起業とは、自らが代表者となって事業を起こすこと、つまり、会社を創業することである。
起業するには、ヒト、モノ、カネ、情報、信用等の経営資源のほか、人脈、時流、運等の目に見えない要素も重要になり、一つひとつの要素の仕上がりの精度が、起業の成功確率を決定付ける。
この記事では、これから起業する方や新規事業を計画している中小企業経営者、或いは、すでに起業している起業家のために、起業に失敗しないために必要なものをくわしく紹介する。
日本は起業大国といってよいほど、個人事業主や中小企業で溢れている。
コンビニの店舗数をはるかに上回る美容サロンや飲食店は起業家(個人オーナー)が数多くいるし、商店街などは起業家の集合体のようなものである。
昨今は、会社法改正(2006年)による1円起業の容認、起業家向けの助成金や補助金の充実、ネット社会や仮想ビジネス到来による初期費用の低下、など等の背景もあり、起業のハードルが一段と下がっている。
その証拠に、脱サラ起業家や学生起業家は年々数多く生まれており、起業への注目度も確実に高まっている。
ある意味、本人のやる気次第で、誰でも起業できる環境下にあるが、起業は、起業して終わりではない。
起業後の事業経営こそが、本来の目的であり、起業の成功は、起業後の事業経営にかかっている。
当たり前だが、起業後の事業経営に失敗すれば、世にも恐ろしい残念な結果が待っている。
例えば、財産を失う、職を失う、場合によっては借金を背負い、家族や交友関係が破綻する場合もあり得る。
起業とは、自らが代表者となって事業を起こすこと、つまり、会社を創業することをいう。
会社の形態が個人事業主だろうが、法人だろうが、ゼロから有を生み出す会社の創業こそが、起業であり、起業家たる所以である。
当然ながら、起業=創業、起業家=創業者であり、雇われ社長や、事業承継で会社を引き継いだ社長などは、起業家ではない。
起業するには、ヒト、モノ、カネ、情報、信用の、事業を成立させる五大要素が必須だが、この他にも、人脈、時流、運など、目に見えない無形資産も起業の成功要素として挙げられる。
起業の成功を左右する一つひとつの要素の仕上がりの精度が、起業後の事業経営の成功を決定付けるといっても過言ではない。
なかでも、事業経営に必須の「カネ」と、商品やサービスの元になる「モノ」は、相当に高い精度で計画やノウハウを仕上げる必要がある。
また、人脈、時流、運などの目に見えない無形資産は、日頃の行いがものをいうので、起業家を目指している方は、日頃から自分の言動には気を付けておきたい。
起業する方法は、二通りある。
ひとつは、個人事業主として起業する方法、もう一つは、法人として起業する方法である。
事業経営という観点から見ると、個人事業主だろうが法人だろうが、どちらもやるべき事は変わらない。一定の顧客と利益を生み出し続け、事業を拡大継続することに尽きる。
個人事業主と法人で大きな違いがあるのは、税金の観点で、例えば、税金の計算根拠となる法律は、所得税と法人税に分別されていて、税金の計算方法もそれぞれに違いがある。
下表は、個人事業主と法人の税金計算の主な違いを示した表である。
比較項目 | 個人事業主 | 法人 |
---|---|---|
利益計算 | 収入-経費 | 収益-費用 |
代表者報酬 | 経費にならない | 費用になる |
申告調整 | なし | あり(交際費、寄附金など) |
所得控除 | あり(基礎控除、扶養控除など) | なし |
実効税率 |
累進課税(5~45%) |
約40% |
このように、個人事業主と法人では、税額の計算に大きな違いがある。
たとえ、ひとり家業的な起業であっても、所得(利益)の状況によって、個人事業主が有利(税金負担が軽い)なケースと法人が有利なケースがあるので、起業する前にしっかりと利益計画を立てて起業の方法を決めるのが良いだろう。
起業に必要な費用(資本金)はビジネスモデルによって大きく変わってくる。
例えば、資本投下型の代表格である製造業を起業する場合は相当な費用(資本金)を要するが、知識や情報投下型の代表格であるIT業は比較的少ない費用(資本金)で起業することができる。
とはいっても、昨今はファブレス経営という選択肢もあるため、起業しようと思えば、どんな業種であっても少ない費用(資本金)で起業することができる。(ファブレス経営については「中小企業に適したファブレス経営戦略」の記事を参照してほしい)
それでは一体、起業するために必要な費用(資本金)は具体的にどのくらい準備したらよいのだろうか?
前記した通り、起業に必要な費用(資本金)は業種によって変わってくるが、最低限準備しておきたい起業資金は、「創業に要する費用(創業費、設立費、設備費、敷金等の初回家賃、什器一式など等)」と「1年間売上ゼロでも持ち堪えられるだけの運転資金」のふたつの資金である。
いかに綿密に作られた事業計画であっても、起業後の事業経営が計画通りに推移することは稀で、大概は、計画を下回り、場合によっては、売上ゼロの月が数カ月続くこともあり得る。
繰り返すが、起業は、起業して終わりではない。起業後の事業経営こそが、本来の目的であり、起業の成功は、起業後の事業経営にかかっている。
会社はお金がなくなると倒産(経営破綻)するので、お金の準備と計画だけは入念に準備しておきたい。
起業するには一定の資金(資本金)が必要だが、資金調達方法と種類は多岐にわたる。
代表的な方法と種類を挙げると、自己資金、補助金・助成金、出資(他人資本)、出資(クラウドファンディング)、金融機関からの借入(連帯保証)などがあるが、一般的には、自己資金と出資(他人資本)の二種類の資金調達方法が多い。
それぞれの資金調達方法には一長一短あり、どのような手段で資金調達するかによって起業の成功率や起業後の事業経営の自由度が変わってくる。資金調達方法と種類について、さらに詳しく個別解説する。
自己資金は、最も一般的な起業資金の調達方法である。自己資金は返す必要のない資本なので資金使途の自由度が高く、さらに、株主(資本金出資者)=起業した本人となるため、事業経営の自由度も高い。
たとえ、起業後の事業経営に失敗したとしても、自分のお金がなくなるだけなので、他人への迷惑も最小限に抑えることができる。起業を思い立ったら計画的に貯蓄し、自己資金をしっかり準備することが資金調達成功の秘訣になる。
起業資金を調達する方法として国や地方自治体からの補助金・助成金の活用がある。国や地方自治体からの補助金・助成金は、金融機関等からの借入とは違い、原則、返済義務がないため、起業のスタートアップ時に積極的に活用したい調達方法である。
起業に関わる補助金・助成金は国であれば経済産業省と厚生労働省があり、それぞれの地方自治体にも、さまざまな補助金・助成金のプランが用意されている。補助金・助成金には一定の受給審査を要するものと、受給要件を満たしてさえいれば誰でも受給できるものがあるので、こまめな情報収集が資金調達成功の秘訣になる。但し、補助金・助成金は原則後払いなので、活用のタイミングは、起業後に限定されることが多い。
他人から出資を受けて、起業資金を調達する方法もある。出資者は家族や友人知人、ベンチャーキャピタルや企業などがあり、出資の方法は二種類ある。ひとつは株式を対価とする資本金への出資、もう一つは、利息を対価とする貸付金という出資である。
前者の資本金(株式)への出資は株主権利が発生するので、出資者の株式比率によっては事業経営の自由度が阻害される恐れがある。但し、万が一、事業経営が失敗に終わっても、株式価値がゼロになるだけなので、調達資金の返済義務は生じない。
一方、後者の貸付金への出資は、利息の支払いが生じるので、金利負担が事業経営を圧迫する恐れがある。しかも、万が一、事業経営が失敗に終わっても、連帯保証がない場合を除き、調達資金の返済義務がなくならない。
他人資本の資金調達よりも自由度の高い、クラウドファンディングという資金調達方法もある。クラウドファンディング(crowdfunding)とは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、不特定多数の人がインターネット経由で他人や組織に財源提供や協力などを行うことをいい、ソーシャルファンディングとも呼ばれている。
クラウドファンディング最大の特徴は、出資の対価を起業後の商品やサービスで返すことができる点である。簡単に言えば、前払いで商品やサービスの対価を貰い、その資金を元手に起業するイメージである。なかには、出資の対価(金銭的リターン)が不要な寄付型のクラウドファンディングもあるので、上手に活用すれば、自己資金に頼ることなく起業資金を調達することができる。
但し、よほど卓越した事業スキームや人を魅了する新商品やサービスがなければ、身内だけで盛り上がって資金調達に失敗する自己満足自爆パターンに陥るので、冷静かつ客観的な視点が欠かせない。
前提として、実績もないもない状態から、大手銀行や地方銀行などの金融機関から起業資金を調達することは容易ではない。個人として銀行から融資を引き出すことができるかも知れないが、連帯保証や持ち家を担保に差し出すなど、相当なリスクがあるので現実的ではない。
金融機関を活用した起業資金の調達方法で現実的なのは、日本政策金融公庫か地元の信用金庫からの借入である。なかでも、信用金庫の制度融資は、信用金庫、地方公共団体、信用保証協会の三者が協調して行う融資で、起業前であっても起業資金の融資に応じてくれる。
但し、支払利息とは別に保証料の負担が生じるので、返済計画は入念にシミュレーションしなければならない。地元の信用金庫のほか、行政の融資窓口や商工会議所などでも起業家向けの融資相談を受け付けているので、こまめに情報収集してほしい。
起業に必要な基本知識は、起業の流れ・手順・手続きといった事務的な知識のほか、起業の事業計画作り、そして、起業リスクの3つの知識は、最低限抑えておきたい。
また、起業後の事業経営で失敗しないためには、経営の基本知識と税金の基本知識を勉強することも不可欠だ。なぜなら、経営の知識に疎い経営者や税金に無頓着な経営者は、例外なく、高確率で会社経営に失敗しているからだ。
お粗末な事業経営が原因で残念な結果を招いてしまっては、すべての努力が水の泡になる。経営の基本知識と税金の基本知識の勉強に役立つノウハウは「超速で事業を拡大する実践ノウハウ」と「経営者が知っておくべき税金の知識」で紹介しているので、是非、参考にしてほしい。
この章では、冒頭で述べた「起業の流れ・手順・手続き」、「起業の事業計画作り」、「起業のリスク」の3つの知識について、さらに詳しく解説する。
起業の流れ・手順・手続きは下表の通り(株式会社の場合)である。
起業の流れ | 補足 |
---|---|
1.起業を決意する | |
2.発起人を募り会社概要を決める | ひとりでも良い |
3.発起人会を開き基本事項を決めて、発起人会議事録を作成する | 商号、事業目的、事業年度、本店所在地、発起人総代など |
4.会社の代表者印を作る | 代表者の個人印で代用できる |
5.定款を作成する | 自分で作成できなければ司法書士に代理作成を依頼する |
6.公証人役場で定款の認証を受ける | 認証手数料(5万円)と一定金額の印紙税が必要(電子申請は0円、紙申請は4万円) |
7.金融機関に出資金を払い込む | 一般的には現金を金融機関に払い込むのが原則 |
8.取締役による調査を行い、調査報告書を作成する | 調査内容は出資金払込と株式引受の実態調査 |
9.登記申請書類を用意し、登記所に設立登記の申請をする(後日補正が必要な場合は補正を行う) | 登記申請に必要な主な書類は次の通り:株式会社設立登記申請書、定款、出資金の払込を証する書面、資本金の額の計上に関する証明書、取締役・代表取締役・その他役員の就任承諾書、取締役の印鑑証明書、代表取締役の印鑑届書、登録免許税納付用台紙、委任状などそのほかの書類 |
10.登記が完了したら登記事項証明書などの交付を受ける | 登記事項証明書のほか、印鑑証明書の交付、株主名簿なども作成する |
11.諸官庁へ届出する | 税務署、都道府県税事務所、市町村役場、年金事務所、労働基準監督署など |
12.起業完了 |
以上が起業の流れ・手順・手続きの概要になる。
起業の流れ・手順・手続きについては、司法書士のサイトや会社設立に関する参考書を見れば、さらに理解を深めることができる。専門知識ゼロであっても、すべての作業をひとりで行うこともできるので、初期費用を抑えたい起業家は、勉強もかねて是非トライしてみてほしい。
起業の事務的手続きと共に進めておきたいのが、起業の事業計画作りである。
事業計画の精度は、起業後の事業経営の成功を左右する重要なツールになるので、しっかりポイントを抑えて作成してほしい。この章では、事業計画作りに役立つ3つのポイントを詳しく解説する。
起業するビジネスモデルを明かにするうえでの必須要素は「Who(誰と?)」、「What(何を?)」、「How(どのように?)」の2W+1Hをベースに、「顧客便益」、「獲得利益」、「プロセス」を定義づけることである。
例えば、顧客便益は、顧客は誰か?顧客の要望に応える提案は?顧客にアピールできる競合との違いは?というように、獲得利益は、誰から利益を取るのか?何で利益を上げるのか?どのような時間軸で利益を上げるのか?というように、プロセスは、誰と組むのか?強みは何か?どのようにビジネスを構築するのか?というように、それぞれの問いに答えていくと、イメージしているビジネスモデルがより明確に浮き彫りになる。
この9つの問いの答えにストーリー性があり、なお且つ、高い整合性があればあるほど、そのビジネスモデルの成功確率は高いといえる。逆に、ストーリー性も整合性も脆弱だと、そのビジネスモデルでの起業は失敗する可能性が高いと思った方がよい。
起業から2ヵ年分の損益計画と資金計画はスリーステップで作成すると簡単に作成することができる。ステップ1は経費の算定、ステップ2は売上の算定、ステップ3は一過性経費の算定と全体の整合性検証・微修正である。
ステップ1の経費の算定は、第一にランニングコストを落とし込む作業になる。ランニングコストは固定費と変動費に分かれる。固定費は人件費や家賃など、売上に関係なく出費される経費のこと、変動費は運賃や手数料など、売上の変動に応じて出費される経費のことである。固定費を算定した後に、売上に応じた変動費を算定すると、経費の算定が完了する。
ステップ2の売上の算定は、第一に営業計画(店舗計画)を作り、そこから、想定される販売計画を立て、売上の見込み数字に落とし込む作業になる。売上計画は、想定よりも下回ることが多いので、最もシビアに算定する必要がある。また、最善、普通、最悪のスリーパターンで売上を算定すると、最悪の事態が想定できるので効果的だ。なお、仕入商品等がある場合は、売上に応じた売上原価を算定する必要がある。
ステップ3の一過性経費の算定と全体の整合性検証・微修正は、最後の仕上げ作業になる。一過性経費とは、継続性のない経費でイニシャルコストともいう。起業までの一連の費用である創業費や特別な販促費用や開発費用が該当する。一過性経費の算定と共に、営業利益の算定が済んだら、全体の整合性を検証し、微修正があれば修正し、損益計画と資金計画が完成する。
タイムスケジュール管理表とは、やるべき事を推進・管理するツールである。やるべき事、期日、責任者、サブ担当者、進捗状況などの項目をすべて書き出し、その一つひとつの項目に対して進捗をアップデート(一週間単位)していくと、やるべき事をスムーズに推進・管理することができ、起業の成功確率を上げることができる。起業まもない段階は、やるべき事がどんどん出てくるので、当初の販売計画を達成するまでは運用した方がよい。
起業自体は30万円ほどのお金があれば、誰でもできる。
例えば、コンサル業であれば、資本投下ゼロで会社を設立することも可能だ。代表取締役社長(CEO)という肩書は、意外にも僅かなお金で誰でも手に入れることができるのだ。
しかし、起業したからといって幸せが待っているわけではない。むしろ、不幸な結末の方が多いかも知れない。一説では、起業してから10年後の会社生存率は5%と云われている。更に、50年後の会社生存率は2%と云われている。つまり、起業後の事業経営に成功する確率は5/100程度、ということだ。
会社経営に失敗すると、待っているのは残酷な結果で、例えば、財産を失う、職を失う、場合によっては借金を背負い、家族や交友関係が破綻する場合もあり得る。
会社経営の失敗、これが、起業リスクの最たるものといってよいだろう。
起業後の会社経営の失敗を回避するには、起業する前から経営の勉強をしっかりして、起業リスクを減らす努力をすると共に、経営者としての力量を磨くことが大切だ。
起業をするからには相応のビジネスモデルを構想する必要があるが、前提として、ビジネスモデルの元になる起業アイデアを発掘する必要がある。
どのように起業アイデアを発掘するかによって、その後のビジネスモデルの構想が決まってくるが、アイデア発掘のアプローチ方法は大別して二通りある。
ひとつは、既に消費者が求めているニーズにアプローチする方法、もう一つは、現時点で消費者は求めていないが将来求められると思われるシーズにアプローチする方法である。
ニーズにアプローチして起業アイデアを発掘する方法は、難易度が低い。なぜなら、消費者のウォンツ(欲しい)がすでに顕在化しているからだ。
基本的には、いま現在市場に流通している商品やサービスよりも付加価値の高いモノを同一価格かより低価格で提供することができればビジネスが成功する。
但し、ニーズへのアプローチは、市場競争が熾烈なレッドオーシャン市場への参入を意味するので、気を緩めるとすぐに新興企業に追いつかれ、市場からはじき出されるリスクがある。
一方、シーズにアプローチして起業アイデアを発掘する方法は、難易度が高い。なぜなら、消費者のウォンツ(欲しい)がまったく顕在化されていないからだ。
成功例としては、外で音楽を楽しむ文化を作ったソニーのウォークマン、ネットを介して同じ時間に同じ映像を共有する楽しみを創出したカメラ付き携帯電話、日常生活のなかに検索という文化を定着させたグーグルなどが挙げられる。
起業アイデアをビジネス化するまでの難易度は極めて高いが、起業に成功すれば、競争の少ないブルーオーシャン市場を一定期間独占することができ、莫大な先行者利益を獲得することができる。
わたしは中小企業専門の経営コンサルタントとして数多くの中小企業の経営者にお会いしてきた。
再建事案も多く、起業した後の会社経営に失敗する社長の特徴がどこにあるのか、など等、起業後の会社経営に失敗する社長の実例も数多く知っている。
経営の専門家の立場から、起業に失敗しない起業家の条件をチェックリスト形式で作成している。
自身の能力とチェック項目を照らし合わせて、起業に失敗しない起業家の条件を持ち合わせているか否か、自己診断してみてほしい。
☑謙虚である
☑臆病である
☑意思が強い
☑向上心がある
☑モラルがある
☑行動力がある
☑人間力がある
☑忍耐力がある
☑運があり、勝負強い
☑情報の価値を知っている
☑自分の能力を弁えている
☑人に任せられる度量がある
☑主観と客観のバランス感覚がある
☑起業前から経営の勉強に取り組んでいる
☑上場をゴールにせず、長期ビジョンを持っている
自己診断の結果は如何だっただろうか?
ひとつでも当てはまる項目があれば、そこが弱点となり、起業に失敗するリスクを生み出しかねない。起業に失敗しないためには、謙虚に、真摯に、起業家としての条件(心構え)を研鑽することが大切だ。
起業するメリットは人によって十人十色、感じ方が色々あると思うが、一番のメリットは、自分の才能と裁量でビジネスを自由に展開できるという点ではないかと思う。
そのビジネスが自分の得意分野、或いは、昔からやりたかった仕事であれば、起業家の喜びはなおさら大きいものになるだろう。
自分の才能と裁量でビジネスを展開できる喜びは、組織の一員であるサラリーマンには、一生、味わえない、起業家ならではの精神的快楽である。
起業のメリットは精神面だけではない。やはり、お金の豊かさも大きなメリットといえる。
例えば、少しの成功でもサラリーマン時代を凌ぐ報酬を簡単に生み出すことが出来るし、上場まで持っていくことが出来れば、一生使いきれないほどの大金が懐に入ってくる。
生みの苦しみという言葉がある通り、起業を成功させることは決して簡単ではないが、豊かな人生を実現する方法として、起業は誰にでも実現可能な選択肢であり、チャンスでもある。
起業ができるかできないかで悩んでいるうちは一歩も前に進むことはできない。
大切なのは、起業するかしないか、強い決意を持って未来を創造することだ。
時間は有限で人生は一度きりだ。次はないのが時間であり人生である。