節税は会計の整合性で決まる

中小企業に適した節税の基本

中小企業に適した節税の秘訣とコツ

 

中小企業の場合、節税に対するスタンスが定まっていない経営者が少なくない。

 

例えば、行き過ぎた節税で浪費しているパターン、或いは、税務調査を極度に怖がって節税におよび腰な社長、なかには、「あの会社は税務調査のせいで倒産した」などの噂を信じ込み、税務署と敵対する中小企業経営者もいる。

 

税務署は会社の納税手続きを助ける機関である。

 

決して、怖がることはないし、ましてや、会社の敵ではない。

 

会社の会計処理や税務に関して不安や心配があれば懇切丁寧に教えてくれるし、基本的には中小企業の味方である。

 

税務署が鬼のごとく豹変するのは、節税から逸脱した「脱税行為」を行った時だけだ。

 

税務署からの信頼を得るには、節税の基本をしっかり理解することが大切だ。

 

なぜなら、節税の基本を疎かにして自己流の節税に走りすぎると、知らぬ間に脱税に陥り、追徴課税や罰則を受けるリスクが高まるからだ。

 

早速、中小企業経営者が理解すべき節税の基本を解説していこう。

 

 

中小企業経営者が節税のポイントを外すと税金が増える!?

 

税金は会社の所得に対して課税される。

 

例えば、売上が100円、経費が90円、最終利益が10円であれば、最終利益の10円が会社の所得になり、その所得に対して法人税等が課税される。

 

このとき、売上に対応する経費である90円の中に、売上に対応していない経費が混入していれば、利益の過少申告ということで、脱税行為と判定される。

 

当然ながら、売上に対応する経費、つまり、会社の事業活動に関連している経費だけを適正に計上している限りは、税務署から脱税の疑いをかけられる恐れはない。

 

中小企業の節税の基本は、会社の数字を適正かつ正直に公表し、税務署から信頼を勝ち取ることに尽きる。

 

税務署から信頼を勝ち取る姿勢で会計処理を行っていれば、無駄に税金を取られることはない。

 

中小企業経営者が理解すべき3つの節税の基本を詳しく解説する。

 

 

節税の基本「会計ルール」

 

中小企業は、公正なる会計慣行を斟酌し、決算書等の財務諸表を作成する義務が課せられている。

 

つまり、決算書等の財務諸表を作成する過程で、公正な会計ルールを運用していないと、税務署から、いい加減な会社と判断され、脱税の疑いをかけられる恐れがある。

 

中小企業の場合は、少なくとも、収入支出の計上基準、現金管理、在庫管理、減価償却資産の管理など、整合性と透明性を担保する重要な項目に関しては、しっかりとした基準とルールの整備が必要だ。

 

会計ルールがいい加減な会社では、事業活動に関連している経費を計上せずに利益(所得)を過大申告、或いは、事業活動に関連していない経費を計上し利益(所得)を過少申告するケースが多く見受けられる。

 

所得の過大申告は税金の過払いに当たり、所得の過少申告は脱税に当たる。

 

中小企業の節税の基本は、会計ルールを理解するところから始まるのだ。

 

 

節税の基本「整合性」

 

会計書類の整合性は、節税のうえでも、税務署からの信頼を勝ち取るうえでも、重要な要素である。

 

例えば、節税の目的、見解、根拠、処理方法などは、整合性のある会計資料がなければ、なかなか税務署の理解が得られない。

 

会計書類の整合性を担保する主な要素は下記の通りである。

☑事業活動に関連する収入支出である。

 

☑収入支出の証票(納品書・請求書・領収書・発注書・通帳等々)がある。

 

☑会計書類と証票の金額が一致している。

 

☑現金管理(現金出納帳、通帳、振込記録等々)が適正に行われている。

 

☑在庫管理(商品台帳、在庫管理表、棚卸台帳等々)が適正に行われている。

 

☑減価償却資産管理(資産台帳、減価償却方法等々)が適正に行われている。

 

☑会計書類(決算書、試算表、総勘定元帳等々)の保管が適正になされている。

 

 

節税の基本「正直であること」

 

会社の業績が悪くなると、経費を過少計上し利益を過大申告(税金の過払い)したり、経費を過大計上し利益を過少申告(脱税)したりする中小企業の経営者が稀にいる。

 

いわゆる利益操作といわれる粉飾決算である。

 

粉飾決算の動機は、銀行や取引先等からの評価を下げないため、単純に脱税するため、など等、さまざまだが、一度、粉飾決算に手を染めると、元に戻すのに大変な時間と労力がかかる。

 

なぜなら、粉飾決算に手を染めると、会計ルールから逸脱するだけではなく、過去の会計処理の整合性がすべて崩れてしまうからである。

 

当然ながら、会計ルールから逸脱し、全ての整合性が崩れてしまうと、税務署からの信頼は地に落ちる。

 

このような状態で税務調査が入ってしまうと、疑いの姿勢で調べ上げられるので、税務調査の内容はより厳しいものになってしまう。

 

黒字の時は黒字なりに、赤字の時は赤字なりに、正直に会社の数字を公表することが節税の基本である。

 

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