経営診断のススメ|異常値の見つけ方

中小企業の経営診断/異常値の見つけ方

中小企業の経営診断/異常値の見つけ方

 

人間には感情があります。

 

痛い、熱い、辛い等々、感情で身体の状態を感知します。

 

更に、痛い、熱い、辛い等々の体調の異変を、声に出して第三者に伝えることもできます。

 

人間が異常を感知する順番は、感情で感知、その後に数値検査、処方というのが一般的です。

 

例えば、身体が熱っぽかったら、異変を感知したのちに体温計等で熱を測定し、実際の体温(数値)を確認し、状況に応じて処方することになります。

 

異常もないのに、四六時中、体温計を身につけている方はいないでしょう。

 

 

会社の異常値を感知するのは経営者の役目

 

一方、会社には感情がありません。

 

会社には、自分の状態を感知する能力も自分の異常を第三者へ伝える能力も備わっていません。

 

では、会社の異常は誰が感知してあげればいいのでしょうか?

 

会社の異常を感知する役目は、経営者の仕事です。

 

会社が、痛い、熱い、辛い等の状況に陥っていても、経営者が感知せず、無視を続けていれば、会社は不健康になるばかりです。

 

経営者が日頃から会社を労り、会社の感情を感知する存在にならなければ、会社の健康は保てません。

 

 

会社の異常値は全て「数字」にあり

 

経営者が会社の感情を感知する存在になるには、双方の意思疎通を図る共通言語が必要です。

 

会社と経営者の共通言語は、世界にひとつだけ、「数字」です。

 

会社と経営者が意思疎通するうえでの共通言語は数字しかありません。

 

こればかりは、世界共通です。

 

例えば、利益がマイナス、或いは、現金残高が枯渇気味に陥っていれば、会社は生死の境をさまようことになります。

 

この場合、経営者が数字を理解し、会社の異常を感知することができれば、生死の境から脱却することができます。

 

一方、経営者が数字を理解することができなければ、そのまま会社は死んでしまうかも知れません。

 

このように、共通言語である数字の理解度によって、会社経営の安定性が大きく変わってきます。

 

会社にとって、数字を理解しない経営者は、無慈悲な経営者ともいえます。

 

 

経営診断は継続性が重要

 

会社の異常値を感知するには、会社の数字の継続把握が欠かせません。

 

なぜなら、会社の数字を継続的に把握していなければ、異常を感知することも、異常に状況に応じて処方することも、適切に行うことができないからです。

 

従って、会社の異常値を感知するうえで最も重要なのは、経営診断の継続性です。

 

異常値を見つけ出すための出発地点である数値の継続把握の精度が高ければ、異常の感知能力も高まり、会社経営の安定性も自ずと高まります。

 

 

高度な経営診断には管理会計の導入が欠かせない!!

 

数値の継続把握の精度を高めるには、より高度な経営診断を実現する管理会計の導入が欠かせません。

 

何より、中小企業の適正指標は会社によって十人十色です。自分の会社に適した経営指標を見つけるには、画一的な経営診断では物足りません。

 

財務諸表のほか、顧客毎の収益データ、動向データを詳細分析し、有益な経営データに変換する管理会計の導入が必須です。

 

自社に適した管理会計を構築するには、採用データとデータ分析の工夫が必要です。

 

財務諸表のデータやその他の経営データ(顧客毎の収益・動向等)は、拾える項目は全て広いあげて、データ化してみることが大切です。

 

例えば、顧客毎の売上と売上総利益の推移、来店客数の推移は、全体の売上に連動しています。また、売掛金や支払手形の推移は、現金残高(資金繰り)に連動しています。

 

全体の業績に関連している数値の把握度が高まれば高まるほど、会社の感情量も増加し、経営者の異常感知能力も高まります。

 

 

経営者が数字に強くなれば会社が伸びる

 

中小企業の場合、会社の成長は、経営者の能力次第です。

 

経営者が数字に強くなればなるほど、会社経営の安定性は高まります。

 

経営者にとって、英語やフランス語等の語学能力よりも、会社と経営者の共通言語である数字を理解する能力の方がよっぽど大切です。

 

たとえ数字に弱い経営者であっても、数字に強い参謀役を側において、感覚的にでも数字を理解しようとする姿勢があれば、立派な経営者といえます。

 

一番重要なのは、何が大切かを理解することです。

 

 

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