経営コンサルタントの注意点2|経営コンサル契約を解除するベストタイミング

経営コンサルタントの注意点|経営コンサル契約を解除するベストタイミングは?

 

経営コンサルとの契約解除のタイミングを誤ると、会社の業績が悪化することがある。

 

会社の成長を阻害する経営課題は、周囲の環境変化と共に絶えず生み出されるので、経営コンサルとの契約解除は慎重に進めた方が良い。

 

この記事では、経営コンサルタントの注意点として、経営コンサルとの契約解除のベストタイミングについて、詳しく解説する。

 

 

経営コンサルとの契約解除で失敗するパターン

 

私の経験上、かなりの高確率で失敗するコンサルとの別れ方(契約解除のタイミング)がある。

 

それは、経営コンサルの指導に基づいた経営改善の成果を、経営者自身の手柄(能力)と勘違いして、コンサル契約を解約する別れ方だ。

 

経営者が自信過剰に陥り、十分な経営能力が身についていない段階でコンサル契約を解約すると、かなりの高確率で、コンサル契約を解約した途端に業績が悪化に転じ、ひどい会社は倒産危機に陥る。

 

業績改善の兆しがない経営コンサルは論外なので、すぐに解約しても問題ないが、しっかり経営改善の成果を出している有能な経営コンサルであれば、無理にコンサル契約を解除する必要はない。

 

会社の成長を阻害する経営課題は、周囲の環境変化と共に絶えず生み出されるので、経営コンサルとの契約解除は慎重に進めた方が良く、どうしても、コンサル報酬を節約したいのであれば、面談回数を減らすなどして契約内容を変更した方が得策だ。

 

 

経営コンサル契約を解除するベストタイミング

 

経営コンサルと共に会社の成長を実現し、経営者ひとりの采配で重要な決断を下せる自信がついてきた。

 

この境地までたどり着き、経営コンサルへの依存度が低くなってきたら、契約解除のタイミングを検討しても良いだろう。

 

経営コンサルとの契約解除は、タイミングが重要になるが、次の3つの基準を満たしていれば、契約解約後の失敗リスクが少ない。

 

☑売上・利益・現金が拡大傾向

 

☑1人1時間当たりの付加価値が過去最高水準

 

☑社長の必須スキルとマインドが習得できた(社長・後継者共に)

 

重要な決断を自信を持って采配でき、なお且つ、上記3つの条件を満たしていれば、経営コンサルとの契約を解除して、経営者の力量を試してみる良い時期かも知れない。

 

ただし、油断と驕りは厳禁だ。

 

経営コンサルが抜けると、会社経営の客観性と透明性が著しく低下し、経営者の誤りを修正する力が働かなくなる。

 

例えば、会社の経営状況が好転するほどに、経営者の油断と驕りが表面化し易くなるが、万が一、散財や横柄といった悪い態度が表面化すると、業績悪化は時間の問題になる。

 

経営コンサルとの別れどきで一番大切なのは、経営者の気の持ちようで、経営コンサルと別れた後も、驕ることなく謙虚な姿勢を貫くことができるか否かで、その後の成功が決まる。

 

また、倒産リスクは業績が好調な時に作られるので、好調な時ほど会社経営と真剣に向き合う覚悟も大切だ。

 

 

経営コンサルを後継者に移行する成功パターン

 

会社の衰退リスクを減らすために、経営コンサルとの契約解除のタイミングを次の世代に移行する手もある。

 

例えば、後継者に社長の座を譲り、その後継者の教育係として経営コンサルの指導を継続するパターンだ。

 

一般的には、後継者に社長の座を譲ると同時に経営コンサルとの契約を解除すると、後継者の失敗リスクが高まる。

 

恵まれた環境下ほど、後継者の経営能力が磨かれないので、少なくとも、経営者自身が後継者の経営能力を見極めるまでは、コンサル指導を継続した方が良いだろう。