会社経営がうまくいかない時の対処法|事業の失敗と成功を分かつ分岐点

 

会社経営はうまくいかない時の方が圧倒的に多い。

 

モノは簡単には売れないし、ヒトは簡単には育たない。企業存続や成長投資を支えるカネを貯めるにも相応の苦労がいる。

 

この記事では、会社経営がうまくいかない時の対処法、並びに、事業の失敗と成功を分かつ分岐点について、詳しく解説する。

 

 

うまくいかない時は現状を見る

 

会社経営がうまくいかない時の最初の対処法は、現状を見ることだ。

 

数字を見て損失の現状を見る、社員を見て組織の現状を見る、売れ行きを見て顧客・商品・サービスの現状を見る等、現状を見れば、どの程度、経営がうまくいっていないのかが分かるからだ。

 

数字は、黒字なのか、赤字なのか。赤字であれば、ひと月でどれくらいのマイナスに陥っているのかを把握し、マイナス金額が大きいほど、経営がうまくいっていないと言える。

 

社員は、会社の良い点と悪い点を匿名アンケートで回収し、分類すると分かりやすく、良い点よりも悪い点が多いほど、経営がうまくいっていないと言える。

 

売れ行きは、一年単位(年商)の売上推移を月別に把握すると分かりやすく、毎月、減少傾向にあるほど、商品の陳腐化と顧客離れが進み、経営がうまくいっていないことが分かる。

 

 

うまくいかない時は現実を受け入れる

 

会社経営がうまくいかない現状が見えた後は、その現実を受け入れる必要がある。

 

現実を受け入れれば、やるべきことが明快になり、うまくいかないことが徐々に少なくなっていくからだ。

 

経営コンサルタントの世界的第一人者のピーター・F・ドラッカー氏は、すべては現実からしかスタートできないと言っているが、まったくその通りで、現実を受け入れるか否かが、その後の成功を決定づける。

 

例えば、赤字金額が分かれば、マイナス分を解消するための売り方、コストの使い方、人の動かし方が明快になる。

 

会社の良い点と悪い点が分かれば、良い点を伸ばす、あるいは、悪い点を正す経営改善の具体的活動が明快になる。

 

売れ行きが分かれば、商品やサービスの改良ポイントが分かり、付加価値を磨くための販売戦略や開発戦略が明快になる

 

さらに、現実から逃げず、現実を受け入れると、やるべきことが明快になるだけでなく、前に向かう推進力も大きくなるので、うまくいかない環境からうまくいく環境に変貌を遂げることがより簡単になる。

 

 

うまくいくために失敗を成功に活かす

 

会社経営はうまくいかないことの方が圧倒的に多い。

 

顧客、売上、社員、世間、経済、ライバル等、事業活動を取り巻く要因の殆どは、こちらの意思で簡単にはコントロールできないからだ。

 

うまくいかないことが当たり前と考えれば、失敗を恐れて行動しないことが、一番の失敗と言っても過言ではない。

 

行動すれば経験値が上がるので、失敗を避ける工夫や失敗を成功に転換するアイデアが豊富になる。当然、失敗の経験値が上がるほど、たった一回のチャンスをものにする力も大きく成長する。

 

とにかく、失敗を恐れず行動し、失敗した時はうまくいかなかった原因をしっかり分析して次の行動に活かす。うまくいかない経営からの脱却は、この現状分析と現実改善の繰り返しが、最も効果的だ。