削減の例会社経営に悪影響を与える間違ったコスト削減の例について、詳しく解説する。商品の品質悪化や顧客サービスの低下を招くコスト削減、社員の安心安全を損なうコスト削減は、コスト削減が衰退リスクを引き上げる典型なので絶対にしない方が良い。顧客と社員の満足度に関わりのない部分のコストを徹底的にゼロにする意識も大切で、具体的には、経営者の自己満足・無駄な節税・企業成長に関わりのない投資は避けた方が良い。例えば、用途不明の土地建物、1~2年以内に回収できない事業投資、本業と関係ない事業展開等へのコスト消費はお薦めしない。コスト削減の結果判定の基準と方法コスト削減の結果は必ず、顧客・社員・数字のどこかに出る。例えば、コスト削減した後に、顧客や社員から不満が出る、数字が悪化する等の症状が出た場合は、コスト削減がマイナスリスクを引き起こしていると言える。従って、コスト削減の前にマイナスリスクが予想される場合は、コスト削減の方法をしっかり再考した方が良い。コスト削減の方法を入念に検討した末の結果判定は、マイナスリスクが出ない場合(顧客や社員が満足・数字が好調)はコスト削減成功と考え、マイナスリスクが出た場合(顧客や社員が不満足・数字が悪化)は、コスト削減失敗と考え、即刻、元に戻すのが良いだろう。コスト削減の事例紹介過去3年間、コスト水準が横ばい(5億円弱)の会社で、コスト削減を進めた結果、1年でコスト15%削減を達成した事例がある。もちろん、前年と同額の粗利もキープできている。コスト削減は、即利益アップに繋がるので、経営基盤が一段も二段も強固になった中小企業がすぐに実施できるコスト削減方法最後に、中小企業がすぐに実施できるコスト削減の方法について、詳しく解説する。削減の対象は、どの会社でもかかると思われる人件費、固定費、変動費、惰性コスト、業務コストに焦点を当てている。人件費人件費の削減は、人を育てる、生産性を上げる、この二つの施策が正攻法になる。人を育てる施策は、社員満足度追求、教育促進、現場主義、定着率upの施策、ノルマや枠にはめない等がある。生産性を上げる施策は、顧客目線、利益意識、情報共有、情報発信、自動化、デジタル化、縦割り排除、残業ゼロ、フラット化、多能化、管理外注、テレワーク等がある。固定費削減固定費の削減は、人件費、地代家賃、通信費などをターゲットにすると良い。人件費の削減方法は前記した通り。地代家賃の削減方法は、都心や一等地回避、小規模化、シンプル化などがある。通信費の削減方法は固定から携帯へ、FAX・郵便からメール・デジタル化へ等の施策がある(通信費は変動費の性格もある)変動費削減変動費の削減は、水道光熱費、研修教育費、旅費交通費、広告宣伝費、消耗品費などをターゲットにすると良い。水道光熱費の削減方法は、自動化、省エネ化等、研修教育費の削減方法は、教育のデジタル活用,教育ツール充実,社内教育等、旅費交通費の削減方法は、webやデジタル活用で出張を削減する、広告宣伝費の削減方法は、自社メディアの運用、SNSの活用等、消耗品費の削減方法は、小ロット化、共有化、シンプル化などが効果的だ。惰性コスト削減惰性コストの削減は、接待交際費、保険料、諸会費などをターゲットにすると良い。何れの経費も、売上に貢献しているか否かを、年に一回は棚卸することをお薦めする。業務コスト削減業務コストの削減は、部門単位の情報共有(顧客・進捗・戦力・数字等)と部門を超えた情報共有(方針・役割・目的等)、IT化、web化、デジタル化、クラウド化、ペーパーレス化、最新の技術やノウハウを積極的に取り込む(このスピードで繁栄が決まる)、ムダムラをなくすための5S徹底〔整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)、経営力を高めるために社長のマネジメント力・リーダーシップ力・ヒューマンスキルを磨く、右腕の育成、ブレーンの活用などが有効だ。
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  • コストコントロールの基本手法|コストを制してライバルに勝つ
    コストコントロールの基本手法|コストを制してライバルに勝つコストコントロールは、会社経営の基本である。ライバル企業よりも少ないコストで商品やサービスを提供できれば、競争の優位性を確保することができるからだ。また、低コスト体制で高付加価値商品を提供することができれば、ライバル企業よりも大きな利益が獲得できるので、コストコントロールは収益性を高める効果もある。コストコントロールの基本手法は、上位コストをしっかりコントロール(管理・分析・削減)することだ。殆どの会社は人件費が1位になり、2位以下のコストは会社や業界によって変わる。例えば、小売業であれば仕入、水道光熱費、地代家賃、建物修繕費、販売促進費などのコストが上位にくる。旅館業は、温泉使用料、水道光熱費、燃料費などのコストが上位にくる。製造業であれば、材料費、労務費、製造経費の原価コストが上位にくる。また、周囲との交流が好きな経営者は、旅費交通費、接待交際費、福利厚生費、会議費などのコストが上位にくる。社員教育や勉強好きな経営者は、研修費、研究開発費、支払手数料などのコストが上位にくる。このように、上位のコスト構造には、その会社の特徴や経営者の癖が如実に表れる。上位コストを競合よりも低くコントロールする、或いは、上位コストを使いすぎない意識を強く持つことが、競合よりも優位なコスト構造を確立する秘訣になる。逆に、この部分に対するコストコントロールの意識が低下すると、必ず会社経営に失敗する。事実、衰退する会社ほど、コストコントロールが杜撰だ。減価償却費のコントロールで成長が決まる会社のコストを上手にコントロールするうえで、成長投資の源泉になる減価償却費をしっかりコントロールすることも大切だ。減価償却費は現金流出が伴わない特殊経費なので、減価償却分の経費は現金としてそっくりそのまま会社に残る。ストックした現金をうまく成長投資に振り向けるスパイラルを作るには、減価償却を起点とした成長投資、利益創出、新規借入、借入返済などのコストコントロールが欠かせない。減価償却を理解している経営者ほど、このコストコントロールが巧みで、ストックした現金をうまく成長投資に振り向け、大きなキャッシュフローを生み出すスパイラルを上手に作り出している。逆に、減価償却の理解が浅い経営者は、このコストコントロールが苦手で、成長投資に失敗したり、借入返済に窮したり、会社の成長が鈍化するきっかけを作りがちだ。減価償却はコストコントロールの肝であり、会社の盛衰を決定づける要素でもある。特に、減価償却資産が多い資本集約型の会社(主に製造業や装置産業)は、減価償却費のコントロール次第で会社の成長が決まるので十分に意識してほしい。
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  • 簡単かつ即効性のあるコストダウン手法|コスト競争力が業績を押し上げる
    簡単かつ即効性のあるコストダウン手法|コスト競争力が業績を押し上げるコストダウンは会社の競争力を決定付ける重要な取り組みだ。なぜなら、競合他社よりも低コストで商品やサービスを提供することができれば、市場での優位性が高まるからだ。この記事では、簡単かつ効果的なコストダウンの手法について、詳しく解説する。コスト競争力が業績を押し上げるコスト競争力は、会社の業績を押し上げる。なぜなら、競合他社よりも低コストで商品やサービスを提供することができれば、市場での優位性が高まるからだ。市場での優位性を失うと、たちまち市場競争からはじき出されるので、日頃のコストダウンの成果が会社の生存を決める、といっても過言ではない。また、低コスト体制で高付加価値商品を開発することができれば、大きな利益を獲得することが容易になるので、コストダウンは高い収益基盤を整える効果もある。技術革新やインフラ進化に伴いコストダウンの余地は絶えず生まれるので、コストダウンは終わりなき企業活動になる。効果的なコストダウンの基本手法効果的なコストダウンの基本は「目標設定」にある。現状と目標のギャップを解消することが、効果的なコストダウンを実現する秘訣になるからだ。当然ながら、目標のないコストダウンは、非効率な活動を生み出し、沢山の時間と労力を浪費する結果を招きかねない。効果的なコストダウンを推進するために活用する目標指標は「売上総利益高経費率」で、計算式は下記の通りになる。売上総利益高経費率=(経費÷売上総利益)×100売上総利益高経費率の標準水準は90%以下、優良水準は80%以下になる。現状の売上総利益高経費率が分かれば、目標とのギャップが明らかになるので、効果的にコストダウンを進めることができる。簡単かつ即効性のあるコストダウン手法続いて、簡単かつ即効性のあるコストダウンの代表的な手法を二つ紹介する。一つは「総量規制のコストダウン手法」、もう一つは「ゼロベースのコストダウン手法」である。それぞれのコストダウン手法について、夫々詳しく解説する。総量規制のコストダウン手法総量規制とは、コストの総量を規制してコストダウンを進める手法である。例えば、年間コスト1億円以内という総量規制を設定した場合は、総量規制である年間コスト1億円超過分がコストダウンの対象になる。総量規制のコストダウン手法は、目標金額が明快になるので、コストダウンの目標管理と、効果測定が容易になる。なお、総量規制のコストダウンは、会社全体で取り組む手法、部門ごとに総量規制を割り当てる手法、社員一人ひとりに総量規制を割り当てる手法がある。当然ながら、コストダウンの総量規制を細分化するほど、短期間でコストダウン効果を上げることができる。ゼロベースのコストダウン手法ゼロベースとは、コストの必要可否を精査しコストダウンを進める手法である。例えば、不要と判断されたコストはコストダウンの対象として、躊躇なくゼロ(削減)にするといった手法である。どんな会社にも会社の業績にさほど貢献していない不要なコストが混入している。一つひとつのコストの必要可否を丹念に精査していくと、思いもよらないコストダウン効果を上げることもできる。なお、急を要するコストダウンの場合は、業界団体の一時離脱や協賛や寄付の停止といった手法で、業績貢献度の低いコストをすべてゼロ化していくと、比較的短期間でコストダウン効果を上げることができる。ただし、社員の安全を損なうコストダウンや商品やサービスの品質を下げるコストダウンには、決して手を出してはならない。
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  • コスト削減の考え方から成功事例まで|コスト削減の目的・効果・方法を徹底解説
    コスト削減の考え方から成功事例まで|コスト削減の目的・効果・方法を徹底解説コスト削減は、常に企業の盛衰に影響を及ぼす。なぜなら、コスト削減により競争優位性が高まり会社が成長することもあれば、闇雲なコスト削減が原因で企業の付加価値が棄損し、会社が衰退することもあり得るからだ。つまり、コスト削減は、方法論ひとつで企業の盛衰を決し、企業の成長に大きく影響を及ぼすのだ。この記事では、コスト削減の考え方、コスト削減の目的・効果・方法から成功事例に至るまで、中小企業のコスト削減の本質を詳しく解説する。コスト削減の目的コスト削減の目的は、ライバル企業よりもコスト競争力を高め、市場での高い競争優位性を確立するところにある。例えば、ライバル企業よりも低コストで同じ品質の商品やサービスを提供する、或いは、ライバル企業と同じコストでより良い品質の商品やサービスを提供する、といった事業環境の確立がコスト削減の目的になる。コスト削減の目的で最も重要なポイントは「高い競争優位性の確立」にあり、競争の優位性を棄損するようなコスト削減は、本来の目的から逸脱した行為になる。具体的には、商品やサービスの品質や付加価値を損なうようなコスト削減、或いは、顧客や社員の安心感や安全性を損なうようなコスト削減などは、本来の目的から逸脱したコスト削減の典型例として挙げられる。コスト削減の目的を完遂するには、商品等の品質や付加価値、並びに、顧客等の安心感や安全性をキープ、或いは、高めながら、創意と工夫でコスト削減を進めなければならないのだ。コスト削減の考え方コスト削減の考え方は大きく二つある。ひとつは「コスト削減のために不要な経費をカットするという考え方」、もう一つは「効率を改善してコストを削減するという考え方」である。コスト削減の考え方として大切なのは後者の、効率を改善してコストを削減するという考え方だ。なぜなら、不要な経費をカットするという考え方では何れ限界点が訪れ、継続性のあるコスト削減活動がなかなかできないからだ。普段から余分なコストがさほどない中小・零細企業であればなおさらである。効率と生産性を改善して全体のコストを削減する考え方であれば、コスト削減の方法論や選択肢が無限に広がり、継続性のあるコスト削減活動の実現が容易になる。不要な経費をカットするだけがコスト削減ではない。いかに柔軟な視点と発想で効率と生産性を改善するかが、コスト削減で大きな成果を生み出す秘訣になるのだ。【関連記事】コストダウンのネタは無限にあるコスト削減の方法コスト削減の方法として第一に定着させなければならない方法は、前章で解説した効率や生産性の改善である。効率や生産性の改善対象は、作業や人員だけに止まらず、設備、導線、倉庫、資材、費用、収支、資金など等、会社経営のあらゆる領域が対象になる。どんな会社であっても、効率改善の余地はあり、その一つひとつを丁寧かつ迅速に改善することが大きなコスト削減効果を生み出す秘訣になる。この他にも中小企業に有効なコスト削減の方法をいくつか解説する。コスト削減の正攻法コスト削減の正攻法として最も重要なのは、コスト削減の対象を誤らないことである。なぜなら、すべてのコストは売上と相関関係にあり、コスト削減の対象を誤ると、簡単に売上が減少に転じてしまうからだ。そして、売上貢献度の低いコストを削減する一方で、コストゼロで行える笑顔、挨拶、礼儀、口コミなどを積極的に実践することもコスト削減の正攻法である。変動費と固定費のコスト削減方法変動費は売上に影響ない領域のコスト単価を下げる工夫が大きなコスト削減効果を生み出す。例えば「コピーはカラーから白黒へ、資料は複数枚からA4枚へ、最終的にはタブレットの活用で極力ペーパーレス化へ」というように変動費の単価を下げる工夫を推進すると、無理なくコストを削減することができる。固定費は構成比率が大きいコストから順番に削減努力をすると効果が出やすい。生産性を改善してコストを削減する方法生産性を改善してコストを削減する方法として有効なのは、社員の多能化である。中小企業は人員が限られているので、自分はこの仕事だけをしていれば良い、ということでは生産性は高まらない。肩書や組織を超えたフラットな体制と精神性をベースに社員の多能化を進め、すべての社員が、一人何役もの仕事をこなして、はじめて高い生産性が発揮される。多能化社員が増えると、組織活動の生産性が高まるので、自ずとコスト削減効果が生まれる。【関連記事:簡単かつ即効性のあるコストダウン手法】コスト削減の効果を高める方法コスト削減の効果を高める方法として有効なのは「コスト削減の見える化」と「コスト削減のPDCAサイクルの確立」である。何れも精度を高くするほどコスト削減の効果が高まるので、しっかり理解し、実践してほしい。コスト削減の効果を高める「コスト削減の見える化」と「コスト削減のPDCAサイクルの確立」について、詳しく解説する。コスト削減の見える化コスト削減の見える化は、実績を数値化することで実現することができる。数値化のコツは必ず年計を用いることである。例えば、それぞれの経費科目の年計推移を毎月チェックしているとコスト削減効果が出ているか否かを視覚的に把握することができる。また、コスト金額のほかに、収益(売上か売上総利益)に対するコスト比率も数値化(見える化)すると、収益とコストの関係性が明かになりコスト削減の戦略を練りやすくなる。コスト削減のPDCAサイクルの確立コスト削減のPDCAサイクルの確立は必須である。コスト削減はPlan(計画)とDo(実行)も重要だが、最も重要なのはCheck(評価)とAct(改善)である。なぜなら、売上減少のリスクを含んでいるコストを削減した場合、CheckとActがリスクヘッジの最後の砦になるからだ。当然ながら、CheckとActが正常に機能しなければ、コスト削減が業績悪化のきっかけを作りかねない。また、CheckとActは、コスト削減の効果的手法を発掘する役割もあるので非常に重要である。【関連記事:会社の経費削減を成功させる4つの方法】コスト削減の成功事例実際にわたしが関わった企業再建の現場からコスト削減の成功事例を紹介する。再建前後のコストと利益の総額比較と改善金額を提示し、コスト削減のポイントと方法論を解説している。コスト削減の成功事例その1コスト削減の成功事例その1は、年商25億円の会社である。再建前と再建2年後の数値を比較している。コスト削減の主な方法は、徹底した赤字取引・赤字商品の排除、不採算事業の撤退・外注化、問題社員のリストラなどである。(金額単位:千円)コスト575,000400,000▲175,000営業利益▲75,000(赤字)30,000(黒字)+105,000成功事例1BeforeAfter改善金額コスト削減の成功事例その2コスト削減の成功事例その2は、年商40億円の会社である。再建前と再建2年後の数値を比較している。コスト削減の主な方法は、赤字事業の整理、組織改革、給与改革、不採算取引や商品の整理などである。(金額単位:千円)コスト890,000490,000▲400,000営業利益▲90,000(赤字)10,000(黒字)+100,000成功事例2BeforeAfter改善金額コスト削減の成功事例その3コスト削減の成功事例その3は、年商35億円の会社である。再建前と再建1年後の数値を比較している。コスト削減の主な方法は、赤字事業の整理、売上から利益中心への経営転換、組織改編、選択と集中、コスト意識の徹底などである。(金額単位:千円)コスト860,000700,000▲160,000営業利益▲10,000(赤字)20,000(黒字)+300,000成功事例3BeforeAfter改善金額伊藤のワンポイント安さの追求は資本主義経済の本質です。ですから、コスト競争力は企業の競争優位性を決定づけます。しかし、コスト削減の正攻法は企業によってまちまちでじつに難しいです。削減どころを間違えると簡単に衰退するからです。特に、顧客と社員軽視のコスト削減は失敗を招きますので注意して下さい。
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  • コストバランスの最適化が安定と繁栄の経営基盤を強くする
    コストバランスの最適化が安定と繁栄の経営基盤を強くするコストとは売上を作るために費やす経費のことである。このコストのバランスが整うと、会社経営が自然と安定する。つまり、コストバランスの最適化が安定と繁栄の経営基盤を強くし、企業の永続性を高めるのだ。この記事では、コストバランスの適正な目安や整え方について、詳しく解説する。コストと利益のバランスコストと利益のバランスについて、詳しく解説する。会社経営は、コストを売上以下に抑えることで初めて成立するので、コストと利益のバランスは極めて重要といえる。売上と同じ金額のコストを使えば利益はゼロになり、売上以上のコストを使えば利益がマイナスで赤字経営となるが、安定経営を確立するには、一定の利益が残るコストバランスをキープしなければならない。コストと利益の理想のバランスは、粗利高経費率80%以下がひとつの目安になる。粗利はコストを吸収する前の仮の利益になるが、この粗利の8割以下にコストを抑える経営姿勢が安定と繁栄の経営基盤を強くする。コストと利益のバランスが崩れると、高い確率で経営環境が悪化に傾くので、種々のコストバランスのなかでも特に意識することをお薦めする。コストと人件費のバランスコストと人件費のバランスについて、詳しく解説する。殆どの会社にとって、人件費は総コストに占める最大コストなので、コストと人件費のバランスは極めて重要といえる。総コストに占める人件費のバランスは、資本集約型の産業(無人化が進んでいる工場等)は高くなり、労働集約型の産業(コールセンター等)は高くなる。その他の業種においても、コストと人件費の適正バランスはあるが、最も重要なのは、自社のターゲット顧客に合わせて、コストバランスを最適化することである。例えば、同じ飲食店であっても、オペレーティングが自動化されている飲食店(牛丼チェーン等)は、顧客対応に人員をさほど割く必要がないので、人件費を下げることでコストバランスが整う。一方、サービス重視のフレンチレストラン等は、顧客対応に人員を割く必要があるので、闇雲に人件費を下げるとコストバランスが崩れて、事業運営に支障が出る。製造業であっても、機械・自動メインの工場と、手作り・手作業メインの工場では、相手にする顧客ターゲットが全く変わり、目指すべきコストバランスも大きく変わってくる。顧客ターゲットを明確に捉えた上で、顧客が望む最適な人員体制(商品やサービスの品質レベル含む)を整えることが、総コストに占める人件費のバランスを最適化する秘訣になる。成長投資コストのバランス成長投資コストのバランスについて、詳しく解説する。成長投資コストとは、安定と繁栄の経営基盤を強くするための先行投資のことで、先行投資の成果が大きいほど、経営基盤が盤石になる。成長投資コストは、戦術的投資・戦略的投資・中長期的投資の3つに大別することができる。戦術的投資とは毎年見直すべき成長投資コスト(広告・販促等)のことで、戦略的投資とは長期に亘り毎年支出する成長投資コスト(人材育成・生産性改善等)のこと、中長期的投資とは投資効果が中長期に及ぶ成長投資コスト(設備投資等)のことである。成長投資コストのバランスは、会社を取り巻く経営環境や業界特性等によって変わるが、自社にマッチした独自のコストバランスを確立することが、安定と繁栄の経営基盤を強くする秘訣になる。
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  • コストプラス法の計算方法|CP法のメリット・デメリット
    コストプラス法の計算方法|CP法のメリット・デメリットコストプラス法(原価加算法・原価積算法)とは、商品やサービスの提供コストを積み重ねて価格を決定する計算手法のことである。ビジネスはコスト以上の価格で商品やサービスを提供することで成立するので、コストプラス法はビジネスの存続に役立つ計算方法と言える。この記事では、コストプラス法の計算方法、並びに、CP法(コストプラス法)のメリット・デメリットについて、詳しく解説する。コストプラス法の計算方法コストプラス法(原価加算法・原価積算法)の計算方法について、詳しく解説する。コストプラス法の計算は、商品やサービスの提供コストを全て積算し、価格を決定する手法が基本になる。提供コストの中には、製造原価や販売管理費の他にも企業が必要とする利益も含まれる。例えば、商品1個当たりの製造原価が50円、販売管理費が40円、必要利益が10円だった場合のコストプラス法の計算式は50円+40円+10円=100円となり、適正価格100円となる。なお、コストプラス法で商品価格を計算する上で大切なことは、提供コストの正確性と加算利益の妥当性だ。提供コストの正確性は日頃の会計精度で決まるので、適正・公正・正確な会計処理を実践することに尽きる。加算利益の妥当性は会社や業種業態によって適正ラインが変わるが、一般的には粗利の1~2割以上の営業利益水準が優良と言える。コストプラス法のメリットコストプラス法のメリットについて、詳しく解説する。コストプラス法の主たるメリットは、提供コストを上回る適正価格が明らかになることだ。ビジネスはコスト以上の価格で商品やサービスを販売することで初めて成立するので、最大のメリットと言っても過言ではない。また、コストプラス法で価格を決定する計算過程において、コスト構造や必要利益が明快になるので、コストダウンを効率的に推進できるメリットもある。市場調査や競合比較をすることなく、比較的シンプルな計算方法で価格が決められるメリットもあるが、このメリットに関しては、競争優位性の高い商品やサービスという限定条件がつく。コストプラス法のデメリットコストプラス法のデメリットについて、詳しく解説する。コストプラス法の主たるデメリットは、顧客の意向やライバルの動向が一切考慮されないことだ。たとえ提供コストを上回る適正価格で商品やサービスを提供できたとしても、その価格が顧客にとっての適正価格になるわけではない。当然ながら、独りよがりな価格決定がきっかけで顧客の反発を招けば、顧客離れや売上減少等のマイナスリスクが表面化する。このコストプラス法最大のデメリットを回避するには、利益の根拠となる付加価値(会社や商品の強み)を徹底的に磨き、その付加価値を顧客にしっかり伝達する必要がある。商品価格の利益部分に相当する付加価値が大きくなれば、顧客がコストとして容認する利益金額も大きくなるので、提供コストを大きく上回る価格でも商品が売れるようになる。
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  • 数字に振り回されないために抑えるべき大切なポイント
    数字に振り回されないために抑えるべき大切なポイント事業活動の結果はすべて数字に表れるため、数字を無視した会社経営は極めて危険だ。しかし、数字の本質を見失い、数字に振り回される、あるいは、数字を振り回す会社経営に陥り、衰退する会社も少なくない。この記事では、数字に振り回されないために抑えるべき大切なポイントについて、詳しく解説する。数字より人を大切にする数字は、社員やお客様の働きのうえに成り立つ。その事実を理解し、社員やお客様に感謝する気持ち持ち続けることが大切だ。数字は結果に過ぎない。くれぐれも、数字で社員をコントロールしたり、数字でお客様の価値を判断したりしないことだ。社長が数字を振り回すほど、社員は数字に振り回され、お客様ではなく、数字しか見ない、じつに無機質で打算的な会社経営に陥るものだ。数字のために働くのではなく、数字を見て(結果を見て)、お客様のための働き方をブラッシュアップし、お客様からの支持率を高めることが、本来の数字の活用法だ。この本質を忘れた時、数字が仇となって、会社経営は失敗に傾く。無理のない数字を探求する目標に数字を掲げることはじつに有益だ。何かしらの成果は目標に対して動くことで初めて生まれ、曖昧な目標よりも、明確な数字目標の方が得られる成果が大きくなるからだ。掲げた数字目標を達成することは素晴らしいことだが、数字に振り回されないためには、社員・顧客・取引先等に無理を押し付けていないかを時おりチェックすることが大切だ。例えば、社員や取引先に対して対価を十分に支払っていない、当初よりも品質を落としたり手抜きをしたりした商品やサービスをお客様に提供する等の無理は絶対に避けた方が良い。社員・顧客・取引先等に無理を押し付けて作った数字は早晩崩壊する。また、不正に手を染めて作った数字も長続きしない。安定経営を支える良い数字を作るには、無理のない数字を探求することが肝要だ。その意識無くして、社員・顧客・取引先等の信頼は得られないものだ。数字よりもプロセスを理解する数字は、今この瞬間の結果しか表していない。会社経営においては、断片的な数字に一喜一憂するのではなく、継続性を持って数字のプロセスをしっかり理解することが大切だ。貸借対照表は現預金と純資産の推移、損益計算書は年計の売上と経費と利益の推移を見ることが大切で、過去の数字のプロセスの理解が深まるほど、現状認識と将来予測の精度は高まる。役立つ数字と役立たない数字の取捨選択の精度も高まるし、些細な数字の変化もキャッチアップできるようになる。当然、会社経営の質も段違いに進化し、社長も社員も数字に振り回されることが無くなる。数字より人を大切にする、無理のない数字を探求する、数字よりもプロセスを理解する等、これらの数字の本質を見失わなければ、数字に振り回されたり、数字を振り回したりすることなく、会社を安定的に繁栄させることができる。会社経営に不調を感じた時ほど、数字の本質に立ち返ることを切にお薦めする。筆者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 会社経営で数字が重要と言われる本当の理由|すべての成功は数字にある
    会社経営で数字が重要と言われる本当の理由|すべての成功は数字にある私の経験上、数字を無視した会社経営に成功はない。事業活動の結果が集約される数字を見ずして、より良い会社経営は実現できないからだ。会社経営が好調な時も、不調な時も、数字にはとても重要な役割がある。例えば、業績好調で、売上伸び率が20%を超えると、経営体制に綻びが出やすくなるが、数字を見ていれば、そうしたリスクに先手を打つことができる。業績が不調に転じ、赤字に陥ったとしても、数字を見ていれば、赤字の根本原因を簡単に特定することができるため、挽回の一手を打ちやすくなる。売上、経費、利益、現金残高など、会社経営にとって重要な数字を観察するほど、経営判断の精度が高まり、好不調の波が穏やかになり、次第に安定経営の基盤が盤石になる。簿記や経理の知識が無くても、売上、経費、利益、現金残高等の重要指標を追いかけることは誰にでもできる。事実、会社が軌道に乗るまでは、殆どの経営者は、必死で数字を追いかけていたはずだ。もちろん、会社の規模が大きくなり、数字の集計や財務諸表に複雑さが出てくると、数字に対して苦手意識を持つことがあるかも知れないが、その時は、数字に強い参謀を付ければ良いだけのことだ。すべての成功は数字の中にある。この意識を持ち続けるか否かで、会社経営の成果が天と地ほどに変わることを肝に銘じてほしい。数字は企業の盛衰を分かつ最後の砦会社経営で数字が重要と言われるもう一つの理由について、解説する。数字には事業活動の「結果」がすべて現れる。良くも悪くも数字は最後の結果なので、特に悪い数字を見逃すと、後で大変な目に合う。どういう事かと言うと、悪い数字(結果)が出るということは、その手前で顧客が去る、社員が去る、協力先が去る等の悪い原因があったことを意味する。つまり、悪い数字を見逃すことは、悪い事象や原因を見逃すことと同じなので、軌道修正や業績回復のチャンスをみすみす逃すことに繋がるのだ。数字に現れる頃には根本原因の状況が悪化、あるいは、深刻な状況に陥っていることも珍しくないので、数字が企業の盛衰を分かつ最後の砦と言っても過言ではなく、日頃から数字を見ることの重要性はココにある。数字の結果責任は経営者が背負うことになるが、我がこととして結果を受け入れ、反省すれば、自身の決断や言動のズレが修正され、良い数字が後からついてくるようになる。なお、数字は結果に過ぎないので、くれぐれも社内で数字を振り回したり、社員に押し付けたり、数字に翻弄されたりしないことが大切だ。会社経営においては、社長自身の日頃の言動がそのまま数字に現れる。社長の数字と向き合う姿勢が日頃の言動を研鑽し、社長業、ひいては事業活動のパフォーマンスを高めるのだ。(この記事は2025年1月に執筆掲載しました)筆者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • コストダウン・経費削減の正しい手法は順番と対象が肝になる
    コストダウン・経費削減の正しい手法は順番と対象が肝になるコストダウン(経費削減)は、企業の生命線になる。なぜなら、コストダウンは企業の存続を支える利益を生み出し、なお且つ、競争の優位性を高めるからだ。この記事では、コストダウン・経費削減の正しい手法、順番、対象について、詳しく解説する。コストダウン・経費削減の正しい手法コストダウン・経費削減の正しい手法は、順番と対象が肝になる。なぜなら、コストダウンの順番と対象を誤ると、コストダウンがきっかけで業績悪化のリスクが高まるからだ。例えば、社員の安心安全やヤル気を損なうコストダウン、商品・サービスの品質や顧客のメリットを損なうコストダウン、顧客や取引先に無理を押し付けるコストダウンなどは誤ったコストダウンの典型になる。こうした、企業の成長発展を支えるベースや経営資源の価値を棄損するコストダウンは、手を付けた瞬間に業績悪化のリスクが生まれる。従って、コストダウン・経費削減の正しい手法は、正しい順番と対象を抑えることが不可欠で、ココの認識が甘くなると、必ずコストダウンが仇となって業績が悪化する。コストダウン・経費削減の正しい順番と対象コストダウン・経費削減の正しい順番と対象について解説する。コストダウンは、第一に「生産性改善」、第二に「直接経費低減」の順番で、生産性は「全ての業務」、経費削減は「上位コストと惰性コスト」を対象にすると効果が大きい。それぞれのコストダウン手法について詳しく解説する。経費削減の順番と対象「生産性改善」コストダウン・経費削減は、第一に生産性の改善(対象は全ての業務)に取り組むことが正攻法になる。生産性の改善は業務効率化を推進することで実現されるが、業務効率化は、世の中の進歩(社会インフラ充実、技術革新、意識改革等)と共にチャンスが広がるので終わりがない。生産性が改善されると、人件費、変動費、固定費など、すべてのコストが削減される。成長企業ほど、生産性改善によるコストダウンが定着している。経費削減の順番と対象「直接経費の低減」コストダウン・経費削減は、第二に直接経費の低減(対象は上位コストと惰性コスト)に取り組むことが正攻法になる。上位コストを抑えることができれば、その業界内での競争優位性が高まるので、重要課題として取り組むことが大切になる。惰性コストは、売上貢献度の低いコストが対象になるが、一度削減しても、時間の経過と共に絶えず生まれるので、常にムダムラの排除を意識することが大切になる。絶対にやってはいけないコストダウン・経費削減最後に、絶対にやってはいけないコストダウン・経費削減について、解説する。中小企業において、最後まで避けるべきコストダウンの対象は「社員のリストラ」である。人員が限られている中小企業においては、社員の定着が組織力に直結し、組織力がそのまま業績に跳ね返る。しかも、社員の生活の糧(生計)を脅かすリストラは、社員にとってみれば最悪の方法であり、リストラを免れて会社に残る社員にとってもモチベーションを下げるきっかけになり得る。リストラをすることで一時のコストダウンはできるかも知れないが、リストラがきっかけで組織力と共に業績が低下すれば、コストを賄う売上そのものが減少し、業績悪化のスパイラルからますます抜け出せなくなる。コストダウン・経費削減は、企業の成長発展を支えるベースや経営資源の価値をキープ、或いは、強化しながら推進するのが正しい方法になる。
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  • 中小企業の成長と衰退の法則|なぜ儲かっている会社が衰退するのか?
    中小企業の成長と衰退の法則|なぜ儲かっている会社が衰退するのか?わたしは再建実務を通して衰退企業を数多く目にしてきたが、衰退する会社には共通の原因があった。いかに調子の良い会社であっても、その衰退原因に触れると高確率で業績が悪化し、逆に、衰退原因と縁遠い会社は着実に成長していた。この記事では、会社の成長と衰退を分かつ重要なポイント、並びに、中小企業の成長と衰退の法則について、詳しく解説する。会社が衰退する根本原因中小企業が衰退する原因は「経営課題の見落とし・見過ごし・見誤り」に尽きる。経営課題とは、企業の成長を阻害する要因のことだが、会社の経営課題と真剣に向き合い、克服に努めている会社は間違いなく成長している。逆に、日常的に経営課題を見落としたり、見過ごしたり、見誤ったりしている会社は、高確率で衰退する。つまり、会社の成長と衰退は、経営課題と向き合う姿勢ひとつで決まるのだ。なぜ会社の経営課題を見落とすのかというと、会社のお金が回っていると、それなりの状態で会社経営が続いてしまうからだ。日頃の運転資金が銀行融資頼みの中小企業も少なくないが、銀行借入や身銭の補てん等々で資金不足を解消したとしても、それは一時的な回避策にしかならない。このような経営状況に陥っている会社は、お金を回すことばかりに気を取られて、本来考えなければならない「お金が回らなくなってしまった」という経営課題の根本を見過ごしがちになる。これはギリギリの少ない利益で回している中小企業にも同様のことが言える。経営課題を見落としていては、更なる会社の成長、或いは、赤字から黒字経営への挽回ができないどころか、もっと悪い方へ衰退する可能性が高くなる。衰退する会社の共通点とは?会社が衰退する根本原因は「経営課題の見落とし」になるが、もう一つ、衰退企業に共通していることがある。それは「衰退する前に、とても儲かった時代(成長期・繁栄期)がある」ことだ。☑儲かっている会社は大抵、他人の忠告に耳を貸さない☑また、自らの劣っている点を見直す謙虚さもなくなる☑お金の不安もないので、会社の数字も軽視するようになるこのような経営者の油断や傲慢さが「経営課題の見落とし・見過ごし・見誤り」を招き、会社衰退の元凶を作る。会社が儲かっていようが、儲かっていまいが、経営課題の見落とし等は経営者の心の緩みひとつで表面化する。つまり、会社の衰退を防ぐには、経営課題を見落とさないための経営改善を、しっかり定着させることが何よりも大切なのだ。会社の業績が成長から横ばい傾向に転じた瞬間を見逃した時点から会社の経営状態はみるみる衰退の一途を辿る。そして、会社のお金が回っているという漠然とした安心感を担保に、会社の衰退を見逃し続けると何れ会社は潰れる。潰れるまでの期間が1年、或いは10年かも知れないが、衰退の結末は同じである。生活習慣病である癌は10年の潜伏期間を経て自覚症状が出てくると云われているが、会社も同様である。危機に陥ってからあたふたするよりも、日頃から経営課題を見逃さず、問題が小さいうちに経営改善を推進していれば、倒産の危機に陥ることはなく健全な経営状態でいられるというものだ。優れた経営資源を保有していながら、衰退の一途を辿る中小企業は少なくない。優秀な社員、優れた技術やサービス、素晴らしい施設や設備等、、、。如何に優れた経営資源を保有していたとしても、経営課題を見落とし続けてしまっては会社が成長することはない。事実、過去に再建に関わった中小企業の殆どは優れた経営資源を持っていながら経営課題を見落とし続けた末に、会社が衰退の一途を辿っていた。中小企業の成長を支える条件とは?経営者が会社を成長させるために考えなければならないことは多岐に亘る。安定経営・業績拡大・成長投資・資金繰り・組織掌握・人材育成など、挙げたらキリがないが、何れにしろ、会社を成長させるには、日々の経営改善を推進する優れた経営技術が必要だ。しかし、過去に私が接してきた多くの中小企業の経営者は「今より会社を成長させたいがどこから手をつけていいか分からない」、あるいは「様々な手は尽くしているが効果を実感できない」など、皆、漠然とした不安を抱えていた。なぜ不安が漠然としているかというと、会社経営を成長させるうえで核となる「経営スキルとマインド」が経営者に身についていないからだ。なかでも、管理会計・マネジメント・リーダーシップは最重要スキルになる。管理会計とは会社の数字を、有益な情報に変換、管理、運用し、企業の経営力を高める会計手法のことである。管理会計は、会社の数字を良質な情報に変換させるフィルターのようなものなので、経営者に確かな経営判断の根拠となり得る優れた情報を与える。経営者のマネジメント力とリーダーシップは、会社の数字を作る顧客・社員・取引先等の生産性を高める上で、最も重要なスキルになる。経営者のマネジメント力とリーダーシップ力が素晴らしければ、顧客・社員・取引先は、自然と社長に尽くし、大きな成果を上げてくれる。この3つのスキルが経営者に備われば、会社の現状に対して何をすべきかが明快になるので、自ずと経営課題の見落しが解消されて、企業繁栄の土台が盤石になる。逆に言えば、この3つの経営スキルが身についていない状況で、他のことをしていても、繁栄のスパイラルはなかなかうまく回らないのだ。会社の盛衰を分かつ経営スキルの習得法企業の成長と衰退を決定づける経営スキルは「管理会計・マネジメント・リーダーシップ」だ。このたった3つの経営スキルであっても、本来、一朝一夕では身につかないほどの膨大な知識と経験を要すことは想像に難くないだろう。しかし、多くの重要タスクを抱えている中小企業の経営者に、十分な時間を与えてくれるはずもない。本サイトでは、その膨大な経営技術を誰でも習得・実践できるように厳選して公開している。しかも、私が実際に経営指導企業にのみ提供してきた独自の経営ノウハウなので、効果は実証済みである。シンプルかつ分かり易く徹底解説しているので、簿記や会計の知識も不要である。本サイトを上手に活用して、重要スキルとマインドの研鑽に役立ててほしい。会社を衰退から守り、成長に導くには経営者の責任で「管理会計スキル」を習得・運用し、経営者自身の「マネジメント力とリーダーシップ力」をしっかり研鑽しなければならない。これらのスキルは、社長ひとりの力ですべてをカバーする必要はない。誰しも得手不得手があり、社長の時間は有限だ。苦手分野は誰かにフォローしてもらえば良いし、時間に余裕がなければ誰かに任せればよい。大切なことは、重要なスキルとマインドをしっかり抑えた会社経営を実践することだ。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)筆者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • キャッシュは会社の血液。ではキャッシュの量はどれくらい必要か?
    キャッシュは会社の血液。ではキャッシュの量はどれくらい必要か?キャッシュは会社の血液だ。人間の生命が血液によって生かされているように、会社はキャッシュによって生かされるからだ。会社の血液とは、事業活動に不可欠なお金の量とお金の流れ(キャッシュフロー)を表す比喩表現だが、お金の量に余裕があり、お金の流れがスムーズであれば会社経営はうまくいく。だから、人間の血液を健康に管理するのと同じように、キャッシュの量が正常か否か、キャッシュの流れに滞りはないか否かを日頃からチェックし、健康な状態を保つことは会社経営の肝と言える。キャッシュの量と流れが健康であれば、たとえ、一時的に赤字経営に陥ったとしても、多額の借金があったとしても、会社経営は順調に推移する。逆に、キャッシュの量と流れに異常があると、黒字経営や無借金経営であっても衰退リスクが膨らみ、場合によっては倒産することもあり得る。(黒字倒産は典型例)キャッシュは会社の血液と言われる所以はココにあり、キャッシュの量と流れが企業の盛衰を決定付けるといっても過言ではない。キャッシュの量はどれくらい必要か?では、会社にとって十分な血液量、キャッシュの量はどれくらいなのか?業種業態によって例外はあるが、一般的には月商の2倍が標準、3倍以上が健康といえる。普通の会社は、月商の殆どがコストで、利益は10%以下の場合が多い。この場合、月商と同額のキャッシュ量だと、入金と支払のタイミングによってはキャッシュが枯渇するリスク(入金が遅れると支払えないリスク)が高まる。月商の2倍のキャッシュ量があると、キャッシュの枯渇リスクは無くなる。しかし、未来投資(人財育成、設備投資、商品開発等)に使えるキャッシュに余裕がないので、やはり、健全な会社経営を確立するのであれば月商3倍以上のキャッシュ量がベスト水準になる。会社の血液(キャッシュ)を増やすためには、利益を拡大すると同時に、キャッシュの流れをスムーズにする必要がある。例えば、売掛回収を早める、資産効率を高める、過度在庫や不良在庫を持たない、コストを真剣に使いコスト以上の売上を獲得する、キャッシュフロー経営を実践する等の取り組みは効果的だ。また、中小企業は資金調達の手段に限りがあるので、キャッシュの量を潤沢に増やし、自己資本比率を高める意識が大切だ。(この記事は2025年12月に執筆掲載しました)筆者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 基本×基本=安定経営。経営の基本を極めることが成功の最短ルート
    基本×基本=安定経営。経営の基本を極めることが成功の最短ルート基本×基本=安定経営、基本なくして会社経営の成功なし。これが会社経営を成功に導く公式だ。この記事では、会社経営における基本の重要性から習得すべき基本スキルに至るまで、詳しく解説する。なぜ基本が大切なのか?すべての応用問題は「基本×基本」で答えが明らかになるが、会社経営も例外ではない。会社経営の基本が社長に身についていなければ、様々な経営課題を解決する能力が低下し、ほんの少しの環境変化と共に会社が衰退するからだ。基本を疎かにした会社経営は極めて危険で、失敗リスクが膨らむ一方になる。会社経営の基本なくして成功はないといっても過言ではない。例えば、世間で突出した才能を発揮する人の事を型破りと形容するが、基本の型があるからこそ型破りが成功するのであって、基本の型がなければ、ただの型なし人間であり、成功も長くは続かない。修行過程の進歩を表す言葉の「守破離」もスタートは基本になる。最初は基本を守り、その基本を進化させて破り、基本を最適化し最初の基本から離れる、そして最初の基本の厚みが更に増し、一段と成長する。どんな分野、どんな領域、どんな境遇においても、基本がすべての成長、あるいは、成功の原動力になるのだ。まずは基本の習得が大切会社経営に成功するには基本の習得が不可欠だが、基本を疎かにした自己流の会社経営に陥っている中小企業は少なくない。基本が定着していない会社であっても、好調がキープできていれば問題ないが、大半の会社は業績に波があり、さらに言えば、中小企業の約7割は赤字経営と云われている。赤字経営を健全化し、安定経営を確立するには、自己流の会社経営に走るのではなく、会社経営の基本を一つひとつ着実に習得するほかない。顧客創造、利益拡大、資金拡大、顧客満足、社員満足、付加価値研鑽など、安定経営を支える経営の基本要素はたくさんある。経営者が基本を習得し、自社の会社経営の采配なり仕組みなりに基本を定着させることが安定経営を作る正攻法であり、成功の秘訣になる。会社経営の基本とは?会社経営の基本は様々あるが、最低限身につけておきたい基本を紹介する。それは経営者の「マインド・分析力・人間力」の基本スキルだ。この3つの基本スキルが身についていれば会社経営の成功率が自ずと上がる。マインドは、責任感、感謝力、モラル等をなるべく早い時期に自覚・実践することが大切で、分析力は、客観的思考や財務分析等のスキルを磨くことが大切になる。人間力は、信念、理念、哲学、熱意、根性、器量、度量、審美眼、芸術性等、その人間のあり様を表す要素を人並み外れたレベルで発揮することが大切になる。とにかく、マインド・分析力・人間力、この3つの基本スキルを社長が磨くほど、成果が出しやすい経営基盤が整い、好調をキープし易くなる。すべてを独りで磨く必要はない。得意な社員や専門家の力を借りて、3つの基本スキルの総合力を高める努力をするだけで十分に結果が出る。基本×基本=安定経営未来を100%当てることは誰にもできない。つまり、経営者のすべての決断には失敗のリスクがあり、日常的に前例のない決断を迫られることになる。こうした状況下であっても、基本の引き出しが沢山あれば決断に失敗するリスクは小さくなる。大概の経営課題は基本×基本で解決できるし、たとえ難題であっても、基本×何乗かの掛け合わせで解決できるからだ。当サイトには、会社経営の基本ノウハウを沢山公開している。成功したければ、とにかく、基本を習得することに尽きる。隅々までご覧頂き、一つでも多くの基本を習得してほしい。会社経営を成功に導く公式「基本×基本=安定経営」を体得することが、企業の永続性確立を担う経営者の使命といっても過言ではない。(この記事は2020年1月に執筆掲載しました)筆者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 社長の数字力が会社の儲かる力を高める|数字で経営するための基礎力
    社長の数字力が会社の儲かる力を高める|数字で経営するための基礎力中小企業の業績は数字力で決まる。全ての事業結果が表れている数字を起点に経営采配する、或いは、数字を活用することで失敗リスクを抑える事ができるからだ。この記事では、経営者の数字力の重要性、並びに、数字力のチェックシートに至るまで、詳しく解説する。経営者の数字力と業績の関係性中小企業の経営成績、つまり会社の業績は、経営者の能力に比例する。なぜなら、中小企業の多くはトップダウン構造にあり、経営者の意志ひとつで事業活動が決定するからだ。経営者の意志決定を覆す仕組みは殆どの中小企業にないことからも、経営者の能力が会社の業績を左右する最も大きい要素といえる。経営者の能力を測定する尺度は様々だが、最も端的に業績と直結している経営能力は何かと問われれば、それは「数字に強いか弱いか」だ。つまり、中小企業の業績は、経営者の数字力が生命線を握っている。このセオリーに則れば、中小企業は、経営者の数字力が優れていれば業績が伸び、経営者の数字力が劣ると業績が低迷する、ということになる。言い換えれば、経営者の数字力さえ高めることができれば業績が伸びる、ということだ。元々数字力が高い人はほんの一握りだが、他の人はもう駄目なのかというとそんなことはない。諦める必要はなく、これから数字力を高めればよいのだ。経営者の数字力チェックシート次の数字力チェックシートで一つでも該当する項目があれば、あなたの数字力は低い可能性がある。また、その部分が会社の経営課題や衰退リスクにに直結している可能性がある。経営者の数字力チェックポイント☑ 損益計算書が読めない☑ 貸借対照表が読めない☑ 月次決算書を毎月見ていない☑ 具体的な数値目標が導入されていない☑ 会社の数字よりも勘や経験を優先している☑ 会社の数字と経営課題を関連付けて考えていない☑ 会社の数字管理を経理担当者や税理士に任せている☑ 人件費や経費の適正水準や適正なバランスが分らない。☑ 会社全体が赤字経営なのはわかるが深刻度合が分らない。☑ 現金収支(キャッシュフロー)がプラスかマイナスか分らない☑ この先、会社の利益がどのように推移していくのかが予測できない。☑ 大口の販売先に依存しているが会社の業績に与えるリスク度合が分らない。☑ 売上の増減くらいは把握できても、会社のどこの事業が黒字経営で、どこの事業が赤字経営なのか分らない。経営者の数字力の低下が衰退リスクを生み出す会社の数字には事業活動の結果が全て表れる。当然ながら、経営者の数字力が劣っていると、会社の数字が把握できないという事になる。会社の数字が把握できなければ、正しい現状分析は不可能だ。更に現状を正しく認識することができないので、会社の未来像と現状の間にある正しいギャップがつかめず、経営課題も見誤ってしまう。間違った経営課題にどんなに一生懸命取り組んでも、思ったような結果にならないであろうことは一目瞭然だろう。何より、経営課題の見誤りや見落としは、中小企業の最たる倒産原因だ。例えば、医者に健康診断の結果をきちんと読み解く能力がなければ、病気の予兆がそこに現れていたとしても見落としてしまう。誤診の結果、まったく見当違いの治療をしたがために本来治せる病気が重症化してしまうこともあり得る。経営者の数字力が自己診断力を高める医者の低い診断力が災いして病気を更に悪化させる原理は、会社経営も同じだ。例えば、経営者の数字力が優れていれば、会社の健康状態を自己診断できるので、会社の大病(経営悪化や倒産危機等)を未然に防ぐことができる。また、ヒトが病気をした場合は、数値基準を設けて日常生活復帰のためのリハビリを行い、復帰後もさらに高い健康レベルを目指すために数値目標を掲げて、より具体的なトレーニングを行い、心身ともに健康で魅力的な人を目指す。会社もそうありたいはずだ。経営者の数字力が優れていれば、現状認識と目標設定を誤るリスクがグッと下がる。そして、正しい現状認識は正しい未来を予測する。また、理想の未来像に対してどう取り組むかも正しい現状認識ありきで、それらの繰り返しが会社の成長発展を後押しする「良いスパイラル」を生み出す。良いスパイラルに入る為にも、まず経営者の数字力を高めることが先決だということがお分かり頂けただろうか。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 図解でわかる財務諸表の読み方|経営者が押さえるべき数字の本質
    図解でわかる財務諸表の読み方|経営者が押さえるべき数字の本質財務諸表とは、会社の資産状況や損益状況等、事業活動の成績が集計された経営資料のことだ。財務諸表は、社長の決断を支える根拠資料になるので、中小企業経営者にとって財務諸表の理解は必須スキルといっても過言ではない。この記事では、財務諸表の見方や読み解き方に至るまで、簡単に理解できるように図解で分かりやすく解説する。財務諸表とは?中小企業の財務諸表は、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書の3つで構成されている。このうち、中小企業の経営実務で大いに活用できる財務諸表は「貸借対照表」と「損益計算書」になる。財務諸表に対してアレルギー反応を抱き、あまり経営に活用していない経営者を稀に見かけるが、財務諸表の活用なくして、正しい会社経営はできない。なぜなら、財務諸表には、事業活動のすべての結果(正否)が集約されているからだ。自らの行動の結果(正否)を確認することなく前に突き進んでいては、何れ失敗することは容易に想像できるだろう。財務諸表を理解するコツは?財務諸表を会計の知識ゼロから理解するには、それなりのコツがある。例えば、最初から財務諸表の難しい理論や専門家の説明を頭に入れようとしても、なかなか理解できるものではない。逆に、財務諸表に対する拒絶反応が大きく育ってしまい、ますます理解が遠のくかも知れない。複雑化した事柄や難しい物事は、図解で理解するのが手っ取り早く、財務諸表も同じである。図解で財務諸表の仕組みを整理すると本質がスッキリ分かり、物事の本質が分かると理解のハードルはグッと下がる。財務諸表(貸借対照表・損益計算書)の見方と読み解き方について、順を追って図解で分かりやすく解説する。図解で分かる貸借対照表の見方貸借対照表とは、会社の資産状況を表す財務諸表のことである。貸借対照表は「資産の部=(負債の部+資本の部)」のバランスが均等にとれることから、バランスシート(Balance sheet)、略してB/S(ビーエス)とも呼ばれている。貸借対照表の構成は下図の通りだが、見方と仕組みもさることながら、どこが重要なポイントで、どこが日頃からチェックすべきポイントなのか分からない、といった中小企業経営者も多いのではないかと思う。この貸借対照表の構成を極限までシンプルに分かり易く図解すると、下図の通りとなる。このように、貸借対照表は「資産の部」と「負債の部」と「純資産の部」の3つの構成に図解すると分かり易い。それぞれの構成を以下に解説する。資産の部資産の部は「資産の保有形態」を表すエリアになる。例えば、現金、預金、商品、土地建物などの資産である。資産の購入原資が、負債(他人のお金=借金)なのか、はたまた純資産(自分のお金=利益)なのかは分からないが、原則、会社が保有している全ての資産が表示される。資産の部のチェックすべき重要ポイントは1つだ。それは「現預金の増減」である。現預金が増加傾向にあれば問題ないが、現預金が減少傾向にあるようなら様々な経営課題が内在している証拠になる。例えば、赤字経営、現金回収の遅延、不良在庫の増加など等だ。負債の部負債の部は「資本の調達手段」を表すエリアになる。例えば、売掛金、未払金、借入金などである。負債の部に表示される項目は、すべて他人のお金、つまり、借金(必ず返すべきお金)のことだ。負債の部は、資産の部よりも少ないに越したことはないし、できれば純資産よりも少ない方が安全だ。純資産の部純資産の部は「利益の累積」を表すエリアになる。つまり、自由に使える自分の貯金のようなものである。純資産の部のチェックすべき重要ポイントは1つである。それは「純資産の増減」だ。純資産が増加傾向にあれば問題ないが、純資産が減少傾向にあるようなら赤字経営に転落しているということだ。貸借対照表は「現預金の増減」と「純資産の増減」の2点を常にチェックしていれば、経営リスクの早期発見ができるので、毎月のチェックを習慣化することをお薦めする。【関連記事】貸借対照表の重要なチェックポイント図解で分かる損益計算書の見方損益計算書とは、会社の業績状況を表す財務諸表のことである。損益計算書は、プロフィットアンドロス(Profit and loss statement)、略してP/L(ピーエル)とも呼ばれている。損益計算書の構成は下図の通りだが、これだけで収支のイメージを捉えることは困難だ。損益計算書の収支イメージを分かり易く図解すると、下図の通りとなる。このように、損益計算書は「3つの収入」と「2つの支出」に図解すると分かり易い。それぞれの収入と支出を以下に解説する。3つの収入3つの収入は「売上・売上総利益・営業利益」の3つの収入で構成されている。売上総利益のことを粗利(あらり)というが、売上と粗利まではチェックしているという経営者は多いのではないかと思う。しかし、粗利から販売管理費を差し引いた営業利益までチェックしないと正しい会社経営はできない。なぜなら、営業利益までチェックしないと正しい経費コントロールができず、まともな会社経営ができないからだ。例えば、売上と粗利が増加している一方で、販売管理費が大幅に増加し、赤字経営に転落してしまったらどうなるだろうか。当然、利益を生み出さない事業の寿命はそう長くない。全ての費用を差し引いた後の収入の正否をチェックするには「営業利益」のモニタリングが欠かせないのだ。2つの支出2つの支出は「売上原価・販売管理費」の2つの支出で構成されている。売上原価は、売上に対応する仕入、或いは、製造原価のことである。販売管理費は、売上を作るための事業活動に関わる費用のことである。事業発展の秘訣は、売上最大化と経費最小化を同時に進めることだが、売上や売上総利益に占める経費の構成が小さければ小さいほど、その事業の付加価値は高いといえる。付加価値の高い事業とは、利益率の高い事業ということだ。当然、下図のような赤字経営の損益では、付加価値の低い事業ということになる。2つの支出を収入(売上)よりも小さくすることが経営の鉄則になる。【関連記事】損益計算書の重要なチェックポイント図解で分かるBSとPLの関係性財務諸表を構成する貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)は、常に連動している。連動している領域は2つに大別することができ、ひとつは「損益計算書の営業取引」と「貸借対照表の資産の部と負債の部」、もう一つは「損益計算書の営業利益」と「貸借対照表の純資産の部」である。貸借対照表と損益計算書の連動のイメージは下図の通りとなる。※貸借対照表の純資産の部と連動しているのは、本来、損益計算書の当期純利益だが、便宜上、営業利益としている「営業取引」と「資産の部と負債の部」損益計算書の営業取引と貸借対照表の資産の部と負債の部の連動事例は下表の通りである。損益計算書貸借対照表売上が発生売上が計上される現金が増加、或いは、売掛金、受取手形等の売上債権が計上される売上原価(仕入)が発生売上原価(仕入)が計上される現金が減少、或いは、買掛金、支払手形等の仕入債務が計上される販売管理費が発生水道光熱費、家賃などの経費が計上される現金が減少、或いは、未払金、未払経費等の支払債務が計上される「営業利益」と「純資産の部」純資産の源泉は、会社の利益である。つまり、営業利益がプラスであれば純資産も増加、営業利益がマイナスであれば純資産も減少、というように純資産と営業利益は常に連動している。なお、純資産はすべて自分のお金なので、増えれば増えるほど会社の経営が安定する。
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  • 超わかりやすい減価償却の仕組み|経営者が理解すべき会計の基礎
    超わかりやすい減価償却の仕組み|経営者が理解すべき会計の基礎中小企業経営者にとって、減価償却ほどややこしく分かりづらい会計制度はないのではないかと思う。わたしも会計知識を習得するまでは、減価償却はチンプンカンプンだったが、減価償却は会計上だけではなく、会社の投資戦略やキャッシュフローにも大きく関わっているので、理解が浅いと会社経営の失敗リスクが高まる。この記事では、減価償却制度の仕組みについて、事例を紹介しながら超分かりやすく解説する。減価償却とは?減価償却とは、資産性の高い設備等の減価償却資産を耐用年数に応じて費用化する制度のことである。減価償却の対象資産や耐用年数等は税法で全て取り決めされているが、この記事では、難しい理論や決め事はひとまず置いておいて、減価償却の仕組みを理解することに焦点を絞って解説を続ける。減価償却の仕組みは「会計の仕組み」と「費用の仕組み」、このふたつを理解すると見えてくる。この二つの仕組みさえ分かれば、減価償却の仕組みが分かる下地が整う。順を追って、減価償却制度の基本を支える二つの仕組みについて解説する。会計の仕組みを理解する減価償却は、会計の仕組みが分かると簡単に理解できる。会社の会計には絶対的なルールがある。それは、会計期間だ。会計期間は創業期を除いて「1年間」と定められている。なぜ、3年や10年ではダメなのか?それは、1年間という会計期間ごとに会社の税金が確定しないと、国の予算管理に支障をきたすからだ。会社の税金は、国の収入になる。国にも会社同様に1年間の会計期間があり、会計期間に合わせて予算を作成し、予算を消化する仕組みがある。当然、収入(税収)が確定しないと、予算自体が実効性の低いものになる。国の予算管理に合わせるために、会社の会計期間が1年間と決まっているわけだ。この会計期間が1年というルールが、減価償却を簡単に理解する上で抑えるべき重要なポイントになる。【関連記事】「会社の決算とは?決算の仕組み」費用の仕組みを理解する減価償却は、費用の仕組みが分かると簡単に理解できる。前章で解説した通り、会社は1年間という会計期間ごとに税金が確定する。中小企業の税金の計算方法は実にシンプルだ。会社の税金は、売上から「費用」を差し引いた利益に対して課税される。当然、利益が0円であれば、原則、税金(均等割りや消費税除く)は発生しない。この会社の利益は、前記した通り会社の売上から費用(経費)を差し引いた金額になるが、会社の売上とは一切関係のない経営者の生活費や娯楽費等を経費化して、課税対象になる利益を減額(利益圧縮)する会計行為は認められない。このような行為は、脱税に当たり、重い罰則が課せられる。つまり、売上に対応する費用だけが経費として認められる、というルールが会計の大原則になる。この売上に対応する費用だけが経費化されるというルールが、減価償却を簡単に理解する上で抑えるべき重要なポイントになる。減価償却の仕組みを理解する減価償却の仕組みについて、詳しく解説する。会計期間が1年間と決まっていること、そして、売上に対応する費用のみが経費として認められること。この二つが理解できれば、減価償却の仕組みを簡単に理解する下地がほぼ整う。減価償却の対象となる資産は、資産性の高いものに限定されている。例えば、文房具やコピー紙のような1年以内に消費される消費財、何年利用しても一切価値が目減りしない土地などは、減価償却の対象資産にはならない。減価償却の対象資産は、3年経過しても会社の売上に貢献する機械、20年経過してもガタが来ない建物など、1年間という会計期間に収まらずに長期間にわたって会社の売上に貢献する資産が対象になる。この減価償却資産を耐用年数に応じて費用化する制度が、減価償却の仕組みになる。例えば、耐用年数3年の機械を300万円で購入した場合、購入時に一度その機械を資産計上し、その資産を、年間100万円のペースで減価償却費として経費化する仕組みが、減価償却の基本になる。減価償却の仕組みが分かる会計例最後に、減価償却の仕組みがわかる簡単な会計例を解説する。例えば、耐用年数3年の機械(減価償却資産)を300万円で購入したとする。この製造ラインの年間の売上は1,000万円、機械費用以外の年間の一般経費は800万円とする。まずは、減価償却を加味しない会計処理の例である。1年目:売上1,000万円-(一般経費800万円+機械購入経費300万円)=▲100万円の損失2年目:売上1,000万円-一般経費800万円のみ=200万円の利益3年目:売上1,000万円-一般経費800万円のみ=200万円の利益次に、減価償却を加味した会計処理の例である。機械費用300万円は耐用年数の3年間で均等に減価償却費として費用化する。(この場合、貸借対照表の資産欄に300万円の機械資産が計上されるが、3年目で資産価値が0円になる)1年目:売上1,000万円-(一般経費800万円+減価償却費100万円)=100万円の利益2年目:売上1,000万円-(一般経費800万円+減価償却費100万円)=100万円の利益3年目:売上1,000万円-(一般経費800万円+減価償却費100万円)=100万円の利益いかがだろうか?減価償却の有り無しによって、それぞれの会計期間内の利益金額に違いが生じることが分かったと思う。また、売上に対応していない経費計上を認めると、適正な利益計算ができないということも分かったと思う。減価償却資産を耐用年数に応じて費用化する理由はここにあり、この仕組みこそが減価償却制度の基本になる。
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  • 社長が最低限やるべき5つの仕事|会社の成長は社長の仕事で決まる
    社長が最低限やるべき5つの仕事|会社の成長は社長の仕事で決まる中小企業の会社経営において、社長の仕事ほど重要なものはない。なぜなら、社長が本来すべき仕事をすれば、そう簡単に会社は衰退しないからだ。この記事では、中小企業の社長が最低限すべき5つの仕事について、詳しく解説する。企業の盛衰は社長の仕事で決まる中小企業の成長は社長の仕事で決まる。例えば、社長の最たる仕事は決断する事だが、決断力のある経営者の会社は間違いなく成長する。決断の精度は社長の能力で決まり、経営者の能力は日々の仕事の精度で決まるため、社長の仕事の精度は業績を大きく左右する。わたしは職業上、業績の良い会社の社長と業績の悪い会社の社長の両方のタイプの社長の仕事を数多く見てきたが、会社の業績の優劣は、間違いなく社長の仕事で決まる。社長本来の仕事をしていない会社は例外なく衰退しており、会社によっては、社長ひとりの能力不足で会社を潰したケースもあった。一度は成長軌道に乗った会社であっても、後継者として会社を引き継いだ社長が、本来すべき社長の仕事をしていないために倒産の危機に瀕した会社も数多にあった。つまり、社長の仕事の質が、そのまま会社の盛衰を決定づけるのだ。社長の仕事の基本は何か?中小企業の社長の仕事は多岐にわたるが、最も重要な仕事は経営(マネジメント)だ。経営とは、営みを経ける(いとなみをつづける)ということだが、言い換えれば、企業の永続性を確立する仕事こそが、経営者たる「社長の仕事」である。例えば、「あなたの事業は将来どうあるべきか?」という、たった一つの問いかけの答えを真剣に考えるだけで企業の永続性を確立するためのアイデアや経営課題が無尽蔵に出てくると思うが、それらすべてのアイデアを具現化する、或いは、経営課題を解決に導くのが経営者の役割であり、社長の重要な仕事になる。それでは、然るべき目標やゴールを示して、企業の永続性を確立するには、社長としてどのような仕事に重点を置けばよいのか?企業の永続性を確立する上で欠かせない中小企業の社長が最低限すべき5つの仕事について、順を追って詳しく解説する。社長の仕事1「数字を理解する」社長の仕事1は「数字を理解する」ことだ。会社の数字の理解は最も重要な社長の仕事になる。なぜなら、会社の業績の良し悪しを判断するには、会社の数字の理解が不可欠だからだ。会社の数字には事業活動の全ての結果が集約されている。会社の規模関係なく、会社の数字は正しい会社経営に欠かせない情報であり、会社の数字なしに満足な会社経営など出来るものではない。例えば、会社の数字が良好であれば会社経営がうまくいっているということが分かるし、会社の数字が悪ければ会社経営の戦術なり戦略の修正点が明らかになる。また、会社の数字は、現在の状況だけを把握していればよいというものではなく、常に、決算時点や1年先を見通すことも大切になる。先行きが分かれば、正しく先手を打つことができるからだ。経営者は、社長の仕事として誰よりも会社の数字を理解する努力をしなければならない。社長が数字に弱いと衰退リスクが高まる。例えば、社長が会社の数字に疎くなると、社員も数字に疎くなる。数字に疎い集団に、まともな会社経営など出来るものではなく、失敗しか道がないという状態に陥ることもあり得る。会社の数字の理解なしに、正しい経営力は身につかない。また、社長の仕事の代表格である資金繰りも、数字の理解なしにはうまくいかない。会社の数字を理解することは、社長の仕事の第一歩なのだ。【関連記事】中小企業の経営指標百科事典|管理会計(計数管理)完全ガイド社長の仕事2「数字の精度を上げる」社長の仕事2は「数字の精度を上げる」だ。会社の数字の精度を上げることも社長の欠かせない仕事になる。なぜなら、数字の精度が低いと、社長の最たる仕事である決断の精度が低下するからだ。会社の数字は、会計処理を通して財務諸表(貸借対照表・損益計算書)と呼ばれる会計資料に集約される。あらゆる事業活動(取引)は、どんなに小さな活動(取引)であっても、会計資料に記録される。例えば、1円の売上や1円の経費といった小さな活動(取引)であっても会計処理の対象になる。そして、会計資料は、一定の会計期間に区切られて作成される。1年間という会計期間で作成される決算書(確定申告書)や1カ月という会計期間で作成される月次決算書(月次試算表)など、会計期間によって会計資料の内容は変わるが、会計期間内の事業活動と会計資料の整合性が高いほど、優れた会計資料になる。例えば、1ヵ月分の売上に対して、経費が半月分しか集計されていない杜撰な会計処理を経て作られた会計資料の出来はどうなるだろうか?1ヵ月分の事業活動の実態も、儲けの実態も、全く分からない会計資料になることは容易に想像できるだろう。事業活動や儲けの実態が正確に反映されていない会計資料は、経営に役立つことはなく、ゴミ同然といっても過言ではない。いい加減な会計資料であれば無い方がマシで、正しい数字が認識できないばかりか、経営判断を誤る元凶にもなりかねない。事業活動の実態が正しく反映された会計資料なくして、まともな会社経営などできるものではなく、会社の数字の精度を上げることは、数字の理解と同様、重要な社長の仕事になる。【関連記事】よく分かる財務諸表のミカタ社長の仕事3「会社の目標を設定する」社長の仕事3は「会社の目標を設定する」だ。会社の目標設定は成功するうえで欠かせない社長の仕事といえる。なぜなら、会社の成長は「目標に対して動く」ことから始まるからだ。当然ながら、目標がなければ行き当たりバッタリの会社経営に陥ってしまい、成長しないならまだしも、会社の衰退リスクが高まるばかりとなる。また、仮に目標があったとしても、そもそも目標設定が誤っていれば、いとも簡単に会社は衰退する。中小企業の成長を実現するためには正しい目標設定が欠かせないが、正しい目標設定をするにも、何を基準にすれば良いのか、或いは、何を頼りにしたらよいのか分からないといった経営者もいるかも知れないので、必須目標をひとつ紹介する。会社の成長に欠かせない目標は「利益」になる。利益は会社の成長に不可欠で、利益がなければ成長投資が鈍化し、働く社員の生活水準も上げることができなくなる。また、売れば売るほど儲かる、働けば働くほど豊かになる、時間が経てば経つほど企業規模が大きくなるといった成功の法則を手にするには一定の利益がなければならない。利益目標は様々あるが、本業の利益目標になる「売上総利益高営業利益率(計算式は下記参照)」は必須になる。売上総利益高営業利益率=(営業利益高÷売上総利益高)×100目標水準=売上総利益高営業利益率20%売上拡大と共に利益の絶対目標がセットされると、組織全体の利益意識が高まるので、会社が加速度的に成長する。会社の成長を後押しする目標は利益以外にもビジョンや行動指針など様々あるが、何れにしても、会社の目標設定は、決して他人任せにはできない重要な社長の仕事になる。【関連記事】会社を拡大する正しい利益目標の立て方社長の仕事4「目標達成の計画を作り実行する」社長の仕事4は「目標達成の計画を作り実行する」だ。目標が定まったら計画と実行である。計画作りと実行推進は、最も重要な経営者の仕事といって過言ではない。なぜなら、確かな計画と実行なくして、中小企業の成長発展はあり得ないからだ。実効性のある計画を作るうえで欠かせないのは、現状と目標の間にある経営課題を正確に捉えることで、経営課題を正確に捉えるには、正しい目標設定をした上で、現状と目標の間にある経営課題を徹底的に発掘する必要がある。例えば、現状の利益が目標利益(売上総利益高営業利益率20%)に達していないのであれば、利益体質を改善するために解消すべき経営課題が何なのかを徹底して洗い出す必要がある。利益体質を改善するために解消すべき経営課題の一例低価格、価格設定のミス、赤字取引、過剰サービス、過剰値引き、付加価値の低下、売上減少、高コスト体質、生産性の低下、仕入力・調達力の低下、ムダムラの放置、など等経営課題を洗い出したら、経営課題を解消する具体的経営改善手法と経営課題を解消した後の効果測定、マイナスリスクの検証、優先順位の検討など等を綿密に行い、具体的実行案を計画に落とし込む作業に移行する。そして、計画が完成したら、後は淡々と実行に移し、効果検証と計画修正を繰り返しながら、利益体質を改善する。売上拡大と共に目標利益に向かって経営改善を継続すると、売れば売るほど儲かる、働けば働くほど豊かになる、時間が経てば経つほど企業規模が大きくなるといった法則が正常に機能するようになる。会社の最良の未来予想図を示す経営改善計画書の作成と計画実行の推進は、社長の胆力がモノをいう、終わりなき社長の仕事になる。【関連記事】経営改善計画書の目的・効果・機能・作り方社長の仕事5「企業の永続性を確立する」社長の仕事5は「企業の永続性を確立する」だ。企業の永続性を確立するための、衰退を予見し先手を打つ経営システムの構築は、最も重要な社長の仕事になる。中小企業においては、社長以下の社員は目の前の仕事に精一杯で、未来の会社の姿を冷静に予見する機会に殆ど恵まれない。従って、社長は自分の重要な仕事として、1年先、3年先という未来を見つめて、事業の持続的成長の限界点、はたまた、企業の永続性を阻害する課題を予見し、先手を打たなければならない。また、経済環境や社会情勢、或いは、テクノロジーの変化がもたらす事業価値の変化を先取りすることも忘れてはならない。万が一、経営課題を見逃す、或いは、事業価値が陳腐化すると会社はあっさり衰退する。社長の年齢によっては、経営を後継者にバトンタッチした後の会社経営のことも視野に入れる必要がある。(ちなみに事業承継の後に衰退する中小企業は沢山あるので事業承継を甘く見てはいけない)未来を見通し、今を考える。今、行動して、未来を変える。企業の永続性を確立するには、社長が未来を予見し先手を打つ仕事を常に創造し、その仕事を社長の責任として遂行することが不可欠になる。【関連記事】事業拡大の方法|経営健全化から成長戦略まで徹底公開中小企業の社長が最低限すべき5つの仕事のまとめ中小企業の社長が最低限すべき仕事として、数字を理解する・数字の精度を上げる・目標を設定する・計画を作り実行する・企業の永続性を確立する、の5つの仕事を詳しく解説した。この5つの社長の仕事のどれが欠けても会社経営はうまく続かないし、会社衰退のリスクを払しょくすることも出来ない。大きな成功を勝ち取るために、最低限の社長の仕事として、真剣に取り組んでほしい。なお、本記事では、中小企業の社長が最低限すべき仕事について詳しく解説したが、この他にも中小企業の社長がすべき仕事は沢山ある。例えば、顧客創造、経営力研鑽、付加価値研鑽、幹部・後継者・社員教育、会社方針決定、投資戦略決定など等、社長がすべき仕事は挙げたらキリがない。社長の仕事の精度を上げるのに役立つ方法論を無料PDF冊子「100年経営を実現する繁栄企業の原理原則で詳しく解説しているので、興味のある方はダウンロードすることをお薦めする。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • PDCAで会社の成長を加速する|中小企業の実践的PDCA活用法
    PDCAで会社の成長を加速する|中小企業の実践的PDCA活用法PDCAサイクルは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の4段階で構成されている経営マネジメント手法である。PDCAの順でサイクルを回転させることで継続的業績改善が推進され、会社の成長が一段と加速するので、会社経営に必須の経営マネジメント手法といっても過言ではない。会社経営の成功に欠かせないPDCAサイクルだが、じつは、正しく運用できている中小企業は決して多くない。計画はあっても実行が伴っていない、実行しても評価や改善を行っていない、計画が誤っている、そもそも計画すらない、という中小企業も珍しくない。PDCAサイクルは、会社経営の安定と拡大を支える優れたツールだ。例えば、Plan(計画)がなければ、行き当たりバッタリの会社経営に陥り、業績悪化のリスクが高まる。Do(実行)がなければ、業績改善はおろか、良くて現状維持、普通は、衰退する一方になる。Check(評価)がなければ、計画と実行の正否を判定する機会が失われ、誤った会社経営を修正することが出来なくなる。Act(改善)がなければ、評価の意味がなくなり、安定経営に向けたPDCAサイクルの効果が得られなくなる。つまり、PDCAサイクルなくして、会社経営の安定も拡大も不可能といって過言ではなく、むしろ、業績悪化リスクが高まる一方になるのだ。また、PDCAサイクルは、どこかひとつの要素の精度が落ちると、全体の精度が一緒に落ちるので、常に全体の精度を最適化する努力が欠かせない。繰り返すが、会社経営の出発点になるPDCAサイクルの本質を理解し、正しく運用できている中小企業は決して多くない。現状のPDCAサイクルの精度と運用方法が正しいか否か、一度、点検してみてほしい。PDCAサイクルの正しい運用方法会社経営を安定させるには、PDCAサイクルの本質を理解し、高い精度で、正しく運用することが欠かせない。そして、正しい運用のもとで、高い精度のPDCAサイクルが高回転で回り始めると、事業の拡大スピードが一段と加速する。PDCAサイクルを正しく運用するには、各要素の基本を抑える必要がある。例えば、Plan(計画)は、経営計画、販売計画、製造計画、投資計画、育成計画、など等、会社経営の運営に関わるすべての計画が対象になる。Do(実行)は、計画に基づいて実行すること、Check(評価)は、実行の結果を評価・検証すること、最後のAct(改善)は、結果の良し悪しを分析し、より良い計画に改善することが基本になる。この基本サイクルを回していれば、自ずと効果的かつ効率的な事業展開が実現でき、会社経営の安定と拡大の道筋が見えてくる。PDCAサイクルの正しい運用方法と共に各要素の重要ポイントを以下詳細解説する。Plan(計画)計画の対象は事業に関わる全ての活動が対象になる。効果的な計画を作るには、数字(売上だけではなく営業利益に至るまで)、期日や目標のほか、担当者や責任者、など等、なるべく内容を具体的に仕上げなければならない。また、計画の期間は、一年、ひと月、一日というように短縮するほど、計画達成のスピードが加速する。Do(実行)計画を作って終わりでは会社は成長しない。計画を作ったらスピーディーに実行に移すことが欠かせない。中小企業の場合は、経営者が先頭に立って実行を指揮しないと、期待する結果が出ないことが往々にしてある。Check(評価)結果検証はPDCAサイクルの中でも重要なプロセスだ。なぜなら、検証精度が低下すると、計画と実行の誤りを正すことが出来なくなるからだ。当然ながら、誤った計画と実行を推し進めていては、成長するどころか、衰退まっしぐらということもあり得る。検証の精度を高めるには、数字や経験だけでなく、時には客観的な視点を利用することも大切だ。Act(改善)改善も結果検証と同様、PDCAサイクルの中でも重要なプロセスだ。なぜなら、改善なくして、成功はあり得ないからだ。計画には不確定要素が沢山入り込んでいるので、失敗リスクがついて回る。失敗リスクを小さな段階で捉えて、正しく改善することが、計画と実行の精度を上げる確かな方法になる。(この記事は2018年7月に執筆掲載しました)
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  • OODAループで意思決定を高速化|変化に強い会社をつくる方法
    OODAループで意思決定を高速化|変化に強い会社をつくる方法OODAループとは、元々は米国空軍が開発した軍事理論である。OODAループは、Observe(観察・感知)、Orient(情勢判断)、Decide(意思決定)、Act(行動)で構成された意思決定プロセスで、幅広いシーンで活用されている。この記事では、OODAループ(サイクル)の概要、並びに、OODAループの活用法に至るまで、詳しく解説する。OODAループ(サイクル)とは?OODAループ(サイクル)とは、米国空軍が開発した軍事理論で、Observe(観察・感知)、Orient(情勢判断)、Decide(意思決定)、Act(行動)で構成された意思決定プロセスである。もともと軍事シーンで活用されていたOODAループ(※注)だが、現在では企業経営や組織運営など、幅広いシーンで活用されている。例えば、企業経営においては、環境の変化や想定外の事象に素早く対応するために、OODAループが活用されている。組織運営に関しても、社会への感度を高めるため、或いは、社員の自主性を高めるために、OODAループが活用されている。中小企業の経営環境は不確実性が高まる一方なので、想定外の事態や環境の変化に素早く対応するためのOODAループは、会社経営に欠かせない必須ツールといって過言ではない。実際、わたしがコンサル指導をする際に最も重視しているのは、OODAループの実践である。導き出した答えが、情勢判断を経て、真逆の答えになることは良くあることだ。また、何事も白黒をつけて思考をストップするのではなく、周囲の状況に応じて最適解を導き出すOODAループの実践は、知的イノベーションの源泉になる。世の中の変化や対立、或いは、複数の原理を共生させる優れた対話技術や思考技術を持って最適解を求めるOODAループ(知的イノベーション)の実践は、会社の成長を加速させる優れたツールなのだ。※OODAループ(サイクル)は米国空軍が開発した軍事理論で、朝鮮戦争(1950-1953)の空中戦において、米国の戦闘機が中国よりも劣っているにも関わらずに善戦できたのは、米国機の方がコックピットからの視界が良好であり、操縦士が周囲の状況を正しく把握し、素早く判断し対応できたから、という体験から生まれた理論である。OODAループは会社経営の必須ツールOODAループは、優れた経営システムの構築に欠かせない必須ツールといえる。例えば、人間の尊厳を支える国土、言語、財産を奪われたユダヤ人が、いまだに世界各地の中枢で活躍できるのは、OODAループの実践によるところが大きい。世の中の成長発展に貢献しているユダヤ人は、何事も白黒をつけて思考をストップさせることがない。また、常に世の中の変化や対立、或いは、複数の原理を共生させる優れた対話技術や思考技術を持って最適解を求めるOODAループを実践している。ご存知の通り、ユダヤ人のノーベル賞受賞者数は群を抜いている。経済学賞に至っては受賞者の50%弱がユダヤ人である。ユダヤ人は世界人口の0.2%以下なので、この受賞率は異常だが、常に最適解を求めるOODAループの実践がユダヤ人の活躍を支えているのだ。過去を振り返ってみてほしい。ひとつの原理に固執した原理主義が必ず破綻することは、歴史が証明していないだろうか?例えば、武力一辺倒の国(強者)はクーデターで破綻し、法治一辺倒の国(賢者)は侵略や裏切りで破綻している。会社経営も同じで、そもそも、ひとつの原理で会社経営がうまくいくのであれば誰も苦労しない。時には強者の原理を立て、時には賢者の原理を立てる。経営環境の変化に応じて様々な原理を共生させるOODAループの実践が、持続的成長基盤を支える優れた経営システムを作り出すのだ。OODAループとPDCAサイクル不確実性が高まる経営環境において、従来の経営マネジメント手法であるPDCAサイクルは、最早通用しないという論調を見かけるが、そんなことはない。OODAループの効果を支えるベースがPDCAサイクルであり、PDCAサイクルとOODAループの併用こそが、不確実性を乗り切る秘訣であり、優れた経営システムを構築する確かな方法である。確かに、現実(今)は、常に新しい未来でアップデートされるので未来を予見することは難しいことだが、未来を予見することを放棄してしまっては、現実(今)への対応が疎かになる。正しい現状認識のもとに計画を作り、その計画の精度を高めるPDCAサイクルの経営マネジメント手法は、会社経営の成功を支える必須ツールであり、OODAループとは別の重要な役割を担っている。PDCAサイクルとOODAループの両輪を意識した経営采配が、会社経営を成功に導く秘訣であり、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)の各PDCAサイクルにOODAループを併用することが、PDCAサイクルの精度を高め、会社の成長を一段と加速する確かな方法なのだ。(この記事は2018年7月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • QPSA活動で競争優位をつくる|中小企業が競争に勝つための実践法
    QPSA活動で競争優位をつくる|中小企業が競争に勝つための実践法QPSA活動とは、競争の優位性を決定付ける4つの要素〔Quality(品質)、Price(価格)、Service(サービス)、Access(アクセス)〕の向上を推進する経営マネジメント手法である。QPSAが向上すると競争の優位性が高まり、会社の成長が一段と加速するので、会社経営に必須の経営マネジメント手法といっても過言ではない。会社経営の成功に欠かせないQPSA活動だが、じつは、しっかり実践できている中小企業は決して多くない。品質と価格のバランス、サービスの質、アクセスの良さ、何れの要素も高いレベルを保持している会社は少なく、そもそも、QPSA活動の計画そのものがない中小企業も珍しくない。QPSA活動は、会社の安定と拡大を支える優れた経営マネジメント手法で、QPSAが低下すると競争の優位性が失われ、あっという間に市場競争からはじき出される。また、QPSAがひとたび低下すると、業績悪化のスパイラルにハマりやすくなり、挽回するのに、数倍の手間と時間がかかる。つまり、QPSA活動なくして、会社の安定も拡大も不可能といって過言ではなく、むしろ、業績悪化リスクが高まる一方になるのだ。繰り返すが、会社経営の成功に欠かせないQPSA活動の本質を理解し、正しく実践できている中小企業は決して多くない。現状のQPSA活動の実践方法が正しいか否か、一度、点検してみてほしい。QPSA向上活動の正しい実践方法会社経営を安定させ、持続的に拡大させるにはQPSA活動の本質を理解し、高い精度で、正しく実践することが欠かせない。そして、高い精度のQPSA活動が推進されると、競争の優位性が高まり、事業の拡大スピードが一段と加速する。QPSA活動を正しく実践するには、各要素の基本をしっかり抑える必要がある。各要素の基本を抑えたうえでQPSA活動を実践していれば、自ずと競争の優位性が高まり、会社経営の安定と拡大の道筋が見えてくる。QPSA活動の正しい実践方法と共に各要素の基本ポイントを以下詳しく解説する。Quality(品質)Quality(品質)は、商品の品質に限らず、接客から配送に至るまで、顧客との接点に関わるすべての部分の品質が含まれる。たとえ高品質な商品であっても、接客や配送が低品質であれば、顧客の評価は「低品質」となってしまう。品質低下を招く課題を徹底的に解消することが基本になる。Price(価格)Price(価格)は、競合との価格バランスだけではなく、価格に見合う品質か否か、価格に見合う情報提供が十分か、価格に見合うブランド価値があるか、或いは、価格で勝負できるコスト構造を構築しているか、など等、価格を構成する全ての部分を顧客目線で点検し、改善することが基本になる。Service(サービス)Service(サービス)は、商品の購入前後、及び、購入時のサービスが万全か否かを顧客目線で点検し、改善することが基本になる。特にリピーターは初回購入者の数倍の利益を会社にもたらす存在になるので、リピーター育成に繋がるサービスは充実させた方が良い。Access(アクセス)Access(アクセス)は、立地、或いは、検索順位で競合に勝っているか否かを常に点検・改善することが基本になる。品質、価格、サービスの3つの要素がライバルと横並びになった場合、最後の勝負はアクセスで決まる。例えば、たった一代で世界的コンピューターメーカーを創り上げたデルなどは、アクセスで競争の優位性を築いた典型例だ。このほかにも、営業や配送ルート、工場の導線や機械の配置等のアクセス環境の改善も有効だ。QPSA活動のまとめQPSA活動とは、競争の優位性を決定付ける4つの要素であるQuality(品質)、Price(価格)、Service(サービス)、Access(アクセス)の向上を推進する経営マネジメント手法である。QPSAが向上すると競争の優位性が高まり、会社の成長が一段と加速するので、会社経営に必須の経営マネジメント手法といっても過言ではないが、しっかり実践できている中小企業は決して多くない。QPSA活動に終わりはない。なぜなら、ひとたび、QPSAが低下すると競争の優位性が失われ、業績悪化のスパイラルにハマるからだ。QPSA活動を緩めた瞬間から、競合の足音が近づいてくる。競争の優位性を保持するために、心して取り組んでほしい。(この記事は2018年9月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 経費削減を成功させる4つの方法|中小企業のコスト削減法
    経費削減を成功させる4つの方法|中小企業のコスト削減法中小企業にとって経費削減は欠かせない取り組みになる。なぜなら、中小企業が厳しい経済環境で生き抜くには、大企業や競合他社よりも低コストで、より高い品質の商品やサービスを提供しなければならないからだ。この記事では、経費削減を成功させる4つの方法について、詳しく解説する。経費削減の重要性会社成長の大原則は「売上最大化と経費最小化」を同時に進めるところにあるので、経費削減は中小企業が生き残るため、更には、会社成長のための重要な取組みになる。また、会社経営は売上以下のコストで運営することで初めて成立するので、経費削減、或いは、経費コントロールは、最重要課題といって過言ではない。すべての経費が無駄なく売上に貢献していれば問題ないが、現実的にそのような会社はなく、全ての会社に無駄な経費がある。しかしながら、経費削減は闇雲に行っても期待する効果は上がらないし、逆に、誤った経費削減がきっかけで業績が悪化することもある。中小企業経営者が経費削減で失敗しないためには正しい過程や方法論を抑える必要があり、特に、経費の分類集計・適正判定・対象選定・リスク検証は外せない。それぞれの経費削減のステップについて、順を追って詳しく解説する。経費削減ステップ1「分類集計」経費削減ステップ1は「分類集計」だ。分類集計とは、会社の経費がどのように使われているのかを把握することである。そもそも、経費とは何かというと、売上を作るために必要なコストのことで、どんな会社にも売上に貢献していない無駄なコストがある。そうした無駄なコストを発掘するには、どのような経費が、どの程度使われているのかを科目ごとに分解し、集計することが不可欠になる。経費の分類集計は必ず年計で行う。なぜなら、経費には年に1回程度しか発生しない一過性のものが必ず混入しているからだ。年間売上に対応する年間経費が集計されると、その会社の売上と経費の関係性が明確になり、経費削減のプランが立てやすくる。経費削減ステップ2「適正判定」経費削減ステップ2は「適正判定」だ。適正判定とは、現状の経費水準がどの程度なのかを把握・判定することだ。経費水準が適正であるにも関わらず、闇雲に経費削減を進めた結果、様々な衰退リスク(売上減少・生産性悪化・品質低下等)を招いては元も子もない。経費の適正水準は売上総利益高経費率で判定する。計算式は下記の通りである。売上総利益高経費率=(総経費÷売上総利益)×100優良80%以下  標準90%  要改善90%以上売上総利益高経費率が90%以下であれば標準から優良の範囲なので、比較的緩やかな経費削減方針で大丈夫だが、売上総利益高経費率が90%以上の場合は、なるべく速やかに経費削減を進めた方がよい。売上総利益高経費率が100%を超えている場合は、赤字経営(売上よりも経費が多い)に陥っているという事なので、待ったなしで経費削減を進める必要がある。経費削減ステップ3「対象選定」経費削減ステップ3は「対象選定」だ。中小企業の経費削減は、なるべく年計金額の大きい部分を対象に選定するのが効果的だ。上位コストの水準を、業界内、或いは、ライバル企業よりも抑える事ができれば、競争優位性が飛躍的に高まるからだ。また、諸会費や保険料、接待交際費等の費用対効果の低い経費も削減対象としておススメだ。経費削減の方法論として効率改善もお薦めで、例えば、自動消灯、自動ドア、IT活用などの自動化推進、最新の技術やノウハウを取り込んだ業務効率化等は経費削減に有効だ。また、節約や文具の共有化も経費削減効果がある。なお、商品やサービスの品質を下げる経費削減や社員の安全を損なう経費削減は絶対にやってはいけない。【関連記事】コストダウンのネタは無限にある経費削減ステップ4「リスク検証」経費削減ステップ4は「リスク検証」だ。リスク検証とは、経費削減を実行した場合、会社経営に及ぼすマイナスリスクを検証することだ。マイナスリスクの例 : 売上減少、生産性低下、人件費増加、効率悪化、品質低下、サービス低下、安全性低下、労災や事故の増加、など等このマイナスリスクの検証は経費削減の最重要作業になる。この作業を疎かにすると、経費削減が仇となって会社経営が悪化することがあるからだ。リスク検証の方法は簡単で、例えば、マイナスリスクが高い場合は、「経費削減を見送る」、或いは、「経費削減の対象選定を再検討」する。マイナスリスクが低ければ「経費削減を実行」に移す。経費削減後にマイナスリスクが表面化した場合は「元に戻す」といった要領でリスク検証を継続することが、経費削減に失敗しないコツになる。
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  • 人件費削減を成功させる4つの方法|中小企業のコスト削減法
    人件費削減を成功させる4つの方法|中小企業のコスト削減法中小企業において、人件費が正しくコントロールされている会社は決して多くない。事実、適正な人件費率はどの程度なのか、社員を増員した方が良いのか、はたまた減員した方が良いのか、人件費を削減するにはどのように進めれば良いのか、など等、人件費のコントロールに頭を悩ます中小企業経営者はじつに多い。この記事では、人件費削減を成功させる4つの方法について、詳しく解説する。人件費削減の重要性会社成長の大原則は「売上の最大化と経費の最小化」を同時に進めるところにあるので、人件費の削減、或いは、人件費のコントロールほど重要な取り組みはない。また、殆どの中小企業は、会社の経費のなかで人件費が最大のコストを占めているので、人件費の削減やコントロールは、最重要課題といっても過言ではない。すべての人件費が一切のムダやロスがなく売上に貢献していれば人件費削減の余地はないが、実際にそのような会社は存在せず、どんな会社にも無駄な人件費がある。しかしながら、人件費の削減は闇雲に行っても期待する効果は上がらないし、逆に、誤った人件費の削減がきっかけで業績が悪化することもある。しかも、中小企業においては、人員や人財が限られているので、人件費削減の過程や方法論を誤ると、大企業よりも簡単に業績が悪化しやすい。中小企業経営者が人件費削減で失敗しないためには正しい過程や方法論を抑える必要があり、特に、人件費の集計・適正判定・方法論検証・リスク検証は外せない。それぞれの人件費削減のステップについて、順を追って詳しく解説する。人件費削減ステップ1「集計」人件費削減ステップ1は「集計」だ。集計とは、人件費削減の出発点として、第一に会社の人件費がどのように使われているのかを把握することだ。人件費の集計は必ず年計で行う。なぜなら、人件費には年に1回程度しか発生しない一過性のもの(ボーナス・退職金・繁忙期・閑散期等)が必ず混入しているからだ。年間売上に対応する年間人件費が分かると、その会社の売上と人件費の関係性が明らかになり、削減プランが立てやすくなる。人件費削減ステップ2「適正判定」人件費削減ステップ2は「適正判定」だ。適正判定とは、現状の人件費水準がどの程度なのかを把握・判定することだ。人件費水準が適正であるにも関わらず、闇雲に人件費削減を進めた結果、様々な衰退リスク(売上減少・生産性悪化・人財流出等)を招いては元も子もない。人件費の適正水準は売上総利益高人件費率で判定する。また、人件費率の適正判定をする際は必ず、売上総利益高経費率と売上総利益高営業利益率も求める。それぞれの計算式は下記の通りだ。売上総利益高人件費率=(総人件費÷売上総利益)×100売上総利益高経費率=(総経費÷売上総利益)×100売上総利益高営業利益率=(営業利益÷売上総利益)×100売上総利益高人件費率の適正判定は、次の判定表に照らし合わせて判断する。売上総利益100100100100100人件費7060504030その他経費2030405060営業利益1010101010人件費率70%60%50%40%30%その他経費率20%30%40%50%60%事業構造労働集約型中間資本集約型上表は人件費率の標準ラインを示しているが、まずは、事業構造が労働集約型なのか、資本集約型なのかを判定する。労働集約型の産業(コールセンター等)は人件費率が高く、資本集約型の産業(無人の工場等)は人件費率が低くなる。(詳しい判定方法はこちらの「人件費と人件費率の計算と理想の目安から労働分配率との関係性まで徹底解説」を参考にしてほしい)売上総利益高人件費率が標準以下の場合は、人件費率の水準が高く、人件費削減の余地があるということである。なお、この状態を放置すると、赤字経営への転落、コスト競争力の低下など等、様々な衰退リスクが高まるので、速やかに人件費削減を検討しなければならない。人件費削減ステップ3「方法論検証」人件費削減ステップ3は「方法論の検証」だ。中小企業の人件費削減は、リストラ(解雇)ではなく、労働生産性の改善、時短推進、機械化推進など、社員の雇用を守りながら進める削減方法が効果的だ。著しく悪化した赤字経営であれば致し方ないが、リストラ策は赤字事業(赤字ライン)や問題社員に限定した方が得策だ。真面目な社員の雇用を守りつつ、労働生産性の改善、時短推進、機械化推進等の取り組みを定着させると、社員の技能と能力が上がるので、自ずと、働き方の生産性が高まり、結果として人件費が下がる。なお、商品やサービスの品質を下げる人件費削減や社員の安全を損なう人件費削減は絶対にやってはいけないので注意してほしい。【関連記事】社員のリストラは最悪の方法人件費削減ステップ4「リスク検証」人件費削減ステップ4は「リスク検証」だ。リスク検証とは、人件費削減を実行した場合、会社経営に及ぼすマイナスリスクを検証することだ。マイナスリスクの例 : 売上減少、生産性低下、人件費増加、効率悪化、品質低下、サービス低下、安全性低下、労災や事故の増加、など等このマイナスリスクの検証は人件費削減の最重要作業になる。この作業を疎かにすると、人件費削減が仇となって会社経営が悪化することがあるからだ。リスク検証の方法は簡単で、例えば、マイナスリスクが高い場合は、「人件費削減を見送る」、或いは、「人件費削減の方法論を再検討」する。マイナスリスクが低ければ「人件費削減を実行」に移す。人件費削減後にマイナスリスクが表面化した場合は「元に戻す」といった要領でリスク検証を継続することが、人件費削減に失敗しないコツになる。
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  • 会社の数字に強くなる方法|数字力が経営を劇的に変える理由
    会社の数字に強くなる方法|数字力が経営を劇的に変える理由数字に強くなることは、経営者の絶対条件になる。なぜなら、数字に強くなれば、自ずと経営が安定するからだ。この記事では、経営者が会社の数字に強くなる方法について、詳しく解説する。数字に強くなることが成功条件数字に強くなることが、安定経営の絶対条件になる。なぜなら、事業活動の結果は全て数字に表れ、数字を無視した会社経営に成功はないからだ。事実、倒産の危機に陥る中小企業の経営者は総じて数字に弱く、安定的に会社を成長させている中小企業の経営者は総じて数字に強い。中小企業経営者にとって、数字に弱いというのは致命的な欠点になり、数字に強くなることが安定経営、強いては、成功の絶対条件になるのだ。【関連記事】図解で簡単に分かる財務諸表の見方数字に強くなることの必要性数字に強くなることの必要性は簡単だ。経営者が数字に強くなれば、会社の経営力も上がるからだ。数字力と経営力、そして、経営力と業績は比例関係にあり、数字に強くなるほど経営力が上がり、経営力が上がるほど業績が上がる。なぜ、数字に強くなると経営力が上がるかというと、正しい経営判断を支える根拠になり得る数字の活用が多彩になり、判断ミスが少なくなるからだ。逆に、数字に強くない社長は、数字を見落としたまま会社経営を続けるので失敗リスクが高まる。会社の数字を無視した会社経営は、標識や信号を無視して自由気ままに自動車を運転しているようなもので、これでは、何れ事故を起こすことは想像に難くないだろう。会社経営は、事業活動の結果である数字を起点に経営采配することで安定経営の基盤が整う。成功するには、数字に強くなる必要があるのだ。数字に強くなるには何をすべきか?数字に強くなるためには何をすべきか?例えば、「この経営者は数字に強い社長です」と紹介された場合、あなたはどんなイメージを抱くだろうか?大抵の方は、財務諸表をスラスラと読み解き、会社の数字を上手に活用している経営者像をイメージするのではないかと思う。財務諸表をスラスラ読み解くには、それなりの知識と訓練が必要だし、簿記や会計の素人が簡単に理解できるものではない。だからといって、簿記や会計の勉強をすれば良いのかというと、そうでもない。例えば、もともと数字に弱い経営者が簿記や会計の勉強しても、結局、財務諸表が理解できずに終わり、かえって嫌いになってしまうことがある。(財務諸表に苦手意識を持っている中小企業経営者は典型になる)数字に強くなるためには、財務諸表の理解が不可欠と思っている経営者が多いが、じつは、ここに、大きな勘違いがある。数字に強い社長は、初めから財務諸表が理解できた訳ではなく、結果として、財務諸表が理解できるようになったケースが多い。会社の数字に強くなる方法と習慣財務諸表の理解は、数字に強くなるための習慣ひとつで深めることができる。具体的には、会社の数字に強くなるための「はじめの一歩」として、財務諸表から数字を拾い、有益な数字に変換する管理会計の実践がお薦めだ。管理会計は簡単で、売上成長率や営業利益成長率の計算も管理会計になる。売上成長率と営業利益成長率は「売上高」と「営業利益」の僅か二つの数字を使って計算する事ができ、この売上と利益の成長率が分かると、会社の事業規模の伸縮が判定できる。計算式売上成長率=〔(当期売上高-前期売上高)÷前期売上高〕×100営業利益成長率=〔(当期営業利益-前期営業利益)÷前期営業利益〕×100計算例当期:売上高1,500万円 営業利益 100万円前期:売上高1,200万円 営業利益 90万円売上成長率=〔(1,500-1,200)÷1,200〕×100=25%営業利益成長率=〔(100-90)÷90〕×100=11.1%判定例上記例のように、売上高、営業利益、共にプラス成長であれば、順調に会社の事業規模が拡大していることが分かる。これが、共にマイナスであれば、会社の事業規模が縮小していることが分かる。売上高がプラスで営業利益がマイナスであれば、商品、或いはサービスが価格競争に巻き込まれていて、事業の収益性が低下していることが分かる。売上高がマイナスで営業利益がプラスであれば、事業規模は縮小しているが、商品、或いはサービスの収益性は高まっていることが分かる。このように、売上高と営業利益、たった二つの数字を有益な情報に変換するだけで、会社の経営状態が浮き彫りになる。数字に強くなる社長が習慣づけしているのは、管理会計の実践だけである。この習慣が定着すると、数字に弱い社長であっても、僅か数ヵ月で数字に強くなることができる。数字に強くなる管理会計の基本概要最後に、経営者の数字力を高める管理会計の基本について解説する。管理会計とは財務諸表等の経営データの数値を有益な情報に変換、管理、運用し経営力を高める会計手法のことだ。管理会計は、四則演算(加減乗除・+-×÷)の世界なので、簿記や会計の知識ゼロでも簡単に習得することができる。しかも、管理会計は会社の活きた数字を使うので、日常的に運用することで数字力と共に経営力が一段と向上する。しっかり運用すれば、三ヵ月程度で、数字に強くなること可能だ。会社経営は、勘や経験だけでは心許なく、数字無視の経営は失敗リスクが高い。資本力の乏しい中小企業は、たった一つの小さな判断ミスが原因で会社経営が傾くこともあるので、正しい経営判断の根拠になり得る数字という根拠が大切になる。数字に強くなるために、今日からでも管理会計を始めてほしい。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • ビジネス数字の基礎を学ぶ|成功する経営者は数字で判断する
    ビジネス数字の基礎を学ぶ|成功する経営者は数字で判断するビジネス数字の勉強は、中小企業経営者にとって欠かせない。なぜなら、ビジネスの成功はすべて会社の数字の中にあるからだ。この記事では、ビジネス数字の重要性からビジネス数字の勉強法に至るまで、詳しく解説する。ビジネス数字の習得法ビジネスと数字は密接な関係にある。数字の活用なくしてビジネスの成功はないといっても過言ではない。しかし、会社の数字に苦手意識を持つ中小企業経営者は少なくない。例えば、数字の苦手な経営者が、ビジネス数字が分かる本、財務諸表が読める本などの数字の本を手に取って途中で挫折する、或いは、理解が不十分なまま不完全燃焼に終わってしまうパターンは典型だ。ビジネスの数字を勉強するために本を買ったり、会計を学んだり、或いは、ビジネス動画を漁ったりする必要はない。これから解説するビジネス数字の勉強法とビジネスで成功するための数字の考え方さえ理解できれば、経営で実践できるビジネス数字の知識が身につく。ビジネスの数字とは?まず最初に、そもそも、ビジネスの数字とは一体何なのか、というところから解説する。ビジネスの数字とは、端的に「会社の数字」のことである。会社の数字は、事業活動を行うことによって生み出される。モノを売れば「売上」が発生し、モノを仕入れれば「経費」が発生する。そして、売上と経費の差し引きが「利益」であり、この利益を出すことこそビジネスの真の目的であり、会社の存在意義でもある。会社はお金が無くなった時点で倒産(経営破綻)するので、利益が取れないビジネスはビジネスではなく、ただの、ボランティア活動に過ぎない。つまり、売上を作り、売上以下の経費でビジネスを継続し、利益を残すところに会社経営の本質があるのだ。この「売上を上げる・経費を抑える・利益を拡大する」という、ビジネスを成立させている3つの要素を数字で捉えることができれば、ビジネスと数字の関係性と重要性が深く理解でき、数字を活用した合理的な会社経営が実現できる。ビジネスに不可欠な3つの数字ビジネスに不可欠な3大要素(売上・経費・利益)を、数字で簡単に捉える方法としてお薦めなのは「因数分解」の活用だ。因数分解とは代数的対象を、それらを掛け合わせると元に戻る別の対象である因数の積に分解することで、因数分解の目的は、何らかのもの(自然数ならば素数)を基本的な構成要素に帰着させることである。例えば、15という数は3×5という因数の積に分解されるが、これと同じ要領で、ビジネスを成立させている3大要素(売上・経費・利益)を因数分解すると、次の数式で表すことができる。ビジネス数字の因数分解売上=客数×客単価×購入回数利益拡大=売上増×経費減利益=売上×営業利益率売上を上げるためにすべきことは「売上=客数×客単価×購入回数」の数式をベースに対策を考えれば具体策が見えてくる。経費を抑える、及び、利益を拡大するためにすべきことは、「利益拡大=売上増×経費減」と「利益=売上×営業利益率」の数式をベースに対策を考えれば具体策が見えてくる。この3つの数式が経営者の頭の中にある限り、ビジネスが行き詰ることはなく、むしろ、ビジネスの成長発展が加速する。また、この3つの数式を、会社全体、取引先別、商品別という要領で母集団を分解すると、ビジネスの数字の理解と分析が一層深まる。自分の会社の数字を使った勉強ほど、実務に役立つことはないので、手元に会社の数字を取り寄せて、すぐにでもトライしてみてほしい。ビジネスで成功する数字の考え方ビジネスで成功するための数字の考え方について解説する。まず抑えるべきは、ビジネスの成功と失敗は、数字の考え方ひとつで決まる、ということだ。ビジネスの成功と失敗を分かつ数字は何か?それは「利益」である。利益は、ビジネスの成功に欠かせない数字だ。利益を重要視している限り、ビジネスはそう簡単には行き詰らない。ビジネスは、利益を軽視した瞬間に悪化に転じる。なぜ利益が重要かというと、利益はビジネスの成長を牽引する要素を持っているからだ。成長投資を加速するのも利益、売上を拡大するのも利益、事業の付加価値を高めるのも利益など等、ビジネスの成長発展を支えるすべての源泉が利益になる。当然ながら、会社の利益が減少し始めると、そのビジネスは次第に衰退する。利益の拡大なくしてビジネスの成長はなく、モノを売ったら必ず利益を残すことがビジネスの鉄則になる。ビジネスの失敗リスクを高める数字最後に、ビジネスの失敗リスクを高める誤った数字の使い方を解説する。典型的な失敗例は、売上を上げる算式「売上=客数×客単価×購入回数」の「客単価を下げて」、客数と購入回数を上げる方法だ。安値販売は利益軽視の最たる例だ。例えば、商品価格を10%オフ(値下げ)にした場合、利益がどのくらい減少するか分かるだろうか?もしも、商品を販売するために費やす経費が同じであれば、価格を下げた分そっくりそのまま利益も減少する。値下げ前の売上高営業利益率が10%であれば利益が0%になり、値下げ前の売上高営業利益率が5%であれば利益がマイナス△5%の赤字取引に陥る。赤字取引に陥ると、売上を構成する3要素(客数×客単価×購入回数)のうち、客数と購入回数をいくら増やしても利益は一切増えず、むしろ売れば売るほど赤字金額が拡大し、倒産まっしぐらである。ビジネスの成功を支える最も重要な数字が「利益」と云われる所以は、ココにあるのだ。ビジネス数字の基礎を学ぶ総まとめビジネス数字を勉強するうえで最も大切なのは、ビジネスの成功を支える三大要素(売上・経費・利益)と共に、この三大要素の数字を可視化する次の3つの数式を常にセットで考え、ビジネスの良し悪しを判断することだ。ビジネス数字の三大数式売上=客数×客単価×購入回数利益拡大=売上増×経費減利益=売上×営業利益率売上一辺倒に走っていないか?経費削減一辺倒に走っていないか?会社の利益を見落としていないか?ビジネスの成功は数字で決まるといっても過言ではない。日常的に会社の数字を点検し、ビジネスの正否をチェックすることをお薦めする。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 資金繰りは経営の基本|中小企業が押さえるべき資金繰りの本質
    資金繰りは経営の基本|中小企業が押さえるべき資金繰りの本質資金繰りとは、会社の現預金の収入と支出の出納管理のことである。資金繰りは、中小企業の安定経営に欠かせない重要な会計管理になる。この記事では、資金繰りの基本、並びに、中小企業が押さえるべき資金繰りの本質について、詳しく解説する。資金繰り表とは資金繰り表とは、円滑な資金繰りの実現を支える会計ツールのことである。具体的には、日々の収入と支払いを記帳・記録する会計帳簿のことを資金繰り表という。中小企業の多くは信用取引(売掛・買掛取引)が主流なので、現預金の収入予定、或いは、現預金の残高状況に合わせて支出計画を考えないと、現預金の収支がマイナスになるリスクが高まる。万が一、現預金の支出を見誤り、現預金残高がマイナスに転じると、支払うべきお金が無くなり、黒字経営にも関わらず倒産する事態も招きかねない。中小企業が安全な資金繰りを運用するには、最低6ヵ月先までの資金繰り表の作成をお薦めする。なぜなら、先々の資金繰りが不明だと、急な資金不足や資金需要に十分に対応することができないからだ。6ヵ月先までの現預金の収支状況が分かると、先々の現預金残高の状況が把握できるので、資金需要に合わせた資金調達の準備にゆとりが生まれる。例えば、☑運転資金の枯渇(業績悪化、赤字拡大など等)☑突発的な資金需要(設備故障対応、大口取引消滅、開発案件受注など等)など等、突発的な資金需要が発生したとしても先々の資金繰り状況が分かっていれば、事前に必要資金の手当てができる。もし、先々の資金繰り状況が分からなかったらどうなるだろうか?▶「1週間後の支払いの現預金が足りません!!」▶「受注した開発案件に使えるお金が足りません!!」という事態に陥る可能性が出てくる...。手元に資金繰り表がなければ、まともな会社経営ができないことは容易に想像できるだろう。資金繰り表の重要性会社はお金で始まり、お金で終わる。つまり、会社のお金が無くなると、会社は倒産する。会社の倒産は、関係者全員を不幸にする由々しき事態だ。資金繰り表は、会社のお金の残高ポジションの把握に役立つので、正しく運用すれば経営の危険信号を事前に捉えることができる。例えば、黒字経営にも関わらずお金の残高ポジションが上がらない場合は、未回収の不良債権が増えている可能性がある。決まった入金日に支払わない取引先を放置すると、相手方はますます支払いにルーズになる。なかには、督促がない限りは支払わなくても良いと勘違いする取引先も現れかねない。代金回収をおざなりにして、経費の支払いを優先していると、たとえ黒字経営であっても、資金繰りが苦しくなる一方になり、最悪、黒字倒産という結末を招く。資金繰り表を運用しないと、代金回収や不良債権の管理精度が低下し、様々な衰退リスクを生み出す。つまり、資金繰り表は、安定経営の必須ツールといえるのだ。ゆとりを生み出す資金繰り資金繰りのゆとりを生み出すにはコツがいる。例えば、「入るを量りて出ずるを為す(いるをはかりていずるをなす)」という言葉がある。言葉の意味を要約すると「収入に応じた支出計画を考えなければ、貯金はたまらない」ということだが、これは、ゆとりのある資金繰りを実現するうえで不可欠な考え方を表している。つまり、「代金を回収してから支払う」、或いは、「代金以下の支払いに収める」という大原則を守っている限りは、資金繰りに窮することはない、ということだ。当然ながら、この大原則から外れてしまうと、資金繰りはいとも簡単に行き詰る。例えば、☑代金を回収する前に支払う☑代金以上の支払いを抱えるなどの行動は、資金繰りを行き詰らせる最たる要因になる。会社経営とお金には密接な関係性があり、お金の管理の出来不出来で経営の出来不出来が決まるといっても過言ではない。正しい資金繰りが、正しい経営を作り上げるのだ。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 黒字経営を実現する6つの手法|中小企業の黒字化ノウハウ
    黒字経営を実現する6つの手法|中小企業の黒字化ノウハウ資本力に乏しいい中小企業は、黒字経営であっても些細な経営判断の誤りから簡単に赤字経営に転落することがある。経営者が経営判断を誤る要因は様々だが、会社によっては黒字経営に浮上するきっかけがつかめないまま苦しんでいるケースも少なくない。この記事では、普遍的に通用する6つの黒字経営ノウハウについて、詳しく解説する。経営者の使命は黒字経営にあり経営者の使命は、黒字経営を持続し、利益を拡大し続けるところにある。当然、黒字経営が実現できなければ、何れ経営が行き詰り、会社は倒産する。倒産するまでの期間が1年後か10年後かは分からないが、結末は変わらない。昨今の情報社会を見渡すと会社経営の成功ノウハウが溢れんばかりに飛び交っているが、そのまま通用する成功ノウハウは多くない。会社を取り巻く経営環境によって、経営判断の基準が変わるからだ。多様化が加速する経済環境において、最早、共通の成功ノウハウ等ないのかも知れないが、黒字経営のノウハウに関しては例外がある。なぜなら、黒字経営は100円売ったら1円以上儲かるという理屈で考えられるからだ。理屈で考えられる以上、中小企業の黒字経営を実現する基本ノウハウは存在する。以下、黒字化に役立つ6つのノウハウを紹介する。黒字化ノウハウ1「数字をみる」黒字化ノウハウ1は「数字をみる」だ。会社の数字を無視した経営に成功はなく、むしろ、失敗しか道がないといっても過言ではない。会社の数字は、会社の業績にとどまらず、会社経営に関わるあらゆる数字を含み、その範囲は無限に広がる。会社は人間とは違い、自分の体調が悪くても周囲に状況を伝えることができないので、会社の経営状況の良し悪しは、会社の数字を通して、経営者が感知するしかない。当然、会社の数字から経営状況の良し悪しを感知できなければ、黒字経営はもちろん、正しい会社経営など出来るものではない。数字を見なければ黒字経営の実現は困難になるが、好調企業の経営者ほど数字に強い。【関連記事】ビジネスの数字を一から勉強する黒字化ノウハウ2「利益をみる」黒字化ノウハウ2は「利益をみる」だ。利益は黒字経営の絶対条件であり、目に見える経営成果でもある。例えば、売上100円に対して利益が10円残れば、その10円を原資に成長投資を検討することができる。或いは、10円の利益を更に増やす経営改善を検討することもできる。事業活動の結果、いくら利益が残っているのかを常に把握できていれば、投資活動や経営改善活動を計画的に進めることができる。利益を見ずして売上だけ見ても、黒字経営はもちろん、正しい会社経営など出来るものではない。当たり前だが、会社に利益を残さなければ、黒字から赤字経営に転落し、何れ会社は倒産する。【関連記事】会社の利益を最大化する方法黒字化ノウハウ3「CFをみる」黒字化ノウハウ3は「キャッシュフロー(CF)をみる」だ。キャッシュフローをみるということは、常に現金のプラスを意識するということだ。現金の調達手段が限られる中小企業が、キャッシュフローを重視しないと、簡単に資金繰りが悪化し、黒字経営であっても倒産リスクが高まる。例えば、法人間の商取引は、信用取引で行われるケースが多い。信用取引は、100円の売上代金を1ヵ月後に受け取る、100円の仕入代金を1ヵ月後に支払う、という具合に、商取引と現金の動きが一致しない。従って、売上の回収は早急に、仕入れや経費の支払は売上回収よりも遅い時期に、という具合に、会社に現金が入ってから売上に対応した仕入や経費を支払うといったキャッシュフロー重視の意識を持たないと、簡単に資金繰りが悪化する。投資活動においても、将来値上がりが期待できる資源への投資、資金回収まで2年超かかる投資、用途未定の土地建物等々、短期的に現金がプラスにならない投資は闇雲にすべきではない。現金のプラスを意識することは黒字経営以前に、商売の鉄則でもある。【関連記事】キャッシュフロー経営で利益を劇的に改善する黒字化ノウハウ4「組織をみる」黒字化ノウハウ4は「組織をみる」だ。会社の成果の源泉は一人ひとりの社員の働きの上に成り立つ。つまり、組織をみるとは、社員のパフォーマンスをみるということでもある。社員の力は、経営者の活用次第で100%以上の力が発揮されることもあれば、0%以下のマイナスに陥り、経営の足を引っ張る存在になることもある。社員の力を引き出すのは経営者の重要な仕事で、経験則的に、組織力が高まれば必ず業績も伸びる。つまり、組織力の向上なくして黒字経営はもちろん、会社の成長もない。(事実、倒産する中小企業の100%は組織が崩壊している)【関連記事】社員のやる気を高めて生産性を改善する方法黒字化ノウハウ5「目標をみる」黒字化ノウハウ5は「目標をみる」だ。社長が社員に対して明確な目標を示せば、組織の力が一点に集中し、大きな成果に結びつく。逆に、経営目標がなければ、効果的かつ効率的な会社経営はできず、行き当たりバッタリの会社経営に陥るリスクが高まる。例えば、100m走か10,000m走のどちらに出走しているのか分らずにスタートを切った選手が1位になることができるだろうか?正しいゴールが見えなければ、トレーニング方法からレースのペース配分に至るまで、全ての前提が変わるが、会社経営も一緒である。経営者が経営目標を示さなければ正しい会社経営は勿論のこと、黒字経営の実現も難しくなる。【関連記事】目標を掲げて事業を拡大する方法黒字化ノウハウ6「ライバルをみる」黒字化ノウハウ6は「ライバルをみる」だ。経営者自身がライバルと競いあう気概を持ち、さらに、そのライバルに打ち克つ努力を継続しなければ、黒字経営はもちろん、会社の成長発展も望めない。例えば、小さな中小企業から出発したマクドナルドの創業者であるレイ・クロックは自身の著書“成功はゴミ箱の中に”の中で、次のように語っている。「競争相手のすべてを知りたければゴミ箱の中を調べればいい。知りたいものは全部転がっている。私が深夜二時に競争相手のごみ箱を漁って前日に肉を何箱、パンをどれだけ消費したかを調べたことは一度や二度ではない。強みを鍛え、付加価値に力を入れれば我々についてくることができずに競争相手は消滅していくだろう。」ライバルは競合他社である必要はない。自分自身をライバルと捉え、昨日よりも今日、今日より明日、というように、高い目標に向かって経営努力を積み重ねる姿勢も立派な競争になる。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 中小企業の経営課題と解決策|課題解決力が成長スピードを決める
    中小企業の経営課題と解決策|課題解決力が成長スピードを決める中小企業の倒産原因は「経営課題の見落とし」に尽きる。会社の大小関係なく、いかに小さな経営課題であっても、その課題を見落とし続けると、会社経営はいとも簡単に行き詰る。この記事では、中小企業の経営課題を生み出す根本原因と解決策のヒントについて、詳しく解説する。中小企業は経営課題が命取りになる中小企業は、経営課題が命取りになる。たとえ小さな経営課題であっても、経営課題を見落とした瞬間から失敗リスクの芽が育ち、少しのきっけかで倒産危機に瀕することが往々にして起きるからだ。例えば、大企業の倒産や航空機の墜落事故なども、原因を辿ると、小さな課題の見落としに行き着く。経営課題は、どんな会社であっても日常の経営のなかに表れていて、どんなに小さな経営課題であっても、積もり積もれば大きな経営課題になる。経営課題に大小はなく、経営課題を見つけたら即刻解決しなければならない。明日解決しようという気の緩みが、明日の大事故を引き起こすかも知れないのだから。経営課題は放置してはならない!!経営課題とは、企業の成長を阻むリスクのことだが、経営課題は、放置するほどに課題の深刻度が増し、課題解決のハードルが一段と高まる。資金力に乏しい中小企業の場合は、大きな経営改革を断行しなければ存続が危うくなることもあり得る。会社経営を成功に導くには、日頃から小さな経営課題を発掘し、たとえ小さな経営課題であっても速やかに解決することが大切になる。また、中小企業の経営課題は、課題解決の糸口さえ分かれば、苦労なく経営課題が解決できることが多く、経営者ひとりの努力で解決できることも沢山ある。中でも「経営力」と「組織力」は重要で、これらが低下すると経営課題が生まれ、これらが向上すると経営課題の解決力が高まる。中小企業の経営課題の原因になり得る「経営力の低下」と「組織力の低下」、並びに、それらの課題解決のヒントについて、以下順を追って詳しく解説する。中小企業の経営課題「経営力」会社の経営力が低いために、様々な経営課題が山積し、業績が伸び悩んでいる中小企業は少なくない。例えば、商品力や経営資源が優れているにも関わらず、業績が伸び悩んでいる会社などは、経営力不足で経営課題が山積している典型になる。トップダウン構造にある中小企業の場合は、経営者の能力と会社の経営力が比例し、事実、過去に再建調査に入った中小企業の殆どは、経営者の能力不足で業績が悪化していた。私の経験上、経営者の能力不足の最たる特徴は「数字に弱い」ということだ。経営者の数字力は、会社の経営力を決定づける。つまり、数字力さえ高めれば、大概の経営課題は解決できる。例えば、経営者の数字力が高ければ、良い兆候も悪い兆候も事前に捉えることができるので、会社の強みを伸ばすと同時に弱点を改善する正しい経営サイクルが定着しやすくなる。正しい経営サイクルが定着すると、経営課題が次々と解決されるので、自然と会社の経営力と共に業績が伸びる。逆に経営者の数字力が低いと、正しい経営サイクルは定着せず、経営課題が山積し、課題解決も先送りになる。勘と経験だけで乗り切れるほど会社経営は甘くなく、大きな経営課題を見落とすリスクも高まる。経営者の数字力さえ高めれば解決する経営課題は沢山ある。会社の数字に強くなることは簡単で、コツさえ抑えれば誰でも強くなることができるので、是非、意識してほしい。【関連記事】会社の数字に強くなる方法|経営者の数字力が会社の成長を牽引する中小企業の経営課題「組織力」会社の組織力が低いために、様々な経営課題が山積している中小企業は少なくない。例えば、会社の組織力を形成する社員は、経営者の活用次第で100の力が0になることもあれば200になることもある。万が一、問題社員が表れると、たった一人であっても組織や業績の足を引っぱる経営課題を次々と生み出してしまう。事実、倒産の危機に瀕するような会社の組織には必ず問題社員の存在があり、問題社員が経営課題を生み出す根本原因になっていた。中小企業の組織力を強化するには、経営者のコミュケーションとリーダーシップが欠かせない。例えば、経営者と社員とコミュニケーションが良好であれば、問題社員は現れない。また、経営者の数字力を高めることも大切だ。数字という確固たる根拠がある指示命令は、社員の反発を招きにくいからだ。組織力と業績は比例する。つまり、組織力が強化されれば、経営課題の解決力も高まり、業績も伸びるのだ。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 経営改革の戦略と戦術|中小企業の改革を成功させる実践ステップ
    経営改革の戦略と戦術|中小企業の改革を成功させる実践ステップいつの時代も中小企業は厳しい経営環境におかれている。大企業と中小企業の格差社会、経済のグローバル化、情報弱者の増加等々...。中小企業が厳しい時代を生き抜き100年、200年と続く会社を作るには、継続的な経営改革が欠かせない。経営改革を怠り、万が一、事業価値が陳腐化すると、あっという間に市場競争からはじき出されるからだ。この記事では、中小企業に適した経営改革の方法・戦術・戦略について、詳しく解説する。経営改革3つの方法・戦術・戦略中小企業の経営改革には様々な方法があるが、大別すると3つの方法・戦術・戦略がある。これら3つの経営改革を経営を取り巻く環境や会社の成長ステージに応じて上手に実行することが、効果的、かつ、発展性のある経営改革を定着させる秘訣になる。事業活動に定着させるべき消極的経営改革、積極的経営改革、永続的経営改革について、それぞれ詳しく解説する。消極的経営改革消極的経営改革とは、守りの経営姿勢からくる経営改革のことだ。例えば、経費削減、人員削減、コストカット、事業縮小等々は消極的経営改革になる。事業活動のムダムラは利益の垂れ流しなので重要な経営改革ではあるが、消極的経営改革一辺倒では、何れ企業は衰退する。積極的経営改革積極的経営改革とは、攻めの経営姿勢からくる経営改革のことだ。例えば、売上拡大、利益拡大、事業価値強化、ノウハウ強化、新規事業展開等々は積極的経営改革になる。安定的な成長基盤を整えるために必要不可欠な経営改革ではあるが、積極的経営改革一辺倒では、利益やコスト管理が甘くなりやすく、ひとつの躓きで会社が傾くリスクが残る。永続的経営改革永続的経営改革とは、周囲の進化と共に常に実行すべき経営改革のことだ。例えば、社会インフラの発展に伴う生産性改善、技術革新や価値変容等に伴う生産性改善等は永続的経営改革の典型になる。周囲の進化と共に取り組むべき経営改革であり、この改革の実践度がそのまま企業の永続性に繋がる。最重要経営改革といっても過言ではない。経営改革を成功させるには?企業の事業拡大の法則は「売上最大化と経費最小化」を同時に推進するところにある。そのためには前章で解説した「消極的経営改革・積極的経営改革・永続的経営改革」を絶えず継続することが欠かせない。そして、経営改革を軌道に乗せるためには、第一に経営改革の正攻法(ステップ)を理解することが不可欠で、まず最初にすべきことは、経営改革の対象になり得る経営課題を把握することである。経営課題を把握するうえで注意すべき点は、決して勘に頼らないことだ。勘頼みで捉えた経営課題は根拠に乏しいので、経営課題の本質を外しやすく、場合によっては、全ての経営改革が的外れになって、経営改革がきっかけで会社が傾くことがある。経営改革の肝になる課題発掘法経営改革の対象になり得る経営課題を正しく発掘するには、何事も客観視する冷静さが不可欠だ。物事を冷静に客観視するには、事実の細部を捉える虫の眼(ミクロ)と、俯瞰で物事を捉える鳥の眼(マクロ)の両方が必要になる。例えば、虫の眼(ミクロ)で会社の数字を分析し、鳥の眼(マクロ)で会社を取り巻く内外の経営環境を俯瞰すると、会社の経営課題を正しく発掘することができる。経営改革の対象になり得る経営課題の本質を見誤らないためには、数字の綿密な分析が有効で、特に、会社の数字から有益な情報に変換する管理会計の導入・運用が効果的だ。会社の数字は財務諸表、顧客動向、商品収支、取引収支等々、あらゆる数字が分析対象になる。会社の数字は正直なので、多角的に分析するほど確かな根拠が蓄積されて、根拠の蓄積量が多いほど、経営課題の本質が明快になる。また、会社を取り巻く内外の経営環境に関しても、会社の強みと弱みを内外から客観的視点で検証することが大切だ。経営課題が分かれば経営改革は成功する経営課題の本質が分かれば、経営改革は半ば成功したといっても過言ではない。なぜなら、多くの中小企業は経営課題の本質を捉えることができずに、もがき苦しんでいるからだ。例えば、私の経営指導先でも良くあることだが、経営者自身が経営課題(弱み)だと思い込んでいることが、じつは会社の強み(経営資源・付加価値)になるケースは珍しくない。経営課題を見誤って、会社の強みを弱めてしまっては本末転倒もいいところで、このようなミスを防ぐためにも、客観的、多角的、計数分析、組織分析、事業分析、環境分析等が重要になるのだ。【関連記事】経営課題の抽出・分類・分析フレームワークから解消策まで徹底解説経営改革の計画作りと成功のポイント経営課題が明らかになったら、課題解決のための経営改革の計画策定に移行する。経営改革の計画は、企業の数ほど存在するが、本業集中、利益拡大、組織力強化、成長投資加速、付加価値研鑽、等々、中小企業に適した戦略を軸に考えることが大切だ。経営課題同様、的外れな経営改革は、会社の業績改善に少しも貢献しないからだ。経営改革の計画が仕上がったら、後は行動(実行)するのみだが、経営改革の実行プランを仕上げて満足してしまう経営者が稀にいる。何事も大切なのは行動することで、行動しなければ未来は1ミリも変わらず、経営改革の継続なくして企業の持続的成長はない。計画を作ったら、即、行動する。そして、経営改革の成功を左右する検証と修正を絶対に怠らないことだ。計画実行、実績検証、行動修正を基本サイクルとして、種々の経営改革を推進することが、正しい経営改革の方法であり、着実に業績を改善する正攻法になる。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 経営相談を活用した業績拡大法|社長が相談すべきタイミングとは
    経営相談を活用した業績拡大法|社長が相談すべきタイミングとは中小企業の業績は、経営者の能力で決まる。従って、中小企業経営者が自身の能力開発のため、或いは、会社の方針確認のために経営の専門家にアドバイス(経営相談)を求めることはとても良いことだ。この記事では、中小企業の業績を押し上げる経営相談活用術について、詳しく解説する。経営相談は企業成長の正攻法経営相談は、企業成長の正攻法になる。とはいっても、経営相談しようにも何を相談したら良いのか分からない、経営相談しようにもどんな相手を選んだらよいのか分からない等、経営相談を前にして様々な不安を抱く中小企業経営者も多いと思う。このような漠然とした戸惑いを払しょくするためには、まずは経営相談で業績を上げるにはどうすれば良いのかをしっかり理解することが大切だ。なぜなら、経営相談は相談者(経営者)の状態如何で、効果が大きく変わるからだ。例えば、相談者(経営者)の状態如何で、専門家の助言が業績を押し上げることもあれば、専門家の助言が業績を押し下げることもある。なかでも、経営者のマインドは重要で、経営相談を起点に会社の業績を押し上げるには最初のマインドセットが大切になる。中小企業経営者の経営相談活用術経営相談で会社の業績を上げるために、経営者が抑えるべきポイントはただひとつ、「経営者が心にゆとりを持つ」ことだ。なぜ、経営者の心にゆとりが必要かというと、経営者の心にゆとりがないと、焦りや近視眼的な思考に陥り、物事を正しく処理する能力が著しく低下するからだ。例えば、会社の業績が悪化し、経営者の心にゆとりが無くなくなると、経営者の判断力は著しく低下する。このような状態下で経営相談すると、☑誤った助言を真に受ける、或いは、助言の真意が理解できない☑不安と恐怖心を煽った誘い文句や宣伝に引っ掛かり経営の相談相手を誤るなど等、せっかくの経営相談が散々な結果を生み出し、業績を押し上げるはずの経営相談が、かえって経営を危険な状況に追い込むことがあり得る。経営者の心のゆとりが業績を上げる経営者の心のゆとりは健全な経営状態から生まれる。つまり、健全な経営状態(黒字経営)を維持している時に経営相談することが、中小企業が経営相談で業績を上げるベストのタイミングになる。経営者の心にゆとりがあれば、フラット(ピュア)な心持ちで物事を正しく判断することができる。邪心と曇りのない眼で経営相談する相手を選定することもできるし、相談相手からの助言を抵抗なく受け入れる、或いは、相談相手からの助言の本質をしっかり見極めることもできる。さらには、▶会社をもっと良くしたい▶会社を次世代に残せるように成長させたい▶自分が経営から身を引いた後も長続きする経営基盤を作りたいなどといった私欲の絡まない向上心が生まれて、会社経営がより良い方向に向かいやすくなる。私欲の絡まない向上心は、本質的な経営アイデアを次々と生み出すので、会社経営が健全な時こそ、経営相談で業績を上げる絶好のタイミングといえるのだ。経営相談でブレない経営哲学を生み出す経営者が心にゆとりを持って経営相談に臨むと、経営者の「経営哲学」の厚みが一層増す。事実、経営相談を経て、自身の経営哲学を確信に変えて相談会場を後にする経営者の姿を、わたし自身よく目にする。経営者の経営哲学は、その会社のDNAとして次世代へ受け継がれ、会社の永続性を支える無形資産になる。もちろん、ブレない経営哲学は一朝一夕で作れる代物ではなく、不安や恐怖心を煽られた気持ちから受け入れたものからも生まれない。不安や恐怖心を煽られて起こす行動は、他力本願的思考や対処療法的な解決法に偏るからだ。対処療法とは、言い換えれば、行き当たりバッタリの行動のことだが、会社経営の健康レベルを高い位置でキープするには、予防療法的なブレないスタンスで日頃の習慣を改善することが最も優れた方法になる。健康な状態から、さらに健康レベルを引き上げる自助努力こそ、最善の健康法であり、自力本願こそが、会社経営の本質だ。今よりももっと良い会社にしたいという経営者の強い気持ちは、ブレない経営哲学を生み出し、中小企業の業績を引き上げる土壌を整える。つまり、未来志向のある前向きな姿勢をもって経営相談を積極活用すれば、相談効果がみるみると業績に跳ね返ってくるのだ。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 経営ノウハウとは何か|業績を伸ばす勝ちパターンの作り方
    経営ノウハウとは何か|業績を伸ばす勝ちパターンの作り方経営ノウハウとは、中小企業の成長発展を支える経営技術であり、知的財産でもある。従って、経営ノウハウの蓄積量が多いほど、その会社の屋台骨が強化され、会社経営の安定度が増す。この記事では、経営ノウハウとは何か、並びに、業績を伸ばす勝ちパターンの作り方について、詳しく解説する。経営ノウハウとは何か?経営ノウハウとは、安定経営を支える経営技術であり、知的財産でもある。当然、ライバル会社に経営ノウハウが流出すると、会社経営に大きな打撃を受ける。経営ノウハウとは、言ってみれば無形資産のようなものだが、中小企業の経営環境は十人十色なので、企業の数だけ経営ノウハウが存在する。例えば、「他人の成功ノウハウが使い物にならなかった」という経験は、社長業を長くやっている経営者であれば誰しも一度は経験があるだろう。実は、中小企業の業績の伸び悩みは「自社にマッチした経営ノウハウが蓄積されていない」ことが大きな原因として挙げられる。わたし自身、倒産の危機に瀕した中小企業を幾度と見てきたが、原因を辿ると大概はココに集約される。自社の経営環境に適した独自の経営ノウハウを形成するには弛まぬ経営改善が欠かせないが、この記事では、経営ノウハウを形成する代表的な3つの方法を紹介する。ひとつは「業績改善から経営ノウハウを作る方法」、ふたつ目は「顧客の声から経営ノウハウを作る方法」、三つ目は「競合比較から経営ノウハウを作る方法」だ。それぞれの経営ノウハウの作り方について、順を追って詳しく解説する。業績改善から経営ノウハウを作る方法中小企業の経営ノウハウは、業績改善からノウハウを作る方法が正攻法になる。例えば、会社の利益が目標指標よりも下回っていれば、経営者は利益目標を達成するために、然るべき計画を立て、行動に移すだろう。行動の結果は、成功と失敗に分かれるが、じつは、成功も失敗も、全てが経営ノウハウとして蓄積される。成功体験は他の商品や部門の業績を伸ばすための経営ノウハウとして、失敗体験は同じ過ちを繰り返さないための経営ノウハウとして活用できる。失敗が減れば業績改善のスピードが確実に加速するので、成功体験も失敗体験も、会社の業績を上げる経営ノウハウとして有効に機能する。業績改善の対象は、売上拡大、原価削減、経費削減、生産性改善など挙げたらキリがないが、業績改善から経営ノウハウを蓄積する上で抑えるべきは、会社の数字を正しく把握することだ。会社の数字をしっかり把握しなければ、目標の設定と結果に対するアクションが曖昧(ピント外れ)になるからだ。正しい目標を掲げて、結果を正しく捉えれば、効果的かつ効率的な業績改善が可能になり、会社経営に活かせる有益な経営ノウハウがどんどん蓄積される。当然、失敗リスクも低下する。会社の数字を正しく理解したうえで業績改善に臨むことが、有益な経営ノウハウの源泉になるのだ。顧客の声から経営ノウハウを作る方法中小企業の経営ノウハウを作る方法として、「顧客の声」や「取引先の声」を活かす方法もある。この方法で気を付ける点は、不特定多数のアンケートや市場調査で調達した顧客の声を使わないことだ。この手のアンケート等は言いたいことが書かれているだけで、あまり役に立たない。顧客の声として有効なのは、実際に複数回にわたり商品を購入しているリピート顧客の声だ。ハインリッヒの法則「1:29:300」の通り、わざわざ会社に対して意見を提供する1人の顧客の背後には、完全に同調する顧客が29人、やや同調する顧客が300人いると思ってよい。たった一人の意見と軽く受け流さずに、大切な経営課題として受け止めることが大切で、その経営課題を磨くことによって会社の付加価値が向上するのであれば、最優先で取り組むべき経営課題として採用しなければならない。課題解決のハードルが高いほど、強靭な経営ノウハウに生まれ変わる要素を持っている。競合比較から経営ノウハウを作る方法中小企業の場合、「競合他社との比較」から経営ノウハウを作る方法も有効だ。競合他社との比較項目は、ネーミング、デザイン、価格、容器、販売先など等、沢山ある。競合他社との比較の場合、デザインや価格の比較に重点が傾きがちになるが、付加価値の再検証という視点で比較を行う方法がお薦めだ。競合他社よりも優れている点を再認識し、価格を上げるという選択を見つけるのも立派な経営ノウハウのひとつだからだ。なお、適正な価格帯を検討する場合は、商品やサービス消費地の「物価」や「客層」に合わせる必要がある。例えば、消費地が東京等の大都市圏にも拘わらず、地元水準に価格を合わせてしまい、然るべき利益を逸失している地方会社は少なくない。値決めも立派な経営ノウハウなので、気を付けたいポイントだ。【関連記事】値決めの法則と方法|商品の価格付けから決め方まで徹底解説経営ノウハウ活用の注意ポイント!!会社に蓄積された経営ノウハウを活用するうえで、ひとつ注意点がある。それは、成功体験も失敗体験も、周囲の状況が変われば結果が変わるということだ。最も影響を及ぼす状況変化は、ヒト(従業員・組織)と、世間(社会・流行)で、例えば、過去の成功体験がヒトや世間が変わった途端に失敗に転じる、或いは、過去の失敗体験がヒトや世間が変わった途端に成功に転じる等は典型だ。会社に蓄積した経営ノウハウを活用する際は、周囲の状況を見極める経営判断(観察眼)が重要になる。この状況判断を疎かにして、過去の成功体験や失敗体験に固執し過ぎると、経営判断を誤る。また、中小企業の経営ノウハウを作る方法はこの他にも様々なアプローチがあるが、大切なのは、どんなに良い商品、良いサービスであっても「常に未完成」という気持ちを持ち続けることだ。経営改善なくして、経営ノウハウは生まれない。そして、経営ノウハウの蓄積なくして、会社の安定成長はない。オンリーワンのノウハウ構築を目指して、コツコツ経営改善に取り組んで頂ければ幸いだ。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 社長の仕事は内か外か|会社の成長を左右する時間の使い方
    社長の仕事は内か外か|会社の成長を左右する時間の使い方会社の内と外、社長の仕事はどちらが重要か?結論からいうと、どちらの仕事も重要で、中小企業を成長に導くには、社長が先頭に立って、会社の内と外の仕事をこなすことが欠かせない。この記事では、社長の仕事は内か外か、並びに、会社の成長を左右する時間の使い方について、詳しく解説する。社長の仕事は会社の内と外にある社長の仕事は、会社の内と外の両方にある。会社の内の仕事の代表例は、経営管理、計数管理、実績検証、計画策定、研究開発等があり、会社の外の仕事の代表例は、営業販売、市場調査、アイデア発掘、人脈開拓等がある。何れも重要な社長の仕事であり、例えば、社長が内にこもって、外の仕事を経営幹部やナンバーツーに任せっきりの経営では会社は成長しない。また、社長が経営管理といった内の仕事を省みずに、外に出ずっぱりの経営でも会社は成長しない。やはり、内と外の仕事の両方をバランスよくこなして、はじめて経営者としての仕事が成り立ち、会社の成長が見えてくる。少なくとも、従業員が50名以下(アルバイト・パート含む)の中小企業は、社長の仕事の質で会社の成長スピードが決まる。経営者は内にこもった管理者でも、外に出ずっぱりの営業マンでもない。中小企業を成長に導くには、社長が先頭に立って、会社の内と外の仕事を確実にこなすことが大切なのだ。社長の外の仕事が成長をけん引する社長がすべき外の仕事を営業部長等に全権委任しているケースが稀にあるが、社長が外に出るメリットは計り知れない。例えば、会社のことを熟知している社長の言動は全てが説得力に満ちている。相手の対応や印象も社長と副社長以下では雲泥の差が生じるし、場合によっては、取引の成約率が上がることもある。また、経験豊富な社長の目線(目の付け所・感性・センス・察知能力)は、副社長以下とは根本的に違い、同じ景色を見たとしても、経験豊富な社長と副社長以下の感じ方には大きな開きが生じる。領域によっては、大人と小学生くらいの差が生じる場合もあり、思わぬご縁、棚ぼた的な新規取引、成功のピースを埋めるアイデアは、社長が外の仕事をすることで生まれることが多い。中小企業が少ないチャンスを掴むためには、社長が外に出て営業を補助する、或いは、自分の目で現実(現場)を見るなど等、決して人任せには出来ない社長の外の仕事を習慣を付けることが大切なのだ。社長の内の仕事が経営の精度を高める会社の内の仕事を管理部長等に任せっぱなしで、外に出ずっぱりの営業マン気質の社長さんは少なくない。しかし、事業活動の結果の良し悪しは、全て数字に表れる。その数字を見ずして、事業活動や指示命令の良し悪しを正しく判定することはできない。当然、数字を無視する、あるいは、部下に丸投げするような行き当たりバッタリの経営は、会社の衰退リスクを著しく高める。経営者であれば、最低限、数字の理解を深める「管理会計の運用」と数字を活用した「事業活動の検証」は、社長の仕事として積極的に関わった方がよい。社長の頭の中で、行動と結果の相関関係が整理されると、徐々に経営の精度が高まり、経営の精度が高まるほど、外の仕事の成果も上がる。☑社長が、内にこもってばかりの仕事をしていないか?☑社長が、外に出ずっぱりの仕事をしていないか?社長の内と外の仕事の両立があって、はじめて社長業の精度が高まり、会社の成長スパイラルが回る。中小企業の成長と衰退は社長の仕事ひとつで決まることを肝に銘じてほしい。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 赤字経営を黒字化する方法|中小企業を再生する実践プロセス
    赤字経営を黒字化する方法|中小企業を再生する実践プロセス大企業であれ、中小企業であれ、赤字経営は不幸の始まりである。赤字経営の行きつく先は会社倒産だからだ。従って、経営者は赤字経営を決して容認してはならない。この記事では、赤字経営を黒字化する方法、並びに、中小企業を再生する実践プロセスについて、詳しく解説する。黒字化とは?黒字化とは、マイナス収支(赤字経営)からプラス収支(黒字経営)に収支を改善する取り組みのことだ。会社経営の存続は、売上以下のコスト、つまり、プラスの収支が絶対条件になるので、赤字経営の会社にとって黒字化の取り組みは不可欠になる。黒字化の判定は様々あるが、本業の儲けを示す営業利益の黒字化、会社全体の儲けを示す経常利益の黒字化、キャッシュフローの黒字化は安定経営の絶対条件になる。特に、営業利益の黒字化とキャッシュフローの黒字化は重要で、営業利益が赤字だと事業そのものの継続が困難になり、キャッシュフローが赤字だと黒字倒産のリスクが飛躍的に高まる。赤字経営の先にあるのは企業倒産なので、赤字に転落する予兆を感じたら、すぐに黒字化に取り組むことが大切だ。黒字化の基本アプローチ中小企業の約7割が赤字経営に陥っていると云われている。赤字経営に頭を悩ませている経営者も多いと思うが、黒字化の方法さえ抑えれば赤字脱却の道筋は見えてくる。中小企業において、赤字経営を黒字化する方法はシンプルで、まずは徹底してムダとロスを排除し、収支をトントンに持っていくことが早期黒字化の基本アプローチになる。収支をトントンに持っていく順番は、第一にキャッシュフローの黒字化、次に、事業収支上(経理上)の黒字化である。赤字経営を脱却しようと、売上拡大や事業拡大に躍起になる経営者がいるが、この選択は間違っている。なぜなら、現在進行している売上拡大や事業拡大の戦略が、赤字経営の元凶になっている可能性が高いからだ。従って、何よりも優先すべきは、赤字の原因であるムダとロスを排除し、収支をトントン(プラスマイナスゼロ)に持っていくことだ。売上拡大や事業拡大は、それからでも遅くなく、黒字化した後に、いかようにも挽回できる。赤字経営を黒字化する最初のステップ赤字経営の原因になり得るムダとロスの垂れ流しは、現金の垂れ流しと同じことだ。自分の財布から毎日お金が逃げていると思えば、黒字化への意欲も上がるのではないかと思うが、赤字経営を黒字化するために収支をトントンに持っていくと、会社の現金流出が止まるので運転資金にゆとりができる。運転資金にゆとりができると、会社の資金繰りと経営者の心に余裕ができる。さらに、経営者の不安も解消されるので、冷静かつ客観的な精神状態で、事業成長のアイデアを考えることができるようになる。冷静さと客観性を見失った経営者の経営判断は、大概、誤っていることが多い。従って、何事にも優先して、収支をトントンに持っていき、会社経営にゆとりを持つことが重要なポイントになる。赤字経営を黒字化する具体的方法収支をトントンにする一番の近道は、事業のロスとムダを徹底的に解消することだ。そして、事業のロスとムダは「売上・売上原価・販売管理費」の3つの領域に潜んでいる。それぞれのロスとムダの解消方法を詳しく解説する。黒字化の方法「売上のロス解消」意外なことに、ロスとムダは売上の中にも潜んでいる。ロスとムダになりうる最たる原因は、赤字商品と赤字取引だ。赤字経営に陥っている中小企業には、売れば売るほど赤字が拡大する赤字商品、或いは、赤字取引が必ず存在する。赤字商品や赤字取引は、商品や取引毎の損益分析で探ることができる。広告宣伝の意味合いがあったとしても、赤字経営であれば、全ての赤字商品と赤字取引を解消すべきだ。会社経営の原則は儲けること、即ち、黒字経営が第一である。黒字化の方法「売上原価のロス解消」売上原価の中にも、ロスとムダがたくさん潜んでいる。主なロスとムダの発生場所は、仕入と製造原価だ。仕入のロスとムダは、仕入調達ルートや調達方法の工夫で改善することができる。製造原価のロスとムダは、製造商品の組合せや人員配置の工夫で改善することができる。仕入等のロスとムダを改善する際に注意すべき点は、品質を低下させないことだ。なぜなら、資本力の乏しい中小企業にとって、安かろう悪かろうの仕入方針の行く末は、衰退しかないからである。黒字化の方法「販売管理費のロス解消」販売管理費の中にも、ロスとムダがたくさん潜んでいる。主なロスとムダの原因は、労働生産性の低下と経費の無駄遣いだ。労働生産性の低下は、営業ルートや配送ルートの損益分析、催事やイベントの損益分析等々、あらゆる労働生産性を個別分析することでムダとロスを探ることができる。経費の無駄遣いは、収益に貢献していない経費の削減、消耗品の調達ルート変更による経費削減、広告宣伝や印刷物の調達ルート変更による経費削減、水道電機の節約、文具の共有化、など等、ムダとロスを解消する方法はいくらでもある。なお、経費の無駄遣いは、変動費よりも固定費の削減を推進した方が即効性が高い。黒字経営の大原則とは?モノを売ったら、1円でも多く儲かる。黒字経営は会社経営の基本原則である。赤字経営では、不安が消えない、報酬が増えない、成長投資の原資が賄えない、未来が見えない、など等、良いことはひとつもない。中小企業の黒字化は、赤字経営に転落した時点で、すぐに取り組まなければならない。なぜなら、資本力に乏しい中小企業の場合、黒字化の取り組みが遅れるほど、赤字経営からの脱却が難しくなるからだ。また、常に黒字経営をキープするために、日頃からしっかり経営改善に取り組むことも大切だ。謙虚に上を目指す向上心は、赤字経営を未然防止する確かな方法になる。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 会社の利益を上げる5つの方法|すぐに実践できる利益拡大策
    会社の利益を上げる5つの方法|すぐに実践できる利益拡大策企業は利益を生み出すことによって生存が保証される。当然ながら、利益がゼロ、あるいは、利益がマイナスであれば、会社は何れ衰退する。この記事では、会社の利益を上げる5つの方法、並びに、すぐに実践できる利益拡大策について詳しく解説する。なぜ、利益が重要なのか?なぜ、利益を上げることが重要なのか。それは、会社の利益は、会社のお金(現預金)の唯一の供給源になるからだ。会社はお金が無くなった瞬間に経営破たんするので、お金を生み出す利益は、企業の存続を保障する大きな要素になる。また、利益と共に現預金が増加すると、自然と成長投資も加速するので、繁栄の基礎が盤石になる。つまり、利益があれば、経営破たんのリスクは限りなくゼロに近づくのだ。とは言っても、利益はただ単に上げれば良いというものではない。利益は、顧客が同意する範囲でしか上げることができず、顧客の同意なしの利益増加策は危険極まりない。恒常的に利益を上げ続けるには、利益を上げる際の注意点、利益を上げるための目標指標、中小企業に適した利益を上げる方法論等をしっかり理解する必要がある。利益を上げる際の注意点会社の利益を上げる方法は数多にあるが、利益を上げる前に理解すべき注意点が二つある。ひとつは「見るべき利益を理解すること」、もう一つは「目標の利益水準を理解すること」だ。衰退する会社の経営者は往々にして見るべき利益を理解していない、或いは、然るべき目標利益水準を理解していないことが多い。見るべき利益や目標利益水準を見失うと、利益を上げるための行動が行き当たりバッタリになり、すべての行動がムダな努力に終わることもある。会社経営において、努力すれば報われる、という事はあり得ない。然るべき目的に向かって、正しい努力をすることが大切で、これは、利益を上げる方法も例外ではない。先ずは見るべき利益と目標利益水準をしっかり理解することが、利益拡大の出発点になるのだ。会社の利益を上げる目標指標会社の利益を上げる目標指標は、本業の儲けを示す「営業利益」になる。そして、営業利益の目標水準は「売上総利益高営業利益率20%超」が優良ラインになる。【売上総利益高営業利益率=(営業利益÷売上総利益)×100】売上拡大と共に営業利益が目標水準に達していれば、成長投資のサイクルが良好に回り始めるので、よほどのことがない限り、会社が衰退することはない。逆に、売上が拡大傾向にあっても、営業利益が目標水準以下、或いは、マイナス(赤字経営)に転じると、少しのきっかけで衰退することがある。会社の利益を上げることは容易ではないが、然るべき利益目標に向かって利益を上げる取り組みを実践すると、比較的容易に利益を上げることができる。以下、すぐに実践できる中小企業の利益を上げる5つの方法を、順を追って詳しく解説する。中間マージンを排除して利益を上げる会社の利益を上げる方法1は、中間マージンを排除することだ。最終ユーザが個人や家庭で消費される消費財的な商品を扱っている中小企業の場合は、徹底して中間マージンを排除する取り組みを推進すると、利益を上げることができる。例えば、卸売りや小売りに頼った商流しか保有していない中小企業(生産者・メーカー等)の場合、直接、消費者に販売できる消費財を独自開発し、自前の販売ルートで売上を作ると大きな利益を獲得することができる。自前で小売販売する手間やアイテム数の少なさといったデメリットはあるものの、卸売りと小売りに支払う中間マージンが無くなるので、手元に残る利益は大きくなるケースが多い。また、生産者(メーカー)と末端消費者の絆が育つと、さまざまな手段で生産者の想いを直接届けることができるので、会社のオンリーワン要素を強くすることができる。なお、中間マージンの排除は製造業に限らず、あらゆる業態で可能だ。小売業であれば卸売りを飛ばして直接生産者から仕入れる・店内調理品を増やす、卸売業であれば小売りを飛ばして直接自前で販売する、飲食業であれば加工業者を飛ばして直接生産者から仕入れる、など等、工夫次第でいかようにも取り組むことができる。高利益の商品を拡充して利益を上げる会社の利益を上げる方法2は、高利益の商品を拡充することだ。中小企業の商品やサービスの利益構造を分析すると、必ず、儲かっているものと、儲かっていないものが混在している。当然、儲かっているものを増やせば、簡単に利益は上げる。具体的には、儲かっていないものへの経営資源の投資を止めて、儲かっているものへ経営資源の投資を集中させると、利益拡大に弾みがつく。例えば、法則的に、売上を構成する下位20%は、利益に貢献していないと云われているが、こうした薄利、或いは、赤字取引への経営資源の投下を止めて、売上を構成する上位20%へ経営資源を集中させると、比較的、短期間で利益を上げることができる。また、高利益の商品やサービスの関連品の開発や投入、高利益の商品やサービスの営業強化なども利益を上げる有効な方法だ。当たり前だが、儲かる商品やサービスが増えるほど、利益もどんどん上がる。付加価値を高めて利益を上げる会社の利益を上げる方法3は、商品やサービスの付加価値を高めることだ。世の中はモノで溢れている。そして、それらのモノは常に選択の脅威にさらされている。このような状況下で、商品やサービスを売り続けるには、付加価値を上げ続けるしかない。なぜなら、その商品やサービスの付加価値が低下すると、たちまち消費者からの選択の対象から除外され、売れなくなるからだ。こうなると安値販売で処分せざる得なくなり、本来得られるはずの利益が手元に残らず、最悪、赤字処分ということにもなりかねない。中小企業が競合他社よりも多くの利益を獲得するためには、商品やサービスの付加価値を高めることが欠かせない。そして、付加価値を上げて、尚且つ、利益を上げるには、量の多寡に頼らず、品質やサービスを上げる方法を選択しなければならない。例えば、100gの商品を150gに増やして価格を上げたとしても、仕入れも増えるので手元に残る利益は大して上がらない。価格を上げて、尚且つ、利益を上げるには、100gの商品の品質をさほどのコストをかけずに上げ、そのモノ自体の付加価値をつり上げることが必要なのだ。付加価値の追求は、利益を上げる最善の方法であると共に、会社存続を支える絶対条件といっても過言ではない。数字に強くなって利益を上げる会社の利益を上げる方法4は、経営者自身が数字に強くなることだ。会社経営と数字は、切っても切れない関係性にあり、数字を無視した会社経営に成功はない。事実、大きな利益を上げている会社の経営者は数字に強く、利益が少ない会社の経営者は数字に弱い傾向にある。経営者が数字に強くなると、組織全体の利益意識が高まり、かつ、客観性と論理性の高い戦略展開が可能になるので、利益を上げる取り組みが定着しやすくなる。また、業績結果の利益検証精度が上がるので、利益を上げる活動の効率も上がる。損得勘定だけ会社経営はできるものではないが、やはり、経営者の数字力は、利益を上げる上で必須のスキルといってよい。【関連記事】会社の経営分析力を高める管理会計入門コストを削減して利益を上げる会社の利益を上げる方法5は、事業活動のコストを徹底的に削減することだ。コスト削減は、企業成長の足を引っ張るという論調を見かけるが、それは誤っている。競合他社よりも低コストで、より良い商品やサービスを提供することができなければ、時を待たずして、市場競争からはじき出されるからだ。また、コスト削減の意識が薄れると、利益意識も同様に低下し、仕事や在庫のムダムラを生み出し、利益を上げることが困難な状況に陥ってしまう。利益を効率よく上げるには、コスト意識を強く持つことが欠かせないのだ。コスト削減は、即、利益拡大に繋がるが、より効率的に利益を上げるには、不要な経費を削減する方法よりも、効率や生産性を改善して全体コストを下げる方法が効果的だ。不要な経費を削減する方法では何れ限界点が訪れ、継続性のあるコスト削減活動ができなくなるからだ。生産性や経営課題を解消してムダムラを解消する、目標を設定して効率的に目的を達成する等のコスト削減が、効率よく利益を上げる方法である。【関連記事】コスト削減の考え方・方法・成功事例まで徹底解説会社の利益を上げる5つの方法のまとめ会社の利益は企業存続を保証する大切な要素だ。利益度返しの会社経営は必ず破綻するし、利益を上げることなくして会社の存続はあり得ない。この記事では、中間マージンを排除して利益を上げる、高利益の商品を拡充して利益を上げる、付加価値を高めて利益を上げる、数字に強くなって利益を上げる、コストを削減して利益を上げる、の5つの利益を上げる方法について、詳しく解説した。この他にも、利益を上げる具体的方法論や利益を上げるヒントを、当サイト内で広く解説しているので隅々までご覧頂くことをお薦めする。なお、目先の利益を追いかける方法、法律やモラル違反ありきの利益拡大は、効果が長続きしないので最初から避けた方がよい。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 資金繰りを改善する5つの方法|キャッシュフローで会社は強くなる
    資金繰りを改善する5つの方法|キャッシュフローで会社は強くなる会社の資金繰りを改善する有効な方法は、キャッシュフロー重視の経営に徹することに尽きる。キャッシュフロー重視の経営とは、現金の収入と支出を巧みにコントロールして、常に現金収支のプラスを維持する経営姿勢のことだ。この記事では、資金繰りを改善するキャッシュフロー経営の基本、並びに、資金繰りを改善する具体的方法について、詳しく解説する。会社の資金繰りは社長の経営姿勢で決まる会社の資金繰りの良否は、社長の経営姿勢ひとつで決まる。例えば、資金繰りに成功している会社の経営者は、現金収支のプラスをシビアに管理するキャッシュフロー重視の経営を実践し、安易に身銭をきるようなことはない。☑常にプラスの収支を得るにはどうすればよいのか?☑身銭を切らずに儲かるためにはどうすればよいのか?ということを日頃から真剣に考え、常に現金収支をシビアに管理するキャッシュフロー重視の経営を実践し、余裕のある資金繰りを実現している。一方、資金繰りに失敗するような会社の経営者は、現金収支のプラスに無頓着で、安易に身銭を切るタイプの方が多く、常に余裕のない資金繰りに陥っている。このように、資金繰りの余裕度は、経営者がキャッシュフローを重視するかしないかで大きく変わる。資金繰りを改善するキャッシュフロー経営資金繰りを改善するキャッシュフロー経営とは、常にプラスの現金収支を意識する経営姿勢のことである。つまり、手元現金をしっかりモニタリングし、上手にプラスの資金繰りをコントロールする経営手法がキャッシュフロー経営の基本になる。ここで、キャッシュフローを重視しない場合、資金繰りにどのような悪影響が出るのかを簡単な例を用いて解説する。例えば、500万円分の商品を現金払いで先に仕入れて、倍額の1,000万円で商品を掛け売りで販売したとしても、売った相手から売掛金(現金)を回収しない限り、手元の現金残高はプラスにはならない。万が一、相手方の資金繰りが困窮していて売掛金の回収が出来なくなると、手元に残るのは、仕入れに費やした500万円のマイナス分だけになる。この場合、帳簿上は営業利益が500万円のプラス(黒字)になるが、資金繰りの実態は500万円のマイナス(赤字)になる。これが、キャッシュフローを重視しない結果、資金繰りが悪化し、黒字倒産のリスクが高まる典型例になる。キャッシュフロー重視の経営を徹底していれば、このような事態に陥るリスクは殆どなくなる。例えば、売上金を回収してから仕入れの代金を支払う、或いは、信用不安がある相手に対しては前金商売に徹する等の対策は、資金繰りを悪化させないキャッシュフロー重視の経営といえる。キャッシュフロー重視の経営で、常に現金収支のプラスが維持されていれば、資金繰りに窮することなく、会社の規模を大きくすることができる。資金繰りの改善において、キャッシュフロー重視の経営は絶対条件と言っても過言ではない。【関連記事】キャッシュフロー経営で利益を劇的に改善する会社の資金繰りを改善する具体的方法資金繰りに悩みを抱えている中小企業の経営者は実に多い。事実、資金繰りの悩みは、中小企業向けに無料経営相談を開設している中小機構(独立行政法人)に寄せられる経営者の悩みトップ3にも入っている。中小企業の資金繰りを改善する方法はキャッシュフロー重視の経営を実践することに尽きるが、すぐに実践できる資金繰り改善の具体的方法を紹介する。資金繰り改善方法1「現金回収の短縮」現金回収とは、売掛金や受取手形のような現金化されていない売上債権の回収のことで、売掛金等の回収を早めると資金繰りがすぐに改善する。例えば、現金回収日を60日後から30日後というように1ヵ月早めるだけで、売掛金の半額が現金に転換されるので、資金繰りがグッと楽になる。なお、現金の回収日を短縮する際に数%の割引率を適用すると相手方の抵抗感が和らぐ。資金繰り改善方法2「支払タイミング」支払タイミングとは、買掛金や支払手形の支払うタイミングのことで、収支がマイナスにならないタイミングで支払いを調整すると資金繰りが改善する。例えば、原則、売上金を回収してから仕入代金を支払うという、常に現金収支がプラスになる支払タイミングを守っている限り、資金繰りが悪化することはない。いわゆる、前受金の活用だ。前受金とは、商品やサービスの提供前に、その商品やサービスの対価を貰うお金のことで、初回取引、少額取引、単発の高額取引などは前受金を活用した方が資金繰りが楽になる。資金繰り改善方法3「不良在庫の処分」売り残り、或いは、売れ行きが芳しくない不良在庫の現金化(不良在庫の処分・換金)は、資金繰りを改善する有効な方法だ。お金を生み出さない不良在庫は、現金収支を悪化させる元凶になる。不良在庫の弊害は、お金を眠らせているだけに止まらない。在庫管理の手間や保管費用などの現金支出が加算され、資金繰りをどんどん悪化させる。不良在庫は、仕入原価を下回らない程度の割引価格で早々に現金化(処分)するのが得策で、中でも賞味期限のある食品や陳腐化サイクルが早い家電品などは、現金化(処分)のタイミングを逃すと価値がゼロ以下になるので、早めの見切りが大切になる。資金繰り改善方法4「高付加価値商品の拡充」利益がたくさん取れる高付加価値商品の拡充は、資金繰りを改善する有効な方法だ。例えば、原価10円を10倍の100円で販売できるような高付加価値商品であれば、1度の売上で沢山の利益が手元に残るので、資金繰りがどんどん楽になる。逆に、原価10円を1.1倍の11円でしか販売できないような低付加価値商品であれば、1度の売上で追加の仕入資金も賄えないほど、資金繰りが困窮する。資金繰りが安定している会社には、必ず、高付加価値商品の存在がある。(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)
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  • 社長がやってはいけない数字の勘違い10選|経営を誤らせる危険な思い込み
    社長がやってはいけない数字の勘違い10選|経営を誤らせる危険な思い込み数字は、経営判断の客観的な根拠になる。しかし、数字の読み方を勘違いしたり、経営を誤らせる危険な思い込みがあったりすると、大きな失敗を招くことがある。この記事では、社長がやってはいけない数字の勘違い10選について、詳しく解説する。売上が増えれば利益も増えるは誤解売上が増えれば利益も増えるは大きな誤解だ。売上と共に増えるコストの増加具合によっては、利益が減少するからだ。例えば、仕入値80円の商品を「10円のコスト」をかけて100円で売れば利益が10円残る。この10円のコストが一定であれば売るほどに利益が増えるが、コストが1.5倍に増えると2倍の量を売っても利益は横ばい、コストが2倍に増えると何個売っても利益が残らず、コストが2倍を超えると売るほどに損失(赤字)が増えることになる。会社経営を長くしていると、売上が増えても利益が横ばい、あるいは、売上が増えても利益が減少するケースに陥ることは珍しくないが、普段から利益の減少に目が届いていれば衰退リスクが膨らむ前に手を打てる。しかし、万が一「売上が増えれば利益も増える」という誤解が前提にあると、利益の減少に気が付かず、気がついたら時すでに遅しというパターンに陥ることもある。売上増加=利益増加という関係は簡単に成立するものではない。採算割れの売上を捨てると、売上減少=利益増加という関係が成立するように、売上と利益の関係性を正確に把握するには、売上と利益の間にあるコストに着目しなければならない。人件費は削ればいいは危険な勘違い人件費は、殆どの会社にとっての最大コストになる。しかし、人件費は削ればいい、という考えは危険な勘違いだ。人件費削減の失敗リスクは想像以上に大きいからだ。事業は人なり、という言葉の通り、ビジネスはヒトで始まり、ヒトで終わる。そのヒトのパフォーマンスを著しく低下させる報酬カットやリストラ等の人件費削減は、間違いなく衰退リスクを大きくする。社員の離職やモチベーションの低下を誘発し、人員不足や人財不足に悩まされる、不安定な経営に陥るパターンは典型だ。人件費は削ればいいというものではなく、いかなる時も削らなくて済むように、日頃から社員を育て、活躍の場を作り、ヒトのパフォーマンスを最大化する意識を持つことが大切だ。もちろん、人件費を適度にコントロールする必要はあるので、労働生産性の向上は欠かせない。例えば、残業を減らすための働き方の改善や最新の設備やテクノロジーを導入し労働量を減らす等はヒトへの労働負担やストレス負荷を減らす効果があるので有効だ。また、企業の付加価値を研鑽し、収益力を高め、新たに獲得した利益を人件費に還元する意識も大切だ。これらの取り組みは、ヒトのパフォーマンスを着実に高め、人件費の売上を作る力を格段に引き上げる。人件費が増えるほど、売上と利益が増える会社ほど、こうした取り組みがしっかり定着している。銀行は利益だけを見ているは間違い銀行は利益だけを見て、企業を評価しているわけではない。利益も重要な指標の一つではあるが、それよりも重要視しているのは資産状況(貸借対照表)だ。利益は一定期間の会社の成績でしかない。今年は黒字かも知れないが、来年は赤字になるかも知れない。だから銀行は利益だけを見てお金を貸すことはしない。利益よりも見られるのは資産状況、つまり、貸借対照表に載っている資産と負債の状況だ。貸借対照表には創業から現在までの経営成績の蓄積が表れる。一定期間の会社の成績しか表れない損益計算書よりも、経営の良し悪しを判断できる情報がより多く詰まっている。創業から現在までの利益の蓄積だけでなく、お金の使い道、お金の出所、お金の余裕に至るまで、お金を貸すに値する会社か否かを判断するのに十分な情報が含まれている。たくさん利益を出しているのに銀行からたくさんお金を借りられない会社は、間違いなく、貸借対照表の成績が悪い。負債過多、資本欠損、債務超過等は典型だ。小さな会社ほど資金調達の手段が銀行などの金融機関に限定されるので、銀行は利益だけを見ているという間違いは、社長がやってはいけない勘違いの最たる例といえる。経営判断を誤らせる典型的な数字の誤解を解説最後に、経営判断を誤らせる典型的な数字の誤解を解説する。以下、社長がやってはいけない数字の勘違い10選を紹介する。売上が増えれば利益も増える前章で解説した通り、売上が増えても、利益が減るパターンもある。売上と利益をセットで見る意識が大切だ。人件費は削ればいい前章で解説した通り、人件費は削ればいいものではない。人件費は相当繊細に取り扱わないと衰退リスクが高まる。銀行は利益だけを見ている前章で解説した通り、銀行は利益だけを見ているわけではない。利益も見るが、それよりも重視ししているのは資産状況(貸借対照表)だ。借金はしない方が良い借金はしない方が良いは、勘違いだ。借金は資金と投資の効率を高め、会社の繁栄スピードを加速するからだ。例えば、1千万円の利益を成長投資に回す会社と、1千万円の利益を担保に1億円の借金をして成長投資を推進する会社、両者を比べた場合、繁栄が加速するのは後者だ。借金は悪ではなく、繁栄の必然といった一面もあるのだ。利益率が高ければ会社経営は安泰利益率が高ければ会社経営は安泰と思う経営者は少なくないと思うが、いくら利益率が高くても、利益の額が小さいと経営はなかなか安定しない。一定の利益の金額に達するまでは、率と金額の両面を目標に掲げると良い。利益が出ていれば会社は倒産しない利益が出ていれば会社は倒産しないは、大きな勘違いだ。会社倒産に直結する大きな要因は利益の増減ではなく、現金の増減だからだ。たとえ、たくさんの利益を出していたとしても、手元の現金がなくなってしまえば、会社経営は簡単に破綻する。逆に、利益が出ていなくても、借入や身銭で現金を補填すれば会社経営はいつまでも続く。利益が増えれば現金も増える利益が増えれば現金も増えるは、最も危険な勘違いだ。なぜなら、利益と現金は殆ど動きが一致しないからだ。完全現金商売ならいざ知らず、殆どの会社は信用取引(売掛金、買掛金等)だ。売上は回収して初めて現金が増えるし、仕入は支払って初めて現金が減る。利益と現金の動きは会社が大きくなるにつれて複雑になるが、管理がおざなりになると黒字倒産(利益はあるのに現金がなくなる状況)という悲劇を生むこともあるので注意が必要だ。コストは削ればいい人件費同様、コストは削ればいい、というものではない。コストは削るものではなく、売上を作るために積極的に使うものだ。削るのではなく、ダイナミックに事業領域にコストをぶつけるからこそ、大きな売上が返ってくるのだ。コストを削るという発想ではなく、コストの費用対効果を高めるという発想が重要で、特に上位コストの費用対効果が高まると、大きな売上と利益に恵まれるようになる。業界平均を目指せば会社が良くなる業界平均を目指せば会社が良くなるは大きな誤解だ。なぜなら、業界平均は僅かなトップ集団企業の数字を沢山の下位集団企業が足を引っ張る構図で計算されるからだ。業界平均を目指しても、中流集団に追いつく見込みはなく、ましてやトップ集団に追い付くことなど夢のまた夢だ。会社を良くしたいのであれば自分の数字を超える努力を地道に続けるのが一番確実だ。自分に勝ち続ける企業が、業界のトップの座に近づくのだ。利益は節税で減らした方が良い利益は節税で減らした方が良いは誤解がある。例えば、節税のために事業に関連のない土地建物、車両等の固定資産、利益の繰り延べにしかならない保険商品等を購入し、利益を圧縮したとしても、長い見れば競争力の低下を招き、将来獲得利益は間違いなく減少する。節税ばかりに気を取られるのではなく、成長投資を含む事業活動に関連する全ての費用をしっかり計上し、適正な利益を毎期算定し、税金を納め、着実に体力(内部留保)をつけた方が繁栄の基盤は盤石になる。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 社長の時間の使い方が会社の利益を決める|経営者の最強タイムマネジメント術
    社長の時間の使い方が会社の利益を決める|経営者の最強タイムマネジメント術会社は経営者の能力以上に大きくならないと良く言われる。実際に企業経営に関わっている身からしても、社長の時間の使い方が会社の利益や繁栄を決める側面は大きいと感じる。この記事では、社長の時間の使い方と利益の相関関係、経営者の最強タイムマネジメント術について、詳しく解説する。社長の時間配分と利益の相関社長の仕事の時間配分と利益の多寡には、間違いなく相関関係がある。社長が重要な仕事に割く時間が長いほど利益は拡大し、逆パターンになると利益は縮小する。社長の時間の使い方が企業の繁栄を決定づけるわけだが、経営者にとって最も重要な仕事は「ビジネスの仕組み創り」だ。現場作業に没頭するのではなく、より良いビジネスの仕組みを考え、組織の言動や事業活動の精度を高める作業に没頭することが、利益を拡大する社長の仕事であり、社長業の肝になる。一見すると遊んでいるように見える経営者であっても、会社経営がうまく運んでいる会社の社長は、総じてビジネスの仕組み創りが得意だ。発想が豊かで、卓越した行動力を発揮し、儲かる仕組みをどんどんアップデートしている。知的好奇心も旺盛で、専門家やブレーンを積極的に活用し、社長=企業の知的水準をスピーディーに高め、事業活動をブラッシュアップし、新しい商品やサービス、新しい常識や体験を次々と社会に送り出している。時間配分を見事に采配し、利益を最大化している経営者は、社長にしかできない仕事を選別する嗅覚に優れている。当然、重要な仕事に割く時間配分が増えるので、自ずと会社の利益が拡大する。結果、社長の時間配分と利益の相関が良い方向に回るスパイラルが定着し、繁栄の基盤が益々盤石になる。経営者がやるべき仕事会社の利益を最大化するには、社長にしかできない重要な仕事に、より多くの時間を配分することが欠かせない。経営者がやるべき仕事はビジネスの源流を辿ると見えてくるが、最も重要な仕事は、事業は人なりと言われるように「人的資源の最大化」だ。社長自身が経営の勉強を続けることは必須で、その上で、ビジネスを取り巻く人脈作り、人財採用と育成の仕組み作り、社員・お客様・取引先・地域社会等のステークホルダーとの信頼関係強化等、人的資源の最大化に繋がる仕事が最も重要になる。続いて「顧客創造・付加価値研鑽・数字の拡大」のビジネスの繁栄を後押しする三本柱の実践だ。具体的な実践法については、拙著「小さな会社の安定経営の教科書」に記しているので、そちらをご覧いただければ幸いだ。最後は「成長投資と上位コストの費用対効果を高める」仕事だ。成長投資(研究開発・人財育成等)は経営の状態に関わらず、一定量を投下し続ける意識が必要だ。上位コストはトップ3くらいまで抽出し、そのコストの費用対効果を爆上げする仕組みを考えると、コストを使うほど、売上が増えるスパイラルが回る。以上、人的資源の最大化、顧客創造・付加価値研鑽・数字の拡大の実践、成長投資と上位コストの費用対効果を高める仕事の時間を増やすことができれば、会社の売上と利益は自ずと拡大する。経営者がやってはいけない仕事経営者がやってはいけない最たる仕事は、人的資源の最大化、顧客創造・付加価値研鑽・数字の拡大の実践、成長投資と上位コストの費用対効果を高める仕事、この3つの業務の精度を低下させる言動だ。人的資源を棄損する言動は、社長自身が経営の勉強をしない、ご縁やご恩を無駄にして人脈を台無しにする、社員・お客様・取引先・地域社会等のステークホルダーからの信頼を失う言動が目立つ、などが挙げられるが、こうした仕事(言動)の時間は1秒でも少ない方が良い。ビジネスはヒトで始まり、ヒトで終わるので、人的資源を棄損する仕事(言動)は、最もやってはいけない仕事と言っても過言ではない。また、顧客創造・付加価値研鑽・数字の拡大を実践しない、成長投資と上位コストの費用対効果を高める仕事をやらないのも問題だ。これらの実践に役立つ最新の知見・ノウハウ・テクノロジーの導入を阻害すること、社員の有益なアイデアやチャレンジを無下にすることもやってはいけない。経営者がやってはいけない仕事に割く時間が増えると、企業は加速度的に衰退するので、くれぐれも注意してほしい。そして、タイムイズマネー (Time is money)という言葉の通り、社長の時間は企業の利益を大きく左右する重要な経営指標ということを片時も忘れないでほしい。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • キャッシュフロー経営の基本|黒字倒産を防ぐための資金管理指標
    キャッシュフロー経営の基本|黒字倒産を防ぐための資金管理指標キャッシュフロー経営とは、現金の流れを重視する経営スタイルのことだ。現金は企業経営の根幹を支える指標になるので、キャッシュフロー経営の理解は企業の盛衰を決定づける。この記事では、キャッシュフロー経営の基本について、詳しく解説する。キャッシュフローと利益の違いキャッシュフローと利益の違いについて解説する。キャッシュフローと利益の大きな違いは、計算方法の基準の置き方にある。キャッシュフローの計算は現金の増減に基準が置かれていて、利益(粗利・営業利益等)は取引の発生時点に基準が置かれている。例えば、仕入原価80円の商品を100円で販売したとする。キャッシュフローの計算は、仕入の支払い、売上の回収など、実際の現金の動きに連動して計算される。(例:仕入の支払いが済んだのに、売上の回収がなければキャッシュフローはマイナス80円となる)一方の利益の計算は、販売までの過程で生じた商取引の発生に連動して計算される。(例:売上100円-仕入80円=利益20円となる)両者を比べれば分かるように、キャッシュフロー(現金)と利益の金額はまったく一致しない。だから、利益が出ていれば、会社経営は安泰という思い込みは、極めて危険な事態を招く。会社経営は現金がなくなった瞬間に破綻するからだ。黒字倒産が起きるメカニズム黒字倒産が起きるメカニズムについて解説する。黒字倒産はキャッシュフロー経営の実践力が弱いほど、起こり易くなる。しかも、黒字倒産に企業規模の大小は関係ない。事実、2008年に起きた世界同時不況の際に日本の上場企業の倒産が相次いだが、その半数は黒字倒産だった。黒字倒産とは、読んで字のごとく、経営成績は黒字なのに、現金が枯渇して倒産してしまう事態のことを言う。前章の「キャッシュフローと利益の違い」で解説した通り、 キャッシュフローと利益の金額は一致しない。利益が出ていても、キャッシュ(現金)がマイナスになる事態は良くあり、例えば、売上の回収が遅い、利益が在庫に変わる・設備に変わる、利益以上に返済負担が重い等の状況はキャッシュを減らす典型になる。当然、キャッシュがマイナスになる事態を放置し続ければ、次第に手元の現金が枯渇し、いくら黒字経営であっても、会社は倒産の危機に瀕する。黒字倒産を未然に防ぐには、現金の増加、あるいは現金の流れに重点を置くキャッシュフロー経営の実践が欠かせないのだ。営業CF・投資CF・財務CFの読み方営業CF・投資CF・財務CFの読み方について解説する。キャッシュフローの計算は、営業活動・投資活動・財務活動の三つの領域に分かれる。中小零細等の非上場企業には作成義務がないが、それぞれの計算過程、読み方、注視すべきポイントは以下の通りだ。営業CF営業活動によるキャッシュフローは、会社の最終利益「税引前当期純利益」に本業の営業活動の過程で生ずる現金増減に影響を与える項目を加算・減算して計算する。具体的には、減価償却費、支払利息、売上債権、棚卸資産、仕入債務、法人税等の支払い、その他資産・負債の増減などがある。営業CFは会社の資金繰りに直結する領域なのでプラスが絶対目標になる。共通で言えるのは売上債権と仕入債権、製造業等は減価償却費、小売業等は棚卸資産、これらの項目の増減はCFに大きな影響を与えるので注視するとよい。また、営業CFは、投資CFと財務CFのマイナスをカバーする原資になるので最も重要なCFになる。投資CF投資活動によるキャッシュフローは、固定資産(設備、機械、有価証券等)の取得や売却、並びに、貸付の増減に応じて計算する。事業用の固定資産を取得した年度はマイナスになる。投資CFのマイナスは、営業CFと財務CFでカバーすることになるが、ココのシミュレーションが甘いと資金繰りに行き詰まるので注意が必要だ。財務CF財務活動によるキャッシュフローは、金融機関からの借入金、借入金の返済、配当金の支払等の増減に応じて計算する。新しく借金をした年度はプラスになるが、返済だけの年度はマイナスになる。財務CFのマイナスが営業CFを上回ると返済苦に陥り、資金繰りに行き詰まるので、営業CFのプラスの範囲内で返済計画を立てることが大切だ。中小企業が最優先で見るべき資金指標中小企業が最優先で見るべき資金指標について、解説する。前章で解説した営業CF・投資CF・財務CFの増減と併せて見るべき指標は、PLの経常利益、BSの現預金と純資産の3つの項目だ。これらの指標を見ていれば、キャッシュフロー経営が板につき、資金繰りで悩むことが殆ど無くなる。営業CF・投資CF・財務CFの判断ポイントは既に解説した通りだ。PL(損益計算書)の経常利益、BS(貸借対照表)の現預金と純資産は、何れも常に増加・プラスが正常となる。PLの経常利益、BSの現預金と純資産が何れも増加・プラス傾向であれば、営業CF・投資CF・財務CFのバランスが適正(最終合算CFがプラス)に保たれる。逆に、PLの経常利益、BSの現預金と純資産のどこかが減少・マイナス傾向になると、営業CF・投資CF・財務CFのバランスが悪化(最終合算CFがマイナス)し、資金繰りに支障がでるようになる。利益だけを気にする経営者は少なくないが、PLの経常利益だけでなく、BSの現預金と純資産の二つの指標だけは、毎月、月次のたびにチェックすることをお薦めする。資金ショートを防ぐ実践的な管理方法最後に、資金ショートを防ぐ実践的な管理方法について解説する。資金ショートを防ぐ実践的な方法としてお薦めなのは、資金繰り表の作成だ。資金繰り表とは、現金の残高を月単位で計算する表のことだが、最低半年から一年先までの資金繰りの計画を作成すると安心だ。資金繰り表は、半年から一年先の売上と経費の計画値に、回収・支払いのタイミングを加味するだけで簡単に作成できる。ココに一過性コスト(税金・返済・設備投資等)を加えると、資金繰りの先行きが読めるようになる。あとは、実績が確定する度に計画値を実績で上書きし、予実管理を継続するだけで良い。長期間、資金繰り表を運用するとキャッシュフローの流れが手に取るように分かるようになり、資金繰りの失敗が少なくなる。また、新規の借入や設備投資の回収計画の精度も上がるので、会社経営の成果を出しやすくなる。資金不足に対する先手も打ちやすくなるので、社長業のストレスも小さくなる。結果、現金の流れを重視するキャッシュフロー経営がますます盤石になる。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 値上げの正しいやり方|顧客離れを防ぎ利益を増やす価格戦略
    値上げの正しいやり方|顧客離れを防ぎ利益を増やす価格戦略ビジネスは必ず経済物価の影響を受けるので、値上げは避けられない決断の一つになる。しかし、商品やサービスの価格は顧客の購買動機の大きな要素を占めるため、安易な値上げは客離れを招き、衰退リスクを高めることもある。この記事では、値上げの正しいやり方、並びに、顧客離れを防ぎ利益を増やす価格戦略について、詳しく解説する。値上げが必要な会社のサイン値上げが必要な会社のサインについて解説する。値上げが必要なサインは、利益率の悪化を一つの基準にすると分かり易い。会社経営において利益率は重要指標の一つになるが、「売上高営業利益率(売上高に占める営業利益の構成比率)」は値上げの可否を判定するのに有効に活用できる。なお、この経営指標の測定方法は必ず年計比較を用いた方が良い。季節変動や特需要因の影響が解消されて、正確な利益率の推移が分かるからだ。利益率の推移が上昇、あるいは、横ばいであれば値上げの必要性はない。逆に、利益率の推移が下降しているようであれば、それは値上げが必要なサインになる。利益率の悪化は、売上と利益の間にあるコストの増加を意味するため、増加したコストを吸収(企業努力)、あるいは、価格転嫁(値上げ)しなければ利益率は改善せず、衰退リスクが膨らみ続けることになる。値上げが必要なサインを見つけたら、即、コスト改善に取り組み、状況に応じて値上げの検討、実行を考えなければならない。原価上昇時の価格改定の考え方コスト上昇時の価格改定の考え方について解説する。コスト上昇時は、価格改定前にコストを詳細分析し、上昇したコスト項目を特定することが重要だ。特に上位コスト(少なくともトップ5)の上昇は、利益圧迫の根本原因、さらに言えば、価格競争力低下の根本原因になるので、見逃しは禁物だ。上昇コストが特定出来たら、それが社会や業界によるものか、自社都合(企業努力不足)によるものかを判定する。簡単に言えば、上昇コストの抑制(低減)が、コントロール可能か不可能かを判定する。社会インフラ(電気ガス水道、通信輸送物流費等)や業界(原材料費、輸入費等)のコストが上がり、自社商品やサービスのコストが上昇したのであれば、それはコントロール不可能な領域になるので、価格改定を考える必要がある。自社都合(人財不足、人員不足、生産性悪化、設備老朽化、ムダムラの蓄積等)でコストが上がったのであれば、それは企業努力が不足している証拠でもあるので、仕事の仕方や仕組みを根本から考え直し、一から企業努力を積み重ねる必要がある。上昇コストの抑制(低減)が、コントロール可能か不可能かの判定をおざなりにして、安易に値上げすると、値上げが仇となって顧客離れを引き起こし会社が危機的状況に陥ることがあるので、この初動はくれぐれも丁寧に対応することをお薦めする。顧客が離れない値上げの伝え方顧客が離れない値上げの伝え方について解説する。顧客離れを抑制する値上げの伝え方は、企業努力、事実の蓄積、新条件提示、差別化ポイント等が重要になる。企業努力企業努力の伝達は、値上げに伴う顧客離れの抑制に絶対不可欠だ。生産性改善、コスト削減、拠点の統廃合など、こちらが身を切る覚悟を示せば、相手の値上げに対する感情は相当和らぐ。また、企業努力はライバルに差をつける強みの源泉になるので限界まで挑戦する姿勢が必要だ。事実の蓄積事実の蓄積も、値上げに伴う顧客離れの抑制に欠かせない。コスト上昇の背景、推移、上昇率、一時的なのか恒久的なのか、コントロールできるのか出来ないのか等、事実を具体的に積み重ねるだけでなく、値上げに伴い品質向上、安全向上、採算改善等が図れ、長期的に安定供給できる根拠等も丁寧に伝えることが大切だ。企業努力は“情”で事実の蓄積は“理”になるが、情と理で値上げの必要性と妥当性を訴えることが相手の心を動かす秘訣になる。新条件提示価格を改定する前に、新しい条件提示を検討することも大切だ。例えば、製造個数や納品個数を増やして従前価格を維持できるのであれば、値上げではなく、ロットの改定を検討すれば良い。あるいは、納品場所を、先方(顧客先配達)から当方(工場渡し)に変えて従前価格が維持できるのであれば、値上げではなく、納品場所の変更を検討すれば良い。顧客に対して値上げ以外の選択肢を与えることも、顧客離れを防ぐ伝え方になる。差別化ポイント差別化ポイントの伝達も値上げに伴う顧客離れの抑制効果がある。大きな強みがあるほど、価格交渉力が強くなるからだ。冒頭でお伝えした通り、ビジネスは必ず経済物価の影響を受けるので、値上げの決断は必ずどこかでやってくる。差別化ポイントは値上げが必要になってから磨くのではなく、いつ値上げの必要に迫られても大丈夫なように日頃から磨くのが正解だ。強みがあればライバルを制して先手で値上げに動くことができるが、強みがなければライバルの後追いでしか値上げが出来なくなる。顧客離れが起きないのがどちらかは比べるまでもないだろう。値上げ後の売上・利益のシミュレーション方法最後に、値上げ後の売上・利益のシミュレーション方法について、解説する。値上げ後の売上・利益のシミュレーションは、最良・ノーマル・最悪の3パターンで予測するとよい。最良の計画は、販売個数が変わらないパターンで作成する。値上げしているので、個数は一緒でも売上・利益ともに増加する。ノーマルの計画は、販売個数が10%ダウンするパターンで作成する。個数は減るが、値上げしているので、売上・利益ともに現状維持、やや増加になる場合が多い。(なお、値上げの価格設定はこのノーマル計画を基準にして考えると調整し易くなる)最悪の計画は、販売個数が20%ダウンするパターンで作成する。個数が大幅に減るので、売上も利益も減り、場合によっては値上げ前の水準、あるいは、それを下回るかも知れない。値上げ後の売上・利益のシミュレーションは、値上げ前に上記3パターンを作成し、売上と利益の推移を確認しながら、値上げの価格設定を検討すると良い。また、このシミュレーションの最悪パターンになった時の行動計画(経営方針、営業戦略、融資交渉等)を事前に固め、すぐに売上・利益の回復に動ける体制を作っておくことも大切だ。値付けは経営という言葉がある通り、値上げは他人任せには出来ない社長の重要な仕事の一つだ。そして、値上げの成功には、自身の感性や経験だけでなく、あらゆる経営指標を駆使し、最適解を目指す努力が必要だ。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 社長が知るべき採用の経済学|採用コスト・定着率・生産性の関係
    社長が知るべき採用の経済学|採用コスト・定着率・生産性の関係採用活動はすべての会社に関わる必須業務だ。採用コストが上昇すると、会社の利益が圧迫され、競争力が低下するので、しっかり抑えたい経営指標だ。この記事では、社長が知るべき採用の経済学と題して、採用コスト、定着率、生産性の関係について、詳しく解説する。採用コストの計算方法採用コストの計算方法について解説する。採用コストは、人財を採用するために一定期間に費やしたコストを累積すると計算できる。期間設定は、会社の会計年度と同様、一年間で区切ると分かり易い。例えば、一年間に2名の人財を採用したとする。その2名を採用するために費やしたコストの累積が100万円であれば、会社の採用コストは100万円、一名当たりの採用コストは50万円/名になる。採用コストは、広告費用、紹介費用、説明会や面接費用、それらに付随する諸費用等、すべてを集計する。なお、採用コストは経済指標の一つの求人倍率(求人企業数÷求人者数)と相関がある。求人倍率が1の場合は、求人企業と求人者が同数で見合っているので、双方の労力やコストは過不足ないバランスが取れる。求人倍率が0.99以下の場合は、求人企業数より求人者数の方が多いので、求人者は就職難に陥り、就職の労力とコストが上がる。一方の企業は採用し易くなるので、採用コストが下がる。求人倍率が1.01以上の場合は、求人企業数より求人者数の方が少ないので、求人企業は採用難に陥り、採用の労力とコストが上がる。一方の求人者は企業に就職し易くなるので、就職コストが下がる。このように、採用コストは景気の動向によって増減する側面があるが、大切なことは、どんな時代であってもこの会社で働きたいと思わせる強みや環境を追求する姿勢を持ち続けることだ。採用コストが低い会社ほどそうした姿勢を強烈に持っている。早期離職が会社に与える損失早期退職が会社に与える損失について解説する。早期退職に伴う会社の最たる損失は、採用コストが無駄になり、さらに会社の生産性が著しく悪化することだ。採用コストの無駄は目に見える損失なので分かり易いが、じつは生産性の悪化という目に見えない損失の方が大きく、会社に与えるダメージもでかい。例えば、早期退職することでそれまでに費やした採用と教育の労力やコストが無駄になる、早期退職者のフォローに回る社員達の労力やコストが無駄になる、人員が減少して生産性が悪化する等は典型だ。さらに、早期退職者につられて辞める社員が現れると、会社の損失は加速度的に増え、衰退リスクも高まる。経営者や幹部層が現場のフォローに回らざる得なくなり、会社経営と社長業の精度が著しく悪化するからだ。このように、早期退職者が会社に与える損失は極めて大きい。早期退職を防ぐために、相性の良い社員を採用することの重要性、会社への定着率を高めるための仕掛けがいかに重要かお分かりになるだろう。生産性の高い人材の見極め方生産性の高い人財の見極め方について解説する。生産性の高い人財は「創造力」、「人望とモチベーション」、「ヒューマンスキル」の3つの指標を使うと見極められる。創造力は、言われた仕事をやるのではなく、その仕事の課題や解決法を自主的に考える素養があるか否か。人望とモチベーションは、人柄が良く、仕事に対するモチベーション、あるいは、仕事を通じて成長したい気持ちが高いか否か。ヒューマンスキルは、純粋な素直さ、誠実さ、謙虚さ、胆力や求心力、責任感や決断力、信念や影響力など、人間的な魅力の源泉の種があるか否か。以上、創造力、人望とモチベーション、ヒューマンスキルの高い人財は極めて高い生産性を発揮する。しかも、何でも自主的、主体的に動くのでコストパフォーマンスが高く、会社経営のあらゆる面に多大な好影響をもたらす。なお、何れのスキルも採用時点で多少の物足りなさがあっても、後天的に身に着けられるスキルなので、教育次第でいかようにもリカバリーできる。人財の採用と教育の投資対効果最後に、人財の採用と教育の投資対効果について解説する。人財の採用は企業の永続性を高め、人財の教育は定着率と生産性を高める。人間には寿命があるので一定サイクルで人財は入れ替わる。また、一定の離職も必ずあるので、採用できない会社は企業の永続性に陰りがでる。従って、一定期間、一定人数の人財の採用は、企業の永続性を確立するうえで欠かせない。また、人財を採用すると、人員不足や人財不足に陥るリスクが解消されるので、健全な労働環境が維持される。労働環境の悪化は離職という悲劇を招くので、この点も採用の大きな効果といえる。人財の教育は、定着率と生産性の向上に繋がるので大きな投資対効果がある。例えば、この会社でキャリアが活かせる、あるいは、この会社でキャリアが伸ばせると思わせる環境や教育、フォローやサポート体制、前章で解説した創造力、人望とモチベーション、ヒューマンスキルの3つのスキルの教育等は、定着率を高めるだけでなく、大きな投資対効果がある。人件費は、殆どの会社で最も大きなコストになる。つまり、売上を作るために一番上手に使うべきコストが人件費ということだ。その人件費の最適化を図るうえで、人財の採用と教育は絶対に欠かせない要素になる。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 社長の決断を誤らせるバイアス|数字で経営判断を正しく行う方法
    社長の決断を誤らせるバイアス|数字で経営判断を正しく行う方法社長が決断を行う上で、数字は最も身近な根拠になる。しかし、数字の認知バイアス(偏見や先入観で非合理な決断をする心理)がかかると、誤った判断を誘発する恐れがある。この記事では、社長の決断を誤らせるバイアス、並びに、数字で経営判断を正しく行う方法について、詳しく解説する。経営者が陥り易い認知バイアス経営者が陥り易い認知バイアスについて解説する。経営者が陥り易い認知バイアスの代表例は「数字の責任所在」と「数字の相関関係」だ。数字は事業活動の結果を示すので、数字が悪いと、現場で働く社員が悪いと考えるバイアス(偏見や先入観)がかかる経営者が稀にいるが、これは間違いだ。事業活動の結果は社長の責任、当然、結果を示す数字の責任も社長が背負うのが正しい認識だ。誤ったバイアスは、社員のモチベーションとパフォーマンスを引き下げるので、くれぐれも注意してほしい。数字の相関に関してもバイアス(偏見や先入観)がかかっている経営者が稀にいる。売上が上がれば利益も上がる、利益が増えれば現金も増える、利益は節税で減らした方がいい等は典型だ。数字のバイアスは危険な決断を招き、衰退リスクを高めるので、注意してほしい。なお、バイアスがかかりやすい数字の勘違いを以下の関連記事で紹介しているので、参考にしてほしい。【関連記事】社長がやってはいけない数字の勘違い10選|経営を誤らせる危険な思い込み数字無視の感覚経営の危険性数字無視の感覚経営の危険性について解説する。数字は事業活動の結果を表すので、数字無視の感覚経営は極めて危険だ。感覚的にうまく行っているように見えても、数字(結果)がついてこない、あるいは、数字(結果)が悪化することは良くあることだ。数字を見て、言動を修正し、また数字を見る。この繰り返しが、会社経営を安定させる正攻法であり、決断の精度を高める確かな方法だ。また、数字があると、この数字まで悪化したら撤退、あるいは規模縮小など、経営が危機的状況に陥る前に上手に先手を打つことができる。このほかにも、人件費のコントロール、一般コストや成長投資のコントロールも数字があるからうまく采配でき、費用対効果を高めることができる。感覚一辺倒でうまくいくほど会社経営は甘くない。百戦錬磨の社長であっても感覚の衰えは必ず来る。だからこそ、数字という根拠を武器に決断する術を定着させることが重要だ。数字を使った決断プロセス数字を使った決断プロセスについて解説する。数字を使った精度の高い決断プロセスを実現したいのであれば、重要な経営指標のチェックを日常化すれば良い。お薦めの指標は、PL(損益計算書)の「売上高と経常利益」、BS(貸借対照表)の「現預金と純資産」だ。僅か4つの指標をチェックするだけで決断の精度が飛躍的に上がる。何れの指標も増加が良好を示し、減少は悪化を示す。経営者がこの指標をベースに決断すると、判断の精度が良くなる。また、この指標をベースに目標数値を決め、その目標を達成するための行動目標と達成期日を社員に示せば、効率的に経営を改善することができる。決断のプロセスに数字がないと、感覚的な自己流経営に陥り、衰退リスクを大きくしてしまう。そうならない為にも、数字を使った決断を心掛けてほしい。判断ミスを減らす仕組みづくり最後に、判断ミスを減らす仕組みづくりについて解説する。経営者の決断ミスや判断ミスを減らす最も有効な策は、検証の精度を高めることだ。未来は予測することはできても、未来を当てることは誰にもできない。また新規事業等は十中八九失敗するのだから、すべての決断や判断には失敗のリスクがついて回る。会社経営は決断の連続で前に進むので、失敗を怖がって決断を先延ばしするのは愚の骨頂で、大切なのは、決断の失敗をリカバリーする仕組みをつくることだ。判断ミスの検証は、前章で紹介したPLの「売上高と経常利益」、BSの「現預金と純資産」が役立つ。この何れかの指標が減少傾向に陥ったら、どこかで判断ミスが起きたと考えてよい。また、現場の最前線にいる社員に判断基準を持たせることも必要だ。こういう顧客の声、現場の声、こういう状況や数字が出たら判断ミスの疑いありという基準を与えるのだ。社員の合否の判定スピードが上がるので、会社として判断ミスに即座に対応できるようになる。判断ミスが少なくなると、社長業の精度が上がるだけでなく、社員のパフォーマンス、会社の売上と利益、お客様の満足度など、すべての指標が良好になるので、検証の仕組みはしっかり構築してほしい。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 社長がやるべき数字会議の進め方|月次会議が利益につながる運営術
    社長がやるべき数字会議の進め方|月次会議が利益につながる運営術数字は、事実、根拠、客観性等を示す重要な情報だ。会議議題の協議成果を高める側面もあり、数字の活用次第で会議の成果は天と地ほどの差が生じる。この記事では、社長がやるべき数字会議の進め方、並びに、月次会議が利益につながる運営術について詳しく解説する。月次会議で見るべき数字月次会議で見るべき数字について解説する。月次会議で最低限見るべき数字は、BSの現預金と純資産の推移、PLの売上と経常利益の年計、売上や利益との相関が強い独自指標の3つだ。BS(貸借対照表)の現預金と純資産は、増加は良好を示し、減少は悪化を示す。良好な場合は、今の戦略が正しい証拠なので、アクセルを踏み込んでも問題ない。悪化の場合は、今の戦略が間違っている可能性が高いので、アクセルを緩め、原因を特定し、戦略を修正しなければならない。また、大型の成長投資等で一時的に現預金と純資産が減少(悪化)する場合は、目標の期間内に増加傾向に転ずるよう、戦略や業務の進捗をしっかりモニタリングすることが大切だ。PL(損益計算書)の売上と経常利益の年計は、増加は良好を示し、減少は悪化を示す。良し悪しの対応は、前記した通りだが、他部門にわたる場合は、部門別の損益をしっかりチェックすること、また前年比と決算比を常にモニターすることが欠かせない。売上や利益との相関が強い独自指標は、顧客数、来店数、顧客単価、購入頻度、リピート率、新規率、稼働率、不良率、歩留まり等、一般的な経営指標以外の業界独自の成果や生産性を表す指標のことだ。PLの指標同様、良し悪しの対応は前記した通りだが、事業領域毎(営業、製造、管理等)に見るべき独自指標があるので、しっかり抑えたいところだ。なお、月次会議で見るべき数字(幹部や社員と共有すべき数字)はシンプルなほど良いので、見ても意味がない数字やあまり効果がない数字は除外して構わない。会議が形骸化する理由会議が形骸化する理由について解説する。会議が形骸化する最大の理由は、形式化(マンネリ化)だ。例えば、会議の議題、報告の内容、会議メンバー等の固定化、あるいは、形式化が進むほど、会議がマンネリ化し、会議を起点に経営の成果を上げる本来の効果が無くなり、会議が形骸化する。社長が参加する経営会議だけでなく、その経営会議のための部門会議も形骸化すると、事業活動の生産性は著しく悪化し、会議が売上や利益の足を引っ張るという、本末転倒な状況を招くこともある。また、参加メンバーの発言・意見をシャットダウンし、社長等の議長だけが一方的に発言・意見する会議も形骸化し易い。このケースで会議が形骸化すると、主体的・能動的に動ける社員が少なくなるので、会社の成果が社長の能力以下にしかならない弊害を招く。加えて、社員の働く意欲が低下し、社長の心身的ストレスが大きくなるので、非常に危険な状態を招く。社員を巻き込む会議運営のコツ社員を巻き込む会議運営のコツについて解説する。社員を巻き込む会議運営のコツは「決めること」、「時間の効率化」、「発言・意見の機会提供」の3つが重要になる。会議の目的は、決めることだ。会社経営は決断の連続で事業活動の成果が大きくなるので、決めることほど重要なものはない。逆に決めることがないのであれば、無理に会議を開催する必要はない。会議の時間を効率的に使うことも大切だ。会議で効率的に何かを決めるためには、会議前に議題と補足情報、並びに、その議題等に対する会議メンバーの発言・意見を共有し、会議を迎えることが欠かせない。情報を共有しないまま会議を開催すると、何も決められないまま終わるリスクが高まるので注意してほしい。会議メンバーに、発言・意見の機会を提供することも大切だ。会議の議題毎にメンバーの発言や意見を反映させて、なお且つ、決める場に社員を巻き込むことで、責任とモチベーションの起因を与えることができる。たったこれだけで、会議が終わってからの組織のパフォーマンスと事業活動の成果が大きく変わる。経営改善の成果を高める数字の活用法最後に、経営改善の成果を高める数字の活用法について解説する。経営改善の成果を高めるために抑えるべきポイントは「数字は結果でしかない」という風土を定着させることだ。数字を達成するために動くのではなく、こう動けば数字がついてくる、だから「今月はこう動こう」と具体的な行動目標を立て、結果(数字)をモニタリングし、結果に応じて行動を修正する、この繰り返しが経営改善の成果を高める正攻法になる。数字を絶対目標に掲げすぎると、数字必達のために組織のモラルが低下する、あるいは、顧客や取引先に迷惑をかけてでも数字を達成する社員が現れかねない。また、数字の責任の所在を明確にすることも重要だ。数字は結果でしかないので、社員の責任ではなく、社長の責任だ。だからこそ社長には、数字が良くなるように、社員に具体的行動目標を与え、組織のパフォーマンスを高める義務がある。以上の前提を元に、数字の意味や仕組みを社員に教育し、その重要な数字にいつでもアクセスできるようにして、達成期日や進捗の確認日をしっかり設定し、社員のフォローアップを充実させて目標達成のプロセスを最適化すると、数字の成果が出やすい環境が整う。数字を振り回したり、数字に振り回されたりする経営に良いことはない。繰り返すが、そもそも数字は結果でしかない。良い数字をキープするために一番大切なことは何かを常に追求し、そこに組織の行動を集中させることが何よりも大切だ。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • 利益改善の簡単具体策15選|小さな会社でもすぐできる収益強化術
    利益改善の簡単具体策15選|小さな会社でもすぐできる収益強化術利益は企業の永続性に不可欠な要素だ。商品やサービスが生み出す利益は強みの陳腐化に伴い必ず悪化するので、利益改善は企業が生存するための絶対条件になる。この記事では、利益改善の簡単具体策15選と題して、小さな会社でもすぐできる収益強化術を詳しく解説する。利益率を改善する2つのアプローチ利益率を改善する2つのアプローチについて解説する。利益率は、売上を増やすか、コストを減らすかの2つのアプローチで改善することができる。売上をキープしコストを下げる、コスト据え置きで売上を増やす、双方のレバレッジが効くほど、手元に残る利益は大きくなり、利益率が改善する。以下、簡単にできる利益率改善の具体策をそれぞれ紹介する。売上拡大(1)一番は強みを磨くことだ。強みは売上の源泉になるので、強みの研鑽は最も優先すべき取り組みになる。小さな会社の最たる強みは機動性とスピードだ。ライバルよりも一歩先を行き、ひと手間多いサービスを常に心掛ければどんな会社であっても強みが大きくなる。そして、その強みを伝える努力が大きいほど、強みが売上に転換し易くなる。コスト削減(2~4)一つ目は上位コストの費用対効果を高めることだ。上位コストはトップ3を抽出し、集中的に改善すると効果的だ。二つ目は惰性コストとムダムラを削減すること。惰性コストとムダムラは毎年発生するので、定期的にリストアップし改善すると良い。三つ目は生産性の改善に取り組むこと。小さな会社ほど金額ベースのコスト削減に限界があるが、最新技術・ノウハウ・テクノロジーを取り入れて生産性を改善すると、コスト削減の限界が訪れない。ちなみに、商品の品質や顧客サービス低下を招くコスト削減と社員の安心安全を損なうコスト削減は絶対にNGだ。なお、利益改善の結果は、売上総利益率(粗利率)と売上高経常利益率の二つの指標を用いてモニタリングすることが大切だ。利益指標の計算方法売上総利益率=(売上総利益÷売上)×100売上高経常利益率=(経常利益÷売上高)×100売上総利益率と売上高経常利益率は上昇が改善目標になる。この二つの指標の結果を見て、より良い言動に修正し、新しい戦術・戦略を展開する、この繰り返しが利益改善の精度を高め、より収益性の高い経営基盤を作る。人件費と経常経費の見直し続いて、人件費と経常経費(事業活動の維持コスト)の見直しについて解説する。人件費と経常経費は全ての会社にとって大きな負担コストなので、利益率を改善するうえで見直しは避けて通れない。以下、簡単にできる利益改善に繋がる具体策をそれぞれ紹介する。人件費(5~8)大前提として、報酬削減、昇給停止、賞与カット等、モチベーション低下の起因を作る人件費の削減はやってはならない。そのうえで、一つ目は社員教育を充実させること。社員のスキルが上がれば事業活動のパフォーマンスが上がり、利益が拡大するからだ。二つ目は、組織のフラット化だ。社員の多能化、縦割りの弊害解消等が推進され、労働生産性が高まり、利益が拡大する。三つ目は、自動化・デジタル化の推進。個々の作業負担が軽減されて、残業が減り、全体の人件費が低下する効果が期待できる。四つ目は行動目標と行動原理の提示だ。社員が自主的かつ主体的に行動できるようになり、組織のパフォーマンスが上がり、結果、利益が拡大する。経常経費(9~11)一つ目はオフィスの小規模化・シンプル化だ。例えば、都心や一等地の回避、フリーデスクの活用、クラウドサーバーの利用等は、地代家賃だけでなく、業務効率の向上にも繋がり、大きな利益改善効果をもたらす。二つ目は、自動化・省エネ化・デジタル化の推進。照明の自動点灯やLED化、教育ツールのデジタル化(タブレット・動画活用等)、ペーパーレス化、問合せ自動応対化、Web会議・テレワーク、SNS活用等、利益拡大に繋がる施策がたくさんある。三つ目は共同購入・小ロット購入の徹底だ。例えば、個人単位の備品購入を止めて共同購入する、消耗品の大量購入を止めて小ロット購入する等の買い方は、購入の手間と保管のスペースを小さくするので、利益拡大に繋がる。価格改定・仕入交渉・商品構成見直し続いて、価格改定・仕入交渉・商品構成見直しについて解説する。価格改定は売上拡大に繋がり、仕入交渉と商品構成見直しは売上拡大とコスト削減の両方に繋がる。何れも利益率を改善する大きな効果がある。以下、簡単にできる利益改善に繋がる具体策をそれぞれ紹介する。価格改定(12)商品やサービスの価格は、利益の大きさを決めるだけでなく、購買動機の大きな一因にもなるので、適時検討しなければならない。しかも、ビジネスは経済物価の影響を必ず受けるので、価格改定はすべての企業に必要な取り組みになる。例えば、コストが上昇し、利益が低下傾向に転じたら値上げを検討しなければならない。逆に、コストが低下し、利益が増加傾向に転じたら、値下げと共に顧客をさらに増やす決断を検討しなければならない。価格改定の成否は、自社の強みとライバルの動向が肝になるので、客観的に自他を分析し、情勢を判断する目を持つことが重要になる。仕入交渉(13)仕入交渉は、競争ではなく、共生をベースに行うことが大切だ。複数社を競争させて一番安い仕入会社を選択し続けると、知らぬ間に安かろう悪かろうの水準に陥り、会社経営が行き詰まるからだ。仕入値を下げるために購入個数を増やす、納品場所を変える、仕入低減策を一緒に考える等、仕入先と共存共栄の関係性を築くところに、長期的な利益が見えてくる。また、仕入先との特別な関係性は、特別なモノを特別な条件で仕入れられるチャンスに繋がり、仕入が強みになって売上が一層拡大することもある。仕入先に犠牲を強いて獲得した利益は長続きしないどころか、衰退リスクを著しく引き上げるので、くれぐれも注意してほしい。商品構成見直し(14)商品構成の見直しは様々な切り口がある。自社にしか提供できないオリジナル商品は高粗利・高利益率の看板商品として売上と利益の拡大に役立つ。商品やサービス、あるいは、ターゲット顧客を一つに絞る専門店戦略は、強みが際立つので売上が増え、さらに運営コストが下がるメリットがある。割安な初回限定品やお試し品は新規顧客の獲得に役立ち、売上拡大を後押しする。不採算商品の改善や撤退は、場合によって売上は減るが、利益は確実に増える。商品ごとの利益率を分析・把握したうえで、これらの施策を参考に商品構成を最適化すれば、利益を効果的に改善することができる。不採算商品の改善と見抜き方(15)続いて、不採算商品の改善と見抜き方について解説する。不採算商品を見抜き、利益を改善するために真っ先にやるべきことは採算分析だ。会社全体、事業別、部門別、顧客別、商品別と領域を細分化し、採算割れの根本原因を特定することが第一になる。原因が特定出来たら、改善方法を検討する。具体的には、値上げか、企業努力か、はたまた、その両方のハイブリットか、不採算を改善する方策を考え、実行する。何をやっても採算割れの改善が出来ない場合は、終売、もしくは、撤退を考える。なお、不採算商品は、採算割れの期間が長くなるほど、利益改善の難易度が上がる。だから、常日頃から商品の採算をしっかり管理し、採算割になった瞬間に対応することが大切だ。結局、会社の大小問わず、高利益・高収益がキープできている会社は、採算管理が末端まで徹底されている。言い換えれば、採算管理は利益改善の基本であり、大原則と言っても過言ではないのだ。利益改善の成功事例最後に利益改善の成功事例について解説する。何れも私が実際に経営サポートに入った先の企業の利益改善事例だ。ケース1「営業利益が20倍に増えた会社」この会社は、良い商品を作っていながら、その強みを十分に顧客に伝達していなかった。強みを明確にして、ターゲット顧客に対してその強みを発信し、短期間で相応の値上げに成功した。結果、利益水準が大幅に改善した。この会社の利益改善の成功ポイントは、強みを徹底して磨くことを最優先したことだ。その結果、強みが磨かれるほどに、弱みが無くなり、企業の収益力が一段と高まった。ケース2「営業利益15倍に増えた会社」この会社は、低価格戦略で売上を拡大していたので利益水準が低かった。真っ先に、ターゲット顧客を綿密に分析したところ、低価格戦略から高価格戦略に切り替えても、影響が小さいことが分かった。矢継ぎ早に、不採算商品や事業の縮小・改善、ニーズ対応型からニーズ提案型商品の拡充、高付加価値商品の拡充等を実践した結果、売上拡大のペースを維持しながら、利益率を大幅に改善することができた。この会社の利益改善の成功ポイントは、レッドオーシャン(熾烈な市場競争)から脱却するために、オリジナリティー溢れる商品を拡充し、独自のブルーオーシャン市場(ニッチ独占市場)を開拓したことだ。(この記事は2026年1月に執筆掲載しました)執筆者・監修者プロフィールビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」
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  • コスト削減の正しい戦略|コスト削減のメリット・ポイント・注意点
    コスト削減の正しい戦略|コスト削減のメリット・ポイント・注意点コスト削減の正しい戦略は「企業の付加価値を高めること」に尽きる。なぜなら、企業の付加価値を棄損するようなコスト削減を行うと、大概の会社は、衰退の一途を辿るからだ。企業の付加価値を高めるコスト削減を推進すると、競合他社よりも低コストで、同等かそれ以上の品質の商品を提供することができるようになり、自ずと、競争の優位性が高まる。競争の優位性が低下すると、途端に会社が衰退するので、コスト削減は企業存続に欠かせない重要な活動といっても過言ではない。この記事では、コスト削減の正しい戦略から、コスト削減のメリット・ポイント・注意点に至るまで、詳しく解説する。コスト削減の正しい戦略コスト削減の正しい戦略は、企業の付加価値を高めることを基軸に組み立てることが、重要なポイントになる。従って、企業の付加価値、つまり、会社の強みを弱体化させかねないコスト削減は避けなければならない。例えば、コスト削減がきっかけで会社の強みが弱体化し、利益が減少するといった症状は誤ったコスト削減の典型的な戦略例だ。また、コスト削減の結果、生産性が低下した、安全性が低下した、品質が低下した、といった症状も誤ったコスト削減の戦略例になる。正しいコスト削減は、会社の強み、或いは、会社の生産性や商品の品質を維持(できれば向上)しながらコスト削減を推進する戦略展開が基本になる。【関連記事】コスト削減の考え方・目的・効果・方法を徹底解説コスト削減のメリットコスト削減の最大メリットは、競合他社よりも低コストでより良い商品やサービスを提供できる環境が整うことだ。また、低コスト体制が確立されると、損益分岐点も下がるので、利益拡大のスピードが一段と加速するメリットも享受できる。さらに、コスト削減の意識が組織に根付くと、社員のコスト意識や利益意識がグッと高まるので、会社全体の生産性も向上する。これらのコスト削減メリットを享受し続けるには、コスト削減活動を定着させ、持続的にコスト削減効果を上げ続けることが不可欠になる。【関連記事】簡単かつ即効性のあるコストダウン手法コスト削減の重要ポイントと注意点コスト削減を推進するうえで注意すべき点は、会社の強みや付加価値を棄損させないことだ。従って、コスト削減に取り掛かる前に緻密な効果検証を必ず行い、マイナスリスクを極力払拭することがコスト削減を成功させる秘訣になる。例えば、コスト削減の効果検証の結果、利益減少、生産性低下、社員の安全性低下といったマイナスリスクが出ることが予想される場合は、そのコスト削減を止めるか、リスクが低下するコスト削減方法を再検討しなければならない。或いは、コスト削減後に、想定以上のマイナスリスクが表面化した場合は、即刻元に戻すといった判断をしなければならない。また、コスト削減がきっかけで、売上が減少することは良くあることだが、利益が減少しなければ、そのコスト削減は成功したと判断することも重要なことだ。なぜなら、企業の生存に欠かせない要素は利益(現金)であり、なお且つ、コスト削減は、売上拡大よりも利益拡大に軸足を置いた方が、大きな効果が得られるからだ。例えば、売上が拡大している一方で利益が減少する赤字商品や赤字事業部分をコスト削減の改善対象にする手法は大変に効果的だ。伊藤のワンポイントコスト削減は企業の競争力を高め、売上と利益を拡大する重要な取組みです。但し、コスト削減の戦略を誤ると、コスト削減がきっかけで会社が衰退することもあり得るので、慎重な戦略展開が必要です。コスト削減の結果検証をしっかり行い、付加価値棄損、マイナスリスク拡大などの現象を見逃さないことです。
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  • 経営の悩みの解消方法|社長の悩みが解決するシンプルな考え方
    経営の悩みの解消方法|社長の悩みが解決するシンプルな考え方小さな会社ほど重要な経営判断が社長に集中するので、経営者の悩みは尽きることがない。社長が悩みを抱えることは、ある意味、当然のことであり、悩みがあって当たり前ではあるが、大切なことは悩みを放置しないことだ。この記事では、経営の悩みの解消方法、並びに、社長の悩みが解決するシンプルな考え方について、詳しく解説する。経営の悩みの解消方法経営の悩みの解消方法として確実な方法は「相談できる専門家」を抱えることである。経営の悩みを解消する手段として、自分で勉強する方法もあるが、独学は、誤った時に修正が利かないデメリットがある。大概は、失敗して初めて気が付くパターンが殆どであり、それであれば、最初から、専門家を頼った方がよい。経営の専門家は多岐にわたる。会社経営全般であれば経営コンサルタント、法務は弁護士、税務は税理士など等、必ず、その道の専門家がいる。そもそも社長の時間は極めて限られている。社長のパフォーマンスを上げるには、悩む時間を減らすために専門家を活用し、自身がすべき重要な仕事に集中するための取捨選択を日常的にしなければならない。初めから専門家を頼れば、社長業の生産性が上がるだけでなく、判断基準の精度も上がるため、成功の確率がグッと上がる。従って、できるだけ若い内から、専門家に身銭をきる習慣をつけ、頼るべき専門家を選別する眼を養うことをお薦めする。悩みを放置すると悩みが大きくなる経営の悩みは放置せず、サッと解決するのが良い。なぜなら、経営の悩みを放置するほど、衰退リスクが高まり、更に悩みが大きくなるからだ。悩みは小さな内に解消することが安定経営の鉄則であり、悩みの放置は経営者の怠惰といっても過言ではない。専門家の悩み相談は、せいぜい1時間1万円程度である。その1万円で悩みが解決でき、更に、会社の損失リスクを抑えられるのであれば、安いものである。1万円の相談料が、100万円や1,000万円の価値を生み出す事も往々にしてある。成功社長ほど、自身の苦手分野を把握しており、その苦手を補う専門家、或いは、ブレーンを上手に活用して悩みを解決している。ちなみに、公的機関の無料のよろず相談等はピンポイントで活用する分には問題ないが、悩みの根本解決の手段としてはお薦めできない。タダほど高いものはないと云われるように、時間と労力の割に役立たないケースが多いからだ。社長の悩みが解決するシンプルな考え方最期に、社長の悩みが解決するシンプルな考え方について解説する。経営の悩みはサッと解決することに越したことはないが、中には、尾を引く悩みもあれば、すぐには解決しない悩みもある。例えば、悩みを解決するために人事を尽くしたとしても、なかなか悩みの種が解消されないケースが稀にある。こういう場合は、強引に悩みを解決しようとはせずに、ただ静観し、流れに身を任せる手もある。押してダメなら引いてみろ、ではないが、悩みを解決する手段が強引になるほど、話がこじれることは良くあることである。特に家族や組織などの人の問題は、強引さが仇となる。やる事をやっても悩みが解決されない場合は、一度、立ち止まって解決法を考え直すことも時には必要で、場合によっては静観することで悩みが勝手に解決することもある。
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  • 経営者の悩みを解決する実践ノウハウ20選|社長の悩みは放置するな
    経営者の悩みを解決する実践ノウハウ20選|社長の悩みは放置するな中小企業の経営者は悩みを沢山抱える。なぜなら、トップダウン構造にある中小企業ほど経営者に重要な決断が集中するからだ。この記事では、経営者の悩みを解決する実践ノウハウについて、詳しく解説する。社長の悩みは放置するな!!!社長業ほど難易度の高い仕事はない。従って、経営者に弱点があるほど経営の悩みが山積する。経営の悩みには程度の大小があるが、経営課題に直結する深刻な悩みを放置すると、少しのきっけで会社が衰退することもあり得る。また、社長が解決できない悩みを抱えるほど精神面のダメージが大きくなり、リーダーシップ力の低下と共に業績が悪化することもある。会社経営は生き物のようなものなので、経営者が悩みを抱えることはとても自然なことではあるが、経営の悩みは素早く解決するのが鉄則で、決して放置してはならない。経営者はどんな悩みを抱えているのか?経営の悩みは絶えないが、中小企業の社長が抱える悩みは概ね以下ランキングの通りになる。1位は売上の悩みで、売上をどう伸ばせばよいのか、売上の減少に歯止めがかからない等の悩みは典型になる。2位はコストの悩みで、過分なコストをどうやって削減すればよいのか、どうやってコスト削減のネタを作ればよいのか等の悩みは典型になる。3位は資金繰りの悩みで、運転資金に余裕がない、返済苦に陥り資金繰りが苦しい、成長投資の原資が捻出できない等の悩みは典型になる。4位は人事組織の悩みで、社員採用や社員教育に悩みがある、組織力が低下している、問題社員の存在に悩んでいる等の悩みは典型になる。5位は会社経営(マネジメント)の悩みで、会社経営に不安を抱えている、経営者としてのスキルやマインドが不足している等の悩みは典型になる。以上の通り、中小企業の経営者は様々な悩みを抱えているが、経営の悩みは放置することなく、速やかに解決することが大切だ。経営者の悩みを解決する実践ノウハウ20選経営者の悩みを解決する実践ノウハウ20選として、当サイト内からお悩み解決に役立つ厳選ノウハウを紹介する。売上・コスト・資金繰り・人事組織・会社経営の上位5位について、テーマ別に悩みを解決するお薦めのノウハウ記事を紹介しているので参考にすることをお薦めする。売上の悩みを解決する実践ノウハウ経営者の売上の悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。売上のお悩み解消に役立ててほしい。売れる商品の作り方売れる商品は安定経営の必須アイテムになる。また、売れる商品が多い程、少ない努力でモノが売れ続ける仕組みが定着するので、会社の成長スピードが一段と加速する。この記事では、売れる商品の作り方について詳しく解説している➡この記事を読む営業力を強化する7つの効果的方法営業力は企業の存続を左右する。商品やサービスが売れなければ商売が成り立たないからだ。この記事では、営業力を強化する7つの効果的方法について詳しく解説している➡この記事を読む売れる営業マンが持っている売る技術・戦略・コツビジネスのなかで最も難易度の高い仕事が「モノを売る(売上を作る)」仕事なので、いかにして売れる営業マンを育成するかが、ライバル企業に差をつけるポイントになる。この記事では、売れる営業マンが持っている売る技術・戦略・コツについて詳しく解説している➡この記事を読む経営健全化から成長戦略までの事業拡大の正攻法事業拡大なくして企業の存続なし。つまり、事業拡大の取り組みは、企業の生命線になる。この記事では、事業拡大の方法、並びに、事業拡大のための経営健全化から成長戦略に至るまで詳しく解説している➡この記事を読むコストの悩みを解決する実践ノウハウ経営者のコストの悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。コストのお悩み解消に役立ててほしい。コストダウンのネタは無限にあるコストダウンのネタが尽きると会社の衰退リスクが高まる。なぜなら、ライバルよりも低コストでより良い商品やサービスを提供できなければ、たちまち市場競争から脱落するからだ。この記事では、コストダウンのネタからコスト削減の限界に至るまで詳しく解説している➡この記事を読む効果的なコスト削減/経費削減の方法同じ商品を競合他社よりも低コストで提供できれば、市場競争を優位に展開することができる。この記事では中小企業に適したコスト削減の基本ステップについて詳しく解説している➡この記事を読む簡単かつ即効性のあるコストダウン手法低コスト体制で高付加価値商品を開発することができれば、大きな利益を獲得することが容易になるので、コストダウンは高い収益基盤を整える効果もある。この記事では、簡単かつ効果的なコストダウンの手法について詳しく解説している➡この記事を読むコスト削減の考え方・目的・効果・方法を徹底解説闇雲なコスト削減が原因で企業の付加価値が棄損し、会社が衰退することがある。つまり、コスト削減は、方法論ひとつで企業の盛衰を決し、企業の成長に大きく影響を及ぼす。この記事では、コスト削減の考え方、コスト削減の目的・効果・方法から成功事例に至るまで詳しく解説している➡この記事を読む資金繰りの悩みを解決する実践ノウハウ経営者の資金繰りの悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。資金繰りのお悩み解消に役立ててほしい。5つの数字で資金繰りを改善する方法資金繰りは会社の生命線になる。なぜなら、資金繰りに失敗し、現金が枯渇すると、いかに儲かっていようが、会社が倒産するからだ。この記事では、5つの数字で資金繰りを改善する具体的方法について詳しく解説している➡この記事を読むキャッシュフロー経営で利益を劇的改善キャッシュフロー重視の経営は、会社の利益を押し上げ資金繰りを改善する効果がある。なぜなら、キャッシュフロー重視の経営は、会社のお金の動きを可視化し、経営者に明快な損得基準を与えるからだ。この記事では、キャッシュフロー経営の基本について詳しく解説している➡この記事を読む減価償却が分かればキャッシュフローが良くなる減価償却が分かれば、キャッシュフローが良くなる。なぜなら、減価償却費は経費として計上しても、現金流出が伴わないからだ。この記事では、減価償却とキャッシュフローの関係性について詳しく解説している➡この記事を読む会社の利益を上げる5つの方法資金繰りを楽にする現金の源泉は利益になる。従って、良好な資金繰りを実現するには利益拡大が不可欠になる。この記事では、利益を上げる前に理解すべき注意点、並びに、すぐに実践できる中小企業の利益を上げる5つの方法について詳しく解説している➡この記事を読む人事組織の悩みを解決する実践ノウハウ経営者の人事組織の悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。人事組織のお悩み解消に役立ててほしい。事業は人なりは経営の理なり事業は社員一人ひとりの働きのうえに形作られるので「事業は人なり」は紛れもない事実であり、経営の本質を突いた理である。この記事では、中小企業の人材育成の重要ポイントを詳しく解説している➡この記事を読む人事評価の本当の目的とスゴイ効果人事評価の本当の目的は社会で広く通用する社員を育てるところにある。社員が育てば、自ずと会社の業績が拡大するので人事評価の効果は計り知れない。この記事では、人事評価の本当の目的とスゴイ効果について詳しく解説している➡この記事を読む社員のリストラは最悪の方法社員の生活の糧(生計)を脅かすリストラは、社員にとってみれば最悪の方法であり、リストラを免れて会社に残る社員にとってもモチベーションを下げるきっかけになり得る。この記事では、社員のリストラのデメリットと共に、社員に感謝し大切にすることでリストラを回避する方法について詳しく解説している➡この記事を読む社員が会社を辞める本当の理由社員が会社を辞める動機はより良い環境を求めるところにあるので、社員が会社を辞める根本的な理由を突き詰めて考えると「先行きの不安」ということになる。この記事では、社員が会社を辞める本当の理由について詳しく解説している➡この記事を読む会社経営の悩みを解決する実践ノウハウ経営者の会社経営(マネジメント)の悩みを解決する実践ノウハウを紹介する。人事組織のお悩み解消に役立ててほしい。起業の基本知識と成功ノウハウこれから起業する方や新規事業を計画している中小企業経営者、或いは、すでに起業している起業家のために、起業に失敗しないための基本知識と成功ノウハウを詳しく紹介している➡この記事を読む経営者になるためのスキルとマインド社長になるにはどうすべきかを考えている後継者、或いは、経営者になるために必要なスキルとマインドを習得したいと考えているビジネスパーソンは意外と多い。この記事では、経営者になるための必須スキルとマインドについて詳しく解説している➡この記事を読む中小企業が後継者不足に陥る本当の理由中小企業の約半数以上は後継者不足に陥っていると云われていて、年商1億未満の中小零細企業に至っては約八割もの会社が後継者不足に陥ってる。この記事では、中小企業が後継者不足に陥る本当の理由について、詳しく解説している➡この記事を読む経営管理能力の自己採点チェックシート中小企業において社長の経営管理能力ほど重要なものはない。なぜなら、社長の経営管理能力によって、会社の成長と衰退が決まるからだ。この記事では、社長の経営管理能力の低下サインを具体的に記した自己採点チェックシートを紹介している➡この記事を読む
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  • 女性社長の悩みはあって当たり前|経営の悩みを解決する確かな方法
    女性社長の悩みはあって当たり前|経営の悩みを解決する確かな方法女性社長の悩みはあって当たり前である。なぜなら、女性、男性関係なく、会社経営に悩みはつきものだからだ。この記事では、女性社長の悩みを解決する確かな方法について、詳しく解説する。女性社長は経営者のスタンダード女性社長の割合は全体の1割弱、そして、女性社長の3割は自分で事業を起業した創業者となっている。(共に帝国データバンク調べ:2018年)このデータに個人事業主を含めると女性社長や女性起業家の比率はグッと上がり、既に、経営者のスタンダートとして女性社長が広く定着しつつあることが伺える。女性社長や女性起業家の増加は社会にとって大変喜ばしいことだが、10年後の会社生存率は約5%と云われているように、事業承継や起業家として社長の地位に就くことより、事業を継続することの方が遥かに難しい。事実、思うように経営が進まずに事業運営に悩みを抱える女性経営者、或いは、理想と現実のギャップに悩みを抱えて孤立する女性経営者は少なくない。女性社長はなぜ悩みを抱えるのか?女性社長はなぜ経営の悩みを抱えるのか?良くあるパターンは、家庭生活や出産育児との両立から抱える悩みだが、この悩みは、男性社長にはない女性社長特有の悩みといえる。また、男女関係なく、経営者や起業家としての準備不足から経営の悩みを抱えるパターンも多い。会社経営は周囲の環境変化と共に絶えず課題が生まれるので、経営者のスキルとマインドのレベルが低いと、経営の悩みが無限に山積する。しかも、山積した悩みを放置するほど経営状況が悪化し、悩みの深刻度が増す一方になる。社長は全ての経営責任を背負っているので、一人で悩みを抱えて業績悪化を見過ごすわけにはいかない。悩みを抱えたら速やかに解決する、これが会社経営の正攻法になる。女性社長の悩みを解決する確かな方法女性社長の悩みを解決する方法は3つある。ひとつは、女性社長特有の悩みを解決してくれる先輩社長に学ぶこと、二つめは、専門家を活用すること、三つめは、経営者の必須スキルとマインドを身につけることだ。女性社長の悩みを解決するそれぞれの方法を詳しく解説する。女性社長に学ぶ女性社長の悩みは女性社長が一番よく知っている。従って、先行して成功している女性社長に悩みを打ち明けアドバイスを仰ぐことは、お悩み解決の有効な方法になる。専門家の活用専門家の活用もお悩み解決の有効な策になる。弁護士等の士業、マーケティング等の特定分野の専門家、会社経営であれば私のような経営コンサルト等を活用することが、最も確実で最速なお悩み解決法になる。経営者の必須スキルとマインドを身につける会社経営の全ての悩みはスキルやマインド不足から生まれる。社長は、決断力、責任感、数字力など等、様々なスキルやマインドが求められるが、悩みを緩和、或いは、悩みを解決するには、経営者の必須スキルとマインドの習得が欠かせない。
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  • 経営者はしんどいが成功すれば人一倍の幸せを勝ち取れる
    経営者はしんどいが成功すれば人一倍の幸せを勝ち取れる経営者の仕事はじつにしんどい...。トップダウン構造にある中小企業ほど様々な決断が経営者に集中するので悩みの量やストレスの負荷が半端ない。この記事では、経営者のしんどさ、並びに、経営のしんどさから抜け出す方法について、詳しく解説する。なぜ経営者はしんどいのか?なぜ経営者はしんどいのか?それは、会社のトップに君臨する最高経営責任者だからだ。会社のトップである社長の立場は実にしんどい。なぜなら、最終決断するのも社長、経営責任を負うのも社長、副社長以下すべてスタッフの不平不満の矛先も社長、とにかく、会社経営に関わる全てのストレスを背負うのが社長の立場だからだ。トップダウン構造にある中小企業ほど様々な決断責任や采配責任が経営者に集中するので、悩みの量やストレスの負荷が半端なく、経営者としての力量が不足するほど、しんどい思いをする。経営のしんどさから抜け出す方法経営のしんどさから抜け出す方法は3つある。ひとつは専門家を活用すること、二つめは好調な業績をキープすること、三つめは経営者の必須スキルとマインドを身につけることだ。経営のしんどさから抜け出すそれぞれの方法を詳しく解説する。専門家を活用する経営者のしんどさの正体は大きな悩みや不安感に行きつく。こうした悩みや不安感は専門家を活用すれば確実に解消される。弁護士等の士業、マーケティング等の特定分野のコンサル、私のような経営コンサルタント等、しんどくなったら悩みや不安感の元になっている分野の専門家に速やかに相談することがしんどさから抜け出す確かな方法になる。好調な業績をキープする経営者は業績が悪化するほどしんどい思いをする。お金の苦労や組織内の苦労が山積し、しんどさがピークに達すると参ってしまう社長もいる。こうしたしんどさは好調な業績をキープすることで解消される。つまり、衰退を予見し先手を打つ会社経営の実践が、しんどさから抜け出す確かな方法になる。経営者の必須スキルとマインドを習得する経営者のスキルとマインドが不十分だと、会社経営の悩みが次々と生まれて、次第にしんどさが増していく。こうしたしんどさは経営者の必須スキルとマインドを習得することで解消される。つまり、経営者の自己研鑽がしんどさから抜け出す確かな方法になる。成功すれば人一倍の幸せを勝ち取れる経営者にとってしんどい思いをするのは辛いものだが、そのしんどさ(現実)を受け止めてしまえば、前に進む勇気が湧いてくる。しんどさを背負ったら、このしんどさと同じくらいの幸せが訪れると思って、プラス思考でしんどさを受け入れ、一歩ずつ成功のステップを歩めば必ず幸せが訪れるものだ。ピンチはチャンスと捉えて諦めずに努力することが大切で、何事も努力を継続すれば必ず活路は開ける。経営者は沢山のストレスを抱え、しんどい思いも沢山するが、経営者として成功することができれば人一倍の幸せを勝ち取れる。成功を勝ち取るには、しんどさを抱えても、絶対に成功するという強い想いを持って成功するための歩みを止めないことが大切だ。
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  • コストダウンのネタは無限にある|コスト削減に限界なし
    コストダウンのネタは無限にある|コスト削減に限界なしコストダウンのネタ探しに悩みを抱える経営者はじつに多いが、コストダウンのネタが尽きると会社の衰退リスクが高まる。なぜなら、ライバルよりも低コストでより良い商品やサービスを提供できなければ、たちまち市場競争から脱落するからだ。この記事では、コストダウンのネタからコスト削減の限界に至るまで、詳しく解説する。コストダウンとは?コストダウンとは、売上を作るのに要するコストを削減する活動のことだ。会社経営は、ライバルよりも低コストでより良い商品やサービスを提供することで初めて安定するのでコストダウンほど重要な活動はない。とはいっても、このコストダウンに悩みを抱える中小企業経営者はじつに多い。例えば、コストダウンがきっかけで売上が低迷する、或いは、コストダウンがきっかけで品質が低下する等の悩みはよくあるケースだ。また、コストダウンの手法に対しても、どうやって進めたら良いのか分からない、或いは、コストダウンの効果測定が分からない等の悩みは珍しくない。コストダウンが企業の生命線コストダウンに対して消極的な姿勢を持っている拡大志向の強い経営者が稀にいるが、前章で解説した通り、コストダウンは企業存続の肝になり得る重要な経営活動になる。従って、コストダウンの実践度が低下すると、次第に事業価値の優位性が失われ、売上や利益の減少といった衰退リスクが表面化し易くなる。事実、コストダウンに無頓着な会社ほど、一時は業績が良くても、衰退するケースが多い。逆に、世界市場で活躍している大企業ほど継続的なコストダウンが定着しており、新興企業であっても、コストダウンが定着している会社ほど、急成長した後も安定経営をキープしている。コストダウンに限界なしじつは、コスト削減に限界はない。世の中が進歩すればコストダウンの余地が新たに生まれるからだ。例えば、社会インフラの利便性向上、或いは、技術革新等が起きれば、業務コストが著しく低下するので、生産性の改善余地と共に、人件費、変動費、固定費といった直接的なコストに至るまで、すべてのコストに削減余地が生まれる。つまり、如何に徹底的にコストダウンを実践したとしても、世の中が進歩する限りは、コスト削減の限界は訪れないということだ。コストダウンのネタは無限にあるコストダウンのネタは無限にあるが、そうしたネタを無駄なく発掘するにはコストダウンを徹底する力が不可欠になる。例えば、「そのコストは売上に貢献しているのか?」、「そのコストを下げるための最新ノウハウは導入済みか?」、「売上を作るための総コストを劇的に下げる方法はないか?」など等、コストダウンの余地を発掘するための問いかけを組織全体で徹底し、定着させることはコストダウンのネタ作りに欠かせない。特に重要になるのは世の中の進歩と共に生まれる最新ノウハウをしっかり活用することで、この実践度がコストダウンのネタ数を大きく左右する。最新ノウハウの導入は生産性を劇的に改善するケースが多く、事業や組織の活動コストを大幅に下げる効果がある。金額ベースのコスト削減が限界に達した際の突破口にもなるので、しっかり実践してほしい。コストダウンに役立つノウハウ最期に当サイト内のコストダウンに役立つノウハウを紹介する。効果的なコスト削減の方法コストダウンを進めるうえで押さえておきたい3つの基本ステップを分かりやすく解説している。➡このノウハウ記事を見る簡単かつ即効性のあるコストダウン手法コストダウンのネタ探しに困った時に使える、すぐに実践できる簡単かつ効果的なコストダウンの手法について分かりやすく解説している。➡このノウハウ記事を見るコスト削減の考え方・目的・効果・方法を徹底解説コストダウンを進めるうえで理解しておきたいコスト削減の考え方・目的・効果・方法から成功事例に至るまでコスト削減の本質を分かりやすく解説している。➡このノウハウ記事を見る
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  • 経営ノウハウ情報局|全カテゴリー一覧
    経営ノウハウ情報局|全カテゴリー一覧会社を経営をするうえで社長が持つべき重要な経営ノウハウを徹底解説しています。中小企業は社長の能力がそのまま業績に表れます。業績を改善するには経営者自身の能力研鑚が欠かせません。中小企業経営者のみならず、これから起業する方、経営幹部、後継者の方々にも必見の経営ノウハウが満載です。儲かる実践経営ノウハウ経営者必見の儲かる100以上の実践経営ノウハウを紹介しています。経営スキルとマインド経営スキルとマインドを高めるノウハウを紹介しています。会社経営の基本失敗しない為に絶対に抑えるべき会社経営の基本を数多く紹介しています。組織力強化のノウハウ強い組織を作り上げる実践ノウハウを紹介しています。売上拡大のノウハウ売上拡大の実践的戦略とノウハウを紹介しています。税金の基本ノウハウ経営者が知るべき税金の知識を紹介しています。イノベーション戦略イノベーション経営のノウハウを紹介しています。生産性改善のノウハウ生産性改善の実践的ノウハウを紹介しています。超速で拡大するノウハウ超速で事業を拡大する実践ノウハウを紹介しています。社長のための実践経営学経営を学びたい社長ための現場ですぐに役立つ実践経営学を紹介しています。よく分かる財務諸表のミカタ財務諸表を読み解くコツとポイントに焦点を絞ったノウハウを紹介しています。すぐ出来る経営診断のススメ会社の成長に役立つ中小企業に適した経営診断手法を紹介しています。経営者が知るべき知識経営者が知るべき知識を数多く紹介しています。会社経営で大切なこと経営者が抑えるべき会社経営で大切なことを数多く紹介しています。会社経営のレアな知識会社経営に活かせるレアな知識を数多く紹介しています。後継者の経営能力強化後継者の経営能力を高めるノウハウを紹介しています。経営者を助ける経営ノウハウ経営の悩みを解消する実践的な経営ノウハウを数多く紹介しています。会社経営を成功に導く法則失敗しない会社経営を実現するノウハウを数多く紹介しています。中小企業がとるべき経営戦略会社の将来を形作る重要な道しるべになりうる戦略を紹介しています。中小企業の経営指標と分析手法中小企業に適した経営指標と経営分析手法を沢山紹介しています。社長のお悩みTOP3と解決策中小企業経営者の悩みTOP3と解決策について詳しく解説します。起業の成功ノウハウ起業に失敗しないための基本知識と成功ノウハウを詳しく紹介しています。経営改善を成功させる方法経営者が抑えるべき経営改善を成功させる方法を詳しく解説しています。成功する経営者の5つの特徴成功している経営者の特徴(事例)を沢山紹介しています。
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  • 生産性改善のノウハウ|中小企業の経営ノウハウ情報サイト
    生産性改善のノウハウ中小企業にとって生産性の改善は必要不可欠な経営活動です。お金、資源、人材、情報などの経営資源に限りがある中小企業が厳しい競争社会で生き残るには、会社の生産性を改善し、高収益体質の基盤を整える必要があるからです。生産性の改善なくして中小企業の存続はないといっても過言ではありません。生産性改善に役立つノウハウを徹底解説しています。会社が儲かる実践経営ノウハウ経営者必見の中小企業の儲かる実践経営ノウハウを紹介しています。生産性を改善する実践ノウハウ会社の生産性を改善する実践ノウハウを数多く紹介しています。超速で事業拡大するノウハウ超速で事業を拡大する戦略・戦術・施策を数多く紹介しています。イノベーション経営戦略新たな価値を生み出すイノベーション経営の各種戦略について詳しく解説しています。イノベーションを起こす経営企業がイノベーションを起こすために必要な3つの経営姿勢を解説しています。経営改善を成功させる方法大きな成果を出す経営改善の具体的手法について詳しく解説しています。コスト削減の原理原則コスト削減のの目的・方法・効果・メリット等について詳しく解説しています。コストダウンのネタは無限コストダウンのネタからコスト削減の限界に至るまで詳しく解説しています。コストプラス法の計算方法コストプラス法の計算方法とCP法のメリット・デメリットについて解説しています。
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  • 経営管理のノウハウ|中小企業の経営ノウハウ情報サイト
    経営管理のノウハウ中小企業の経営管理は、社長の重要な仕事です。経営管理(マネジメント・リーダーシップ・コミュニケーション等)の範囲は多岐にわたり、経営面、営業面、開発面、人事面、投資面、リスク面等、挙げたらキリがありません。当然ながら、社長が経営管理をおざなりにすると会社はいとも簡単に衰退します。経営管理の精度を高める独自ノウハウを徹底解説しています。社長がやるべき仕事中小企業の社長がやるべき仕事内容とその重要性について解説しています。仕事を成功に導く軌道修正力仕事やビジネスの成功の肝になる軌道修正について解説しています。経営改善を成功させる方法大きな成果を出す経営改善の具体的手法について詳しく解説しています。社長の時間の使い方仕事の成果を上げる社長の時間の使い方と作り方を解説しています。リーダーに必要な3つの条件リーダーに必要な3つの条件・資質・役割りについて詳しく解説しています。経営マネージャーの真の仕事経営者の最も重要な仕事と言われるマネジメントについて解説しています。ビジネスリスクのトップ3中小零細企業におけるビジネスリスクのトップ3を解説しています。経営リスクを発掘する方法経営リスクを上手に発掘・管理する具体的方法を解説しています。経営課題の抽出フレームワーク経営課題の抽出・分類・分析フレームワークを解説しています。コスト削減の原理原則コスト削減のの目的・方法・効果・メリット等について詳しく解説しています。コストダウンのネタは無限コストダウンのネタからコスト削減の限界に至るまで詳しく解説しています。コストプラス法の計算方法コストプラス法の計算方法とCP法のメリット・デメリットについて解説しています。経営を可視化する方法経営を簡単に可視化する方法について解説しています。目標を数値化するアイデア目標を数値化するアイデアと方法について解説しています。事業分析に役立つ数値指標事業分析に役立つ数値指標と計算公式について解説しています。
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  • 利益拡大のノウハウ|中小企業の経営ノウハウ情報サイト
    利益拡大のノウハウ会社の利益は、運転資金や成長投資の源泉になります。つまり、会社経営の存続を保証するものが利益の本質です。利益拡大に役立つ独自ノウハウを、様々な角度から徹底解説しています。利益を上げる5つの方法会社の利益を上げる5つの方法について解説しています。堅実経営の作り方堅実経営の見分け方から作り方に至るまで解説しています。正しい利益目標の立て方会社を拡大する正しい利益目標の立て方を解説しています。5S活動のスゴイ効果会社が儲かる5S活動のスゴイ効果について解説しています。理想の利益率各利益指標の理想の利益率について解説しています。利益の業界平均は使えない営業利益率の業界平均が使えない理由を解説しています。売上総利益率の計算式売上総利益率(粗利率)の計算方法と適正水準を解説しています。営業利益率の計算式営業利益率の計算式と適正水準について解説しています。損益分岐点の計算方法損益分岐点の計算方法と適正水準について解説しています。イノベーション経営戦略新たな価値を生み出すイノベーション経営の各種戦略について詳しく解説しています。イノベーションを起こす経営企業がイノベーションを起こすために必要な3つの経営姿勢を解説しています。経営改善を成功させる方法大きな成果を出す経営改善の具体的手法について詳しく解説しています。コスト削減の原理原則コスト削減のの目的・方法・効果・メリット等について詳しく解説しています。コストダウンのネタは無限コストダウンのネタからコスト削減の限界に至るまで詳しく解説しています。コストプラス法の計算方法コストプラス法の計算方法とCP法のメリット・デメリットについて解説しています。
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