経営者の使命は、会社の利益を永続的に拡大し続けるところにある。
経営コンサルタントの使命も、会社の利益拡大であって然るべきだが、経営コンサルタントの中には、利益拡大をさほど意識していない方もいる。
この記事では、経営コンサルタントの注意点として、利益に貢献しない経営コンサルの見抜き方について、詳しく解説する。
経営危機に瀕した会社に入ると、必ず、経営コンサルタントが在籍した形跡が残っている。
会社によっては、経営が危機的状況にあるにも関わらず、利益に貢献していない経営コンサルタントを雇い続けている経営者もいた。
利益に貢献しない経営コンサルタントを雇い続けるのは本末転倒もいいところだが、経営コンサルタントの効果測定を疎かにすると、会社を食い物にされて、加速度的に業績が悪化することもあり得る。
また、自分の知らない知識を豊富に持っているということだけで会社の利益に貢献しない経営コンサルタントを雇い続けるのは、会社の為にも、社員の為にもならない、典型的な経営者の自己満足パターンになる。
当然ながら、経営者の知らない知識を豊富に持っている、或いは、立派な肩書を持っているだけでは、会社の利益は拡大しない。
会社をさらに成長させるために経営コンサルタントを活用することは大いに結構なことだが、大切なのは、経営者自身が常に利益を意識して、コンサル効果を測定(実感)することだ。
この意識ひとつで、経営コンサルタントの力量の見極めが可能になり、更に、会社の利益を一層拡大する経営手法や経営技術をどんどん吸収できる下地が整う。
成功者のセミナーや成功者の経験談を収録した書籍等があるが、中小企業がそうした成功ノウハウを真似しても失敗するだけだ。
なぜなら、経営資源がまちまちの中小企業の成功ノウハウは十人十色で、企業の数ほど存在するからだ。
また、成功ノウハウは時代や時流の変化で簡単に陳腐化する。
従って、他社(他者)の成功ノウハウは、会社を取り巻く経営環境を考慮してアレンジしないと殆ど役立たず、場合によっては、失敗まっしぐらもあり得る。
そもそも事業の成功は偶然の産物で、成功の方程式など存在しない。
会社の経営課題を緻密に分析し、課題を克服し、更に検証・修正して最大の成果を出す、この繰り返しを諦めずに続ける事が、安定経営の正攻法になる。
従って、過去の成功ノウハウをそのまま押し売りする経営コンサルは要注意だ。
過去の成功ノウハウは参考情報として無駄にはならないが、そのまま鵜呑みにしてはならない。あくまで基本に忠実に、緻密な課題分析と課題克服と検証を、成功するまでやり続けることが大切だ。
会社の利益に貢献しない経営コンサルを雇い続ける、或いは、経営コンサルの話す成功体験に酔いしれて、こうしたコンサルを会社に招き入れるのは危険な判断といえる。
会社の利益に貢献しない経営コンサルタントを見抜くには、経営者が、次の2点を常に意識することが大切だ。
☑経営コンサルの成功体験に惑わされないこと
☑常に利益を意識しコンサル効果を測定すること
経営者がこの2点を意識するだけで、業績に貢献する経営コンサルタントと出会えるチャンスが格段に増える。
ちなみに、経営コンサルタントのなかには業績に貢献することなく寄生できる中小企業が見つかると、コンサル仲間を招き入れ、会社を食い物にする方もいるのでくれぐれも注意してほしい。