社員の力を引き出す人事評価

中小企業の経営者を支える経営ノウハウ情報局

中小企業の効果的な人事評価の方法

中小企業の効果的な人事評価の方法

 

社員の人事評価ほど中小企業の経営者を悩ます仕事は無いのではないかと思う。

 

なぜなら、経営者が正しい人事評価基準を持っていないと、人事評価がきっかけで社員のヤル気が下がったり、人事評価の結果に対して反発する社員が表れたりするからである。

 

例えば、正しい人事評価の基準を持たずに、好き嫌いや主観だけの人事評価を進めた結果、社員の反発を受けるであろうことは容易に想像できるだろう。

 

中小企業は、経営者と社員の関係性がそのまま業績に表れる。

 

つまり、人事評価で社員の力を十二分に引き出せなければ、業績が伸び悩む可能性が高まるということだ。

 

業績を伸ばすには、経営者が正しい人事評価の基準を持つことが不可欠になるが、正しい人事評価の基準を作るのは容易ではない。

 

何といっても、人材(社員)には、感情、欲望、性別、性格、等々、十人十色な要素が含まれている。

 

通り一遍の人事評価基準を当てはめるのは、どだい無理がある。

 

社員一人ひとりの個性を尊重した人事評価基準を運用しないと、社員の力を十二分に引き出すことは難しい。

 

中小企業の経営者が抑えておきたい人事評価のポイントを更に詳しく解説していきたい。

 

 

効果的な人事評価のポイント

 

中小企業経営者の役割は、然るべき経営目標を達成するために経営資源を最大活用するところにあるが、冒頭で述べた通り、人材ほど管理困難な経営資源はない。

 

一方で、中小企業にとって最も重要な経営資源であり、業績貢献度が無限大にあるのも人材である。

 

人材を最大活用するための人事評価の運用のコツ、社員の反発を招きにくい正しい人事評価基準のポイントや方法、など等、中小企業経営者が抑えるべき効果的な人事評価のポイントと方法論を解説したい。

 

 

社員の動機付けの要素

 

人事評価以前に、まずは、社員のモチベーションを上げるための動機付けを理解してほしい。

 

社員のモチベーションを上げるための動機付けをの要素は多岐にわたるが、代表的な例を挙げると下表の通りである。

 

①経営者の行動管理

②上司の行動管理

③雇用の安定

④会社との一体感

⑤意思の疎通

⑥地位への満足

⑦昇進機会の提供

⑧同僚との関係

⑨経営者との関係

⑩上司との関係

⑪給与への満足

⑫福利厚生の充実

 

 

社員の動機付けの優先順位

 

社員のモチベーションを上げるための動機付けの優先順位は下表の通りである。

 

1位は経営者との関係性である。例えば、経営者からの共感や感謝などは、社員のモチベーションを上げる効果が極めて高い。社員の人事評価も共感と感謝を織り交ぜると、社員の反発を受け難くなる。

 

1位

⑨、⑩

 

経営者、上司との関係が良好であれば社員はやる気を出し業績に貢献する。

2位

①、③

3位

②、④、⑤、⑥、⑦、⑧

番外

⑪、⑫

 

 

人事評価の方法

 

人事評価の方法は、業績結果よりも、能力と過程のコンピテンシー(competency)を評価することが大切である。

 

コンピテンシーとは、成績優秀な社員の行動を分析し、その特性を明らかにし、人事評価、採用などの基準とする手法である。実績や成果などの数値にとらわれず、人材が持つ潜在能力を評価する基準として活用できる。

 

能力評価

高い業績を継続的に上げている行動特性(コンピテンシー)を評価する

業績評価

期間業績を評価する

 

 

人事評価の狙い

 

人事評価の狙いは下表の通りである。

 

目標の達成度合い、実績、成果は、面談を通じて評価する。

面談を通じて、お互いに達成・未達の原因分析を行い、来期の業績向上に繋げる。

面談を通じて、社員各人の能力開発に寄与して業績向上に繋げる。

評価結果等を昇給等の根拠資料にする。

 

 

人事評価時の留意点

 

人事評価時の大切な点、留意点は下表の通りである。

 

決して社員を非難、批判しないこと。社員の防衛的態度は仕事ぶりを低下させる。

社員を過度に誉めないこと。社員を誉めても業績向上は期待できない。

明確な目標を示すこと。仕事ぶりが著しく改善する。

目標設定に社員を参画させること。社員と共に設定した目標は業績向上に役立つ。

個人指導を常時すること。目標未達、方針逸脱を都度修正すると仕事ぶりが効率化される。

面談時(指導時)に、給与、昇給、昇格の話をしないこと。

 

 

人事評価面談の進め方

 

人事評価面談の進め方は下表の通りです。

 

明確な目標を示す

客観的事実を話し合い、改善点を話し合う

社員の心を聴く

社員が抵抗したら、言い分を十分に聴く

良好な関係維持

注意や忠告は、くどくならないようにする

信頼関係の向上

大所高所から見守り、社員と争わない

当事者意識の向上

問題解決には社員にも協力させる

社員の心を開く

社員を責めて、社員の心を閉ざさないようにする

客観的に判断する

欠点ではなく長所に着眼する

経営者の主観を捨てる

経営者の基準で社員の能力を判断せず、社員の進捗、成長に着眼する

 

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