経営者のなかには、会社の調子が良くなると羽振りが良くなり、次第に女性遊びに夢中になる社長さんがいる。
そして、最初は遊びのつもりが、いつしか心を奪われて、愛人を作ってしまうダメな社長さんもいる。
この記事では、愛人を作るダメ社長の事例について、詳しく解説する。
経営者の中には、愛人を作るダメな社長が稀にいる。
家庭の事情はさておき、経営者として落ち度のない仕事をしているのであれば問題ないが、やはり、会社経営に影響を与えるのが愛人の怖いところだ。
一代限り、自分ひとりの欲を満たすためだけに会社を経営するのであれば、それも良いだろうが、社長が愛人を作った場合の倒産リスクはかなり高い。
事実、わたしが知っている愛人を作った社長の会社は、すべて倒産の危機に瀕している。
欲は魔物なので、どんなに真面目な社長であっても誘惑に負けることはある。
大切なのは、自分の欲をほどほどに考え、行き過ぎた欲を戒めることだ。
少なくとも、会社を次の世代に繋げたいと考えている社長は、愛人を作らずに、すべての関係者の幸せを実現する会社経営を心掛ける必要がある。
愛人を作る経営者はダメな社長の典型例といえるが、愛人を作ると会社の衰退リスクが飛躍的に高まる。
わたしが過去に再建調査に入った中小企業のなかにも、愛人を作っている社長が数名いたが、100%の確率で会社が衰退していた。
愛人を作った場合の会社経営への弊害(衰退リスク)は様々だが、次の3つのケースは代表的な弊害になる。
☑社長が仕事中に愛人の元へ行く(経営力低下)
☑会社のお金が愛人に流れる(成長鈍化)
☑会社の中に愛人を連れ込み社員にする(組織崩壊)
社長と愛人の関係性から端を発した弊害が、どのように会社経営の崩壊(衰退)に繋がるのかを、順を追って詳しく解説する。
社長が愛人を作ると、仕事中にも関わらず愛人の元に通うようになる。
当然ながら、社長が会社を留守にすると、会社経営にさまざまな支障がでる。
例えば、重要な経営判断を仰ぐ必要のある時に社長が不在では、そこで業務が停止してしまう。
業務が停止するということは時間をロスするということ、ひいてはコストロス、機会ロスに繋がるということだ。
また、社長の貴重な時間が愛人との時間に費やされると、経営課題を考える時間や会社の成長を考える時間が削られてしまい、どんどん会社の経営力が低下する。
少なくとも、社員が働いている時間だけは愛人のもとには行かずに、会社経営に集中するべきだが、なかには朝礼が終わると同時に愛人のもとへ行ってしまい、日中ずっと会社を留守にする社長もいた。
社員たちは薄々気が付いているものの社長に意見できないので、自分達の仕事をするまでである。
このような愛人を作るダメな社長の下で働く社員は可哀想である。
なぜなら、中小企業の経営成績は、経営者の能力で決まるからだ。
社長の一時の気のゆるみで会社の業績が低迷してしまったら社員に対して立つ瀬がないだろうが、この時点であれば比較的簡単に愛人関係を清算することができる。
さらに深みにはまってしまうと、徐々に会社は倒産の危機へ傾いていく...。
社長と愛人の関係性がさらに深まると、次第に愛人の生活全般費用を会社のお金で賄うようになる。
愛人が住まうマンションを用意する、愛人のお小遣いを支払う、愛人との食事代や旅行代を支払う...など等、愛人の要望に応えて会社のお金を流用するようになる。
当然ながら、愛人に流れるお金は、会社の社員達が汗水流して稼いだ貴重な利益だ。
社長の個人的欲求を満たすために会社のお金を流用するのは公私混同も甚だしいが、社員の間に噂が広がれば、社長に対する社員の信頼は地に落ちるだろう。
愛人の生活全般費用を社長の身銭で賄う分には差し支えないが、会社のお金を流用するのはお門違いであり、愛人の生活全般費用を賄うため社長自身の役員報酬を法外に引き上げることも避けるべきだ。
社長と愛人の関係がさらに深まり末期状態になると、愛人を社員として採用して会社の中に連れ込んでしまう。
なかには愛人を役員級で連れ込んで多額の報酬を合法的に支払う社長もいるが、こうなると社長と社員の信頼関係は破綻し、会社の組織は簡単に崩壊する。
組織力が低下すると会社の倒産リスクが飛躍的に高まり、かなりの高確率で会社が倒産の危機に瀕する。
当然ながら、会社が倒産すると、経営者はもちろん、関係者全員が一瞬で不幸になる。
もちろん、愛人との甘い生活も終了である。
社長業は孤独でストレスを抱えますので、愛人を作りたくなる気持ちも理解できますが、そうした羽振りの良さや気のゆるみは必ず会社をダメにします。できる社長ほど愛人を作らず、趣味の世界や行きつけの料理屋等を上手に活用して、孤独感やストレスをコントロールしています。