中小企業の賢い利益改善手法

中小企業の利益改善/シンプル手法と着眼点

中小企業の利益改善/シンプル手法と着眼点

 

会社のロスは”しずく”のごとく小さくとも、やがては水たまりを形成し、何れは川にもなり得ます。

 

ロスの垂れ流しは、いってみれば利益の垂れ流しです。

 

当然ながら、利益が一定水準を下回ると、行きつく先は赤字経営となります。

 

赤字経営を未然に防ぐ為には、日頃から利益改善に努めることが大切です。

 

 

中小企業の利益改善のコツと手法とは?

 

中小企業の利益改善を行うには、利益のロス(喪失)を発見することが何よりも大切です。

 

しかしながら、経営改善もしくは利益改善に着手する際に、最初に着眼する点が売上拡大という経営者も少なくありません。

 

今なお、売上が上がりさえすれば、会社の業績が良くなると信じている経営者が少なくありませんが、売上は会社の利益を構成するいち要素でしかありません。

 

売上が増加していても肝心の利益が減少していることはよくあることです。

 

また、売上改善よりも利益改善に着目した方が、会社の経営改善のスピードは格段に上がります。

 

従って、会社の経営改善の基準は、常に利益改善を意識しなければなりません。

 

利益改善を実現するには、利益のロス(喪失)を発見し、徹底的にロスを排除していくことが大切です。

 

そのためには、会社の損益構成のどの部分に利益のロスが潜んでいるのかを理解する必要があります。

 

会社の損益を構成する要素は下表のとおりです。

売上

会社の売上

売上原価

売上に連動する原価(仕入・製造原価・外注費等)

売上総利益

売上-売上原価

販売管理費

売上に連動する経費(人件費・変動費・固定費等)

営業利益

売上総利益-販売管理費

 

損益構成の中で利益部分は、「売上総利益」と「営業利益」の2つです。

 

そして、利益のロス部分は、それ以外の「売上」と「売上原価」と「販売管理費」の3つです。

 

この3つの領域が利益ロスの温床となります。

 

 

利益ロスを解消すれば利益が改善される!!

 

「売上」と「売上原価」と「販売管理費」の3つの部分に潜んでいる利益ロスを発見し、排除することができれば、自ずと会社の利益は増加していきます。

 

利益ロスの主な例は下記の通りです。

 

 

売上の利益ロス

 

意外なことに、利益ロスは売上の中にも潜んでいます。

 

中小企業にありがちな例が価格設定の失敗です。例えば、商品やサービスの付加価値が高いにも関わらず、価値に見合わない低価格設定で販売している会社が稀にあります。又は、販売消費地が大都市圏にも関わらず、地方水準の低価格設定で販売している会社もあります。

 

適正価格が150円のところ100円で販売していたら、▲50円の利益ロスとなってしまいます。

 

また、売上構成比率の下位20%を占める販売先は、会社全体の利益に貢献していない可能性が高い場合があります。例えば、売上の割に手間が多くて利益が出ていないということはよくあるケースです。いわゆる赤字取引です。

 

100円の売上に対して150円の経費を費やしていたら、▲50円の利益ロスになってしまいます。

 

付加価値と消費地に合わせた価格設定、利益の出ていない販売先の取引停止は、何れも利益ロスの排除につながる有効な利益改善策です。

 

 

売上原価の利益ロス

 

売上原価は、利益ロスの宝庫です。

 

売上原価には売上に連動する仕入、製造原価、外注費などが含まれています。

 

仕入の利益ロスは、仕入先や方法を工夫して仕入単価を下げる、製造原価の利益ロスは、容器等の包材を工夫する、歩留まりや廃棄率を改善する、製造効率を工夫するなどの方法があります。

 

そのほかにも、製造商品の組み合わせや人員配置、製造ラインの組み換え等々、労働効率の様々な非効率要因を洗い出し、利益ロスを探る方法もあります。

 

また、商品の付加価値を高めるために売上原価が上昇した場合は、必ず、上昇分を売上に価格転嫁することも利益ロスを防ぐ大切なポイントです。

 

 

販売管理費の利益ロス

 

販売管理費は、売上原価同様、利益ロスの宝庫です。

 

販売管理費には、人件費(ヒト)のほか、水道光熱費等の変動費、家賃等の固定費が含まれています。

 

経費の利益ロスは、消耗品の調達先を工夫する、印刷物や広告物の発注先を工夫する、必要性の低い固定費を削減するなどの方法があります。

 

また、営業ルートや配送ルートの損益分析、催事やイベントの損益分析等々、個別損益を分析し、利益ロスを探る方法もあります。

 

 

利益ロスの改善過程は全て経営ノウハウとして蓄積される!

 

利益ロスを解消し、会社の利益改善を進めていくと、独自の経営ノウハウが蓄積されていきます。

 

経営ノウハウは知的財産でもありますので、蓄積量が多いほど、その会社の屋台骨は強化されていきます。

 

従って、会社の利益を拡大し、経営ノウハウの蓄積を加速させる利益改善は、安定経営に欠かせない重要な仕事ともいえるのです。

 

 

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