営業利益を改善する3つの基本戦略|利益拡大が企業の強みを磨く

 

会社経営を存続するうえで、利益改善は欠かせない取り組みだ。

 

利益改善をおざなりにすると、利益を押し上げる会社の競争優位性が失われ、次第に利益が減少し、資金繰りに支障をきたすからだ。

 

この記事では、営業利益を改善する3つの基本戦略について、詳しく解説している。

 

 

営業利益を拡大する

 

営業利益は本業の儲けを示す指標になる。

 

この営業利益を拡大する経営姿勢は、即、利益改善に繋がる。

 

営業利益とは、売上から仕入原価を引いて残る売上総利益(粗利)から、さらに販売管理費を差し引いた金額のことだ。

 

粗利に注目する経営者は多いが、営業利益に注目している経営者は意外と少ない。売上を拡大するためにコスト管理が甘くなる経営者は典型と言える。

 

売上が横ばい、或いは、売上が下がっていても営業利益を減らさない経営者は、コスト管理がシビアで、営業利益を常に意識した采配ができている。当然、会社全体の利益改善意識もしっかり定着している。

 

 

事業コストを抑える

 

事業コストを抑えることで、利益を改善する方法も有効だ。

 

売上に連動する事業コスト(仕入原価と販売管理費)が減れば、自ずと、営業利益が拡大するからだ。

 

利益改善のために事業コストを削減する方法は無限にあるが、中でも、新たな技術やテクノロジーを活用して、利益改善を推進する方法はお薦めだ。

 

時代の進行とともに絶えず生まれる新たな技術やテクノロジーをタイミングよく取り込み続けることで、事業コストが最適化され、一定の利益水準をキープし易くなるからだ。

 

利益を生み出すために大胆に事業コストを使うことは大切なことだが、コストの使い方を常に最適化することを忘れないことだ。

 

 

利益の回転と利幅を追求する

 

利益改善は、回転を上げるか、利幅を上げるかのどちらかを追求すると、大きな成果が得られる。

 

重要なポイントは、ビジネスモデルや業種業態によって、回転と利幅の選択が変わることだ。

 

例えば、同じお寿司屋でも、回転すしは「回転」、カウンターすしは「利幅」、同じ塾でも、集団学習は「回転」、マンツーマン学習は「利幅」、同じ飲食業でも、仕出し屋は「回転」、懐石料亭は「利幅」というように、ビジネスによって取るべき選択が変わる。

 

また、回転と利幅の選択によって、ターゲット顧客も変わる。当然ながら、正しい選択ができれば、情報発信や広告展開等のマーケティング戦略の質も高まり、利益改善と共に売上拡大にも拍車がかかる。

 

以上、営業利益の拡大、事業コストの抑制、回転と利幅の追求をライバル社よりも一所懸命に行うほど、会社の利益改善が進み、企業の強みも研鑽される。当然、儲かる状態もキープされるので、ますます繁栄する。