広告代理店のコンサルは当てにならない

広告代理店のコンサル失敗事例

広告代理店のコンサル失敗事例

 

広告代理店のコンサル提案は当てになりません。

 

なぜなら、成功事例を前提に広告を仕掛けるからです。

 

特に多額の費用を要する大手広告代理店のコンサル提案には、かなりの危険が潜んでいます。

 

そもそも大手広告代理店は、主に大企業のマーケティングを手助けする会社です。

 

大手広告代理店にはありとあらゆる情報が蓄積されており、戦略作りから仮定の理論付けまで、合理的なデータが豊富に揃っています。

 

従って、それらのデータと仮説を活用した広告展開が見事にはまると、爆発的な成功を生み出すこともあります。

 

事実、中小企業であっても創業の早い段階から大手広告代理店と組んで急成長を遂げる例もあります。

 

しかしながら、爆発的な成功事例はほんの一握りでしかありません。

 

殆どの中小企業は、広告代理店に多額の広告宣伝費を吸い上げられるばかりで、結果が伴なわずに失敗に終わっています。

 

失敗の原因は難しくありません。

 

冒頭で述べた通り、広告代理店のコンサル提案の根拠データの殆どは、ほんの一部の成功事例をもとにしているからです。

 

経営資源に大きな差がある中小企業の事業環境を考えれば、他人の会社の成功事例が当てはまらないことは容易に想像できるでしょう。

 

 

広告代理店のコンサルで危機に瀕した中小企業

 

ある地方の通販会社(中小企業)のケースです。

 

その会社は、資金にゆとりができたタイミングで更なる事業拡大を図るため、大手広告代理店にマーケティングのコンサルティング指導を依頼しました。

 

広告代理店からは、細かな数字に裏付けされたプランの紹介と理路整然とした事業拡大のコンサル計画が示され、依頼主は疑うことなく正式に依頼することにしました。

 

仕事の内容は、商品パッケージのデザイン修正、ホームページのデザイン修正、パンフレット等の販促物の見直し、アプローチする顧客層の再検証、広告手段の再検証等々、多岐にわたるものでした。

 

当時はインターネットが全盛期ではありませんでしたので、全国紙での広告宣伝、チラシでのマスマーケティングを中心とした広告体制を構築し、前記したすべての準備が整ったところで、一斉に広告を展開するというものでした。

 

広告代理店が示した事業拡大計画と初回レスポンス(初回注文量)は相当なものでした。

 

依頼主は機会損失(※1)を防ぐために受注スタッフの陣容を通常の5倍に拡大し、広告が展開される初日に備えました。

 

広告が一斉展開されたその日、依頼主の経営者と幹部社員達はコールセンターに常駐し、注文状況を見守りました。

 

10分、1時間、半日、、、と、時間が経過しましたが、

 

注文の電話は、いつもとさほど変わらず、広告の効果は泡と消えました。

 

 

僅か数カ月で失ったコンサル料金は2,000万円以上でした、、、。

 

※1 機会損失:接客不足や商品欠品等で商品の販売機会を損失すること

 

 

大手広告代理店のコンサル提案は疑ってかかった方が良い!

 

大手広告代理店からのコンサル提案は成功事例をもとにしていることが殆どです。

 

例えば、大手広告代理店が中小企業に対して広告展開のプレゼンを行う場合、採用するデータの殆どが成功体験の実績であることが多く、失敗事例のデータを公表していないケースが多いです。

 

本来であれば依頼主に失敗事例も公表し、そのうえで協議を重ねてオリジナルの広告戦略を構築する必要があるはずですが、そのようなプロセスを採用しているところは殆どありません。

 

これではフェアな結果は出ません。

 

資金に余裕のある大企業なら話は別ですが、中小企業の場合、失敗した場合の損失が経営に致命傷を与えることもあります。

 

実際、この依頼主はこの後、事業縮小の一途を辿りました。

 

中小企業が大手広告代理店と組む場合は、相当慎重になる必要があります。

 

まずは小さなボリュームでテストマーケティングし、失敗と検証の実績を重ねて、これで行けるという確証が持てるまでは手を出さないのが賢明な判断です。

 

また、資金に余裕ができるまでは、自力で年率10%程度の売上成長を目指し、会社経営の安定基盤を整えることも大切なことです。

 

(2016年に執筆掲載された記事です)

 

 

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