中小企業の賢い損得勘定のポイント

自社ビルと賃貸/資産購入とリースはどちらが得か?

自社ビルと賃貸/資産購入とリースはどちらが得か?

 

自社ビルと賃貸、或いは、資産購入とリースはどちらが得なのでしょうか?

 

資産購入と賃貸或いはリースのどちらが得かを判断するには、双方の違いを理解する必要があります。

 

双方の違いは、費用の種類、費用の総額、費用の内訳、の3つの特徴が挙げられます。

 

 

賃貸とリースの費用特性とは?

 

費用の種類

 

自社ビル購入、若しくは、社用車や複合機を資産購入した場合、一度、貸借対照表上の資産の部に購入資産が計上されます。

 

その後、減価償却資産として毎月一定額ずつ減価償却費として費用計上されていきます。

 

このように支払発生と費用計上のタイミングが一致せず、資金投入から費用化まで時間がかかる特徴があります。

 

一方、賃貸或いはリースの場合、支払発生と費用計上が同時期となります。

 

支払と費用計上のタイミングが一致しておりますので、キャッシュフロー上は管理しやすい面があります。

 

 

費用の総額

 

一般的に、資産購入に比べて賃貸やリースの方が割高となります。

 

但し、資産購入時に外部から資金調達する場合は、金利が加算されますので、結果、同等の費用総額になるケースもあります。また、固定資産税や維持費等も加算されますので、その点も留意が必要です。

 

資産購入の場合は、減価償却が終わり資産価値ゼロになってしまえば、費用負担ゼロで資産を利用し続けることができます。

 

しかしながら、建物等であれば建て替えや大規模修繕、機械装置であれば老朽化や陳腐化に伴う買い替えの必要が生じますので、長い目で見ると、さほどのメリットはありません。

 

また、資産購入の場合は、購入時の現金流出が大きくなります。従って、資金に余力のない中小企業の場合は、資金繰りを圧迫する要因になります。

 

なお、土地は減価償却資産ではありませんので、購入資金全額が費用化されない現金流出となります。返済金も費用化されませんので、場合によっては税金負担が重くなることもあります。

 

中小企業の場合は、月々の資金負担が少ない賃貸やリースの方が向いています。キャッシュフロー上も賃貸やリースの方が管理しやすいです。

 

 

費用の内訳

 

賃貸やリースの場合は、地代家賃やリース費用等、費用は一種類のみです。

 

一方、購入資産の場合、減価償却費用に加えて、固定資産税、維持費用、管理費用等々の付随費用が発生します。購入資金を外部から調達している場合は金利負担も加算されます。

 

 

費用特性からみる購入とリースのメリットとは?

 

以上の特徴を簡単にまとめると、以下の通りとなります。

 

自社ビルや資産購入

 

資金投入から費用化までの時間がだいぶかかります。

 

更に、購入費用を外部借入で賄っている場合は、金利負担が加算され、総額負担が賃貸やリース費用と変わらないケースも出てきます。返済金は費用となりませんので、税金負担が重くなります。

 

固定資産税、維持費用、管理費用等々の付随費用が発生します。資産評価が下がり、資産価値が減少するリスクもあります。

 

 

賃貸やリース

 

資金投入と費用計上のタイミングが一致しております。余分な付随費用はかかりません。

 

 

果たして購入とリースはどちらが得なのか?

 

資産購入と賃貸或いはリースを比較する場合は、長期的な計画(建替え、買い替えを加味)に基づいた比較を行わないと正しい損得の判定ができません。

 

但し、会社の経営者として資金効率や投資効率を考慮するならば、やはり、賃貸やリースの方が優位といえます。

 

例えば、自社ビルのような会社の成長に大きく貢献しない資産への投資より、会社の成長に大きく貢献する事業投資を行った方が、資金効率や投資効率は高まります。

 

また、中小企業は、固定的な体制よりも流動的な体制をとった方が様々な局面に柔軟に対応できますので、身軽な資産形態(賃貸・リース)の方が有利ともいえます。

 

自社ビル購入等の大きなお金を使う場合は、いちど立ち止まり、会社の成長に相応しいか否かを冷静に考える必要があるでしょう。

 

会社の成長は、お金の使い方ひとつで決まります。

 

 

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