すべての企業は人で始まり、人で終わる。
当然、人の輪が大きい企業ほど、繁栄が加速し、経営が安定する。
例えば、会社を支える社員や取引先、会社の商品等を購入して下さるお客様などの人の輪が大きくなるほど企業は発展し、人の輪が小さくなるほど企業は衰退する。
会社を取り巻く人の輪を大きくするには、社員やお客様から好かれる必要があるが、好き嫌いを分かつ最も重要な要素は“社長の態度”である。
企業のトップに君臨する社長の態度は、社員のモチベーションに影響を与えるだけでなく、取引先の協力姿勢やお客様からの心象に至るまで、企業活動のあらゆる方面に影響を及ぼす。
つまり、企業の盛衰は、社長の態度で決まるのだ。
社員やお客様に好かれる社長の態度として、特に重要なポイントは姿勢と反応だ。
社員やお客様に対して姿勢を正す、会話の時は対象者に身体を向ける等の姿勢の取り方、ハキハキ、あるいは、優しいトーンの反応、肯定的・前向きな反応など、姿勢と反応が良好であれば、良き態度になり、大概の人から好かれる社長になる。
社長が人から好かれる態度を取り続ければ、自然と社長に尽くす社員が増え、その社員の態度に好感を持つお客様が増える。当然、会社の繁栄スパイラルも良好に回り続ける。社長の態度の良し悪しが、企業の繁栄に大きな影響を及ぼすのだ。
社長の態度は、第一印象が最も大切になる。
なぜなら、第一印象が悪いと、その後の印象も悪くなる、あるいは、相当な期間、悪い印象が払しょくできなくなるからだ。
例えば、第一印象が良ければ、次の印象が悪くても体調やマインドを心配されたりするが、第一印象が悪ければ、次の印象がどんなに良くても、下心・悪企み・二面性等を疑われ、なかなか最初の悪い印象が払しょくされない。
つまり、ファースト・インプレッションで相手に良い印象を与えれば、相手が心を開き、その後の仕事が順当に進むが、悪い印象を与えると相手が心を閉じるため、相当なハンデキャップを背負った状態で仕事や人間関係を構築せざる得なくなるのだ。
社長の態度や立ち振る舞いひとつで、その後の仕事の成果結果や成果が表れるまでのスピードが決まるため、ファースト・インプレッション(初対面の第一印象)は、細心の注意を払わなければならない。
社長の第一印象の9割は見た目と言葉で決まると言われているが、前章で解説した姿勢と反応が良ければ、第一印象も良くなる。
仕事や人間関係に陰りが出た時ほど、社長自身の態度を顧みることをお薦めする。また、初めての商談・採用面接・プレゼンテーション等、会社の成長に大きな影響を及ぼすイベントほど、正しい社長の態度を心掛けることが大切だ。