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銀行融資で投資資金を賄うメリット|銀行から資金調達するメリットとは?

銀行融資で投資資金を賄うメリット

 

中小企業が銀行融資で投資資金を賄うメリットは、少ない自己資金で大きな投資循環を実現し、事業の成長スピードを加速させるところにある。

 

また、自己資金を抑えて、銀行融資を大きく活用した方が、投資効率と資金効率が格段に高まる。

 

銀行融資の活用メリット、並びに、投資効率と資金効率の関係性は、「銀行融資あり」と「銀行融資なし」の投資収支のシミュレーションを比較すると理解できる。

 

簡単な投資シミュレーションを用いて、銀行融資のメリットを解説する。

 

例えば、投資資金3,000万円で投資収益500万円/年の投資案件があったとする。銀行融資の条件は、借入金2,500万円,返済期間10年間,金利2%とする。

 

投資収支のシミュレーションは下表の通りである。

項目

銀行融資あり

銀行融資なし

自己資金

500万円

3,000万円

銀行融資(借入金)

2,500万円

0円

投資資金合計(自己+融資)

3,000万円

3,000万円

投資収益(年間)

+500万円

+500万円

返済金額(年間)

▲250万円

0円

金利負担(年間)

▲50万円

0円

投資収益の最終収支

200万円

500万円

自己資金の回収期間

2年6ヵ月

6年

 

銀行融資で投資資金を賄った場合、大きな差が生じるのが自己資金の回収期間である。

 

上の例では、銀行融資の活用次第で、自己資金の回収期間に2倍以上の差が生じている。

 

銀行融資を活用すれば2年半後に同じ投資金額の投資案件を実行に移せるが、銀行融資を活用しないと同じ投資金額の投資案件を実行に移すまで6年も待たなければならない。

 

つまり、銀行融資を積極活用すると、投資循環のスピードが加速するので、資金効率と投資効率と共に、事業成長のスピードが格段に高まるのだ。

 

また、銀行融資はレバレッジ面でも大きなメリットがある。

 

レバレッジ(Leverage)とは投資用語のことだが、テコ(Lever)から作られた言葉で、小さい力で大きな重さを動かすテコの原理と同じく、少ない自己資金で大きな投資資金を動かす意味がある。

 

自己資金が少なく、投資資金が大きければレバレッジが効いているという表現をするが、もしも、自己資金ゼロで投資資金を動かすことができればレバレッジという概念すらなくなってしまう。

 

このように、銀行融資の投資資金には、無から有を生み出す側面もあるのだ。

 

 

銀行融資で投資資金を賄う際に抑えるべきポイント

 

銀行融資で投資資金を賄うメリットは大きいが、投資の見通しを誤ると大きな損害を受けるリスクもある。

 

例えば、投資の見通しを見誤った結果、成長投資が失敗に終わり、借金だけが手元に残る事態などは、失敗の典型例である。

 

従って、銀行融資は諸刃の剣であることを強く意識しなければならない。

 

中小企業が銀行融資を活用した成長投資を成功させるには、重要なポイントをいくつか抑える必要がある。

 

当然ながら、そのポイントを外せば、銀行融資の投資が仇となって、会社が衰退することもあり得る。

 

銀行融資ありきの成長投資で失敗しないために、経営者が抑えるべき主な重要ポイントを、さらに詳しく解説する。

 

 

投資収益の判定

 

銀行融資を活用する際の投資収益の判定は重要なポイントである。

 

なぜなら、投資収益の判定を誤ると、返済計画がとん挫し、会社経営が行き詰るリスクが高まるからだ。

 

投資資金に対して、どの程度の投資収益が得られるかを想定するには、詳細な成功確度分析、損益検証、事業計画作成、など等、入念な検証作業と計画作りが必要だ。

 

また、事業計画(投資収支)は最善、標準、最悪の3つのパターンを想定した計画をそれぞれ作成する必要がある。そして、最悪パターンの投資収支が一定期間内でプラスになる、という条件が、銀行融資ありきの成長投資の可否を判定する一つの基準になる。

 

もし、最悪パターンで投資収支がマイナスになる場合は、銀行融資の活用を見送った方がいいだろう。

 

 

返済能力の判定

 

銀行融資を活用する際の返済能力の判定は重要なポイントである。

 

なぜなら、返済能力の判定を誤ると、返済計画がとん挫し、会社経営が行き詰るリスクが高まるからだ。

 

銀行融資を受け入れた結果、会社の返済能力がどのように変化するかを想定するには、資金繰りの予測表の作成、並びに、流動比率、当座比率、自己資本比率、借入限度額、など等の経営指標を検証する必要がある。

 

何れの経営指標も適正ラインを維持できていれば問題ないが、適正ラインを下回るようなら、銀行融資の活用を見送った方がいいだろう。

 

➡NEXT「銀行融資の審査基準と融資条件とは」へ

 

 

 

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