中小企業のコンサル活用事例

経営コンサルタントの経営診断手法

経営コンサルタントの経営診断手法

 

人間ドックがあるように、会社にも、会社ドックがあります。

 

いわゆる会社の経営診断(健康診断)です。

 

当然のことながら、定期的に会社の経営診断(健康診断)を行い、経営課題(病気)の早期発見が出来ていれば、会社の寿命はのびます。

 

逆に、長年にわたって経営診断を受けずに、資金繰りに窮する、或いは、債務超過に陥るなどの自覚症状を感じてから慌てて経営診断を行うと、経営課題(病気)が深刻で、手遅れ(倒産予備軍)と判断され、余命宣告をせざる得ない結果が出る場合もあります。

 

従って、会社の健康状態を定期的に診断し、会社経営の改善プランを最適化することは決して無駄なことではありません。

 

 

経営診断手法の一部を紹介

 

経営コンサルに経営診断を依頼すると、深刻な会社の問題点が発見できることがあります。

 

実際にわたしが実践している経営診断手法の一部を紹介します。

 

ご紹介する経営診断方法は、一般的な経営診断と、内部診断を加えた手法のふたつです。

 

 

経営コンサルタントの経営診断手法

 

一般的な経営診断は、財務諸表等の資料をもとにして、お客様の会社の経営状態を診断し、適切な経営改善プランを策定します。

 

経営改善の目的は「経営資源の最大化」と「経営環境の最適化」を成し遂げて、会社の「目指すべき姿・あるべき姿を実現する」ことです。

 

持続可能な経営を実現するためには継続的な経営改善が欠かせません。

 

経営診断を通して、過去・現在・未来の経営課題を抽出した上で、堅実かつ更なる成長を支える経営改善プランを提示します。

 

この経営改善プランは、会社の更なる成長発展に有効活用できる優れた経営資料(経営ノウハウ)になります。

 

例えば、

 

・赤字経営から脱却したい

 

・資金繰り難から脱却したい

 

・安定経営の土台作りをしたい

 

・成長発展の土台作りをしたい

 

・自己流の経営から脱却したい

 

・経営の専門技術を短期間で身につけたい

 

・会社経営の正攻法をしっかり身につけたい

 

などの悩みや不安を抱えている経営者は、一度、プロの経営診断を受けることをおススメします。

 

もしも、相当深刻な経営課題があったり、相当深刻な業績の悪化を実感している場合は、「内部診断」を加えた経営診断を行うことをお薦めします。

 

なお、経営診断は3つのステップで進みます。

 

 

経営診断

 

経営診断は、会社の過去・現在・未来を徹底的に分析し、「会社の目指すべき姿」と「具体的な経営改善プラン」を提示するために行います。

 

必要な資料を受取次第、経営診断を開始します。資料の内容について不備や不明な点がある場合は随時質問させて頂くことがあります。

 

 

中間報告

 

中間報告は、会社の過去・現在・未来の課題認識を正確にご理解いただいた上で、未来の目指すべき姿を形作る実現可能な経営改善プランを協議するために行います。

 

当方から経営診断結果の中間報告、経営状況と将来業績の説明、経営課題・経営リスクの指摘等々をさせて頂いた上で、「会社の目指すべき姿」と「具体的な経営改善プランの提示」をさせて頂きます。

 

経営改善プランの実現に向けて、お客様からヒアリング、並びに詳細協議を行い、中間報告の個別面談を終了します。

 

 

最終報告

 

当方から経営診断結果の最終報告、並びに、経営改善プランの詳細説明をさせて頂き、最終報告の個別面談を終了します。

 

最終報告書は、会社の「現状の姿」と「将来のあるべき姿」、並びに、将来のあるべき姿を実現するための「経営改善プラン」の三つで構成されています。

 

この報告書は、会社の「経営資源の最大化」と「経営環境の最適化」と共に、会社の「目指すべき姿・あるべき姿の実現」を後押しする有益な経営情報となります。

 

 

経営診断に必要な資料例

 

経営診断に必要な資料例は下記の通りです。

会社案内、定款、会社登記簿謄本、株主一覧(所有株式数含む)、会社組織図、社員名簿、役職一覧、給与一覧、直近の確定申告書類一式、5年分の決算書類(貸借対照表、損益計算書、販管費明細書)、2年分の月次決算書類(貸借対照表、損益計算書、販管費明細書)〔部門別がある場合は全ての部門分〕、売上貢献度上位10位リスト(金額と構成比率含む)、仕入依存度上位10位リスト(金額と構成比率含む)、キャッシュフロー表若しくは資金繰り表(現時点から1年後迄)、固定資産一覧、固定資産評価額一覧(固定資産台帳参照か路線価ベースで税理士算出のもの)、銀行借入額一覧及び借入金返済計画書、家賃一覧(保証金含む)及び賃貸借契約書、簿外債務一覧(退職金、リース物件、割引ポイント、保証債務等)、関連会社情報(保有の時は一連の会社資料が必要)、など等

 

 

「内部診断」を加えた経営診断

 

内部診断とは、

 

・社員面談

 

・現地視察(会社施設、倉庫、設備、商品在庫等々)

 

のことです。

 

内部診断を行うと、会社の成長を阻害する根本原因の本質を事細かく捉えることができます。

 

例えば、次のような問題の根本原因は簡単に浮き彫りにできます。

 

・会社の強みを活かしているか?

 

・会社の弱みを放置していないか?

 

・社内環境が業績の足を引っ張っていないか?

 

・業績の足を引っ張っている社員はいないか?

 

 

内部診断で一番重要なのは、社員面談です。

 

よく、経営幹部としか面談しない経営コンサルがいますが、これでは会社の実情は全くつかめません。

 

社員面談を行う場合は、全社員対象とし、一番社歴の浅い18歳の一般社員から順番に上に向かっていき、役職社員を通過し、最後に社長面談を行います。

 

面談の際のポイントは、こちらからの聞き取り調査と、会社をよくするための方策を社員の口から直接聞くことです。

 

そして、社員が口にしたことは、決して口外しないことを条件とします。

 

面談前に、このことを全社員に告知してもらい面談当日を迎えます。

 

やる気のある社員は、用紙に自分の意見をまとめて必死に会社をよくするための方策を教えてくれます。

 

なかには、涙を流して、会社の実情を訴える社員もいます。

 

意見を何も持っていない、やる気のない社員もいます。

 

部署や部下の管理が杜撰な役職者の中には、既に自身の能力不足が露呈していることを察して、憮然とした態度で面談会場に入ってくる方もいます。

 

この面談を行うと、組織や人事の問題、経営上の深刻な課題、会社の強みや弱み、問題社員の存在等々、会社の経営実態をものの見事に把握することができます。

 

面談は、社歴の浅い一般職員からスタートして役職社員へ向かっていきますので、役職社員の能力判断も面談を通じて行うことができます。

 

能力の低い役職社員の場合は、一般社員からの評価が良くありませんので、お会いする前に能力が判明する場合があります。

 

社長面談まで終えた段階で、すべての社員の声を集計し、会社の問題点の抽出、会社の経営課題の抽出等の作業に移行し、最終的な報告書を作成します。

 

面談で上がった社員の声は、「○○さんが○○と言った」という伝え方をせず、「社員の声で○○という意見が上がっている。しかも○○%の社員が同じ意見を挙げている」という伝え方をします。

 

また、一人の社員だけが指摘した重要度の低い意見、一人の社員だけが指摘した個人攻撃等は、報告書の意見としては採用しません。それは、会社の問題ではなく、社員個人の問題であることが多いからです。

 

一方、一人の社員だけが指摘した意見であっても、法律に抵触する意見、倫理に反する意見が上がった場合は、経営上の重要な課題として、報告書の意見として採用します。

 

 

内部診断を通じていつも思うのは、会社の問題点の行きつく先は「社長である」、ということです。

 

従って、この内部診断の報告書は、社長のこれまでの経営を全否定する結果になることもあり得ます。

 

倒産予備軍の会社は、この傾向が顕著になります。

 

経営者のなかには、社員の意見は常日頃聞いているという方もいますが、社員は社長に対して本音をさらけ出すことはないと思った方が良いです。

 

社長に都合の悪いことを進言する社員がいるでしょうか?

 

また役職者の中には部下を貶めて保身に走る、部下に見せる顔と社長に見せる顔を使い分ける方がいます。

 

多くの社長さんは、この手の役職者の真の顔を把握することはできません。

 

立場の違いとは、そういうものです。

 

 

内部診断は会社の膿出しに持って来いの経営診断でもあります。

 

長い年月をかけて溜まりに溜まった膿をすべて出し切りたいと考えている経営者にはお薦めの診断方法です。

 

 

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