支払能力と投資戦略を示す安全性分析とは?

中小企業の安全性分析と経営診断方法

中小企業の安全性分析と経営診断方法

 

中小企業の安全性を計る経営診断は、安定経営を実現するうえで重要な診断となります。

 

企業の安全性が分かれば、社員や取引先からの信頼を勝ち取ることが出来るとともに、将来の投資戦略も自ずと見えてきます。

 

また、企業の安全性が、

 

適正指標よりも劣っていれば安全性を向上させるための対策を検討することができますし、

 

適正指標よりも優れていれば安全性を維持するための対策を検討することが可能となります。

 

 

安全性分析の経営診断方法とは?

 

会社経営は、闇雲に管理するよりも、正しい経営指標と目標を持って管理した方が数倍、経営効率が向上します。

 

そのためにも正しい経営診断を行うことが重要になります。

 

中小企業の安全性分析と経営診断には、「自己資本比率」と「当座比率」の2つの経営指標を使います。

 

 

自己資本比率の適正診断

 

自己資本比率は、会社の資本力や安定経営の度合を示す経営指標です。

 

自己資本比率の計算式は下記の通りです。

自己資本比率=〔自己資本(純資産)÷総資本(負債の部+資本の部の合計)〕×100

 

経営診断判定表

自己資本比率

診断結果

 

50%超

 

優良企業です。更に、70%を超えると殆ど無借金経営となり、超優良企業となります。

 

 

20~49%

 

一般的な水準の会社です。40%以上であれば、倒産のリスクは殆どありません。

 

 

10~19%

 

資本力に乏しい状態です。直ちに経営が悪化する恐れはありませんが、20%以上の水準を目指して、利益体質を改善した方が良いでしょう。

 

 

9%以下

 

資本欠損の恐れがあります。既に赤字経営に陥っているような場合は、早急に利益体質を改善し会社の黒字化を優先した方が良いでしょう。

 

 

マイナス

 

債務超過です。つまり、総資本よりも、返済義務のある他人資本の金額が上回っているということです。会社倒産の可能性が極めて高い状態です。

 

 

 

当座比率の適正診断

 

当座比率は、会社の支払能力を示す経営指標です。

 

当座比率の計算式は下記の通りです。

当座比率=(当座資産÷流動負債)×100

 

経営診断判定表

当座

比率

診断結果

 

120%超

 

優良水準です。支払能力が高い状態です。

 

 

90~119%

 

安全水準です。支払能力に問題ない状態です。

 

 

70~89%

 

改善の余地があります。資金繰りへの影響は軽微ですが急を要する支出に対応できない可能性があります。

 

 

69%以下

 

危険水準です。資金繰りに影響が出始めます。また、外面的に会社の心証が悪くなります。銀行融資や助成金の交渉にも影響が出る場合もあります。

 

 

 

安全性分析は「自己資本比率」と「当座比率」で分かる

 

中小企業の安全性を計る際に、支払能力を示す「当座比率」だけに注目する経営者がおりますが、過去の経営実績(利益)の蓄積を計る「自己資本比率」を見落とすと、企業の安全性を見誤ります。

 

なぜなら、一時的に現金にゆとりがあったとしても、自己資本比率が著しく低下していれば、容易に倒産に傾くことがあるからです。

 

従って、中小企業の安全性を診断する際は、必ず資本力と支払能力をセットに考えなければなりません。

 

「自己資本比率」と「当座比率」の両面で企業の安全性を診断すると、本当の姿が見えてきます。

 

※ 自己資本比率とは、会社の総資本(負債の部+資本の部の合計)に占める自己資本の構成比率のことです。

 

※ 当座比率は、1年以内に現金化される流動資産の中でも換金性の高い現金、売掛金、受取手形等の当座資産と1年以内に支払期限が到来する流動負債を用いて算出します。業種業態によって適正指標に幅がありますが、会社の支払能力を図る経営指標としては有効に活用できます。

 

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