問題社員の対応を誤ると倒産する|問題社員の出現は倒産の危険信号

問題社員の対応を誤ると倒産する|問題社員の出現は倒産の黄信号

 

会社のなかに非協力的な問題社員が一人でも現れると、組織力が大きく損なわれる。

 

更に、その問題社員の対応を誤ると、加速度的に組織が崩壊し、会社はいとも簡単に倒産の危機に瀕する。

 

この記事では、問題社員と業績悪化の関係性、並びに、問題社員の対応(対処)について、詳しく解説する。

 

 

問題社員が会社をダメにする

 

組織力と業績は比例関係にあるので、組織力の強化なくして会社の繁栄はない。

 

特に、社員雇用のキャパシティーに限りのある小さな会社ほど、全社員の協力体制が重要で、非協力な社員が一人でも現れると、途端に業績が伸び悩む。

 

冒頭で述べた通り、万が一、協力の輪を乱す問題社員が一人でも現れると、組織の力は大きく損なわれる。

 

さらに厄介なのは、一度、非協力的な問題社員が現れると、同調する社員が次々と現れて、最終的に、経営者vs社員という構図になり易くなる。

 

腐ったミカンではないが、一人の非協力的な問題社員を放置すると、組織全体が腐り、加速度的に組織が崩壊する。

 

さらに、会社の規律や倫理観も弱まり、いつしか業績も低迷し、問題社員を放置する期間が長引くほど、会社の衰退リスクが大きくなる。

 

こうした問題社員の弊害を払拭するには、然るべき対抗策を持って速やかに対応することが肝要である。

 

問題社員が現れた時の経営者がとるべき対応について、順を追って、さらに詳しく解説する。

 

 

経営者が取るべき問題社員の対応

 

過去の私の経験から、倒産の危機に陥る会社には、高確率で問題社員の存在がある。

 

実際に問題社員の存在や対応に頭を悩ませている経営者も多いと思うが、組織力を強化するための問題社員の対応策は二つある。

 

一つ目の対応は「問題社員の異動」、二つ目の対応は「問題社員の解雇」である。それぞれの問題社員の対応方法について詳しく解説する。

 

問題社員の対応1「異動」

 

一つ目の方法である「問題社員の異動」について詳しく解説する。

 

会社が黒字経営で異動(配置転換)の手段が取れる場合は、まずは問題社員に異動の辞令を出し、新たな環境で再教育し、更生を試みる。

 

注意点は問題社員の異動を慎重に進めることだ。進め方を誤ると、異動が仇となって、かえって非協力的な態度が悪化することがあるからだ。

 

問題社員の異動は、必ず経営者自身(若しくは人事部長等の経営幹部)が問題社員と対峙して、直接、異動理由を丁寧に伝えることが大切だ。

 

そして、最も大切なポイントは、問題社員を頭ごなしに非難しないことである。

 

なぜなら、非難を受けた問題社員が防衛的態度に陥ると、仕事ぶりが益々悪化するからだ。

 

問題社員に対しては、客観的事実(問題行動、周囲の声、成績不振等々)だけを示し、お互いに改善点を協議し、明確な育成目標を共有することが大切になる。

 

万が一、問題社員が抵抗した場合は決して反論せず、言い分を十分に聴く配慮も必要だ。また、我慢強く、問題社員の欠点を責めずに長所に着眼し、社員の能力を引き出す努力も必要だ。

 

異動で問題社員の更生を図る場合、経営者に必要なのは「忍耐」である。なお、異動できない場合は、上記要領に従って根気よく再教育することが更生の正攻法になる。

 

問題社員の対応2「解雇」

 

会社の業績が著しく悪化している場合は、会社側に解雇するための合理的理由があるので「問題社員の解雇(リストラ)」という選択肢も出てくる。

 

経営者にとっては断腸の思いもあると思うが、倒産リスクが高い場合は、問題社員の解雇も致し方ない。

 

問題社員にとっては納得のいかない気持ちも残るだろうが、決断を先送りするほど業績悪化のリスクが高まるので、経営者は割り切って決断した方が良い。

 

解雇予告通知は1ヵ月(30日)前に、書面(下記参照)にて問題社員本人に通達する。

 

解雇通告の日付

解雇者の氏名

解雇理由

解雇日

会社名、代表者名等

 

なお、実際の解雇通知と解雇の段取りについては、かかりつけの社会保険労務士に相談のうえ決めること。特に、合理的理由が見当たらない解雇は不当になるので注意してほしい。

 

 

問題社員を解雇する際の注意点

 

実際に問題社員を解雇する場合は、会社状況によって解雇手続きがケースバイケースになる。

 

従って、社会保険労務士等の専門家に相談した上で、具体的な書面内容、及び、解雇の段取りを決める必要がある。

 

この点の準備や対応に抜かりがあると訴訟問題に発展するので、くれぐれも注意してほしい。

 

なお、解雇者は、解雇予告通知を受領の日から1ヵ月後の解雇日まで会社に在籍することになるが、実際は1~2週間ほどで業務の引継ぎを済ませて、その後は、自宅待機のまま、解雇日を迎えるパターンが多い。

 

理由は、解雇者自身が会社で働きづらかったり、会社も仕事を任せづらかったり、或いは、解雇者からの風評被害等の混乱を避けるため等、様々ある。

 

 

身内の問題社員化を見逃すな!!!

 

中小企業の場合、意外と多いのが経営者の身内の問題社員化である。

 

社長の父親(先代)、社長の兄弟、社長の奥様、など等、経営者の身内が問題社員になるケースは少なくない。

 

身内の問題社員化は始末が悪く、経営者が身内に対して指導しない限り、根本解決することはない。

 

なぜなら、社員は、経営者(社長家族含む)の意向に逆らえないからだ。

 

この場合は、社員の陰口が経営者に届くことは殆どないので、客観的調査を行い、正常化の自助努力をするしかない。

 

身内の問題社員化を是正することなく放置すると、裸の王様になるので、定期的にチェックすることをお薦めする。

 

 

問題社員が生まれる原因は社長にある!?

 

問題社員が生まれる一番の理由は、経営者(若しくは経営幹部)と社員の信頼関係の低下だ。

 

つまり、経営者と社員の間に良好な信頼関係があれば、問題社員が生まれることは殆どない。

 

経営者が社員と良好な信頼関係を築くために難しいことは特になく、毎日の挨拶や声掛け、時折の差し入れや気遣いができていれば自ずと良好な関係になる。

 

中小企業は限られた人材で最大限の利益を生み出せるように、経営者自身が社員と積極的にコミュニケーションを図る必要がある。

 

こと人材育成に関しては、大企業よりも中小企業の方が難しい仕事といえるだろう。

 

(この記事は2016年6月に執筆掲載しました)

 

伊藤のワンポイント

問題社員は百害あって一利なしです。決して、問題社員を放置することなく、適切な対策を講じて早々に正常化しなければなりません。また、問題社員への不満は時の経過と共に経営者に向かいます。問題社員を放置するほど、経営者の信用・威厳・風格が失墜しますので、くれぐれも注意して下さい。

 

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※当サイトの全てのコラム記事はビジネスコンサルティング・ジャパン(株)代表取締役社長の伊藤が執筆しています

 





 


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