支払遅延は倒産のサイン

中小企業の経営者を支える経営ノウハウ情報局

支払遅延が発生した場合の対応と対策

支払遅延が発生した場合の対応と対策

 

支払遅延は、倒産のサインである。

 

従って、支払遅延を見逃すことで被る会社の損失リスクは極めて高い。

 

わたしの経験上、支払遅延が始まって3ヵ月後には倒産状態に陥り、1年以内には完全に倒産するケースが多い。

 

当然ながら、倒産のサインである支払遅延を見逃した結果、ある日突然、取引先が倒産してしまっては、本来回収すべき売掛金が貸し倒れてしまい、大きな損失を被ることになる。

 

損失の金額が大きい場合は、連鎖倒産の被害に巻き込まれる可能性もある。

 

支払遅延に伴う損失リスクを回避するには、支払遅延が発生した時点で、速やかに然るべき対応と対策を取ることが有効な手段になる。

 

速やかに然るべき対応と対策を取るには、意識すべき点がある。

 

それは、支払遅延の対応と対策は「経営者が即断即決する」ということである。

 

なぜなら、支払遅延という会社倒産の兆候は、社員が知る由のないことだからだ。

 

会社の倒産処理は経営者と弁護士が一切の情報を遮断した状態で完全秘密裡で行う。

 

すでに倒産状態に陥っている会社であっても、出入りしている取引先も、そこで働く社員も、支払遅延程度のことは認識できても、会社が倒産するとは夢にも思っていない。

 

会社倒産の事実を知るのは、社員も取引先も倒産した後である。

 

この法則は、大企業であろうが、中小企業であろうが、古今東西、不変である。

 

従って、双方の担当者同士の情報や心情は全くあてにならないと思ったほうがよい。

 

支払遅延という倒産のサインを経営者がキャッチした時点で、然るべき対応と対策を講じることが、損失リスクを回避する唯一の手段である。

 

こればかりは、決して社員任せにせず、経営者自身が即断即決しなければならない。

 

 

支払遅延が発生した時に経営者が講じるべき対応と対策

 

支払遅延の対応と対処が遅れると、損失被害が大きくなるだけでなく、連鎖倒産に巻き込まれるリスクも高まる。

 

支払遅延の損失被害を最小限に抑えるためには、経営者が倒産のサインを見逃さずにキャッチし、事前に対応と対処を講じることが欠かせない。

 

中小企業の商取引において支払遅延が発生した場合に、経営者が講じるべき対応と対処を下記の通り解説する。是非とも、参考にしてほしい。

 

 

「支払遅延一回目」の対応と対策

 

約束の支払日を過ぎて1週間以内に入金があり、なお且つ、支払遅延の原因が納得できる範囲であれば相手に対してお咎めなしにするが、社内では倒産危険先としてマークする。

 

但し、売掛金の依存度が10%を超えている場合は、貸倒対策を講じる。また、約束の支払日から1週間以上過ぎても代金の全額の支払いがない場合も、同様に貸倒対策を講じる。

 

貸倒対策は「信用取引金額の上限を決める」ことである。

 

まず信用取引部分の売掛金に対して上限設定を行う。上限設定後に、上限金額を超過したら、超過分の代金支払いが完了するまで商品発送を停止する。

 

なお、上限の設定金額は、最悪、回収できなくても経営に影響がない金額に設定する。

 

更に、1ヵ月以上も代金の全額支払いがなければ、商品供給を停止して、支払条件を信用取引から前金決済制に切り替える。

 

売掛金は全額回収に動く。

 

 

「支払遅延二回目」の対応と対策

 

支払遅延が2回起こるということは、相手先の会社は相当資金繰りに困窮している。恐らく会社は債務超過で、倒産の危機に瀕しているはずだ。

 

2回目の支払遅延は、信頼関係が破たんするに値する事象である。

 

従って、温情は不要である。

 

この場合は、問答無用で商品供給を停止して、支払条件を信用取引から前金決済制に切り替る。

 

売掛金は全額回収に動く。

 

義理があって前金決済制への切り替えができない場合は、売掛金に上限設定を行い取引を継続しても構わないが、売掛金は回収できないと思った方がよい。

 

なお、支払遅延が常態化している会社は経営管理が杜撰で倒産リスクが高いので、前払い等の対策をとったうえで取引した方が良いだろう。

 

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