経営努力を放棄した会社の末路|経営努力なくして会社の成長なし

経営努力を放棄した会社の末路|経営努力なくして会社の成長なし

 

経営努力の継続なくして、企業の持続的成長はあり得ない。

 

経営者が経営努力を放棄した途端に、会社の成長はストップする。

 

この記事では、経営努力を放棄した会社の末路と共に経営努力の重要性について、詳しく解説する。

 

 

経営努力なくして会社の成長なし

 

経営努力なくして会社の成長はない。

 

例外的に、ヒット商品の恩恵に預かって会社の経営が安定するパターンもあるが、やはり、どこかで経営努力の手を緩めると、大概は衰退に傾く。

 

ヒット商品までの苦労が長かったり、或いは、ヒット商品の恩恵が大きすぎると、それまでの緊張感がプツンと切れて、経営努力を放棄してしまう経営者がいるのも事実だが、会社の成長は経営努力を緩めた瞬間に止まる。

 

どんな経営状態であっても経営努力を継続しなければ、会社が成長することはない。

 

ヒット商品が生まれた時や何かのきっかけで会社が急成長した時ほど、初心にかえって気を引き締め直し、経営努力のギアを一段上げる積極性が大切だ。

 

 

経営努力を放棄した会社の末路

 

経営努力を放棄した会社の末路を事例で解説する。

 

例えば、A社という会社が創業した後に、B社という競合会社が創業したとする。

 

B社の創業から間もなく、A社の商品がヒットし、A社は急成長、その後、A社は競合会社であったB社を大きく引き離した。

 

A社の経営者はすっかり安心してしまい、経営努力のペースを落としてしまった。

 

それから数年後、ヒット商品の恩恵はなくなり会社の成長が止まったA社は、ひたむきな経営努力を続けていたB社に追い抜かれてしまった。(下の図は例えの図解)

 

 

ウサギと亀の童話と同じことが会社経営の世界でも起こり得る。

 

他力本願ではなく、自力本願が会社経営の本質なので、経営者は常に緊張感をもって経営努力を継続しなければならない。

 

また、会社衰退の兆候を感じ取ってから慌てて経営努力を再開しても後の祭りだ。繰り返すが、経営努力なくして、企業の持続的成長はあり得ないのだから。

 

 

ヒット商品は経営努力を楽にしない!?

 

ヒット商品が生まれたからといって、経営努力が楽になるわけではない。

 

なぜなら、ヒット商品の寿命は年々短くなっているからだ。

 

下表は、ヒット商品の寿命の参考データを集計したものである。

 

 

2000年代からヒット商品の寿命が著しく短くなっているが、昨今は情報過多と共に商品サイクルの回転が高速になり、ヒット商品の寿命は加速度的に短くなっている。

 

ヒット商品に浮かれて経営努力の手を緩めることが如何に危険なことか分かるだろう。

 

 

経営努力には然るべき目標が必要

 

経営努力なくして企業の成長はあり得ないが、経営努力は闇雲に行っても効果はなく、むしろ、闇雲な経営努力がきっかけで会社が衰退することもあり得る。

 

例えば、一生懸命努力しているが会社がなかなか良くならないという症状は、闇雲な経営努力の典型例だ。

 

経営努力には、何かしら確固たる目標が必要で、例えば、

 

▶売上原価を下げたい

 

▶売上原価率を50%から45%に下げたい

 

という2つの目標があった場合、明確な数値基準がある後者の「数字のある目標」の方が、効率よく目標を達成することができる。

 

また、経営努力の結果を数字で検証することができるので、具体的手ごたえを感じながら経営努力を推進することもできる。

 

数字のある目標を効果的に運用するには経営者の数字力が肝になるが、経営努力と会社の数字を結びつけることも経営者の大切な務めなのだ。

 

伊藤のワンポイント
 

経営努力は企業の生命線になります。顧客やライバルは、こちらの都合などお構いなしで常に進化しているからです。また、経営者が成功したと思った瞬間に経営努力の手が緩みます。勝った負けたなどの短期的な結果に左右されることなく、長期的目標に向かって経営努力を継続することが大切です。