失敗しない新規事業のアイデア事例

新規事業アイデアの作り方と事例

新規事業アイデアの作り方と事例

 

中小企業において、新規事業は会社成長の源泉となります。

 

従って、新規事業の展開なくして、会社の成長はあり得ません。

 

しかしながら、新規事業アイデアの作り方を誤ると、簡単に会社が倒産の危機に陥ってしまうことがあります。

 

事実、多角化等の新規事業の失敗で経営を誤った中小企業は少なくありません。

 

新規事業アイデアの作り方を誤らないためには、事業を成立させている要素を理解することが大切です。

 

 

新規事業を構成する要素を理解する!!

 

全ての事業は2つの構成で成り立っています。

 

ひとつは、「市場(お客様、小売店、取引先、末端消費者等々)」、もう一つは、「商品(商品、サービス等々)」です。

 

市場

 

商品

 

当然ながら、「市場」と「商品」の一方が欠けると、事業は成り立ちません。

 

例えば、会社を創業し、事業を続けていくと、自社が保有する「市場」と「商品」に独自性(オリジナリティー)が生まれてきます。

 

そして、独自性が高まれば高まるほど、「市場」と「商品」に独自のノウハウが蓄積されていきます。

 

市場の独自性が高まれば、「ここで買いたい」というファンが増えます。

 

商品の独自性が高まれば、「これが買いたい」というオンリーワンの要素が濃くなります。

 

市場と商品、双方の独自性が高まれば、オンリーワン市場(独占市場)が築けます。

 

このように、市場と商品の影響力が増幅することで、初めて事業の価値も高まっていくのです。

 

新規事業の立ち上げに着手する前に、まずは会社の本業をオンリーワン市場(規模は小さくてよい)に育て上げ、安定経営の軌道に乗せる必要があります。

 

なぜなら、新規事業アイデアの作り方には、本業の市場、或いは本業の商品要素(独自ノウハウ)が深く関わってくるからです。

 

 

新規事業アイデアの作り方

 

新規事業アイデアの作り方を解説します。

 

先に、事業の構成は、「市場」と「商品」のふたつの構成で成り立っているとお伝えしました。

 

そして、本業の市場と商品の独自性が高まると、双方の要素に、独自のノウハウが蓄積されていくこともお伝えしました。

 

新規事業のアイデアを考える場合、本業の、「市場ノウハウ」、或いは「商品ノウハウ」の一方を利用します。

 

・例えば、本業の市場に、全く新しい商品を投入する。

 

・或いは、本業の商品を、全く新しい市場に投入する。

 

「本業ノウハウ(市場・商品)×新規」の掛け合わせが、成功アイデアを生み出す秘訣です。

 

何故、本業ノウハウ(市場・商品)の一方を利用するかというと、独自性が高まった本業ノウハウは、プロの領域に達しているからです。

 

どちらか一方がプロの領域に達していれば、成功の確率は五分五分となります。

 

もしも、市場と商品が共に全く未知の新しい分野、つまり完全に素人領域の市場と商品、「新規(素人)×新規(素人)」の掛け合わせで新規事業アイデアを考えると、成功の確率は限りなく0に近づきます。

 

市場も商品も共に素人領域の事業が成功するはずありません。

 

「本業ノウハウ(市場・商品)×新規」の分かりやすい成功例を紹介します。

 

 

アスクル株式会社の例

 

アスクル株式会社は1963年に文具等製造販売メーカーとして創業いたしました。元々は、文具等を製造して、街の文房具店に販売していた会社です。

 

1990年代にインターネットが普及すると、本業の延長で「アスクル」という事業を立ち上げました。

 

法人や個人がカタログやインターネットで文具等を注文すると翌日に商品が手元に届くというサービスです。

 

アスクルが提供する文具等を、街の文房具店で購入して頂くか、お客様の元に配達するかの違いですので、商品も市場も本業の延長線上といえます。

 

アスクルは、来店から配達というスタイルを確立するため、自社倉庫に加えて、街の文房具店を配送拠点に活用して、翌日配送サービス、いわゆるアスクルサービスを実現しました。

 

アスクルサービスは市場に受け入れられて、本業の独自性が一気に高まりました。

 

つまり、市場の独自性が高まり、「ここで買いたい」というファンが増え、商品の独自性が高まり、「これが買いたい」というオンリーワンの要素が濃くなる、本業安定の段階に突入したのです。

 

アスクルは本業が安定経営に突入したのちに、新規事業の展開を加速し、更なる事業拡大を狙いました。

 

新規事業アイデアの公式は、「本業ノウハウ(アスクル市場)×新規商品(文具以外の日用品等)」です。

 

つまり、本業の市場に、全く新しい商品を投入するということです。

 

結果、文具以外の日用品、印刷物、電気工事やリフォーム事業等々、アスクル事業に新しい事業分野が次々と誕生していきました。

 

現在は、法人個人問わず、オフィスや生活に関わるあらゆる商品やサービスを翌日に提供する事業に成長しています。

 

 

富士フィルム株式会社の例

 

富士フィルム株式会社は1934年に写真フィルム製造会社として創業いたしました。

 

カメラ市場がアナログのフィルムカメラからデジタルカメラに移行した1990年代、日本最大のカメラフィルム製造企業だった富士フィルムは、フィルム製造で培った技術を、全く新しい化粧品分野に転換し、新しい市場を切り開きました。

 

また同社は、2000年代にはカメラ製造で培った技術を、全く新しい医療分野に転換し、新しい市場を切り開きました。

 

何れも、「本業ノウハウ×新規」を掛け合わせた新規事業の典型例です。

 

因みに、当時、世界最大のカメラフィルム製造企業だった米コダック社は、新規事業の創出に失敗し、最終的に破綻(日本版:会社更生法の適用)しました。

 

 

 

新規事業アイデアを作る上でのポイント

 

新規事業アイデアの作り方に欠かせない要素は、本業の安定経営です。

 

そして、本業の「市場」、或いは「商品」、どちらか一方のノウハウを全く新しい分野に掛け合わせる、「本業ノウハウ×新規」が優れた新規事業アイデアを生み出す秘訣です。

 

但し、注意も必要です。

 

なぜなら、「本業ノウハウ×新規」の掛け合わせは、どちらか一方が新規の素人分野ですので事業の成功確率が五分五分となるからです。

 

成功の確率を上げるには念密な仮説と検証作業の繰り返しが欠かせません。

 

なお、「新規×新規」の戦略は、両方、素人分野ですので、成功の確率は限りなく0に近いです。

 

資本力のない中小企業が最も手を出してはならない考え方です。

 

(この記事は2016年に執筆・掲載したものです)

 

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