絶対にやってはいけない3つの経費削減|犠牲を強いれば悲劇を招く

絶対にやってはいけない3つの経費削減|犠牲を強いれば悲劇を招く

 

経費削減は、企業が生き残る上で不可欠な取組みになる。

 

なぜなら、ライバルがいる限りは競争が生じ、その競争に勝つにはライバルよりも優位なコストで商品やサービスを提供しなければならないからだ。

 

しかし、闇雲な経費削減は経営悪化を招くリスクがある。この記事では、絶対にやってはいけない経費削減について、詳しく解説する。

 

 

やってはいけない経費削減「価値棄損」

 

絶対にやってはいけない経費削減一つ目は「価値棄損」である。

 

会社の事業価値や商品やサービスの付加価値を棄損するような経費削減に手を出すと、経費削減が仇となって業績悪化のリスクが高まる。

 

具体的には、価値棄損に伴う営業力低下、顧客の離脱に伴う売上減少、価格競争の激化に伴う収益性の低下など等、様々な衰退リスクが噴出する。

 

こうした経費削減の失敗を回避するには、顧客目線、社員目線、現場目線などを重要視した上で、経費削減の戦術・戦略を考えることだ。

 

なお、価値を極限まで削ぎ落して、その削減コストを顧客に還元するブルー・オーシャン戦略のような経費削減は、顧客目線に立っているので問題はない。(但し効果測定は慎重にすべきだが)

 

 

やってはいけない経費削減「リストラ」

 

絶対にやってはいけない経費削減二つ目は「リストラ」である。

 

会社の成長を支える社員をリストラするような経費削減に手を出すと、経費削減が仇となって業績悪化のリスクが高まる。

 

具体的には、リストラに伴う組織力低下、社員のモチベーション低下に伴う業績悪化、離職率悪化に伴う人財不足など等、様々な衰退リスクが噴出する。

 

こうした経費削減の失敗を回避するには、常日頃から社員を会社の大いなる財産として考え、健全経営を確立することに尽きる。

 

なお、経営破たん状態から企業再生する場合は、背に腹は代えられないので経費削減のためのリストラも致し方ない。

 

しかし、リストラの犠牲は経営陣(幹部・役職者含む)のみに止める努力は必要だ。

 

例えば、経営者は報酬ゼロ、幹部は一律20%減俸、役職者は一律10%減俸、全社員ボーナスカットなどの経費削減をして、一般社員の雇用と基本報酬は極力守った方が良い。

 

 

やってはいけない経費削減「下請いじめ」

 

絶対にやってはいけない経費削減三つ目は「下請いじめ」である。

 

経費削減の自助努力を放棄し、下請けに経費削減を強いると、経費削減が仇となって業績悪化のリスクが高まる。

 

具体的には、下請いじめに伴う下請離反、下請離反に伴う事業体制の破綻、品質悪化に伴う売上減少など等、様々な衰退リスクが噴出する。

 

犠牲を強いれば悲劇を招くのが世の常である。下請に経費削減を求めるのではなく、自助努力で経費を削減して、その結果生まれた利益を下請と共に分け合う姿勢が、繁栄の基礎を築く正しい経費削減の在り方である。

 

この他にも、法律違反、モラル違反、低賃金・サービス残業など、やってはいけない経費削減は沢山あるが、何れにしても衰退する企業ほどやってはいけない経費削減を平然と行い、誤った経費削減がきっかけで衰退スパイラルにハマっている。