経営者が理解すべきマイナンバー制度の基本

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中小企業経営者のためのマイナンバー制度ガイド|マイナンバー制度の基本概要

中小企業経営者のためのマイナンバー制度ガイド

 

マイナンバーの取得・利用・提供は、番号法によって限定的に定められている。

 

マイナンバー制度は行政の効率化、国民の利便性の向上、公平・公正な社会の実現のための社会基盤として導入された。

 

マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関が保有する個人の情報が同一人物の情報であることを確認するために活用される。

 

中小企業経営者が知っておきたい、マイナンバー制度の概要と概略、並びに導入のポイントは、次の通りである。

 

国民の利便性の向上

これまで、市区町村役場、税務署、社会保険事務所など複数の機関を回って書類を入手し、提出するということがあった。マイナンバー制度の導入後は、社会保障・税関系の申請時に、課税証明書などの添付書類が削減されるなど、面倒な手続が簡単になる。また、本人や家族が受けられるサービスの情報のお知らせを受け取ることも可能になる予定だ。

 

行政の効率化

マイナンバー制度の導入後は、国や地方公共団体等での手続で、個人番号の提示、申請書への記載などが求められる。国や地方公共団体の間で情報連携が始まると、これまで相当な時間がかかっていた情報の照合、転記等に要する時間・労力が大幅に削減され、手続が正確でスムーズになる。

 

公平・公正な社会の実現

国民の所得状況等が把握しやすくなり、税や社会保障の負担を不当に免れることや不正受給の防止、さらに本当に困っている方へのきめ細かな支援が可能になる。

 

 

マイナンバーの管理に関する基本概要

 

マイナンバー制度の導入に伴い、企業においても従業員のマイナンバーの安全管理体制等の整備が求められるようになった。また、従業員等からのマイナンバーの取得・利用・提供は、番号法によって限定的に定められている。

 

中小企業経営者が知っておきたいマイナンバーの管理に関する基本概要を下記に紹介する。

 

取得・利用・提供の限定範囲

個人番号・特定個人情報(以下、マイナンバー)は、社会保障及び税に関する手続書類の作成事務を処理するために必要がある場合に限って、従業員等に個人番号の提供を求めることができる。

 

例えば、社会保障及び税に関する手続書類(源泉徴収票、支払調書、健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届)などが該当する。

 

提供を求める時期は、社会保障及び税に関する手続書類の作成事務が発生した時点が原則だ。例外として、契約を締結した時点等のその事務の発生が予想できた時点で求めることも可能と解される。

 

提供を求める時期の事例

給与所得の源泉徴収票等の作成事務の場合は、雇用契約の締結時点で個人番号の提供を求めることも可能であると解される。

 

地代等の支払調書の作成事務の場合は、賃料の金額により契約の締結時点で支払調書の作成が不要であることが明らかである場合を除き、契約の締結時点で個人番号の提供を求めることが可能であると解される。

 

 

マイナンバーの保管とルール

 

事業者は、社会保障及び税に関する手続書類に従業員等のマイナンバーを記載して、行政機関等及び健康保険組合等に提出することになる。その他、番号法で限定的に定められている場合以外の場合は、マイナンバーを利用・提供することはできない。

 

また、マイナンバーは、必要がある場合だけ保管が可能であり、必要がなくなったら廃棄が必要だ。

 

マイナンバーの保管

マイナンバーは、社会保障及び税に関する手続書類の作成事務を行う必要がある場合に限り、保管し続けることができる。マイナンバーが記載された書類等のうち所管法令によって一定期間保存が義務付けられているものは、その期間保管することになる。

 

マイナンバーの保管体制

社会保障及び税に関する手続書類の作成事務を処理する必要がなくなった場合で、所管法令において定められている保存期間を経過した場合には、個人番号をできるだけ速やかに廃棄又廃棄 は削除しなければならない。従って、マイナンバーは、廃棄又は削除を前提とした「保管体制」をとることが望ましい。

 

マイナンバーを継続的に保管できる場合の事例

雇用契約等の継続的な契約関係にある場合には、従業員等から提供を受けた個人番号を給与の源泉徴収事務、健康保険・厚生年金保険届出事務等のために翌年度以降も継続的に利用する必要が認められることから、特定個人情報を継続的に保管できると解される。

 

従業員等が休職している場合には、復職が未定であっても雇用契約が継続していることから、特定個人情報を継続的に保管できると解される。

 

土地の賃貸借契約等の継続的な契約関係にある場合も同様に、支払調書の作成事務のために継続的に個人番号を利用する必要が認められることから、特定個人情報を継続的に保管できると解される。

 

マイナンバーの削除、廃棄

マイナンバーファイルを削除した場合、又は電子媒体等を廃棄した場合には、削除又は廃棄した記録を保存することになる。削除又は廃棄の作業を委託する場合には、委託先が確実に削除又は廃棄したことについて、証明書等により確認する必要がある。

 

マイナンバーの廃棄のタイミング

廃棄が必要となってから廃棄作業を行うまでの期間については、毎年度末に廃棄を行う等、マイナンバーの保有に係る安全性及び事務の効率性等を勘案し、事業者において判断すること。

 

マイナンバーの保護

マイナンバーを保護するために、必要かつ適切な安全管理措置が必要だ。マイナンバーの漏えい、滅失又は毀損の防止その他の適切な管理のために、必要かつ適切な安全管理措置を講じなければならない。また、従業者に対する必要かつ適切な安全監督も行わなければならない。

 

(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)

 

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