経営マネジメント原論|経営資源を最適化して明るい未来を創る


社長の最たる仕事は、経営のマネジメントだ。


マネジメントの理解は人それぞれかと思うが、社長業におけるマネジメントは、何かを管理することではない。


手持ちの経営資源を最適化・最大化すること、つまり、保有している経営資源(リソース)を最大限活用することが経営マネジメントの本質だ。


社長の経営マネジメントの質が、経営資源の価値、ひいては企業の盛衰を決定付けるのだ。


事業活動を支える経営資源として重要視されているのは、ひと昔前は「ヒト・モノ・カネ」の三大資源、近年では「情報」も加わり、四大資源が一般的だ。


しかし、まだ見ぬ未来を生き抜くことを考えると、少し心許ない。わたしは「コスト・モラル・テクノロジー」を加えた七大資源が重要と考える。


ヒト・モノ・カネ・情報・コスト・モラル・テクノロジー、何れの経営資源も、育てたり磨いたりすることで価値が大きくなり、会社の収益に貢献する。


経営資源は、何もしなければ時の経過と共に劣化し、場合によっては無価値になるので、常に最適な状態をキープしなければならない。


経営マネジメントの肝は経営資源の最適化


経営マネジメントの肝は、経営資源の最適化だ。


経営資源が常に最適化されていれば、会社は自然と繁栄する。


簡単な例を挙げると、


創業期から変わらず、社員、お客様、取引先等、ヒトの幸せを第一に考えている。


ベストなタイミングで古いモノ(商品・設備・仕組み等)を新しいモノに上書きしている。


おカネを稼ぐ力を高めるために、重要な経営資源を常に最適化・最大化している。


最新のノウハウを活用して、情報の発信力・収集力・共有力を高めている。


事業活動に関連する経済領域に向かって、真剣、かつダイナミックにコストをぶつけている。


モラルのある事業活動をベースに大きな信頼と健全な企業風土を確立し、強力な競争力を保っている。


テクノロジーを起点に企業変革を推進し、限界コストゼロの領域を拡大している。テクノロジーの進化と共に事業活動の生産性を高める仕組みを定着させている。


以上のような取り組みは、経営資源の最適化を推進し、事業活動の成果をより大きくする。


さらに、経営資源の最適化が進むほど、10年後、100年後の安定経営が確かなものになる。


経営環境が目まぐるしい状況下において、いかにして手持ちの経営資源を最適化して行けばよいのか…。戸惑いを感じている方もいるかも知れないが、安心してほしい。


特別に、「ヒト・モノ・カネ・情報・コスト・モラル・テクノロジー」の重要な7つの経営資源の最適化の方法論を、別記事で公開している。


本記事を起点に手持ちの経営資源を最適化し、事業活動の成果を一段と拡大頂ければ幸いだ。


もし、やり方に迷ったり、悩んだりすることがあれば、いつでもご相談に来てほしい。懇切丁寧にアドバイスすることをお約束する。


次ページでは、事業活動を支える七大資源「ヒト・モノ・カネ・情報・コスト・モラル・テクノロジー」のうち、「ヒトの最適化」について、詳しく解説する。


次ページ⇒7大資源「ヒト」を最適化する


(この記事は2023年9月に執筆掲載しました)


筆者プロフィール

ビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」