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会社経営者必見の税金と節税のルール|中小企業の節税ノウハウ

会社経営者必見の税金と節税のルール

 

会社経営と税金には、密接な関係性がある。

 

また、会社経営と節税にも、密接な関係性がある。

 

例えば、税金の知識がないために会社の資金繰りが悪化して経営に失敗した経営者や、行き過ぎた節税ばかりに気を取られて会社が衰退してしまった中小企業などは、決して珍しいケースではなく、良くある話である。

 

会社経営者が節税で失敗しないためには「税金のルール」と「節税のルール」をしっかり理解することが必要だ。

 

この記事では、会社経営者が理解すべき税金と節税の基本ルールを詳しく解説する。

 

 

 

会社経営者が理解すべき税金のルールとは?

 

会社経営者が節税に走る前にまず理解すべき点は、税金のルールである。

 

税金のルールは難しくない。会社が支払うべき税金は、会社の売上から費用を差し引いた利益に対して一定税率を課税されて決まる。

 

課税の対象となる利益のことを「課税所得」といい、この課税所得に一定の税率を乗じた金額が、納付すべき税金になる。

 

課税所得に対する税率は、法人税、事業税、地方税などによって変わるが、中小企業の実効税率は約40%弱で推移している。(詳しくは国税局のホームページ参照頂きたい)

 

課税所得を決定する要素は、基本的に「売上」と「費用」の2つしかない。

 

従って、正しい会計基準に則り、課税所得が最小化されるような「売上」と「費用」の会計処理がされていれば、支払う税金が最小化される、ということになる。

 

当然ながら、正しい会計基準を理解せずに、売上を過大計上した場合、或いは、費用を過少計上した場合は、課税所得が大きくなり、支払う税金が多くなってしまう。

 

正しい会計基準を理解することが、税金のルールを知り、強いては、税金と節税の関係性を知る第一歩になるのだ。

 

【関連記事】経営者が知っておくべき決算と確定申告の流れ

 

 

会社経営者が理解すべき節税のルールとは?

 

課税所得を決定する税金のルールに続いて、会社の税金を最小限に抑えるために理解すべき節税のルールを事例を交えて解説する。

 

節税のルールは簡単で、会計基準を守ることが、結果として、節税のルールを守ることに繋がる。

 

従って、会計基準に則った売上・費用の会計処理を遵守している限りは、節税のルールから外れることはない。

 

逆に、会計基準から逸脱した売上・費用の会計処理をしてしまうと、節税から一転、税金の過払いに繋がってしまう。

 

例えば、売上の過大計上と経費の過少計上などは、税金の過払いに繋がる最たる会計ミスである。

 

節税効果を高めるために会社経営者が理解すべき会計基準と節税のポイントを詳しく解説する。

 

 

節税ポイント「前受売上」

 

前受売上の会計基準は、節税するうえでしっかり理解する必要がある。

 

なぜなら、前受売上の会計処理を誤ると、節税効果が生まれないからだ。

 

前受売上とは、商品提供前に代金を受け取る売上のことで、前受売上の会計処理は、会計期間に対応する相応分のみが売上に計上される基準になっている。

 

例えば、会計期間が1/1~12/31の会社があったとする。

 

この会社が、前受売上120万円(サービス提供期間が7/1~翌年6/30迄)を6/1に受け取った場合、売上計上は会社の会計期間に対応する6ヵ月分の60万円になる。

 

残りの60万円は売上には計上されず、貸借対照表の負債欄に「前受金」として計上される。

 

当然ながら、前受売上を誤って全額売上計上してしまうと、利益(課税所得)が大きくなり、税金の過払いに繋がってしまう。

 

前受売上の適正・不適正の会計処理の税金を比較すると下表の通りとなる。

適正な処理

過大計上の処理

売上計上(P/L)

60万円

120万円

税率

40%

40%

税金

24万円

48万円

※ 売上=利益 / 税率は実効税率40%を採用

 

ご覧の通り、会計の適正・不適正の違いで、税金が2倍に増えている。

 

前受売上は、節税に大きな影響を及ぼすのでしっかり理解したい収益科目である。

 

 

節税ポイント「減価償却費」

 

減価償却の会計基準も、節税するうえで理解しなければならない。

 

法人の減価償却費は、任意計上になっているので、費用計上が強制されていない。

 

しかしながら、せっかく費用化できる費用を計上しなければ、利益が増加してしまい、節税効果は生まれない。

 

たとえ赤字決算であっても、減価償却費は適正に計上した方が良い。なぜなら、一時的に赤字が拡大したとしても、繰越損金として節税効果を持ち越せるからだ。

 

減価償却費を用いた節税の工夫はたくさんある。

 

例えば、会社に供する建物等の減価償却資産は経営者個人で保有せずに、会社で保有した方が費用化(節税)できる金額が大きくなる。

 

減価償却で費用化できない土地は個人保有、費用化できる建物等は会社保有という分別ルールを徹底するだけでも、節税効果がグッと高まる。

 

また、減価償却資産に該当する社用車などは、新車よりも中古車の方が短期間で減価償却費として費用化できるので節税効果が高い。

 

減価償却費は節税対策として積極的に活用したい費用科目である。

 

 

節税ポイント「旅費交通費」

 

旅費交通費は「日当」の活用が節税に有効である。

 

日当とは、出張補助費として支払われる経費で、実際にお金を消費していなくても経費として認められる費用のことである。

 

日当は、就業規則等で規約を作れば、どんな会社であっても費用化(節税)できる。

 

当然ながら、費用計上できる日当を計上しなければ、節税効果は生まれない。

 

日当は、非課税報酬の性格もあるので、節税対策として積極的に活用したい。

 

 

節税ポイント「人件費」

 

人件費には基本給のほか、諸手当、残業代なども含まれる。

 

住宅手当や通勤手当、出産手当や子育て手当など等、会社独自の手当てを充実させると、福利厚生面が充実するだけでなく、節税対策にもなる。

 

また、残業代や早朝・深夜手当、休日手当などの諸手当も、福利厚生面の充実と共に、節税対策に繋がる。

 

費用計上できる人件費の範囲は結構広い。

 

当然ながら、費用計上できるはずの人件費を計上しなければ、節税効果は生まれない。

 

人件費の諸手当を活用して節税を推進すると、社員の士気が上がるのでお薦めである。

 

 

節税ポイント「保険料」

 

保険料も節税に活用できる費用である。

 

例えば、経営者個人の保険料の中には、会社で費用計上できるものがある。

 

当然ながら、法人として負担できる保険料を個人で負担していては、節税効果は生まれない。

 

但し、注意も必要だ。

 

例えば、中小企業の会計ルールで費用化できる積立型の保険などは、解約した際に受け取る保険収入に税金がかかるので節税効果は殆どない。

 

この手の保険は、税金の繰り延べ(先延ばし)にしかならないので、節税メリットがない。セールスの言いなりになって安易に契約しないことをおススメする。

 

また、節税対策で保険を活用するくらいなら、利益を確定させて然るべき税金を払った方が得策だ。内部留保が増えれば成長投資の原資に余裕ができるからだ。

 

節税対策で保険に加入する際は、保険内容をしっかり吟味する必要がある。

 

 

粉飾での利益操作は節税に役立たない!!

 

銀行や株主を気にするあまり、売上の過大計上、費用の過少計上を繰り返し、財務諸表の数字を粉飾(利益操作)する会社経営者が稀にいるが、小手先の利益操作(粉飾)は、ムダな税金を生み出すだけである。

 

当たり前だが、数字の粉飾は、業績改善に少しも貢献しない。

 

むしろ、本来の損益が不明瞭になり、会社経営の問題点が見えなくなるデメリットを生み出してしまう。

 

会社を長く経営していれば、一時的に業績が悪化することはよくあることだ。

 

業績が良いときは良い時なりに、悪いときは悪い時になりに、常に正確な損益状況を把握することが、健全な会社経営を後押しする。

 

そして、体面を気にせずに、正しい会計基準に則った財務諸表を作ることが、節税を後押しする確かな方法である。

 

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