財務諸表の分析方法|財務諸表の簡単なチェックポイントと見方

財務諸表の分析方法|財務諸表の簡単なチェックポイントと見方

 

財務諸表とは、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書、株主資本等変動計算書等で構成されている。

 

事業活動の結果は必ず数字に表れるので、事業活動の結果が集計されている財務諸表の分析は大変に重要になる。

 

この記事では、財務諸表の分析方法、並びに、財務諸表の簡単なチェックポイントと見方に至るまで、詳しく解説する。

 

 

財務諸表の分析とは

 

財務諸表の分析は、企業の経営状態を可視化するために行うもので、企業内部の現状分析、或いは、信用会社や投資家等が特定の企業を客観的に分析するために行われる。

 

財務諸表を分析すると、会社の安全性や成長性など、経営の健全度がある程度判定できるので、会社の経営力を高めるため、或いは、客観的評価を与えるために広く活用されている。

 

また、事業活動の結果は必ず数字に表れるので、事業活動の結果が集計されている財務諸表の分析が定着するほど、事業活動の精度が高まり業績が上向く。

 

事実、業績を伸ばしている会社経営者ほど財務諸表の分析スキルが高く、逆に、業績が低迷している会社経営者ほど財務諸表の分析スキルが低い。

 

因みに、財務諸表の分析は、主に株式投資家向けの判断情報になるので、極めて高い公平性と透明性が求められ、大よそ1960年代からアメリカの財務アナリストを中心に、企業の利益の量だけでなく質を問う概念として定着している。

 

 

財務諸表の簡単なチェックポイントと見方

 

財務諸表は資産状況を表す貸借対照表と収支状況を表す損益計算書の二つが重要になる。

 

そして、この二つの財務諸表のチェックポイント絞ることで、簡単かつ実践的な分析習慣が定着し易くなる。

 

例えば、貸借対照表は、現預金と純資産の増減を絶えずチェックする、損益計算書は、売上や売上総利益(粗利)だけでなく営業利益や経常利益まで絶えずチェックすると、会社衰退に繋がる決断ミスが少なくなる。(現預金、純資産、売上、粗利、営業利益、経常利益は常に増加が目標指標になる)

 

財務諸表の分析スキルは、経営者のみならず、最早、ビジネスパーソンの必須スキルといって過言ではない。

 

数字といった客観的根拠がない中で、正しい判断が下せるほど会社経営(ビジネスの世界)は甘くないからだ。これからの時代は、財務諸表が読めない経営者は生き残っていけないだろう。

 

 

財務分析の具体的分析方法

 

最後に主な財務分析の具体的方法、特に経営者とビジネスパーソンが習得すべき、財務諸表の比較分析、安全性分析、成長性分析について詳しく解説する。

 

財務諸表の比較分析

財務諸表の分析は単一な分析結果を見ても経営状況の詳細を把握することはできない。分析結果は、前年実績や業界平均と比較する実数分析、或いは、特定指標に対する構成比率や相互比率の推移を比較する比率分析を行うことで、数値の良し悪しを客観的に判定できる。

 

財務諸表の安全性分析

財務諸表の安全性分析は、企業の資産(資本)の調達構造、並びに、支払能力や返済能力を分析するもので、分析には主に貸借対照表のデータを用いる。主に、自己資本比率、負債比率、流動比率、当座比率などの経営指標を用いて分析する。

 

財務諸表の成長性分析

財務諸表の成長性分析は、企業の売上高や利益水準の成長率(伸び率)を分析するもので、分析は主に複数年度の損益計算書のデータを用いる。売上高、営業利益高の各種成長率のほかにも年平均成長率(CAGR)などの経営指標を用いて分析する。