借金で成功する会社と失敗する会社の違い|お金の区別が借金経営成功の秘訣

借金で成功する会社と失敗する会社の違い

 

借金で成功する会社と失敗する会社の違いは、どこにあるのだろうか?

 

借金で成功する会社がある一方で、借金で失敗する会社があるのは事実であり、私自身も、借金で失敗した会社を数多に見てきた。

 

この記事では、借金で成功する会社と失敗する会社の違いについて、詳しく解説する。

 

 

借金で成功する会社と失敗する会社の違い

 

わたしの経験上、借金の失敗リスクを低下させる借金経営の基本は「お金の区別」にある。

 

例えば、自分で稼いだ利益(自分のお金)と借金(他人のお金)の区別がちゃんと出来ている会社は、間違いなく借金で会社経営を成功に導いている。

 

逆に、お金の区別が曖昧、或いは、出来ていない会社は、かなりの高確率で、借金で会社経営に失敗している。

 

借金で怖いのは、借金以上の利益を上げることに失敗した場合に、借金の返済と利息の支払いがそのまま残ることだ。

 

当然ながら、借金返済と利息支払いの原資になり得る会社の利益を十分に上げることが出来なければ、借金の返済苦(借金地獄)に陥り、倒産まっしぐらということもあり得る。

 

お金の区別ができず自分のお金を見失うと、その瞬間から会社経営が失敗に傾く。借金によって自分のお金を見失う危険性を回避するには、第一に「お金の区別」をしっかりすることが大切なのだ。

 

 

成功する借金経営の基本

 

借金をすると、会社のお金が一時的に増加する。

 

そのお金を使って、なお且つ、借金を毎月返済すると、会社のお金がダブルで減ることになる。

 

当然ながら、借金のリターン(将来収益・投資回収)を考慮せずに借金を散財すると、借金漬けの進行スピードが早まり、会社経営が加速度的に失敗に傾く。

 

つまり、借金で成功するには、借金で調達したお金のリターン(将来収益・投資回収)を絶えず意識することが不可欠になるのだ。

 

例えば、借金の返済は、借金を元手にした投資収益で賄うのがベストだが、最初からプラスの投資収益を確保するのは容易ではない。

 

この場合、投資収益のマイナス期間を2年以内に抑えることが、借金返済に失敗しない目安になる。

 

3年目以降から投資収益がプラスに転じれば、その収益を借金返済に充てることができるので、借金で失敗するリスクが解消される。

 

逆に、3年目以降も投資収益がマイナスのままだと、借金返済が苦しくなり、借金で失敗するリスクが高まる一方になる。

 

借金で調達したお金のリターン(将来収益・投資回収)を絶えず意識した経営采配が、借金で成功する必須条件になるのだ。

 

 

借金で失敗しない借入限度額の計算方法

 

借金で失敗しないためには「自分と他人のお金を区別すること」、「借金のリターン(将来収益・投資回収)を意識すること」、このふたつ以外に、もう一つ注意すべき点がある。

 

それは、借入限度額のコントロールだ。

 

借入限度額とは、返済能力の安全性を示す経営指標の一種だが、借入限度額のコントロールが効いていれば、危険な借入ラインを超えることがなくなるので、返済苦や借金漬けといった失敗リスクが軽減される。

 

借入限度額の計算式は下記の通りである。

 

借入限度額=過去3年分の経常利益の平均×50%×”5~10”

 

例えば、過去3年分の経常利益の平均が1,000万円であれば、1,000万円×50%×”5~10”=「借入限度額2,500万円~5,000万円」ということになる。

 

”5~10”と係数に幅があるのは、会社の経常利益が拡大中なのか、或いは、縮小中なのかによって、係数を使い分けるためである。

 

年商に関係なく、会社の収益性から借入限度額を計算するので、返済能力の安全性が考慮された借入限度額が分かる。

 

この方法で借入限度額をコントロールしている限りは、返済苦や借金漬けといった失敗リスクが高まることはない。