会社の内と外、社長の仕事はどちらが重要か?
結論からいうと、どちらの仕事も重要で、中小企業を成長に導くには、社長が先頭に立って、会社の内と外の仕事をこなすことが欠かせない。
この記事では、会社の内と外にある社長の仕事の重要性について、詳しく解説する。
社長の仕事は、会社の内と外にある。
会社の内の仕事の代表例は、経営管理、計数管理、実績検証、計画策定、研究開発等があり、会社の外の仕事の代表例は、営業販売、市場調査、アイデア発掘、人脈開拓等がある。
何れも重要な社長の仕事であり、例えば、社長が内にこもって、外の仕事を経営幹部やナンバーツーに任せっきりの経営では会社は成長しない。
また、社長が経営管理といった内の仕事を省みずに、外に出ずっぱりの経営でも会社は成長しない。
やはり、内と外の仕事の両方をバランスよくこなして、はじめて経営者としての仕事が成り立ち、会社の成長が見えてくる。
少なくとも、従業員が50名以下(アルバイト・パート含む)の中小企業は、社長の仕事の質で会社の成長スピードが決まる。
経営者は内にこもった管理者でも、外に出ずっぱりの営業マンでもない。中小企業を成長に導くには、社長が先頭に立って、会社の内と外の仕事をこなさなくてはならないのだ。
中小企業の中には、社長がすべき外の仕事を営業部長等に全権委任しているケースもあるかも知れないが、社長が外に出るメリットは計り知れない。
例えば、会社のことを熟知している社長の言動は全てが説得力に満ちている。相手の対応や印象も社長と副社長以下では雲泥の差が生じるし、場合によっては、取引の成約率が上がることもある。
また、経験豊富な社長の目線(目の付け所・感性・センス・察知能力)は、副社長以下とは根本的に違い、同じ景色を見たとしても、経験豊富な社長と副社長以下の感じ方には大きな開きが生じる。
領域によっては、大人と小学生くらいの差が生じる場合もあり、思わぬご縁、棚ぼた的な新規取引、成功のピースを埋めるアイデアは、社長が外の仕事をすることで生まれることが多い。
中小企業が少ないチャンスを掴むためには、社長が外に出て営業を補助する、或いは、自分の目で現実(現場)を見るなど等、決して人任せには出来ない社長の外の仕事を習慣を付けることが大切なのだ。
中小企業において、会社の内の仕事を管理部長等に任せっぱなしで、外に出ずっぱりの営業マン気質の社長さんは少なくない。
社長の行動の良し悪しは、すべて会社の数字に表れる。社長の行動が正しければ会社の数字は上向くし、行動が誤っていれば会社の数字は悪化する。
当然ながら、社長の行動の良し悪しを判定することなく、行き当たりバッタリの経営をしていては、いつまで経っても会社が良くなることはなく、むしろ、会社は衰退に傾く。
経営者であれば、最低限、「会社の数字を診る計数管理」と「行動結果の検証と修正」は、社長の仕事として積極的に関わる必要がある。
社長の頭の中で、行動と結果の相関関係が整理されると、徐々に経営の精度が高まり、経営の精度が高まるほど、外の仕事の成果も上がる。
社長自身が、内と外の仕事の両方をバランスよくこなして、はじめて経営者としての仕事が成り立ち、会社の成長が見えてくると云われる所以はココにある。
☑社長が、内にこもってばかりの仕事をしていないか?
☑社長が、外に出ずっぱりの仕事をしていないか?
中小企業の成長と衰退は社長の仕事ひとつで決まる。