簡単に利益意識を高める秘策

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社員に利益を意識して働いてもらう方法

社員に利益を意識して働いてもらう方法

 

社員に利益を意識して働いてもらう方法は簡単である。

 

それは、社員に会社の数字を開示すること、ただそれだけである。

 

社員に対して会社の数字を開示すると、社員は利益を意識して働き始める。

 

なぜなら、社員に会社の数字を開示すれば、社員に対して具体的数値目標を与えることができるからだ。

 

「数字のある目標」と「数字のない目標」を比べた場合、目標として有効に機能するのは、数字のある目標である。

 

大企業では新人社員からベテラン社員に至るまであらゆる数値目標が与えられているのが普通だが、多くの中小企業では、数値目標が十分に活用されていない。

 

例えば、利益意識の欠落、赤字取引の放置、ムダとロスの放置、行き当たりバッタリの言動、向上心の欠落、生産性の低下、同じミスの頻発など等は、数値目標が活用されていない中小企業によくみられる症状である。

 

社員に利益を意識してもらうためには、会社の数字を開示し、数値目標を活用することが必須条件になるのだ。

 

 

数字を開示すると社員が利益を意識する

 

社員に対して会社の数字を開示することで得られるメリットは様々あるが、一番の効果は、具体的数値目標をもって、効果的且つ効率的に利益改善を進めることができるということだ。

 

例えば、社員に対して会社の数字を開示していれば、「会社の経費率を90%から80%に改善して、利益を10%改善してほしい」、というような具体的な利益改善目標を与えることができる。

 

社員とすれば、具体的な利益目標が与えられているので、利益(会社の数字)を意識せざる得ない。

 

また、社員自身の利益改善行動が数字で検証できるので、手ごたえを感じながら利益改善を進めることができる。

 

晴れて10%の利益改善が達成されれば、社員の能力評価の根拠材料として採用することもでき、合理的な社員評価の尺度も生まれる。

 

このように、社員に対して会社の数字を開示し、数値目標を与えるだけで、社員が利益を意識して働き始め、最終的には会社全体の利益が増加する効果が得られるのだ。

 

じつは、中小企業においては、事業部長や課長といった責任ある役職者であっても、利益を意識して働いている社員は、それほど多くない。

 

まして一般社員となったら、皆無といってもいいかも知れない。

 

それだけ多くの中小企業で、会社の数字や数値目標が活用されていないということだ。

 

 

社員に利益目標を与えないと、利益を意識しない!?

 

中小企業が会社の数字を活用する上で、注意が必要なのは「利益目標」を忘れないことである。

 

例えば、「売上を5%増加させてほしい」というような目標を与えてしまうと、利益度返しの方法で売上増加を図る可能性がある。

 

☑営業社員を増員して売上増加を図る

 

☑広告宣伝費を増額して売上増加を図る

 

など等、利益度返しの方法で売上を5%増加させたとしても、経費の方が過分にかかって、利益が減少していたら意味がない。

 

利益管理が杜撰ゆえに、売上が増える一方で、利益が減少することは良くあることだ。

 

また、具体的な数値目標とセットで利益目標を与えないと、社員の改善行動が非効率になり、利益拡大の効果が小さくなってしまう。

 

従って、このような場合は、「売上を5%増加させてほしい。但し、経費は現状維持、もしくは、〇〇円以下の予算で賄って利益を最低〇%上げてほしい」、というように具体的な数字を示して、利益目標を与えなければならない。

 

社員に正しく利益を意識させるには、明確な数字と利益目標を与えなければならないのだ。

 

 

会社の数字は誰に開示すべきか?

 

中小企業の場合は、会社の数字を全ての社員に開示せず、社員の階層に応じて開示する方法をとっても問題ない。

 

 

例えば、上の図のような、2つの事業部と4つの事業所で構成されている会社であれば、夫々の部門長に下表のような業績開示を行えば、利益改善を効率的に進めることが可能になる。

 

営業部門長

全社の業績 + 営業部門の業績

製造部門長

全社の業績 + 製造部門の業績

A店舗 店長

全社の業績 + A店舗の業績

B店舗 店長

全社の業績 + B店舗の業績

A工場 工場長

全社の業績 + A工場の業績

B工場 工場長

全社の業績 + B工場の業績

 

会社全体の業績開示は必須である。

 

なぜなら、自分の部門が、どの程度、会社に貢献しているか、或いは、足を引っ張っているのかを理解することができるからだ。

 

全体と部門別、双方の業績が開示されると、足を引っ張っている部門長は真剣に利益改善の対策を考えるだろうし、貢献度の高い部門長は更に利益を拡大する方策を考えるだろう。

 

また、部門別の業績が開示されていれば、各部門長は数字を頼りに経営課題を抽出して部下に明確な利益目標を示し、部門内の利益改善を効率的に進めることができる。

 

数字を頼りにした利益改善を進めると、利益拡大、ムダムラの排除、作業効率の向上、など等、社員の利益意識がどんどん変わっていく。

 

また、社員全員が数字に強い組織になると、自分の行動が業績に直結していることを強く意識するようになるので、利益意識とともに、コスト意識も自ずと強くなる。

 

コストダウンは利益増加と対の関係性にあるので、利益拡大の効果は絶大である。

 

社員に利益を意識して働いてほしければ、会社の数字を開示するのが一番の近道だ。

 

逆に、社員に会社の数字を開示しなければ、社員が利益を意識することはないといっても過言ではない。

 

➡NEXT「会社の数字を経営に活用する方法」へ

 

 

 

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