中小企業の安定経営を支える投資サイクル

中小企業の経営者を支える経営ノウハウ情報局

会社の安定経営を実現する秘訣

会社の安定経営を実現する秘訣

 

中小企業の安定経営を実現するためには、次のふたつのポイントを抑える必要がある。

 

ひとつは、「安定的に利益を出すこと」、もう一つは「継続的に成長投資を行うこと」である。

 

成長投資なくして、中小企業の安定経営はあり得ない。

 

そして、投資を行うには原資となる利益を出さなければならない。

 

資本力に乏しい中小企業が十分な利益がないなかで無理に投資を行うと、過剰投資に陥り、会社倒産のきっかけになる場合もある。

 

従って、「安定的に利益を出すこと」と「継続的に投資を行うこと」は、常に対の関係にあることを忘れてはならない。

 

中小企業の成長投資にはさまざまな分野があるが、なるべく計画性をもって行うのが望ましい。

 

例えば、

 

☑設備増設や改修、補修等の設備への投資

 

☑新商品の開発、研究開発等の開発への投資

 

☑人材育成や人材スカウト、報酬増額等の人材への投資

 

☑新規顧客獲得や販売の宣伝のための広告宣伝への投資

 

など等、何れの分野にも計画性を持って、尚且つ、バランスよく投資をすることが安定経営の秘訣である。

 

 

会社の安定経営を実現する成長投資の秘訣とは?

 

先に説明した通り、成長投資の原資は会社の利益である。

 

当然ながら、会社の利益がなければ成長投資をすることはできず、いつまで経っても安定経営が実現されることはない。

 

成長投資を成功させるためには、「利益」と「投資」のバランス感覚が重要になる。

 

闇雲な成長投資は、安定経営どころか、失敗のリスクを高めるばかりとなるからだ。

 

それでは一体、「利益」と「投資」のバランスは、どのように考えればいいのだろうか?

 

成長投資を始める前に、まず必要なことは、一定水準の営業利益を確保することだ。

 

中小企業が安定経営を実現するうえで必要な営業利益の最低水準は、売上総利益高営業利益率10%(※1)である。

 

売上総利益高営業利益率=(営業利益÷売上総利益)×100

 

もしも、売上総利益高営業利益率が10%を下回っている場合は、成長投資の原資がないので、まずは10%を目指す経営努力が必要だ。

 

売上総利益高営業利益の水準が10%に達すると安定経営の基盤が整うので、業績が傾くリスクが低くなる。

 

つまり、安定経営の基盤が整うのだ。

 

この段階に達したら、一定のルールに則り、成長投資を始めていくのが安定経営を実現する秘訣になる。

 

※1:売上総利益高営業利益率10%であっても営業利益金額が少ないと安定経営の確保が困難な場合がある。従って、営業利益金額を常に拡大するという目標も決して忘れてはいけない。

 

 

安定経営を実現する投資サイクルとは?

 

中小企業の安定経営を実現する成長投資は、適正な利益水準を超過した金額を成長投資に還元する方法が最も賢い方法である。

 

成長投資のスタートラインは、売上総利益高営業利益率10%である。

 

利益水準の優良ラインは売上総利益高営業利益率20%なので、優良ラインを目指しながら投資額をコントロールする方法が最も安全な投資サイクルだ。

 

成長投資のサイクルがうまく機能すれば、成長投資→利益増加という好循環が生まれて、安定経営を維持しながら、徐々に会社の規模を大きくすることができる。

 

万が一、成長投資の効果が業績に反映されなくても利益水準が極端に落ちることがないので、一定の利益を確保しながら、余剰利益を成長投資に還元する方法はリスク面からみても優れた方法だ。

 

 

成長投資サイクルの例

 

下表は、一定の利益超過分を成長投資に還元するイメージグラフである。

 

 

1年目は売上総利益の営業利益構成比率12%のうち2%を成長投資に回している。成長投資の拡大と共に営業利益が拡大しているのが分かると思う。

 

最終的に、利益の優良水準である売上総利益高営業利益率20%を維持しながら、成長投資を継続することができれば会社の安定成長はますます盤石なものになる。

 

利益が投資を生み出し、投資が成長を生み出し、さらに大きな利益を生み出す。

 

これが安定経営を実現する理想の成長サイクルである。

 

⇒⇒おススメ記事「利益目標と営業利益率の計算方法と適正水準」はこちら

 

 

安定経営に欠かせない要素は他にもある!?

 

中小企業の安定経営を実現する要素は、先に説明した通り、次の2つになる。

 

一定の利益水準をキープすること

 

一定の成長投資をキープすること

 

この2つを外さない限り、会社の安定経営が大きく崩れることはない。

 

しかしながら、資本力の乏しい中小企業の場合、一定の利益水準を確保する手前の段階で経営に躓いてしまうケースも少なくない。

 

経営に躓かないために経営者が意識すべきポイントは沢山あるが、次の3つのポイントは必ず抑える必要がある。

 

☑利益を意識すること

 

☑社員を大切にすること

 

☑経営課題を見逃さないこと

 

この3つのポイントを意識した会社経営をしていると、利益拡大の道筋が現れ、自ずと安定経営の基盤が整ってくる。

 

逆にいえば、この3つのポイントを意識しない限り、利益拡大はおろか、安定経営の道筋は見えてこないともいえる。

 

トップダウン構造にある中小企業の業績は経営者の能力に比例する。

 

つまり、経営の「安定」と「不安定」の分かれ道は、経営者の意識次第で決まるといっても過言ではないのだ。

 

➡NEXT「経営者が業績に責任を持つ理由」へ

 

 

 

おススメ記事

 

 

 

 





 


人気記事ランキング
中小企業が衰退する原因は「現状課題の見落とし」に尽きる。逆に会社の現状課題に真剣に向き合っている中小企業は間違いなく成長している。成長と衰退を分かつ重要ポイントを徹底解説しています。
中小企業の倒産原因である経営課題の見落としは経営の成功を支える「経営の思考法」でカバーすることができる。中小企業経営者が身につけるべき思考法を事例を交えて徹底解説しています。
経営の専門家の立場から会社の業績が悪化する三大原因と共に、業績悪化を防ぐ実践的対策を事例を交えて分かり易く徹底解説しています。

⇒人気記事ランキングをもっと見る


トップページに戻る


経営カテゴリ一覧に戻る


経営カテゴリ:会社経営税務節税会計財務法務法律人事組織銀行融資資金繰り売上拡大利益拡大生産性改善経営管理経営戦略投資戦略管理会計財務分析経営診断倒産衰退
トップへ戻る