家業から事業への成長に不可欠な条件|家業と事業の違いを徹底解説

家業から事業への成長に不可欠なもの|家業と事業の違いを徹底解説

 

会社は家業的規模から始めり、成長と共に事業へと変貌する。

 

家業が事業レベルまで成長すれば、会社の社会的価値や自分の生活水準が上がるだけでなく、上場(IPO)という大富豪へのステップアップも見えてくる。

 

この記事では、家業から事業への成長に不可欠な条件について、詳しく解説する。

 

 

家業から事業への成長に不可欠な思考

 

 

家業を承継後、或いは、創業後に上場を目指し飽くなき事業拡大を夢見る経営者は意外と多いと思うが、家業から事業レベルに拡大する上で経営者が気をつけるべき点がある。

 

それは、経営者の思考である。

 

例えば、経営者が家業的思考から抜け出せないと事業の成長が鈍化したり、経営者と社員の間に不和が生じたりと、思わぬところで会社の衰退リスクが生じることがある。

 

じつは、せっかく会社が家業から事業レベルに成長しても「経営の思考が家業のまま」という中小企業は少なくない。

 

家業的思考の経営者の主な特徴を以下に挙げてみる。

 

☑会社のお金=経営者のお金

 

☑社員への感謝の気持ちが余りない

 

☑社員は使用人で、そもそも育成する気がない

 

☑経営者は殆ど会社に出勤せず、社員だけが働いている

 

☑経営者家族の報酬に比べて、社員の報酬水準が著しく低い

 

☑身内で役員を独占して、労働実態にそぐわない高額な役員報酬を支払う

 

☑利益が出ると、旅行へ行ったり、自家用車を買い替えたりして節税する

 

上記項目に一つでも当てはまる場合は、家業的思考が残っているといえるが、家業的思考が残っている経営者最大の特徴は以下の通りである。

 

自分(経営者)の幸せが一番で、社員(関係者)の幸せは二の次

 

社員や関係者の協力なくして事業が発展することは稀で、運よく家業から事業レベルに成長したとしても、会社の寿命は必然的に短くなる。

 

つまり、会社を家業から事業レベルに拡大したければ、家業的思考からの脱却が欠かせないのだ。

 

 

家業から事業への成長に不可欠な資源

 

家業から事業レベルに会社を成長させるには、経営者が社員や関係者の幸せを第一に考える姿勢が欠かせない。

 

なぜなら、会社の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)の中で、経営者の扱いひとつで会社への貢献度が大きく変わるのがヒト、つまり、社員だからだ。また、事業は人なりの言葉通り、人を大切にする会社ほど成長が加速する。

 

社員の性格や能力は十人十色なので、経営者の接し方ひとつで会社の業績に貢献することもあれば、会社の足を引っ張る存在になることもある。

 

経営資源が乏しい中小企業ほど、家業から事業への成長のカギは社員が握っており、社員を大切にしない会社が家業から事業レベルに成長することは稀だ。

 

ちなみに、会社が家業から事業に成長した場合、経営者と社員の間により公平な環境が求められるが、最も悩むのが報酬の配分ではないかと思う。以下の関連記事に役員報酬と社員給与の決め方を解説しているので、参考にしてほしい。

 

 

家業と事業の境目はどこにあるのか?

 

家業と事業の境目は、概ね社員数(経営者・社員・アルバイト・パート含む)10名超がひとつの目安になる。

 

会社を家業から事業へ、そして事業規模の更なる拡大を目指すのであれば、早い段階で経営者の思考を家業から事業へ切替えることが大切で、特に大切なことは、社員や関係者の幸せを第一に考えることになる。

 

家業から事業への成長のカギは社員が握っているのだ。