雇われ社長の生き方・在り方|雇われ社長はオーナー社長の登竜門

雇われ社長の生き方・在り方|雇われ社長はオーナー社長の登竜門

 

雇われ社長とは、会社のオーナーから会社経営を任された組織上の社長(トップ)のことである。

 

オーナー(株主)が会社経営の実権を強く握っている場合は、経営方針や重要決議に自分の意志を反映させることができないので、サラリーマン社長と揶揄されることもある。

 

この記事では、雇われ社長とオーナー社長の差、並びに、雇われ社長の生き方・在り方・活用法について、詳しく解説する。

 

 

雇われ社長とオーナー社長の差

 

わたしは美味しいものを食べることを唯一の贅沢としているが、必ずオーナーシェフのお店に通っている。

 

なぜなら、料理の世界では、オーナーシェフと雇われシェフの仕事ぶり(総合的なサービス)に天と地ほどの差がつくからだ。

 

某フレンチレストランは、従前のシェフがレストランオーナーになった途端に、料理とホールスタッフの仕事ぶりが一段と洗練された。

 

また、某天ぷら屋の店主は、オーナーシェフじゃなかったら多店舗展開させられて味が一段も二段も落ちるのがオチ。オーナーだから一流の天ぷらをお客様に提供することができると常々言っている。

 

こうしたオーナーシェフの店は往々にして繁栄しているが、それは、損得勘定抜きで、目の前のお客様に最高のパフォーマンスをお届けしているからに他ならない。目の前のお客様に尽くせば、必ず、後からお金がついてくるものだ。

 

 

雇われ社長の活用法・在り方

 

雇われ社長の最たるデメリットは、やりたいことができないもどかしさを抱えることだ。

 

しかし、オーナーの目から見て経営者としての才覚や素質があるのであれば、大きな権限を与えて、自由に経営を采配させるのがお薦めだ。

 

任せた結果、顧客や社員からの評判がふるわなければ、元に戻せば良いだけのこと。せっかくの才能を一度も使わずに子飼い状態にするのは勿体ないことだ。何より、人財と道具は使いようで、うまく使えば会社の業績に大きく貢献する。

 

一方の雇われ社長も、前向きな努力を忘れず、いつでもオーナー社長になる準備を怠らないことが大切になる。

 

私の場合は、プロ社長になるために、とにかく自己投資した。投資総額は数百万円を超えたが、すべてはオーナー社長になるための準備と考えた。

 

また、数年前に、常駐契約(雇われ社長)をしていた某中小企業のオーナーから、経営への過度な介入(オーナー家の報酬増額や損失の半額負担等)があった際は、総額二千万円以上での株式買取を申し出た。

 

結局、この会社のオーナーは株式を譲る気が無かったので、こちらから常駐契約を解消し、私が会社を去ったが、瞬時にこうした意思表示ができたのは、日頃からオーナーになる覚悟を持っていたからだ。

 

 

雇われ社長はオーナー社長の登竜門

 

オーナー社長と雇われ社長の間には目には見えない大きな壁がある。

 

お金の苦労、背負わざる得ない責任、周囲からのプレッシャー、考えなければならない領域、など等、雇われ社長に比べてオーナ社長の大変さは段違いだ。

 

雇われ社長のポジションは、オーナー社長になるための登竜門(成功に至る難しい関門)みたいなものだ。

 

ココでの頑張りや努力が、オーナー社長になった時に全て開花する。そうした明るい未来を見つめて、今を全力で生きることが雇われ社長から脱する確かな生き方である。