会社経営を成功させるために必要なことは沢山ある。
なかでも、独自の商品やサービスを生み出し、ライバルを上回る売上を作るための「経営資源」と「経営スキル」は会社経営の成功を分かつ重要な要素と言える。
この記事では、会社経営を成功に導くために必要なこと、並びに、会社経営の成功を分かつ経営資源と経営スキルについて、詳しく解説する。
独自の商品やサービスを生み出し、ライバルを上回る売上を作るためには、相応の経営資源が必要だ。
なかでも重要なのは、人・顧客・お金の3つの経営資源だ。
会社経営の規模は、顧客と商品の掛け合わせで大きくなるので、顧客は、会社経営を成功させるうえで必須の経営資源と言える。さらに、新たな顧客を生み出す人やお金等も必要不可欠な経営資源になる。
以下、会社経営の成功に必要な3つの経営資源(人・顧客・お金)について、詳しく解説する。
会社経営を成功させるうえで「人」は最も必要な経営資源といえる。会社創業も、新規事業のスタートアップも、会社を次世代に引き継ぐ事業承継も、すべては人の才能・資質・能力次第で成否が分かれるからだ。人を育てる仕事は経営者の最重要業務と言って過言ではないが、必要な人財が社内で賄えない場合は、社外の人財を活用する手もある。とにかく、周囲の状況に応じて最適・最強の人財を揃えることができれば、会社経営は成功する。
顧客なくして、会社経営の成功はない。顧客の増減は、会社経営の成功と失敗を分かつ重要な要素だ。しかも、毎年、一定数の顧客は離脱するので、会社経営を安定させるには、常に一定の顧客を生み出す必要がある。顧客創造のコツは、ターゲット顧客を明確にすることに尽きる。商品やサービスを提供するターゲット顧客が明快になれば、自ずと販売活動が最適化され、簡単に売上が増えるスパイラルが回り始めるからだ。会社経営の成功は、顧客創造にあると言って過言ではない。
会社経営はお金で始まり、お金で終わる。会社は、お金が無くなると倒産するので、売上と利益を増やすと共に、お金を増やすことが最も重要なミッションになる。さらに、増やしたお金を成長投資として使うことも必要で、お金を上手に使うほど、会社経営の成功率が上がる。お金を増やしては使う、この繰り返しが、企業繁栄の大原則になるのだ。
独自の商品やサービスを生み出し、ライバルを上回る売上を作るためには、相応の経営スキルが必要だ。
なかでも重要なのは、管理会計・マネジメント・リーダーシップの3つの経営スキルだ。
事業活動の結果は必ず数字に表れるので、数字を科学する管理会計のスキルは会社経営を成功させるうえでの必須スキルと言える。また、人・顧客・お金等の重要な経営資源を最適化・最大化するマネジメントとリーダーシップも欠かせない経営スキルになる。
以下、会社経営の成功に必要な3つの経営スキル(管理会計・マネジメント・リーダーシップ)について、詳しく解説する。
管理会計は、数字を有益な情報に変換する優れたツールだ。結果分析だけでなく、検証精度も上がるので、経営者の決断の質や事業活動の質が数段パワーアップする。当然、ミスも少なくなるため、成功のチャンスが増える。先見性も磨かれるので、先を読んで、先手を打つ会社経営も定着する。結果、新興企業やベンチャーよりも早く進化するので、常に好調をキープする。まさに、管理会計は、会社経営の成功に欠かせない必須スキルだ。
マネジメントは、経営資源を最適化・最大化するスキルだ。人を活用する、顧客を創造する、お金を貯めて投資する等、マネジメント力の高低は、間違いなく、会社経営の成否を左右する。マネジメントは、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報等)を管理・コントロールするのではなく、経営資源を最適化・最大化する思考・言動に重きを置くと成果が出やすい。人でいえば、いかにして個々の社員の才能資質を活かしきるかがマネジメントの見せ所と言える。
リーダーシップは、社員や関係者の成長をけん引するだけでなく、事業の推進力にも影響を及ぼす重要なスキルだ。リーダーシップは、何でもできて頼りがいのある人物だけに宿るものではない。自分の苦手分野を社員に助けてもらう、あるいは、得意分野を持っている社員を上手に使うセンスも立派なリーダーシップだ。良寛の一句「裏を見せ、表を見せて、散るもみじ」のように、人間的魅力を隠さず飾らずにさらけ出す姿勢が、リーダーシップ力を押し上げるのだ。
会社経営の成功を分かつ経営資源と経営スキルについて、詳しく解説した。
経営資源は「人・顧客・お金」の3つ、経営スキルは「管理会計・マネジメント・リーダーシップ」の3つ、これらのポイントを抑えた会社経営を実践すれば、自ずと成功に近づく。
小さな会社ほど、社長の力量が企業の盛衰を分かつことになるが、会社経営で成功するために大切なことは、すべてを一人で背負わないことだ。
会社経営のビジョンを多くの人々に語り、必要に応じて周囲の助けを借りる器量と度量を持つことも必要で、ビジョンに共感する協力者が増えるほど、会社経営で大成功を収めやすくなる。
販売成績が優秀な営業パーソンほど、商品の機能を説明するのではなく、商品に込められたビジョンを多く語り、顧客の共感や賛同を得ている。会社を創業したい、会社をもっと大きくしたいと思った時ほど、より多くの人々に自分のビジョンを語ることをお薦めする。
そうすれば、会社経営で成功するために必要な経営資源(人・顧客・お金)と経営スキル(管理会計・マネジメント・リーダーシップ)が一段と充実するはずだ。
ビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長 伊藤敏克。業界最大手の一部上場企業に約10年間在籍後、中小企業の経営に参画。会社経営の傍ら、法律会計学校にて民法・会計・税法の専門知識を学び、2008年4月に会社を設立。一貫して中小・中堅企業の経営サポートに特化し、どんな経営環境であっても、より元気に、より逞しく、自立的に成長できる経営基盤の構築に全身全霊で取り組んでいる。経営者等への指導人数は延べ1万人以上。主な著書「小さな会社の安定経営の教科書」、「小さな会社のV字回復の教科書」