管理部門の目標設定と適正水準

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管理部門の収益性を高める利益目標

管理部門の収益性を高める利益目標

 

管理部門に対して然るべき利益目標を与えなければ、好調な業績を維持することが難しくなる。

 

なぜなら、管理部門の利益意識が薄れると、会社のコスト管理がいい加減になり、業績悪化のリスクが次々と生まれてしまうからだ。

 

事実、業績悪化に苦しんでいる殆どの中小企業は、管理部門に対して然るべき利益目標を与えていない。

 

例えば、人員のムダムラ、在庫のムダムラ、文房具や消耗品のムダムラ、節約・節電意識の欠落、など等の業績悪化の症状は、管理部門の利益意識が薄れると表面化しやすくなる。

 

会社の業績を一段と飛躍させるには、収益を生み出さない管理部門に対しても、然るべき利益目標を与えることが欠かせないのだ。

 

管理部門は利益を生み出さないので、利益を上げるための目標を設定することはできないが、会社が生み出した利益と連動させた合理的な利益目標は、設定することができる。

 

例えば、会社全体の売上総利益(粗利)の10%以下に管理部門の総コストを抑える、といった目標設定は管理部門に利益意識を根付かせる有効な目標として機能する。

 

管理部門のコスト集計が出来ていない中小企業の場合は、管理部門に属しているスタッフの人件費を利益目標の対象にする方法もある。

 

何れにせよ、管理部門に対して然るべき利益目標を与えると、会社全体の利益と管理部門のコストの関係性がハッキリ見えるようになるので、管理部門の働き方が、会社全体の利益に貢献するようになってくる。

 

 

管理部門の利益目標の計算方法と適正水準

 

管理部門の利益目標として有効に使える経営指標は「売上総利益高管理部門経費率」である。

 

売上総利益高管理部門経費率とは、売上総利益に占める管理部門経費の構成比率である。

 

売上総利益高管理部門経費率の計算方法は下記の通りである。

売上総利益高管理部門経費率=(管理部門経費÷売上総利益)×100

 

例えば、管理部門経費が100万円で、売上総利益が1,000万円であれば、(100÷1,000)×100=10%となる。

 

売上総利益は、経費を賄う原資なので、売上総利益高管理部門経費率が分かると、管理部門が会社全体の粗利をどの程度消費しているのかが一目瞭然で分かるようになる。

 

なお、中小企業の売上総利益高管理部門経費率の適正水準は10%以下である。

 

従って、売上総利益高管理部門経費率が10%超であれば、管理部門のスリム化を検討した方が良いだろう。

 

また、売上総利益高管理部門経費率が10%以下であっても、営業スタッフを兼任させるなどして、さらにスリム化できないか否かを検討することも大切である。

 

もしも、管理部門の集計がされていない中小企業の場合は、管理部門に関わっている人件費だけを集計し、管理部門の経費率を計算する手もある。(管理部門の人件費は、社長を含む役員、総務経理スタッフ、開発スタッフなどが対象になる)

 

好調な業績を維持している中小企業は、営業部門だけに利益目標を与えるのではなく、管理部門に対してもしっかり利益目標を与えている。

 

当然ながら、全社員の利益意識が高まると、業績拡大のスピードは一段と加速する。

 

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