売上の善悪を判定する売上成長率とは?

売上成長率の計算方法と適正水準

安全な売上成長率と危険な売上成長率

 

会社は売上がなければ生きていけません。

 

売上が伸びれば会社は成長しますし、売上が下がれば会社の成長が停滞します。

 

会社の売上が、どの程度成長したかを表す経営指標を「売上成長率(売上伸び率)」といいます。

 

売上成長率をみれば、その会社の将来性が自ずと見えてきます。

 

会社の売上成長率の適正具合が判定できれば、現時点の立ち位置が分かり、今後の対策を立てやすくなります。

 

例えば、自分の会社の売上成長率が、

 

適正指標よりも劣っていれば売上を伸ばすための対策を検討することができますし、

 

適正指標内に収まっていれば、売上を維持するための対策を検討することが可能となります。

 

会社の経営は、闇雲に管理するよりも、しっかりとした経営指標と目標を持って管理した方が数倍、経営効率が向上します。

 

 

売上成長率の計算式

 

売上成長率(売上伸び率)の計算式は下記の通りです。

単年成長率の場合 : 売上成長率=〔(当期売上高-前期売上高)÷前期売上高〕×100

 

単月成長率の場合 : 売上成長率=〔(当月売上高-前年同月売上高)÷前年同月売上高〕×100

 

 

売上成長率の適正水準

 

売上成長率(売上伸び率)の適正水準は下記の通りです。

超優良水準 6~20%

 

売上成長率が6~20%の範囲内に収まっていれば超優良水準です。

 

この水準で売上が推移していれば会社は着実に成長しています。現在の取り組みを積極的に継続展開すれば益々の売上成長が望める可能性があります。

 

また、この水準で成長してる時は、会社のサービスを低下させないために、組織や経営管理面の体制強化を同時に進める必要があります。

 

 

安全水準 0~5%

 

売上成長率が0~5%の範囲内に収まっていれば安全水準です。

 

この水準で売上が推移していれば会社経営は安定しています。成長の前期、もしくは、成長の後期に、この水準に位置していることが多いです。

 

更なる成長を望める位置にありますので、新しい経営戦略と戦術を積極展開すれば、超優良水準へステップアップできる可能性があります。超優良水準からの降格であれば、新たな取り組みを検討する必要があります。

 

 

準危険水準 ▲1~▲10%

 

売上成長率が▲1~▲10%の範囲内は準危険水準です。

 

会社の成長が止まっており、徐々に低迷しています。既存の市場、既存の技術とノウハウを活用して、新しい売上を創出する取り組みが必要です。

 

また、売上が低迷した分、経費を削減しないと、利益が減少し、赤字経営に転落するリスクが高まります。新たな取り組み+コストダウンをセットで取り組むことが大切です。

 

 

危険水準(1) ▲11~▲20%

 

売上成長率が▲11~▲20%の範囲内は危険水準です。

 

会社の成長が完全に止まっています。既に、赤字経営に陥っており、厳しい経営の舵取りを強いられてる可能性が高いです。

 

この水準まで売上が落ち込んでいる場合は、真っ先に、会社のコストカットを行い、会社の黒字化を最優先します。黒字化した後、既存の市場、既存の技術とノウハウを活用して、新しい売上を創出する取り組みを行い、売上の回復を狙います。

 

 

危険水準(2) 21%以上

 

売上成長率が21%以上であれば危険水準です。

 

売上は下がっても問題ですが、伸びすぎても問題が生じます。この場合、会社の収益面は問題ありませんが、組織や経営管理の体制に問題が生じる可能性があります。

 

例えば、

 

・注文や発送対応が追いつかない

 

・商品製造や品質管理がキャパオーバー

 

・人員不足で業務の効率が著しく低下している

 

等々、組織や経営管理の体制に綻びが出始めて、会社のサービスが低下し、客離れを引き起こすことがあります。

 

また、20%を超える急激な成長は、ブーム等に乗った一時的なものかも知れません。

 

このような急成長の最中に投資を加速すると、成長率が鈍ったときに人員が溢れたり、経費が賄えなかったり、操業度が落ちたり、等々、倒産リスクが高まります。

 

会社が急成長した後に倒産するケースは稀に起こっております。会社が急成長した時ほど気を引き締めて、堅実な会社経営を心掛ける必要があります。

 

 

超危険水準 ▲21%以下

 

売上成長率が▲21%以下であれば超危険水準です。

 

会社は倒産に傾き始めています。会社は赤字経営、資金繰りにも支障が出始めている可能性が高いです。

 

この水準まで売上が落ち込んでいる場合は、待ったなしで会社再建の手を講じる必要があります。不採算部門の閉鎖、人員整理、返済計画のリスケジュール、等々、会社の足を引っ張る部分を早急に取り除かないと、会社全体が蝕まれてしまいます。

 

会社が倒産すると経営者はもちろん、家族や社員、取引先も不幸にしてしまいます。従って、売上成長率が危険水準「▲11~▲20%」に陥った時点で待ったなしで経営改善の手を講じなければなりません。経営改善の着手が遅れると、時すでに遅しとなります。

 

 

売上成長率を経営に活かすポイント

 

売上成長率(売上伸び率)は会社の成長を端的に表すとても使い勝手の良い経営指標です。

 

売上成長率を普段からモニタリングしていれば、

 

「マイナス成長は経営改革の検討」を、

 

「プラス成長であっても、行き過ぎたプラス成長は経営管理体制の見直し」を、というように、より良い成長環境を整えるための準備を手前手前で講じることが可能となります。

 

物事の成功は段取りで決まると云われますが会社経営も同じです。

 

普段から準備を怠ることなく会社の経営にあたっていれば、自ずと会社の成長、強いては、経営の成功がみえてくるものです。

 

 

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