中小企業のインターネット活用術|会社経営に役立つIT技術の活用法

会社経営に役立つIT技術の活用法


インターネットとは、複数のコンピュータネットワークを相互接続した、グローバルな情報通信網のことだ。


情報技術、並びに、コンピュータ技術等の総称であるIT技術(information technologyの略)の中で、最も中小企業の会社経営に影響を及ぼした技術は「インターネット」といえる。


この記事では、中小企業のインターネット活用術、並びに、会社経営に役立つIT技術の活用法について、詳しく解説する。



インターネットが情報の支配構造を変えた


インターネットが影響を及ぼした分野は様々あるが、情報分野に対する影響は計り知れない。


なぜなら、情報と購買には密接な関係性があるからだ。事実、情報を制するものは、経済を制すると云われており、例えば、消費者の購買基準は、外部から入ってくる情報をもとに形成される。


外部から入ってくる情報の元を辿ると、全てはマスコミ(テレビ、ラジオ、雑誌、新聞、等の情報媒体)に繋がる。


そのマスコミを支えているのは大企業の資金であり、さらに大企業を支えているのはメガバンク等の大手金融機関の資金だ。


世の中は民主主義の平等社会で成り立っているように見られるが、実は、消費者に届けられる多くの情報は大企業に有利な情報に溢れている。


☑偽物が本物として世間に受け容れられる


☑消費者に不誠実な論理で経済活動が成り立つ


☑健康効果が不明瞭な特定保健用食品(トクホ)の市場席巻


など等は、大企業による情報支配が大きく影響している。


中小企業は、こうした不利な状況下での会社経営を余儀なくされていたが、インターネットの登場と共に、情報の支配構造は大きく変わった。インターネットが、大企業の情報支配構造に風穴を開けたのだ。



インターネットは会社経営に役立つIT技術


中小企業の経営に最も活用したいIT技術はインターネットだ。


なぜなら、インターネットが普及したおかげで、情報支配の構造が大きく変わったからだ。


例えば、ホームページを開設すれば、全世界の人々に対して、会社の商品やサービスに関する正しい情報を公開することができ、更には、商品やサービスを直接販売することもできる。


インターネットを活用すれば、どんなに小さな中小企業であっても、自分たちの言葉で、事実を正しく伝えることができ、第三者に情報を歪められることもない。


インターネットは、正しい情報をストレートに発信することのできる優れた情報発信媒体であり、大々的な広告活動が展開できない中小企業にとって、これほど力強い情報発信媒体(メディア媒体)はない。



中小企業のインターネット活用メリット


中小企業のインターネットの活用メリットは、こればかりではない。


中小企業(主に生産者)がダイレクトに情報を発信できるようになったおかげで、商品の販売ルートも大きく変わった。


例えば、インターネット到来前のビジネスは、消費者に近い川下産業が販売を牛耳っていて、商品流通は、川上に位置する生産者→商社→卸売→小売→消費者という流れが一般的だった。


当然ながら、販売力の強い川下産業(商社・卸売・小売)が価格決定権を握り、生産者は適正利益が出ない価格で川下産業へ販売せざる得ないことも珍しくなかった。


一方、消費者の側も、多くの流通業者(川下産業)の仲介手数料が加算された割高な値段で商品を購入せざる得なかった。


インターネット登場後は、この商流が一変した。


例えば、生産者がネットショップを開設すれば、一瞬にして販売先は末端消費者販売相手は全世界ということも可能になる。


生産者が末端消費者に直接販売することが可能になると、適正な利益水準での販売が可能になる。一方の末端消費者も、良いモノを適正な価格で購入することができる。


インターネットは、独占市場(独立市場)を築く成功率とスピードを格段に上げる優れたツールだ。満足な営業活動が展開できず、単独で独占市場を築くのが難しい中小企業にとって、これほど役立つツールはない。



IT技術で中小企業の生産性を上げる


インターネットをはじめとするIT技術を中小企業の経営に活用するケースは他にも沢山ある。


例えば、IT技術を活用した生産性改善は、もっとも費用対効果が大きい分野で、情報発信力、情報共有力、事業効率化、暗黙知の可視化など等、生産性改善に繋がるIT技術の活用は挙げたらキリがない。


また、テレビ会議やメールといったIT技術の活用による、出張や会議の生産性改善効果も大きい。会社の生産性が高まれば、会社の収益性も高まるので、IT技術の活用が、儲かる会社経営の礎を作るといっても過言ではない。


インターネットをはじめとするIT技術は運用費用が格段に安いというメリットがあるので、資本力の乏しい中小企業ほど、IT技術を活用しない手はない。


(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)