経営リスク分析はリスクマネジメントの基本

中小企業の経営リスク分析と経営診断方法

中小企業の経営リスク分析と経営診断方法

 

中小企業の経営リスクを計る経営診断は、長期的な安定経営を実現するうえで重要な診断となります。

 

会社経営のリスクは、収入減少と支出増加に集約されます。

 

つまり、売上減少と経費増加です。

 

簡単な理ですが、売上減少、もしくは経費が増加し、利益がゼロになると会社経営は行き詰ります。

 

従って、会社経営のリスクを事前に把握し、リスクを取り除くことができれば自ずと安定した会社経営を実現することができます。

 

例えば、企業の経営リスクが、

 

適正指標よりも高まっていればリスクを取り除くための対策を検討することができますし、

 

適正指標よりも低下していれば現状を維持するための対策を検討することが可能となります。

 

 

経営リスク分析の経営診断方法とは?

 

会社経営は、闇雲に管理するよりも、正しい経営指標と目標を持って管理した方が数倍、経営効率が向上します。

 

そのためにも正しい経営診断を行うことが重要になります。

 

中小企業の経営リスク分析と経営診断には、「売上総利益高経費率」と「1社あたりの売上占有率」の2つの経営指標を使います。

 

 

売上総利益高経費率

 

売上総利益高経費率は、売上総利益に占める販売管理費の構成比率を示す経営指標です。

 

業種業態関係なく、経費水準の適正判定が可能な経営指標です。

 

売上総利益高経費率の計算式は下記の通りです。

売上総利益高経費率=(販売管理費÷売上総利益)×100

 

経営診断判定表

経費率

診断結果

 

80%

以下

 

優良水準です。

 

 

81~90%

 

標準的な経費水準です。

 

 

91~100%

 

改善の余地があります。

 

少しの売上減少で経費が賄えなくなるリスクが高いです。早めに90%以下の水準に収まるよう経営を改善する必要があります。

 

 

100%超

 

危険水準です。

 

売上総利益よりも経費の方が上回っておりますので赤字経営となっております。早急に黒字経営に改善しないと何れ会社が倒産します。

 

 

 

1社あたりの売上占有率

 

1社あたりの売上占有率は、会社全体の売上に占める1社あたりの売上構成比率を示す経営指標です。

 

大口取引先を判定する経営指標でもあります。

 

1社あたりの売上占有率の計算式は、下記の通りです。

売上占有率=(販売先の1社の売上÷会社全体の売上)×100

 

経営診断判定表

売上

占有率

診断結果

 

5%以下

 

全ての販売先が5%以下であれば超優良水準です。

 

販売先のリスク分散が万全ですので連鎖倒産の危険性は極めて低いです。

 

 

6~10%

 

数社入っている程度であれば標準水準です。

 

3社以下なら連鎖倒産の危険性が低いですが、4社以上ある場合は、連鎖倒産の危険性があります。なるべく1社あたりの売上占有率を5%以下に抑えられるよう、リスク分散を進めた方が良いです。

 

 

11~20%

 

1社でも入っているようであれば、改善の余地があります。

 

連鎖倒産の危険性がありますので、なるべく1社あたりの売上占有率を10%以下に抑えられるよう、リスク分散を進めた方が良いです。

 

 

20%

以上

 

1社でもあるようであれば早急な改善が必要です。

 

連鎖倒産の危険性が極めて高いですので、早急に販売先の新規開拓、新商品の投入等の対策を講じる必要があります。万が一、課題を先送りして、当該販売先が倒産してしまったら連鎖倒産が現実のものになり得ます。

 

 

 

経営リスク分析は「売上総利益高経費率」と「1社あたりの売上占有率」で分かる

 

中小企業の経営リスクは、経費率だけでは判断を誤ります。

 

なぜなら、経費率が適正水準であっても、大口取引先の消滅等によって経営が行き詰る可能性があるからです。

 

従って、中小企業の経営リスクを診断する際は、必ず経費水準と大口取引先の有無をセットに考えなければなりません。

 

「売上総利益高経費率」と「1社あたりの売上占有率」の両面で企業の経営リスクを診断すると、本当の姿が見えてきます。

 

 

<<前の記事  次の記事>>

 

 

 

おすすめ記事

 


 


 


 

⇒⇒カテゴリトップ「経営診断のススメ」に戻る

 






 


人気記事ランキングTOP3


社長!!その〇〇、大丈夫ですか?例えば、売上、利益、計画、見通し、お金、投資、人事、など等、経営の落とし穴は至るところに潜んでいます。経営者必見の失敗しない会社経営のノウハウをたっぷり紹介しています。

巷の書店などに出かけると様々な経営書が並んでいることに驚きます。中小企業の会社経営をする上で、すべてを鵜呑みにして受け入れることが出来るか否か?答えはノーです。その理由とは?

経営と数字は切っても切れない関係にあります。数字に強い経営者がどのようにして会社の数字を捉え、会社の数字を経営に活かしているか事例を交えて紹介しています。

人気記事ランキングをもっとみる⇒⇒

関連ページ

中小企業の経営診断とは
会社の健康状態を診ることを経営診断といいます。人間の身体と同じように会社も定期的に健康状態を診断することで業績悪化という名の病気を予防することができます。経営診断の重要性を徹底解説しています。
清算貸借対照表(簡易資産査定)の作り方
清算貸借対照表(簡易資産査定)を作ると、会社の体力を示す真の純資産を把握することができます。清算貸借対照表の作成要領と共に結果判定のチェックポイントを解説しています。
資産状況の経営診断で分かる問題点
資産状況の経営診断は貸借対照表を用いて分析します。資産状況を診断すると、資本効率、支払能力、安全性等の適正度合いの判定ができます。失敗しない会社経営を支える診断手法を解説しています。
損益状況の経営診断で分かる問題点
損益状況の経営診断は損益計算書を用いて分析します。損益状況を診断すると、成長性、収益性、経費水準等の適正度合いの判定ができます。失敗しない会社経営を支える診断手法を解説しています。
経営診断の効果を上げる経営目標
経営診断の効果を効率よく会社の成長に結びつけるには正しい経営目標が必要です。経営目標がなければせっかくの経営改善努力は無駄となります。経営目標の一例を徹底解説しています。
中小企業の成長性分析と経営診断方法
中小企業の成長性分析は長期的な安定経営を目指すうえで重要な経営診断です。成長性分析の具体的手法と結果診断方法を分かりやすく解説しています。
中小企業の安全性分析と経営診断方法
中小企業の安全性分析は長期的な安定経営を実現するうえで重要な経営診断です。安全性分析の具体的手法と結果診断方法を分かりやすく解説しています。
中小企業の労働生産性分析と経営診断方法
中小企業の労働生産性分析は効率的な会社経営を実現するうえで重要な経営診断です。労働生産性分析の具体的手法と結果診断方法を分かりやすく解説しています。
中小企業の収益性分析と経営診断方法
中小企業の収益性分析は長期的な安定経営を実現するうえで重要な経営診断です。収益性分析の具体的手法と結果診断方法を分かりやすく解説しています。
中小企業を成長させる管理会計の基本
管理会計とは会社の数字を有益な情報に変換、管理、運用し、企業の経営力を高める会計手法のことです。管理会計の基本概要と共に様々な導入メリットを解説しています。
中小企業の経営診断/秘訣と効果
中小企業の経営診断の本来の目的と効果を理解しないと十分に効果を活かせないことがあります。そして、経営診断の効果を活かすには秘訣があります。経営診断の主な秘訣と効果を解説しています。
中小企業の経営診断/異常値の見つけ方
経営診断の異常値を見逃すと大きな失敗に発展する場合があります。経営診断で発見できる異常値を見つける秘訣と効果を分かりやすく解説しています。

 
トップページ 全記事一覧 無料PDF冊子 無料経営講座 無料相談・お問合せ