抑えておきたい小売業の経営指標

小売業に有効な経営指標

小売業に有効な経営指標

 

小売業は景気や流行に左右されやすく、安定した経営を実現するのが比較的難しい業種です。

 

健全な会社経営並びに効率のよい現場運営を実現するためには、財務諸表の分析を通じて日頃から経営課題を抽出することが必要です。

 

例えば、下記の経営指標は常時モニタリングしたい指標です。(それぞれの経営指標をクリックすると解説がご覧いただけます)

 

営業利益率の水準

 

経費率と人件費率の水準

 

1人1時間当たりの付加価値

 

それぞれの経営指標に関して適正水準に達していない中小企業は早急な経営改善が必要です。

 

 

小売業の経営改善に有効な経営指標とは?

 

経営改善を進めるうえで、最も即効性のある改善方法は、現場のムダムラの解消です。

 

現場のムダムラを見つけるには、財務諸表の分析だけでは物足りないことがあります。効率的に現場のムダムラを解消するには、業界独自の経営指標を活用する必要があります。

 

小売業の経営改善に有効な経営指標を紹介します。

 

 

客単価

 

客単価とは1客あたりの売上のことです。

 

例えば、全体の売上が月100万円で、月の来店客数が100名であれば、100万円÷100名=客単価1万円となります。

 

小売店の場合、商品の陳列やレイアウトを工夫するだけで、ついで買いを誘発し、客単価を上げることができます。

 

また、客単価は、顧客サービスの費用対効果を計る際、或いは、新規顧客獲得のための広告宣伝費の費用対効果を計る際にも活用できます。

 

 

来店客数

 

来店客数は、来店(商品・サービス購入)したお客様の人数のことです。

 

来店客数×客単価で、全体の売上を算出することができます。従って、全体の売上を増やすには、来店客数か客単価の何れかを上げる努力が必要となります。

 

来店客数を上げるにはサービス精神の高低がポイントです。一期一会を大切に、良い印象を与えることができるか否かが分かれ道となります。

 

なお、来店客数を上げるには、広告宣伝等の投資コストがかかりますが、一般的には、来店客数よりも客単価を上げる投資コストの方が安く済む傾向にあります。

 

 

来店頻度

 

1人のお客様がひと月に来店する頻度(回数)のことです。

 

例えば、ひと月に5回来店した場合は、来店頻度は5回となります。一般的には、来店頻度を上げると、売上も上がります。

 

 

リピート率

 

一定期間内に来店したお客様が再来店する割合です。一般的に、リピート測定期間は1ヵ月で設定します。

 

例えば、10名中、4名が1ヵ月以内に再来店した場合、(4÷10)×100=リピート率40%となります。

 

リピート率が高まり、固定客が増えれば増えるほど経営は安定していきます。サービス精神なくして、リピート率の向上はあり得ません。

 

 

1坪売上

 

1坪売上とは、店舗1坪あたりの売上のことです。

 

例えば、店舗面積が20坪で、月の売上が100万円であれば、100万円÷20坪=1坪売上5万円となります。

 

小売店の店内の陳列棚は、不動産と同じで、スペースが限られております。売れ筋商品を効率よく並べることができれば1坪売上は増加します。

 

売れ筋商品の分析方法はABC分析(パレート分析)が適しています。

 

 

原価率

 

原価率とは、商品の売上に占める仕入の割合のことです。

 

例えば、仕入が75円で商品の売上が100円であれば、(75÷100)×100=原価率75%となります。

 

一般的に小売店の原価率は、スーパーは75%、百貨店や雑貨店は60%が適正ラインです。

 

小売店が原価率を上げる工夫として、店内加工品(店内調理品)を増やす戦略があります。店内加工の場合は原価率30%以下で抑えることも可能ですので、ヒット商品を出すことができれば収益に大きく貢献します。

 

 

廃棄率

 

商品の廃棄割合を示す経営指標です。主に、スーパーや百貨店の惣菜売り場で用いる指標です。

 

例えば、商品を10個陳列したうち、2個が売れ残り廃棄処分となった場合、(2÷10)×100=廃棄率20%となります。

 

廃棄率を改善するには、日頃の販売データの収集が重要です。売れ行き、売れ筋、売れる時間帯等々、日頃の販売データを考慮したうえで商品陳列を行わないと、無駄に廃棄率が上がってしまうことがあります。

 

また、仕入単価が安価という理由で賞味期限の残日数が少ないものを大量に仕入れても、結果として売れ残ってしまうと、無駄に廃棄率を上げる要因となります。

 

廃棄率は、日頃の販売データの把握如何で、ある程度コントロールできる指標です。

 

 

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