事業価値を高めると独占市場が拡大する

中小企業が独占市場を拡大する経営戦略

中小企業が独占市場を拡大する経営戦略

 

独占市場を拡大する経営戦略とは、一度築いた事業価値を陳腐化させない戦略展開のことである。

 

独占市場を拡大するには、事業価値を陳腐化させないことが必須条件になる。

 

なぜなら、一度築いた独占市場は、事業価値が陳腐化しない限り、縮小することがないからだ。

 

例えば、1kgの純金の延べ棒を100gに10分割すれば、価値も1/10に減少する。

 

事業価値も同様、売上1,000万円の店舗を近隣に10分割すれば、価値が1/10まで減少する可能性がある。

 

但し、企業の事業価値は、純金とは違い価値判断が一定ではないので、場合によっては、「ここでしか買えない」が、「どこでも買える」という価値観に転換してしまい、事業価値が1/10以下に減少してしまうこともあり得る。

 

中小企業が、一度築いた独占市場を一点集中から安易に拡大分散していくと、加速度的に事業価値が陳腐化することがある。

 

従って、独占市場を拡大する経営戦略を推し進めるには、一度築いた事業価値を陳腐化させないことが何よりも大切になる。

 

 

独占市場の経営戦略を誤ると市場が縮小する!?

 

中小企業が独占市場を拡大するには、事業価値を高めながら、或いは事業価値をキープしながら、市場拡大の戦略を展開しなければならない。

 

資本力の乏しい中小企業には難易度の高い戦略に感じるかも知れないが、独占市場拡大の失敗パターンを理解すれば、成功のイメージが掴めるはずだ。

 

簡単な失敗パターン例を紹介しよう。

 

例えば、地方の菓子メーカーが地元の物産店(空港・駅等)のみで繁盛店を展開し、「ここでしか買えない」、という事業価値を保有している場合、その市場は、その会社にとって、立派な独占市場といえる。

 

このような会社が地元の商圏を飛び出して東京等の大都市圏へ多店舗展開するケースがあるが、実際に出店してみると失敗に終わることが多くある。

 

失敗の理由は簡単である。「顧客の見誤り」である。

 

大都市圏への出店が失敗に終わる会社の顧客は、地元在住ではなく、東京等の大都市圏からの観光客であることが多い。

 

「そこに行かなければ買えない」という絶対的な事業価値が、「東京にいても買える」となってしまうと、加速度的に事業価値が陳腐化してしまう。

 

このように、地方の中小企業が、顧客を見誤った状態で独占市場の拡大を進めると、事業価値が陳腐化してしまい、せっかくの独占市場が縮小することがある。

 

これが、独占市場拡大のよくある失敗パターンである。

 

ちなみに、大都市圏への出店の失敗は、地方出店の失敗に比べて業績悪化のスピードが極めて速いという特徴を持っている。

 

大都市圏は地方に比べて人件費や家賃が高いため、一度、採算割れに転じてしまうと数カ月で数億円の損失になることも珍しくない。

 

さらに、事業撤退のタイミングを外すと、創業から蓄積してきた利益が全て消えてなくなり、加速度的に倒産の危機に瀕することもある。

 

独占市場の拡大に失敗しないためには、中小企業に適した独占市場拡大の経営戦略を抑える必要がある。

 

効果的に独占市場を拡大する2つの経営戦略を紹介しよう。

 

 

独占市場を拡大する「既存×既存」の経営戦略

 

既存顧客×既存ノウハウを掛け合わせた事業エリアを集中的に深掘りする戦略展開のことである。

 

既存商品の付加価値発掘、用途開発、デザイン刷新、既存顧客へのサービス向上、情報充実、リピート促進、口コミ助長、など等、既存エリアを徹底的に深堀りすることで、独占市場を拡大する戦略である。

 

独占市場の拡大スピードは速くないが、失敗リスクは極めて低い。

 

独占市場拡大の正攻法ともいえる戦略である。

 

 

独占市場を拡大する「既存×新規」の経営戦略

 

既存の顧客かノウハウ×新規の顧客かノウハウを掛け合わせた新規事業展開し、独占市場を拡大する戦略展開のことである。

 

例えば、飲食業界などでひとつの店舗が成功してから多店舗展開を行う際、一店ずつお店の看板(コンセプト)を変えて多店舗展開している会社がある。

 

また、独占市場の創出に成功してブランド力が高まった会社が、物販のほかに、レストラン事業を展開して成功するケースもある。

 

このように、既存の顧客やノウハウに新しい要素を掛け合わせて、別コンセプトで独占市場を拡大する戦略は、有効な手立てのひとつである。

 

ただし、新しい要素が含まれているので、成功の確率は五分五分になる。

 

 

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