利益意識の低い経営者はダメ社長の典型である。
なぜなら、経営者の利益意識が低いと、会社経営の障害になり得る弊害が噴出し、会社の衰退リスクが飛躍的に高まるからだ。
事実、わたしが再建に関わった中小企業の殆どは、経営者の利益意識が著しく低かった。
例えば、次のようなケースは、経営者の利益意識が低い会社にありがちな典型的な弊害である。
☑利益目標がない
☑利益を把握していない
☑月次決算の仕上がりが遅い
☑利益と借金など、お金の区別がついていない
☑コスト管理、生産性の管理が甘い
☑社員が会社の利益を把握していない
☑採算割れの赤字商品や赤字取引を容認している
☑事業活動や投資案件の費用対効果を測定(或いは検証)していない
上記項目に一つでも当てはまる項目があれば、経営者の利益意識が低いと言わざる得ない。
加えて、確固たる基準を持たない行き当たりバッタリの会社経営に陥っていると推測できる。
経営者の利益意識が低いと、社員の利益意識も低下するので、会社全体の生産性が加速度的に低下し、少しのきっかけで会社が衰退しかねない。
また、会社の成長発展を支える成長投資のペースも停滞するので、会社の成長スピードが一気に減速する。
会社の衰退リスクを払しょくし、会社の成長スピードを加速させるには、経営者が強い利益意識を持つことが欠かせないのだ。
経営者の利益意識を高める3つの方法を紹介する。
ひとつは「見るべき利益を見ること」、二つ目は「然るべき利益目標を立てること」、三つ目は「利益を拡大し続けること」だ。
利益意識を高める最初のステップは「見るべき利益を見る」ことだ。
例えば、売上総利益(粗利)までしか見ていない経営者は、利益意識が低い典型例である。
利益意識を高めるために見るべき利益は本業の儲けを示す「営業利益」でなければならない。
営業利益を見るようになると、自ずとコスト管理がシビアになるので、利益意識の高い経営采配ができるようになる。
利益意識を高める次のステップは「然るべき利益目標を立てる」ことだ。
例えば、売上一辺倒で然るべき利益目標を掲げていない経営者は、利益意識の低い典型例である。
利益意識を高めるためには、売上目標と共に、然るべき利益目標を立てなければならない。
なお、利益目標は、売上総利益高営業利益率〔(営業利益÷売上総利益)×100〕を目標指標として活用すると良い。売上総利益高営業利益率の標準水準は10%、優良水準は20%になる。
利益意識を高める最後のステップは「利益を拡大し続ける」ことだ。
例えば、一定の利益率で満足し、利益拡大への執着心が弱い経営者は、利益意識が低い典型例である。
たとえ利益率の水準が優良であっても、利益金額が一定では、会社の成長が加速することはない。
成長投資の原資になり得る利益金額を拡大し、成長投資を加速することが、経営者の利益意識を高める秘訣であり、会社成長の大原則である。
会社は、利益を出して、現金を残し続けなければ、存続が叶いません。ですから、利益意識が弱い経営者の元で会社が成長することはありません。大抵は、赤字商品や赤字事業を生み出し、成長が鈍化、或いは、衰退の一途を辿るのがオチです。会社の永続性を確立したければ、利益意識を強く持つことです。