中小企業を成長させる事業計画書

中小企業の事業計画書の作り方

中小企業の事業計画書の作り方と精度を高めるコツ

 

経営者が大いに期待した事業計画が、失敗に終わることは良くあることです。

 

そもそも、期待と結果は反比例の関係にあります。

 

期待すればするほど、結果にがっかりすることは、よくあることです。

 

ノーベル化学賞を受賞するような大先生であっても、失敗した実験が成功に転じた、或いは、全く期待していなかった実験データが成功を生み出したという例が数多くあります。

 

会社経営も同じです。

 

私自身も経験したことがありますが、大きな失敗が成功に転じた、或いは、ピンチがチャンスに転じたという例が数多くあります。

 

期待通りに結果が出ることは稀です。

 

やはり、期待から少し外れた小さな失敗と成功の繰り返しで、いつしか大きな成功を掴んでいることが多いです。

 

とはいっても、やはり、事業計画は、精度が高いに越したことはありません。

 

なぜなら、事業計画が外れると、借金返済や資金繰りに窮したり、赤字経営に転落したり、最悪、会社が倒産したりと、マイナスのリスクが高まるからです。

 

それでは一体、精度の高い事業計画書を作るにはどのようなポイントに気を付ければいいのでしょうか?

 

 

中小企業が精度の高い事業計画を作るには?

 

中小企業が精度の高い事業計画を作成するには、「会社の数字の予測と推定」の精度を上げることが大切です。

 

会社の数字の予測と推定の精度を上げるには、管理会計の導入が欠かせません。

 

なぜなら、管理会計を会社に導入すると、経営が可視化され、将来の会社の数字が見通せるようになるからです。

 

管理会計に馴染みのない経営者の方もいらっしゃるかも知れません。事実、中小企業の8割に管理会計が導入されていないと言われています。

 

管理会計とは、会社の数字を、有益な情報に変換、管理、運用し、企業の経営力を高める会計手法のことです。

 

会社のあらゆる数字を活用して業績を分析する手法ですので、効率的な経営改善を実現する手助けとなります。

 

因みに、管理会計は難しいものではありません。例えば、売上に占める売上総利益(粗利)の構成比率である売上総利益率(粗利率)をモニタリングすることも立派な管理会計です。

 

 

管理会計は事業計画作りに役立つツール

 

管理会計は、事業計画作りにも有効に活用できます。

 

なぜなら、事業計画(損益計画)や予算計画の作成は、管理会計の手法の一部だからです。

 

管理会計を活用して、精度の高い事業計画作りができれば、経営者自身が期待と結果に悩まされることはなくなります。

 

更に管理会計を運用していれば、常に計画と実績のモニタリングができますので、仮に計画と実績に差異が生じても、その都度、修正(補正)に対応することができます。

 

 

精度の高い事業計画作りは予算管理にあり!!

 

精度の高い事業計画を作成するにはコツがあります。

 

それは、事業計画の土台となる精度の高いベース予算を作成することです。

 

既存事業の場合は、前年実績を採用します。新規事業の場合は、詳細に確度分析を行い、どちらかというと消極的予算を作成します。

 

次に、推定の売上成長率を加減し、更に、確度の高い加算要因と減算要因を加減します。

 

「ベース予算」、「売上成長率」、「加算要因」、「減算要因」の4つの調整を経て作成された事業計画には、期待値が殆ど含まれていません。

 

従って、実績とのかい離も小さく済み、中小企業の経営管理に適した運用しやすい計画となります。

 

また、期待値を高く見積もる予算を積極的予算といい、期待値を低く見積もる予算を消極的予算といいますが、事業計画作りは、売上は消極的予算で作成し、売上原価と販売管理費は積極的予算で作成した方が利益の管理がしやすいです。

 

 

中小企業の事業計画書の構成とは?

 

社内運用するために事業計画を作成する場合は、主に損益計画だけで問題ありませんが、銀行等から資金融資を受けるために外部に開示、或いは提出する場合は、損益計画だけでは足りません。

 

外部に提示、或いは提出する場合の事業計画書の主な構成は下記の通りです。

 

事業計画書の主な構成

会社概要

目的(定款上)、目標(理念・ビジョン)、基本戦略、資本金、本社所在地、役員構成、主要商品或いは主要サービス、ポテンシャルバイヤー、セールスポイント、等々

事業計画概要

5ヵ年計画、損益計画、資金計画、資本計画、等々

市場について

市場の定義、市場の規模、市場の動向、市場の仕組み、市場セグメント、販売戦略、販売先リスト、等々

統計資料

世界動向、国内動向、業界動向、競合動向、等々

 

 

事業計画の精度は損益計画で決まる!!

 

事業計画の良し悪しは、損益計画の精度で決まります。

 

例えば、損益計画の精度が高ければ、会社の業績が安定すると共に、銀行等からの信頼が増し、融資を引っ張りやすい環境が整います。

 

逆に、損益計画の精度が低ければ、会社の業績悪化のリスクが高まると共に、銀行等からの信頼が低下し、融資のハードルが高くなります。

 

また、精度の低い損益計画を運用している場合、気を付けるべきポイントがあります。

 

それは、経営者自身が、過度に結果を期待しないことです。

 

万が一、計画が失敗に終わり、経営者がその結果に落胆しすぎると、知らず知らずに社員にプレッシャーを与える結果となり、その後の社員の言動が委縮してしまうことがあります。

 

期待と結果は反比例の関係にあることを忘れず、平常心を保つのが、会社組織を平穏に保つ秘訣です。

 

経営者の平常心が乱れて、小さなことで一喜一憂していたら、社員が精神的に疲れてしまいます。

 

場合によっては、社員の長所までを潰す結果になりかねませんので注意が必要です。

 

期待と結果の差異を小さくするには、精度の高い事業計画作りが欠かせません。

 

そして、精度の高い事業計画作りには、管理会計の導入が欠かせません。

 

 

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