プロの経営診断手法を徹底公開

経営コンサルタントの経営診断手法

経営コンサルタントの経営診断手法

 

人間ドックがあるように、会社にも、会社ドックがある。いわゆる会社の経営診断(健康診断)である。

 

中小企業が経営コンサルタントに会社の経営診断を委ねて会社の健康状態を定期的にチェックすることは賢い経営判断のひとつである。

 

なぜなら、定期的な経営診断で、経営課題(病気)の早期発見ができれば、会社の寿命が伸びるからだ。

 

当然ながら、経営診断を受けずに、資金繰りに窮する、或いは、債務超過に陥るなどの自覚症状を感じてから慌てて経営診断を行うと、経営課題(病気)が深刻で、手遅れ(倒産予備軍)と判断され、余命宣告をせざる得ない結果が出る場合もある。

 

従って、会社の健康状態を定期的に診断し、会社の経営改善プランを最適化することは決して無駄なことではない。

 

また、会社経営のプロフェッショナルである経営コンサルタントに経営診断を依頼すると、自分達の力では発見できなかった深刻な経営課題(病気)が見つかることがある。

 

この記事では、実際にわたしが実践している経営診断手法の一部を紹介する。

 

紹介する経営診断方法は、一般的な経営診断と、内部診断を加えたふたつの手法である。是非とも、参考にしてほしい。

 

 

経営コンサルタントの経営診断手法

 

わたしが中小企業の経営診断を行う最大の目的は、顧客企業に対して、「儲かる会社経営を実現するための経営改善プラン」を提示する、という一点に尽きる。

 

経営改善とは、会社の成長を支える不可欠な経営活動のことである。

 

中小企業の成長と衰退は、すべて、経営改善プランの良し悪しで決まるといっても過言ではない。

 

つまり、経営改善プランの出来不出来で、中小企業の寿命が決まってしまうのだ。

 

わたしが実践している中小企業の経営診断手法は、財務諸表等の経営データから診断する方法と、内部診断(実地調査・社員面談)を加えて診断する方法の、二通りの経営診断手法がある。

 

適切な経営改善プランを提示するためにインプットする情報は、顧客企業の財務諸表等をはじめとする膨大な経営資料(下記参照)に加えて、業界ネットワーク等を活用した情報や実地調査データなども加味する。

 

そして、依頼から約2~3ヵ月ほどかけて、徹底的に顧客企業の経営状態を診断する。

 

最終的な経営改善プランは顧客企業の経営者との数回にわたるヒアリングを経て、かなり精度の高い内容に仕上がる。

 

この経営改善プランをもとに経営改善を進めると、儲かる会社の経営基盤が徐々に整ってくる。

 

例えば、売れば売るほど儲かる、働けば働くほど生活が豊かになる、時間が経てば経つほど会社の規模が大きくなる、といった良好な成長サイクルが回り始める。

 

つまり、会社の更なる成長発展に有効活用できる優れた知的財産(経営ノウハウ)になるのだ。

 

一段と会社を成長させたいと思っている経営者、或いは、経営の悩みや不安を抱えている経営者は、一度、経営コンサルタントの経営診断を受けることをおススメする。

 

もしも、相当深刻な経営課題があったり、相当深刻な業績の悪化を実感している場合は、「内部診断」を加えた経営診断を行うことをおススメする。

 

なお、わたしが実践している経営診断は、次の3つのステップで進む。

 

 

経営診断

 

経営診断は、会社の過去・現在・未来を徹底的に分析し、会社の利益を最大化するための「具体的な経営改善プラン」を提示するために行う。

 

必要な経営資料を受取次第、経営診断を開始する。資料の内容について不備や不明な点がある場合は随時質問させて頂くことがある。

 

 

中間報告

 

中間報告は、会社の過去・現在・未来の課題認識を正確にご理解いただいた上で、未来の目指すべき姿を形作る実現可能な経営改善プランを協議するために行う。

 

当方から経営診断結果の中間報告、経営状況と将来業績の説明、経営課題・経営リスクの指摘、等々をさせて頂いた上で、「会社の目指すべき姿」と「具体的な経営改善プランの提示」をさせて頂く。

 

経営改善プランの実現に向けて、顧客企業の経営者からヒアリング、並びに詳細協議を行い、中間報告の個別面談を終了する。

 

 

最終報告

 

当方から経営診断結果の最終報告、並びに、経営改善プランの詳細説明をさせて頂き、最終報告の個別面談を終了する。

 

最終報告書は、会社の「現状の姿」と「将来のあるべき姿」、並びに、将来のあるべき姿を実現するための「経営改善プラン」の三つで構成されている。

 

この報告書は、会社の「経営資源の最大化」と「経営環境の最適化」と共に、会社の利益最大化を後押しする有益な知的財産(経営ノウハウ)になる。

 

 

経営診断に必要な資料例

 

経営診断に必要な資料例は下記の通りである。

会社案内、定款、会社登記簿謄本、株主一覧(所有株式数含む)、会社組織図、社員名簿、役職一覧、給与一覧、直近の確定申告書類一式、5年分の決算書類(貸借対照表、損益計算書、販管費明細書)、2年分の月次決算書類(貸借対照表、損益計算書、販管費明細書)〔部門別がある場合は全ての部門分〕、売上貢献度上位10位リスト(金額と構成比率含む)、仕入依存度上位10位リスト(金額と構成比率含む)、キャッシュフロー表若しくは資金繰り表(現時点から1年後迄)、固定資産一覧、固定資産評価額一覧(固定資産台帳参照か路線価ベースで税理士算出のもの)、銀行借入額一覧及び借入金返済計画書、家賃一覧(保証金含む)及び賃貸借契約書、簿外債務一覧(退職金、リース物件、割引ポイント、保証債務等)、関連会社情報(保有の時は一連の会社資料が必要)、など等

 

 

「内部診断」を加えた経営診断

 

内部診断とは、社員面談と現地視察を通じて会社を診断することである。

 

☑社員面談

 

☑現地視察(会社施設、各事業所、倉庫、設備、商品在庫、等々)

 

内部診断を行うと、会社の成長を阻害する根本原因の本質を的確に捉えることができる。

 

例えば、次のような問題の根本原因は簡単に浮き彫りにできる。

 

・経営課題を見落としていないか?

 

・会社の強みを活かしているか?

 

・会社の弱みを放置していないか?

 

・社内環境が業績の足を引っ張っていないか?

 

・業績の足を引っ張っている社員はいないか?

 

 

内部診断で一番重要なのは、社員面談である。

 

よく、経営幹部としか面談しない経営コンサルタントがいるが、これでは会社の実情は全く掴めない。

 

社員面談を行う場合は、全社員対象として、一番社歴の浅い18歳の一般社員から順番に上に向かっていき、役職社員を通過し、最後に社長面談を行う。

 

面談の際のポイントは、こちらからの聞き取り調査と、会社をよくするための方策を社員の口から直接聞くことである。

 

そして、社員が口にしたことは、決して口外しないことを条件にする。

 

面談前に、このことを全社員に告知してもらい面談当日を迎える。

 

やる気のある社員は、用紙に自分の意見をまとめて必死に会社をよくするための方策を教えてくれる。

 

なかには、涙を流して、会社の実情を訴える社員もいる。

 

意見を何も持っていない、やる気のない社員もいる。

 

部署や部下の管理が杜撰な役職者の中には、既に自身の能力不足が露呈していることを察して、憮然とした態度で面談会場に入ってくる方もいる。

 

この面談を行うと、組織や人事の問題、経営上の深刻な課題、会社の強みや弱み、問題社員の存在等々、会社の経営実態をものの見事に把握することができる。

 

面談は、社歴の浅い一般職員からスタートして役職社員へ向かっていくので、役職社員の能力判断も面談を通じて行うことができる。

 

能力の低い役職社員の場合は、一般社員からの評価が良くないので、面談前に能力が判明することもある。

 

社長面談まで終えた段階で、すべての社員の声を集計し、会社の問題点の抽出、会社の経営課題の抽出等の作業に移行し、最終的な報告書を作成する。

 

面談で上がった社員の声は、「○○さんが○○と言った」という伝え方をせず、「社員の声で○○という意見が上がっている。しかも○○%の社員が同じ意見を挙げている」という伝え方をする。

 

また、一人の社員だけが指摘した重要度の低い意見、一人の社員だけが指摘した個人攻撃等は、報告書の意見としては採用しない。それは、会社の問題ではなく、社員個人の問題であることが多いからだ。

 

一方、一人の社員だけが指摘した意見であっても、法律に抵触する意見、倫理に反する意見が上がった場合は、経営上の重要な課題として、報告書の意見として採用する。

 

 

内部診断の最大のメリットとは?

 

内部診断は会社の膿出しに持って来いの経営診断だが、最大のメリットは経営者が抱えている組織の問題や、組織に対する不安をすべて経営コンサルタントと共有できるところにある。

 

わたしの経験上、経営者が抱えている不満や不安の大半は組織の問題で占められている。

 

組織の現状(社員の能力や性格、問題社員の有無、人員配置など等)を経営コンサルタントに理解(共有)してもらうと、問題社員の処遇や対処、人材育成の手法、人事の構想など等、悩みが生じた時点で、適宜、適切なアドバイスを受けることが可能になる。

 

当然ながら、経営者は、組織の問題から解放されるので、ストレスがグッと少なくなる。

 

内部診断は、長い年月をかけて溜まりに溜まった膿をすべて出し切り、組織の問題から解放されたいと考えている中小企業経営者にはお薦めの診断方法である。

 

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