中小企業の従業員の不満を解消する

従業員の不満を捉え満足度を上げる方法

従業員の不満を捉え満足度を上げる方法

 

従業員の不満の原因の多くは会社側、つまり経営者にあります。

 

例えば、

 

・経営者の私欲優先の経営方針

 

・経営者の経営能力の低下からくる労働環境の悪化

 

等は、従業員の不満の原因になりうる最たる理由です。

 

 

例えば、

 

経営者が私欲優先で、従業員の報酬を抑えて経営者自身の報酬ばかりを上げ続けていたら従業員はどう感じるでしょうか?

 

経営者の経営能力が低く、従業員の労働時間が増える一方で報酬が全然上がらなかったら従業員はどう思うでしょうか?

 

従業員を大切にしない会社に明るい未来はありません。

 

事実、過去にわたしが接してきた倒産の危機を迎えた全ての会社は組織に問題を抱えていました。

 

マンパワーは経営資源の中で最も業績改善に役立ちます。

 

 

従業員の不満が大きくなるとマンパワーが低下し、会社経営の至るところに弊害が出始め、何れ業績悪化へと向かっていきます。

 

従って、経営者は私利私欲を抑え、且つ、日頃から経営能力を上げる努力を継続しつつ、従業員の不満の種を見逃さない心がけが大切です。

 

では一体、不満の種を見逃さない経営技術はあるのでしょうか?

 

 

従業員の不満を捉える経営技術とは?

 

従業員の不満を捉え満足度を上げるには、不満の種を見逃さない経営技術を身につけることが大切です。

 

経営者が身につけておきたい従業員の不満を捉える具体的手法を紹介します。

 

この手法には、ふたつの経営指標を活用します。

 

ひとつは「一人一時間当たりの付加価値」、もうひとつは「従業員の時給」です。

 

従業員の不満をとらえる「一人一時間当たりの付加価値」

 

1人1時間当たりの付加価値とは1人の社員が1時間働いて生み出す会社の付加価値のことです。

 

1人1時間当たりの付加価値の計算式は下記の通りです。

①付加価値=総人件費+営業利益

 

②1人1時間当たりの付加価値=付加価値(①)÷総労働時間

 

※総人件費を集計する際は、役員報酬、給与、賞与、雑給、福利厚生、法定福利費、支払報酬、支払手数料(謝礼等)、等々、あらゆるヒトへの支払が対象となります。

 

※総労働時間は役員、社員、全従業員の労働時間の合計です。

 

 

従業員の不満を捉える「従業員の時給」

 

従業員一人一時間当たりの報酬のことです。

 

従業員の時給の計算式は下記の通りです。

従業員の時給=(総人件費-役員報酬)÷総労働時間

 

※総人件費を集計する際は、役員報酬、給与、賞与、雑給、福利厚生、法定福利費、支払報酬、支払手数料(謝礼等)、等々、あらゆるヒトへの支払が対象となります。

 

※役員報酬の中には、役員の家族への報酬、役員の接待交際費用、等々、あらゆる役員への支払が対象となります。

 

※総労働時間は役員の労働時間を除いた従業員のみの労働時間の合計です。

 

 

「一人一時間当たりの付加価値」と「従業員の時給」の推移をみると「経営者の状態」と「従業員の不満度」を明確に捉えることができます。

 

ふたつの経営指標と経営者の状態、従業員の不満の相関は下表の通りです。

一人一時間当たりの付加価値

従業員の時給

経営者の状態

経営状態

従業員の不満

上昇傾向

上昇傾向

経営能力が高い

私利私欲が少ない

業績と共に従業員の時給も上がっている

少ない

上昇傾向

横ばい

~下降傾向

経営能力が高い

私利私欲が多い

業績は上がっているが従業員の時給が上がっていない

多い

下降傾向

下降傾向

経営能力が低い

業績と共に従業員の時給も下がっている

多い

 

「理想のカーブ」と「不満のカーブ」は下図の通りです。

 

 

 

日頃から「一人一時間当たりの付加価値」と「従業員の時給」をモニタリングしていると、経営者自身の経営能力の低下や行き過ぎた私利私欲を早期発見することが可能になります。

 

また、従業員の満足度を上げる具体的な判断基準も運用することができます。

 

例えば、従業員の時給の上昇はもちろんですが、一人一時間当たりの付加価値の上昇は従業員の満足度を上げる様々な要因をもたらします。

 

・会社の将来性が明るい

 

・雇用の不安がなくなる

 

・ゆとりからくる心の平穏

 

何れもマンパワーが最大化される要因といえます。

 

経営者が経営力を磨く努力を継続しつつ、少ない私利私欲で満足している限りは、従業員の不満が大きく育つことはありません。

 

従業員を大切にしない会社に明るい未来はありません。

 

従業員と経営者が共に成長してこそ長期的な会社の成長発展が見えてくるのです。

 

 

<<前の記事  次の記事>>

 




 


人気記事ランキングTOP3


社長!!その〇〇、大丈夫ですか?例えば、売上、利益、計画、見通し、お金、投資、人事、など等、経営の落とし穴は至るところに潜んでいます。経営者必見の失敗しない会社経営のノウハウをたっぷり紹介しています。

巷の書店などに出かけると様々な経営書が並んでいることに驚きます。中小企業の会社経営をする上で、すべてを鵜呑みにして受け入れることが出来るか否か?答えはノーです。その理由とは?

経営と数字は切っても切れない関係にあります。数字に強い経営者がどのようにして会社の数字を捉え、会社の数字を経営に活かしているか事例を交えて紹介しています。

人気記事ランキングをもっとみる⇒⇒

関連ページ

経営の勉強を基本原則から学ぶ
経営のことを勉強するのであれば、基本原則から学ぶのが最も有効な方法です。経営者が抑えるべき経営の基本原則と共に、経営の勉強をする上での大切なポイントを紹介しています。
会社経営の手法は何が正しいのか?
巷の書店などに出かけると様々な経営書が並んでいることに驚きます。中小企業の会社経営をする上で、すべてを鵜呑みにして受け入れることが出来るか否か?答えはノーです。その理由とは?
運転資金の把握は経営の基本技術です
運転資金の把握は、普段の会社経営のみならず、新規事業、事業買収や吸収、事業の立て直しなど全ての局面における会社経営を成功に導く基本になります。安定経営と運転資金について説明しています。
持続的成長を支える企業経営を理解する
持続的成長なくして企業の存続はありません。持続的成長さえできていれば経営が行き詰ることはありません。持続的成長を支える企業経営の仕組みを紹介しています。
売上低迷の原因を捉え売上を上げる方法
売上が低迷する原因は低迷の予兆を見逃すところに第一の原因があります。特別な経営技術がなくても売上低迷の原因は見抜けます。売上低迷を見逃さない方法と共に売上を上げる方法を紹介しています。
中小企業の経営指標一覧表
経営指標とは経営の目標となりうるひとつの基準です。中小企業の会社経営の道筋を立てるうえで経営指標は大変有効に機能します。中小企業が活用すべき経営指標を一覧表で紹介しています。
経営目標と経営目標管理シートの記入例
経営目標は将来のあるべき姿を表します。経営目標がなければ経営者も社員達もどこに向かって進んでいいのか分からなくなってしまいます。経営目標と経営目標管理シートの記入例を紹介しています。
使える経営目標と使えない経営目標
使えない経営目標を闇雲に掲げてしまうと、的外れな経営改善、或いは非効率な経営改善に陥ることがあります。使えない経営目標と使える経営目標の一例を紹介しています。
中小企業の社員教育を成功させる秘訣
社員のレベルの低さに思わず嘆く中小企業経営者は少なくありません。中小企業の社員教育は社長自身が積極的に関わらない限り成功しません。中小企業の社員教育を成功させる秘訣を紹介しています。
倒産防止共済に頼らずに倒産を防止する秘訣
倒産防止共済(保険)に頼って日々の経営を疎かにしてしまっては、企業の発展成長は見えてきません。やはり、保険に頼ることなく安定経営の基盤を作ることが最も安全な保険といえます。主な倒産防止対策を紹介しています。
経営と数字|数字に強い経営者はここが違う!
経営と数字は切っても切れない関係にあります。数字に強い経営者がどのようにして会社の数字を捉え、会社の数字を経営に活かしているか事例を交えて紹介しています。
スワット(SWOT)分析で会社の強みと弱みを知る方法
スワット(SWOT)分析とは、自社の強みと弱み、外部の機会と脅威を明らかにして、会社を更なる成長に導く経営戦略を考える情報分析手法のことです。会社の強みと弱みを成長に繋げる具体的手法を紹介しています。
経営管理手法と安定経営の極意
会社経営は何でもかんでも管理すれば良いというものではありませんが、最低限おさえなければならない経営管理を放棄してしまっては不安定な経営に陥ってしまいます。経営管理手法と安定経営の極意を紹介しています。
判断力と決断力|経営の根幹を支える判断と決断
物事を判断し決断する。その判断と決断が正しいのか、正しくないのか、常に検証する。それが会社経営の根源です。経営者の判断力と決断力を磨くコツを紹介しています。
予算管理|経営を支える予算管理の作成と運用方法
予算管理とは事業計画の実効性を高めるために収入と支出の計画を作成・運用する管理会計手法のひとつです。中小企業に適した実効性のある予算管理の作成と運用方法を紹介しています。
部下の叱り方|できる社長の𠮟り方
叱るというのは人材育成の一環で部下の不足している部分を諭す、教える、励ます、育むといった、前向きな姿勢を意味します。正しい叱り方は人材を人財に育てます。正しい部下の叱り方とは?
経営とブレーン|会社を成長に導く経営ブレーン
元気の良い会社には社内であれ社外であれ、必ず経営者のそばに優れたブレーンの存在があります。経営者が自身の能力以上の経営能力を発揮するにはブレーンの活用が欠かせません。
経営と情報|経営力を高める情報収集法
情報を制するものは経済を制するといわれています。会社経営においても情報の優劣如何で勝敗が決することが多々あります。情報収集法と共に会社経営に影響を与える重要な情報を紹介しています。
経営を誤らない意思決定の方法
経営と意思決定は深いかかわりを持っています。なぜなら、事業活動の結果は経営者の意思決定の連続で形作られていくからです。正しい意思決定を下す方法と秘訣を紹介しています。
安定経営と拡大経営の極意
企業の持続可能な経営環境は事業活動を経て然るべき利益を上げ成長投資へ還元することで整っていきます。そのために必要なのが安定経営と拡大経営です。その極意とは?
経営は計画がなければ成功しない
計画なくして経営の成功はあり得ないといっても過言ではありません。場当たり的経営、勘や経験に頼った経営、など等、計画のかけらもない会社経営は必ずどこかで行き詰ります。計画の重要性を説明しています。
経営のリスクマネジメント手法
リスクマネジメントは安定経営に不可欠な要素です。リスクマネジメントを怠ると、ほんの少しのきっかけで会社が大きく傾くことがあります。経営者が身につけるべきリスクマネジメントの手法を紹介しています。
お客様をリピート顧客に育てる方法とは?
お客様は企業を選ぶことが出来るというのが商売の原則です。そして、企業とお客様との接点で、たった一回でも落ち度があると、リピート率が低下してしまいます。リピート顧客を育てる秘訣を紹介しています。